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天音華恋は妊娠18weekに舞台から消える
14week 愛された結晶が愛を宿したままに
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走馬灯で云うなら、『今出て行ったわたくし』は、あのまま実家に車を走らせましたわ。
わたくしを目に入れても痛くない可愛がりようの両親の元に。
そしてさらに、わたくしを猫可愛がりする、兄達が召集されるのです。
「あの人、兄達にもみくちゃにされるかしら?殺されたりはしないと思うのだけれど?」
一瞬主人のことを、今のわたしは心配してしまいました。
さて、それから家族の前で『あの、わたくし』は、お父様とお母様に進言しますの。
『結婚4年目にしまして、離婚をしたいと存じます。不甲斐ない娘で申し訳ございませんでした。』
わたくしの事を愛して止まない家族の全員、、あ、お手伝いのシモセキさんまで、固まっていらっしゃったわね。
と、まあ。そんな騒動が、この後に待っているのですわ。
そのようなわけで、『走馬灯のわたし』が、マンションから車で遠ざかるのを、
「頑張りなさいませ~わたくし。」
と、片手をヒラヒラ振って見送れれば、わたくし、
廊下を歩いてウォークインクローゼットルームの奥に進みますの。
「あら?結局、誰にも言えなかったってことね?この
子の事は、どうなるのかしら?もしも、お父様達に話ていたら喜んでくださったはずよね。」
ここは人差し指を口元に当ててから、わたくし、コテンと頭を傾けます。
そうして、まだ薄いままの下腹をさすりまして、クローゼットの奥にあるプライベートデスクに置いていた写真に、視線を落としますの。
「この子、、どうしたかしら。」
それは胎児を写したエコー写真。
まだ黒い丸の状態なのに、5週目の映像で見た女産科医『親友のユマ』は、ちゃんと心臓が動いていると教えてくれましたの。
そうですわ、わたくし妊娠してますの。
不思議ですわね。
な~んの形にも、見えない、鼓動だけの映像が、とても愛おしく思えますのだから。
お父様やお母様も、初めてわたくしのエコー写真なるモノをご覧になった時には、同じ気持ちになられたのでしょうね。
なのに、、、わたくしは、、エコー写真を主人に見せる事はしませんでしたの。
何故なら。
あの日、わたくしの元に、この愛の結晶が映る写真とは別の写真がやって来たのですもの。
まさに不幸の手紙の如く。
わたくしを最愛と呼ぶ主人が他所の女とキスを、している写真、ですわね。
わたくしを目に入れても痛くない可愛がりようの両親の元に。
そしてさらに、わたくしを猫可愛がりする、兄達が召集されるのです。
「あの人、兄達にもみくちゃにされるかしら?殺されたりはしないと思うのだけれど?」
一瞬主人のことを、今のわたしは心配してしまいました。
さて、それから家族の前で『あの、わたくし』は、お父様とお母様に進言しますの。
『結婚4年目にしまして、離婚をしたいと存じます。不甲斐ない娘で申し訳ございませんでした。』
わたくしの事を愛して止まない家族の全員、、あ、お手伝いのシモセキさんまで、固まっていらっしゃったわね。
と、まあ。そんな騒動が、この後に待っているのですわ。
そのようなわけで、『走馬灯のわたし』が、マンションから車で遠ざかるのを、
「頑張りなさいませ~わたくし。」
と、片手をヒラヒラ振って見送れれば、わたくし、
廊下を歩いてウォークインクローゼットルームの奥に進みますの。
「あら?結局、誰にも言えなかったってことね?この
子の事は、どうなるのかしら?もしも、お父様達に話ていたら喜んでくださったはずよね。」
ここは人差し指を口元に当ててから、わたくし、コテンと頭を傾けます。
そうして、まだ薄いままの下腹をさすりまして、クローゼットの奥にあるプライベートデスクに置いていた写真に、視線を落としますの。
「この子、、どうしたかしら。」
それは胎児を写したエコー写真。
まだ黒い丸の状態なのに、5週目の映像で見た女産科医『親友のユマ』は、ちゃんと心臓が動いていると教えてくれましたの。
そうですわ、わたくし妊娠してますの。
不思議ですわね。
な~んの形にも、見えない、鼓動だけの映像が、とても愛おしく思えますのだから。
お父様やお母様も、初めてわたくしのエコー写真なるモノをご覧になった時には、同じ気持ちになられたのでしょうね。
なのに、、、わたくしは、、エコー写真を主人に見せる事はしませんでしたの。
何故なら。
あの日、わたくしの元に、この愛の結晶が映る写真とは別の写真がやって来たのですもの。
まさに不幸の手紙の如く。
わたくしを最愛と呼ぶ主人が他所の女とキスを、している写真、ですわね。
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