1 / 55
16week
バレた!!
しおりを挟む
「おぉ、、いない。」
マンションの鍵をカードキーで開けて、少しだけ開けたドアから中を覗いた僕は思わず、呟いた。
額にかかる前髪をかき揚げる。
家の中は明かりも付かず真っ暗で、時折り外を走る車のライトが向かいのマンションに反射をして、窓に光を入れてくるぐらいだ。
「ふいーっ!!」
首のネクタイを緩めながら、デザインライトを付ける。
途端に眩しい光が灯って僕は少し目を細めた。
キッチリスッキリと片付けられた、お洒落なダイニングキッチンに視線をやり、センスいいリビングのソファーにビジネス鞄を置く。
妻が出掛けているのを良い事に、そのままキッチンの水道で手を洗ったら、次はモダンテイスト仕様の冷蔵庫に手をかける。
中からミネラルウォーターを取り出した僕は、妻にいつも嫌がられる行為=直でペットボトルに口をつけて一気に水を飲んだ。
『ゴキュ、ゴキュ、ゴキュ、』
「ふー!、、ん?、」
中身を空にした僕は、ペットボトルをグシャグシャと潰ぶす。
と、ダイニングテーブルの上にある白い紙を見つけた。
「まさか、、」
薄っぺらな白い紙に恐る恐る、、手を伸ばして、しっかり視界に捉えれば予感した通りの、
離婚届。
「バレた!、マジか!ウソだろ」
ったく。
「いつからだよ、マジーな。」
そもそも昨日の夜を帰らなかった訳だが。
「しくったか。・・・とりあえず、電話だな。てか、これ実家帰ります!みたいなヤツかよ?やべー。」
僕は、スーツの内ポケットから電話を出して、直ぐにコールする。
もちろん、この離婚届を出して行った妻にだ。
僕は妻には頭が上がらない。
何せ、自分が務める企業会長の娘だからだ。
実家=会長んちになる。
これは果てしなくヤバイ。
僕は、未だ鳴り響くコール音に苛立ちながら、
離婚届を手に、
無駄に広いリビングを右往左往していた。
マンションの鍵をカードキーで開けて、少しだけ開けたドアから中を覗いた僕は思わず、呟いた。
額にかかる前髪をかき揚げる。
家の中は明かりも付かず真っ暗で、時折り外を走る車のライトが向かいのマンションに反射をして、窓に光を入れてくるぐらいだ。
「ふいーっ!!」
首のネクタイを緩めながら、デザインライトを付ける。
途端に眩しい光が灯って僕は少し目を細めた。
キッチリスッキリと片付けられた、お洒落なダイニングキッチンに視線をやり、センスいいリビングのソファーにビジネス鞄を置く。
妻が出掛けているのを良い事に、そのままキッチンの水道で手を洗ったら、次はモダンテイスト仕様の冷蔵庫に手をかける。
中からミネラルウォーターを取り出した僕は、妻にいつも嫌がられる行為=直でペットボトルに口をつけて一気に水を飲んだ。
『ゴキュ、ゴキュ、ゴキュ、』
「ふー!、、ん?、」
中身を空にした僕は、ペットボトルをグシャグシャと潰ぶす。
と、ダイニングテーブルの上にある白い紙を見つけた。
「まさか、、」
薄っぺらな白い紙に恐る恐る、、手を伸ばして、しっかり視界に捉えれば予感した通りの、
離婚届。
「バレた!、マジか!ウソだろ」
ったく。
「いつからだよ、マジーな。」
そもそも昨日の夜を帰らなかった訳だが。
「しくったか。・・・とりあえず、電話だな。てか、これ実家帰ります!みたいなヤツかよ?やべー。」
僕は、スーツの内ポケットから電話を出して、直ぐにコールする。
もちろん、この離婚届を出して行った妻にだ。
僕は妻には頭が上がらない。
何せ、自分が務める企業会長の娘だからだ。
実家=会長んちになる。
これは果てしなくヤバイ。
僕は、未だ鳴り響くコール音に苛立ちながら、
離婚届を手に、
無駄に広いリビングを右往左往していた。
27
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
ずぶ濡れで帰ったら彼氏が浮気してました
宵闇 月
恋愛
突然の雨にずぶ濡れになって帰ったら彼氏が知らない女の子とお風呂に入ってました。
ーーそれではお幸せに。
以前書いていたお話です。
投稿するか悩んでそのままにしていたお話ですが、折角書いたのでやはり投稿しようかと…
十話完結で既に書き終えてます。
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
やさしい幼馴染は豹変する。
春密まつり
恋愛
マンションの隣の部屋の喘ぎ声に悩まされている紗江。
そのせいで転職1日目なのに眠くてたまらない。
なんとか遅刻せず会社に着いて挨拶を済ませると、なんと昔大好きだった幼馴染と再会した。
けれど、王子様みたいだった彼は昔の彼とは違っていてーー
▼全6話
▼ムーンライト、pixiv、エブリスタにも投稿しています
【R18 大人女性向け】会社の飲み会帰りに年下イケメンにお持ち帰りされちゃいました
utsugi
恋愛
職場のイケメン後輩に飲み会帰りにお持ち帰りされちゃうお話です。
がっつりR18です。18歳未満の方は閲覧をご遠慮ください。
一夜限りのお相手は
栗原さとみ
恋愛
私は大学3年の倉持ひより。サークルにも属さず、いたって地味にキャンパスライフを送っている。大学の図書館で一人読書をしたり、好きな写真のスタジオでバイトをして過ごす毎日だ。ある日、アニメサークルに入っている友達の亜美に頼みごとを懇願されて、私はそれを引き受けてしまう。その事がきっかけで思いがけない人と思わぬ展開に……。『その人』は、私が尊敬する写真家で憧れの人だった。R5.1月
あなたとはもう家族じゃない
ヘロディア
恋愛
少し前に結婚した夫婦だが、最近、夫が夜に外出し、朝帰りするという現象が続いていた。
そして、その日はいつもより強く酒の匂いがし、夫の体温も少し高く感じる日であった。
妻にとっては疑わしくて仕方がない。そして…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる