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第二章
聖女様は苦手です
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僕たちは東の草原へと足を踏み入れる。相変らず草は伸び放題なのだけど、前に比べると少し見晴らしよく道ができている。あんな事件があって、こぞって冒険者たちがこの草原に調査に来たものだから草も踏み荒らされた感じかな?
アランは先頭に立って道を進んでいく、その後ろにロイド、その後に僕が続いて最後尾はルーファウスという並び。
あれ? これってちょっとRPGのパーティー編成みたいで面白い。前回は最後尾が僕だったからバックアタックで簡単に襲われたけど、今回は一番最後尾が最強の魔術師だから心強い事この上ないや。
「タケル、この辺少し足場が悪いけど大丈夫か?」
ロイドが僕を気遣うように手を差し出した。確かにそこは少し道がぬかるんでいて足を取られそうな湿地帯だ。だけど手を繋いで歩くのは少し恥ずかしい気がしなくもない。
年長の少年が年少の子供と手を繋いで歩く事は別に変な事ではないのだが、自分は中身がおっさんなだけに年下の少年にエスコートされるのはかなりむず痒い。
「あ、大丈夫だよ、ありがとう」
「いいから手ぇ出せって、はまったら危ないだろっ」
好意は受けつつ遠慮したのだけど、乱暴に手を掴まれて僕たちは結局手を繋いで歩く事に。アランは呑気に「お前ら兄弟みたいだな」とか笑っていたけど、後ろのルーファウスの気配は何だか怖くて振り返れなかったよ。
そんな感じに歩いて行く道程で僕の討伐依頼対象であるホーンラビットもロイドの討伐依頼対象であるゴブリンも倒しながら先を進む。ゴブリンはその特徴的な尖った耳が討伐証明部位になるので削ぎ取って回収、肉は食べられないのでそのまま廃棄。
ホーンラビットは本来角だけ回収すればいいのだけど、僕の目的の半分はその肉にあるので血抜きだけしてそのまま丸ごと鞄の中に回収した。
マジックバックって本当に便利、まだまだいくらでも入るし、バックの中の生物は真空パックのような状態で鮮度も保ってくれるんだって! これはもう便利すぎて絶対手離せない。売れば高価だって言われる訳だよ、大事に使わないとだな。
「アラン、目的地はまだですか?」
ルーファウスが少し不機嫌そうにアランに問う。
「ああ、もうすぐ、なんだが……どうも先客がいそうだな」
アランが何かの匂いを嗅ぐように目指す先を見詰める。何か匂うのかな? そういえばアランは熊の半獣人だし、人よりは鼻が利くのかもしれないな。
「誰ですか?」
「さて、さすがにそこまでは分からんよ。お前の探索で分かるか?」
「やってみましょう」
そう言ってルーファウスが瞳を閉じて何事か呟くと、ルーファウスのローブがふわりと浮き上がって見えない何かが僕たちを掠めて飛んで行った感じがした。今のは一体何だろう? 聞いてみたい気がするけれど、今は集中してそうだから声をかけたらマズいかな。
しばらくの沈黙後、瞳を開けたルーファウスが苦い表情を浮かべた。
「なんだ、何か良くない物でもいたか? 魔物か?」
「ある意味魔物よりも厄介ですね。正直行きたくありません。今日の所は出直しませんか?」
「あ? ここまで来たのに何でだよ?」
アランが不思議そうな表情でルーファウスを見やると、ルーファウスは大きく溜息を吐いて「たぶん目的地だと思われる場所に聖女様がいます」とそう言った。
「は? 聖女? エリシア様か? 何でまた?」
「そんな事、私が知る訳ないでしょう。あそこに一体何があるんですか?」
「それは俺が聞きたいんだが、まぁ、壊れた魔法陣みたいなモノだったな。俺が見てもはっきりしないもんだからお前に見て欲しかったんだよ」
「魔法陣?」
「ああ。それにしても聖女様が魔物より厄介ってどういう事だ? あの魔法陣は何か聖女様に関係するものだったのか?」
首を傾げるアラン、ルーファウスは相変らず苦り切った表情で「或いはそうだったのかもしれませんね」とそう言った。
「元々あのゴブリンの巣にはエリシア様が先に囚われていた、そしてそれを行ったのはこの辺には生息していないはずのオークです。そのオークは一体何処から現れたのか? オークが先か、聖女様が先か、或いはそのどちらもが何かしら意味のある出来事であった可能性もある。聖女様はタケルに何かしらの興味関心がお有りのようですし、彼女に関わる事でこちらに火の粉が降りかかる恐れもある、正直関わりたくありませんね」
「あ? なんでそこでタケルが出てくるんだよ?」
「さあてね、聖女様の考える事など私には分かりかねますが、先だってタケルは彼女に王都の教会に来ないかと誘いをかけられています、それは恐らくタケルの特別な力を欲しての事なのでしょうけれど、タケルはそれを望んではいません」
