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22.week

突撃?!となりの彼氏さんだ!

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 あの後。

 例のごとく鍵持ちの義理母、義理兄たちに突入され
僕は、アイアンクローとか卍固めとかされボロボロになったわけで。

 あげく最後は、頭が可笑しくなった婿→僕に微妙~に残念な視線を送って、会長家族はキヨヒコと共に帰っていった次第。

 そして僕はあれから2週間。

 冷凍庫の作り置きを食べ切ると、自炊をするよーになって、『後ろ姿の妻』と毎日を過ごしている。

 が、何か?文句あります?

 ないよねー。

「カレンさん今日のランチ、パスタにしといたんよ。そんで、ほらカレンさん。ホステスの履歴書に使ってた住所?あっこタモツと行ってこっかなーって。だからさ、気ー向いたら食べてよ。」

 すっかり『後ろ姿の妻』はスツールがお気にみたいで、僕はリビングのローテーブルにシーフードパスタとペリエを置いた。

「・・・・」

 明日からは、また出勤になる僕。

 未だ妻カレンは見つからん。

「せめて、こっち向いてくれたら、ええのんなあ、カレン。」

 独り言が恐ろしく増えて、ヤバい奴になりかけやがな!

「じゃ、カレンさん。いってく!」

 奇妙な『後ろ姿の妻』の生活に最初の1週間で、僕は慣れてきていたといえます。はい。

『後ろ姿の妻』に声をかけて、車でタモツを迎えに行く。

 タモツには電話で事情は話ておいたが、、

 やっぱり電話口で引かれた!

「会長家族の気持ちは、わからんでもないがな。アマネ、どうやら此所みたいだぞ。」

 そこは『町』から20分ぐらいにある場所で、最寄りに『天気の神社』があるメゾンだ。

「タモツも、全然信じとらんなー。」

 僕は車を停めてから、ハンドルに顎をのせタモツにジト目を送る。

「アマネが嘘をつく奴じゃないの は解っているから安心しろ。それに、うちにも居てるぞ、その手の勘の強い奴が。なんなら、そいつを連れて行こうか?」

 相変わらずキヨヒコと同じく、こいつも長い足を組み上げて助手席に座っとるよ。

 思いっきり座席を後ろにスライドさせてな!!

「ええよ、別に。たちまちホラー案件で怖なるだけろ。とにかく会長たちに、探す範囲を広げてもらえとるしな。」

 そうなのだ。

 なんやかんやと言いつつ、プロレス技をかけつつも会長家族たちは、達の悪い戯れ言だとなじっても、僕の言葉を聞いてくれたのだ。

「それから2週間だろ?もう、家出から1ヶ月たつ事になるぞ。」

 警察には家出捜索を呆れられながら出して、都内の病院を、会長お抱え弁護士やらに総当たりしてもらっとるのに。

「そ、やから。『Q』で手に入れたアドレスに来てみよってね。悪りーな付き合わせて。」

 手掛かりさえも、ナッシング!

「かまわん。しかし道狭いな。あそこに見えるパーキングにとりあえず入れるか。」

 それで、『Q』履歴書アドレスんとこにタモツと来たんが、道狭っ!

 ここら大学あるから、学生の独り暮らし多いエリアで道幅ない住宅地か。

「オケー!」

 タモツが見つけたパーキングに車を入れといて、さっき見つけた、ややデザインチックなメゾンの2階へ階段を上がる。

「すんませーん。」

 呼び鈴ならしもって、声かける。これ大事。

「今日宅配たのんでないけどー。」

 中から、寝言は寝て言えーな上半身まっぱの若い目男が出てきよった!!

 て、おい!まーさーかーの!!

「おま!彼氏か!カレンさんどうしたんぞ!!今最中か?!おら!」

 まっぱ野郎やから、襟首つかまれんとこ、しゃーなし顎を片手で掴んだる!

「うっぷ!ち"ょっとな"んなんで もまあか!あ"、カ"レンさんぬのおだ、旦ぬん那お?!い、」

「「!!!」」

 こいつ!カレンの名前出しよん!有罪確定!ギロチンぞ!