僕の特別な力、か。そういえば彼女には僕の個人情報が握られてるんだった。そうは言っても教会のあの鑑定水晶は隠蔽されている部分は表記されないから僕のステータスの一部でしかないのだけど。
エリシア様はあの時、神様からお告げがあって僕を迎えに来たような事を言っていたけど正直ありがた迷惑なんだよなぁ。
あれからエリシア様から僕への接触はほぼないけれど、冒険者ギルド経由で手紙が何通か届いている。それはもう一度自分の話を聞いてくれというような内容で、もう一度僕に教会に来て欲しいというものだった。
そのまま無視するのはどうかと思ったので、聖者になる気はない旨と王都にも行く気はないのでお話する事はありませんと返信しておいたのだけど、未だに手紙はしつこく届いている。
そんなに直接話したいのなら、向こうから出向いてくれてもいいのに、自分の方から訪ねて来るという選択肢はないようなのでここまできたらもう無視でいいかなと僕は思い始めている。
「う~ん、お前に見てもらってアレが何なのか知りたかったんだが、止めといた方がいいか?」
「私個人としては彼女にタケルを会わせたいとは思いませんね。タケルはどう思いますか?」
「僕も彼女は苦手です、だけどその魔法陣っていうのも気になります。だから僕とロイド君はこの辺で待っている事にしてアランさんとルーファウスさんの二人でその魔法陣を確認してくるっていうのはどうですか?」
僕の提案にアランは「それならいいんじゃないか」と頷いたのだが、ルーファウスはやはり渋い表情だ。
「またゴブリンに攫われたらどうするんですか!」
「さすがにそう何度も攫われる程僕だって間抜けじゃないつもりですよ。それに僕はちゃんと学習しましたから、ゴブリンとオークは火、ホーンラビットは水、コカトリスは雷が弱点です!」
そう、僕はちゃんと学習した。無謀な冒険は命を縮める、だから冒険に出る前に情報はなるべくたくさん仕入れておくこと。この辺りに出没する魔物の数は然程多くはない、だからその魔物達の弱点を覚えるのもさして難しくはなかった。
四つのエレメンタルの中に雷はないので、どうすればいいのかと一瞬迷ったのだけど竜巻と一緒で風のエレメンタルと水のエレメンタルの複合でいける事が分かり一安心。とはいえ、本来複合魔術は中級魔術扱いらしくて、やって見せたら「あなたって人は……」って、ルーファウスに呆れられたのは別の話。
けれど今日は装備も万全だし、ただ待っているだけならどうと言う事もないはずだ。
「あの、今度こそ俺、ちゃんとこいつの事守りますんで、大丈夫、です!」
どもりながらもロイドが真っ直ぐルーファウスを見やる。彼も失敗を挽回したいのだろう、その心意気はとても立派だぞ、少年。
そんなロイドを見てもやはりルーファウスは不満顔だが、僕が「大丈夫だから」と何度も言葉を重ねたら諦めたように頷いてくれた。
「ですが防御結界は張らせていただきますよ、そこから絶対出ないでくださいね」
そう言ってルーファウスは僕とロイドの周りに円を描くようにして杖で文字を綴っていく。その文字列が完全に円になった所でその円陣は光を放ち、透明な壁が僕たちと周りを遮断した。へぇ、これが防御結界か。
僕が透明な壁にそっと触れると指先から七色の光が波紋のように広がっていって確かにそこに壁があるのが分かる。けれどこんな薄い膜みたいなもので本当に防御力なんてあるのかな? ルーファウスを信じない訳ではないけど、見ているだけだと少し心許ない気がしなくもない。
もう一度「絶対そこから出ないように」と僕たちに念押しをして、アランとルーファウスは不思議な魔法陣のある場所へと向かって行った。残された僕とロイドは何とはなしにその場に座り込む。湿地帯を抜けていたのは幸いだったな。
アランは先頭に立って道を進んでいく、その後ろにロイド、その後に僕が続いて最後尾はルーファウスという並び。
あれ? これってちょっとRPGのパーティー編成みたいで面白い。前回は最後尾が僕だったからバックアタックで簡単に襲われたけど、今回は一番最後尾が最強の魔術師だから心強い事この上ないや。
「タケル、この辺少し足場が悪いけど大丈夫か?」
ロイドが僕を気遣うように手を差し出した。確かにそこは少し道がぬかるんでいて足を取られそうな湿地帯だ。だけど手を繋いで歩くのは少し恥ずかしい気がしなくもない。
年長の少年が年少の子供と手を繋いで歩く事は別に変な事ではないのだが、自分は中身がおっさんなだけに年下の少年にエスコートされるのはかなりむず痒い。
「あ、大丈夫だよ、ありがとう」
「いいから手ぇ出せって、はまったら危ないだろっ」
好意は受けつつ遠慮したのだけど、乱暴に手を掴まれて僕たちは結局手を繋いで歩く事に。アランは呑気に「お前ら兄弟みたいだな」とか笑っていたけど、後ろのルーファウスの気配は何だか怖くて振り返れなかったよ。
そんな感じに歩いて行く道程で僕の討伐依頼対象であるホーンラビットもロイドの討伐依頼対象であるゴブリンも倒しながら先を進む。ゴブリンはその特徴的な尖った耳が討伐証明部位になるので削ぎ取って回収、肉は食べられないのでそのまま廃棄。