「おい、君。アマネを知ってるの?本当にカレンさんの男か?」

「は"、は"なして!ちぃ、痛あ     い! 違い"げまあすよ"痛いてって!ばなあせてあ!!」

 顎を片手つかまれタコ顔やから、しゃべれんか?!
 気が付いて僕は、手をはなし、

「おら!観念せい!この間男!」

『スパーーーン』

 顎に僕の手の跡残る、まっぱ男の頭を、はたいたる!!

「間男って!貴方の方が、浮気してるんじゃないですか。」

「なに!?」

 顎をさすりながら、まっぱ男が僕を睨むけど!

 全然じゃ!若造!!

「これは、もう確定だなアマネ。お前は、この金の無さげな、普通の年下男にカレンさんを寝取られた。これが真実だろ。さあ、カレンさんは中か?」

 タモツのやつ!は闇に僕をデスって、まっぱ男を交わしながら部屋ん中を覗こうとしたが、

 まっぱ男がタモツを押し出す。

「な、!違いますって!おれは、カレンさんの男じゃないです!只の料理学校の班仲間っすよ。それに、カレンさん。休んでますけど、何かあったんですか?痛いって!」

 僕が知らん事実を、こいつが口にするから、もう1度顎に掴んでタコ顔や!!

  「料理学校?あのカレンさんが通ってたん?マジか?お前。」

「えー、もうなんすか。本格技術を履修する学校ですよ。よくある、スクールとかじゃあないですから。旦那さん!あんまり、遊びすぎるのはやめた方がいいっすよ。カレンさんに、捨てられっすから!」

 まっぱ男が顎の僕の手を、はたいたと同時に今度は僕がよく掛けられるヘッドロックを決めにかかる。

「ぐおらー!!締めちゃる!」

「あ"あー"ぐるじいー、、」

 僕の腕の中に、相手の頭を入れ混んで決めたところで、タモツが周りを見回して。

「アマネ、とりあえず中に入れここじゃ、目立つ。邪魔する」

 まっぱ男の部屋へ押し入る。

 確かにね、なんだなんだって、住人が 顔を出してきてるし。

「や"や"勝手に"入らないでっ!」

 抵抗する相手の頭を、ヘッドロックで拘束したまま僕も部屋に入った。

 ごくごく普通の独り暮らし部屋だな!なんか懐かしすいーー。

 と、それは置いといて、尋問に入ろうとしたのに。

「お前名前は?どうして、カレンさんがお前の住所を使う?、お前、カレンさんとやったか。」

 タモツがいらん事聞いた!!

「タモツ!!」

「「やってない!!!」」

 だから僕が即答っくと、まっぱ男とマジにリンクした。
 意外に気が合うか?あれか?フュージョン!

「ん?アマネ何?」

 そんな僕にタモツが怪訝そうな顔をしてくるから、

「カレンさんはこいつなんかとやってねぇ。それはわかる。」

 僕は、確信もって宣言したった!

 なんつったって、僕にはわかる!

 他のやつ入れたら!そりゃもうファイト一発でわかるんよ!!

 ただ、もう会うてない1ヶ月はわからん?けど、絶対の絶対にない!!

「、、アマネ、キモイ。」

 僕が謂わんとせん事を察してタモツがウゲーって整った顔を歪めた。

「っさいな。」

 タモツを小突こうとしたら、かわされた、くそ。

 玄関入ってすぐにキッチンがある6畳ぐらいのダイニングは、一応テーブルあるやん。

 でも、立ちっぱな男3人組。

「本当にカレンさんとは、そんな関係じゃないっす。カレンさんが、貴方の浮気というか、騙されてないか調べたいから、クラブに潜入するのに履歴書の住所を少し貸して欲しいって。だけっす。この部屋に来たことないです!」

 すごい!一気にゲロった。ヘッドロックが効いたな、これ。

「嘘じゃないだろな!」

「本当ですって!ヤバいなあ!!」

 てか、おまえ服着ろよ!ややこいわ。奥のベッドルームか?そこにテーシャツあるやろ。

「アマネ、どーする?で、名前。」

 僕が、一応奥の部屋に妻がおらんか見てると、でたよ、タモツのどこでも勧誘。

 年がら年中ホスト不足やしな、すぐ、やめっから。

「キリヤマですけど、、」

 あ、こいつアカン、チョロチョロな。タモツに、すんげーロックオンされよった。

「キリヤマ。カレンさんに住所を貸した以外、何か覚えてないかカレンさんが行方不明なんだ。」

 な、上にさすがNo.1時代からの、どっからでも攻めて無双話術を駆使し始めたタモツ。

「えー、浮気旦那にイヤケさしてでしょ?そんなの、い、痛い!!」

「キリヤマ、締める!」

 シレッと、まっぱキリヤマは、いらん事いいよるんな。

「何で呼び捨て!殺される、」

 アイアンクロー!!

「暴走アマネは、厄介だぞ。」

 腕組みしながらタモツがとーとー、椅子に座った。

「えあ"、えあ、あ"ー、何ってあ、お水仲間と、ホストクラブ初めていったわって、言ってたかも?学校で、本当にホステス始めたんなら、行くよーって、、」

 あーすごい、騒音が、聞こえた気➰する➰。

「やっぱり、キリヤマ殺す。」

「だって、あんな美人で、旦那は浮気ものなら、おれもって、ヽ(;゚;Д;゚;; )ギャァァァーーー!」

 卍固めな!!

『ドンドン、大丈夫ですかー?』

 うわ!お隣さんが壁叩いて聞いてきた声がこんなに聞こえるって?

 ありえん顔してる僕に、

『トントン』

「大丈夫ですよー!キリヤマ、ここ壁が薄すぎ、女連れこめないだろ、この部屋じゃ。」

 タモツが返事して壁をノックした。

「いーんすよ、彼女いないから!」

 涙目で、しょげるまっぱ男、キリヤマ。

「お前、うちで働くか?」  

 それ、関係ねー。

「何で?!おれ、普通にホテル和食店で板前してますからっ!」

 え?もう料理出来る人やん。

「なして、まだ学校いくか?」

 僕が驚いて聞くと、そっぽ向きながら、まっぱキリヤマが答えた。

「かってでしょ。店持ちたいからですよ、早くね。もういい?」

 意外に頑張ってるやつか。僕とフュージョン出来るはずな!

「サンキュー、また連絡する。」

 タモツ、ねじ込むな。

「入りません!帰って!」

 バタバタと僕やタモツを追い出そとするキリヤマを
そのままに、僕もダイニングの狭い椅子に腰掛けて算段する。

「ますます謎だが、カレンさん 今更アマネの素行なんか調べるか?しかも自ら潜伏って。」

「ホストクラブに行ったって、こいつ言ってっし、仕事仲間って、冷遇されの『Q』だろ?どーすっかな。どう思う?」

「他に札がないなら、『Q』のホステスに聞き込むしかない。もしかすれば、ひとりぐらい気が合うのがいて、何か聞いてるかもだろ?な、アマネ?」
   
 「だな。んじゃ、今度は『Q』に客としていくかっ。さすがにタモツは、、店ーーだなっ。じゃ、キヨか。あーでもあれか、キヨも客連れに行くから、、僕って、ほんとっ、ダチいねーの。」

「これ、連れいけよ。」

「これ?」

 まだ、ギャーギャー言ってるキリヤマの顎を掴んで、タコ顔にする。

「キリヤマ。」

 タモツが、キリヤマのまっぱ上半身をバンと叩いた。

「なーるー。」

 僕は頷いて、顎から手をはなしてやる。

「へ?」

「キリヤマ、おま、こいやっ!」

 僕が腕捲りをして、ベッド上からテーシャツを取って無理栗キリヤマに着せた。

「嫌ですーーー!」

「いっから、いっから。」
 
 タモツが、椅子から立ち上がると、そのままキリヤマの腕を取った。

「後で、うちの店に連れてこい。」

 なんか、このままマグロ漁船に売られる勢いな!!

「行きません!!イヤー!!」

『ドンドン、お隣さーん、本当に大丈夫ですかーー。』

 またまた、お隣さん。

 意外に、ご近所付き合いいい地域なんかなあ~。

「「問題ないですよー!」」

 とか、2人返事でキリヤマの口をタモツと塞いで、

「ふごっ、!」

 そのまんま、僕の車に拉致っとく。

 善は急げや急げ➰➰!!

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