ホーンラビットは本来角だけ回収すればいいのだけど、僕の目的の半分はその肉にあるので血抜きだけしてそのまま丸ごと鞄の中に回収した。
マジックバックって本当に便利、まだまだいくらでも入るし、バックの中の生物は真空パックのような状態で鮮度も保ってくれるんだって! これはもう便利すぎて絶対手離せない。売れば高価だって言われる訳だよ、大事に使わないとだな。
「アラン、目的地はまだですか?」
ルーファウスが少し不機嫌そうにアランに問う。
「ああ、もうすぐ、なんだが……どうも先客がいそうだな」
アランが何かの匂いを嗅ぐように目指す先を見詰める。何か匂うのかな? そういえばアランは熊の半獣人だし、人よりは鼻が利くのかもしれないな。
「誰ですか?」
「さて、さすがにそこまでは分からんよ。お前の探索で分かるか?」
「やってみましょう」
そう言ってルーファウスが瞳を閉じて何事か呟くと、ルーファウスのローブがふわりと浮き上がって見えない何かが僕たちを掠めて飛んで行った感じがした。今のは一体何だろう? 聞いてみたい気がするけれど、今は集中してそうだから声をかけたらマズいかな。
しばらくの沈黙後、瞳を開けたルーファウスが苦い表情を浮かべた。
「なんだ、何か良くない物でもいたか? 魔物か?」
「ある意味魔物よりも厄介ですね。正直行きたくありません。今日の所は出直しませんか?」
「あ? ここまで来たのに何でだよ?」
アランが不思議そうな表情でルーファウスを見やると、ルーファウスは大きく溜息を吐いて「たぶん目的地だと思われる場所に聖女様がいます」とそう言った。
「は? 聖女? エリシア様か? 何でまた?」
「そんな事、私が知る訳ないでしょう。あそこに一体何があるんですか?」
「それは俺が聞きたいんだが、まぁ、壊れた魔法陣みたいなモノだったな。俺が見てもはっきりしないもんだからお前に見て欲しかったんだよ」
「魔法陣?」
「ああ。それにしても聖女様が魔物より厄介ってどういう事だ? あの魔法陣は何か聖女様に関係するものだったのか?」
首を傾げるアラン、ルーファウスは相変らず苦り切った表情で「或いはそうだったのかもしれませんね」とそう言った。
「元々あのゴブリンの巣にはエリシア様が先に囚われていた、そしてそれを行ったのはこの辺には生息していないはずのオークです。そのオークは一体何処から現れたのか? オークが先か、聖女様が先か、或いはそのどちらもが何かしら意味のある出来事であった可能性もある。聖女様はタケルに何かしらの興味関心がお有りのようですし、彼女に関わる事でこちらに火の粉が降りかかる恐れもある、正直関わりたくありませんね」
「あ? なんでそこでタケルが出てくるんだよ?」
「さあてね、聖女様の考える事など私には分かりかねますが、先だってタケルは彼女に王都の教会に来ないかと誘いをかけられています、それは恐らくタケルの特別な力を欲しての事なのでしょうけれど、タケルはそれを望んではいません」
僕の特別な力、か。そういえば彼女には僕の個人情報が握られてるんだった。そうは言っても教会のあの鑑定水晶は隠蔽されている部分は表記されないから僕のステータスの一部でしかないのだけど。
エリシア様はあの時、神様からお告げがあって僕を迎えに来たような事を言っていたけど正直ありがた迷惑なんだよなぁ。
あれからエリシア様から僕への接触はほぼないけれど、冒険者ギルド経由で手紙が何通か届いている。それはもう一度自分の話を聞いてくれというような内容で、もう一度僕に教会に来て欲しいというものだった。
そのまま無視するのはどうかと思ったので、聖者になる気はない旨と王都にも行く気はないのでお話する事はありませんと返信しておいたのだけど、未だに手紙はしつこく届いている。
そんなに直接話したいのなら、向こうから出向いてくれてもいいのに、自分の方から訪ねて来るという選択肢はないようなのでここまできたらもう無視でいいかなと僕は思い始めている。
「う~ん、お前に見てもらってアレが何なのか知りたかったんだが、止めといた方がいいか?」
「私個人としては彼女にタケルを会わせたいとは思いませんね。タケルはどう思いますか?」
「僕も彼女は苦手です、だけどその魔法陣っていうのも気になります。だから僕とロイド君はこの辺で待っている事にしてアランさんとルーファウスさんの二人でその魔法陣を確認してくるっていうのはどうですか?」
僕の提案にアランは「それならいいんじゃないか」と頷いたのだが、ルーファウスはやはり渋い表情だ。
「またゴブリンに攫われたらどうするんですか!」
「さすがにそう何度も攫われる程僕だって間抜けじゃないつもりですよ。それに僕はちゃんと学習しましたから、ゴブリンとオークは火、ホーンラビットは水、コカトリスは雷が弱点です!」
そう、僕はちゃんと学習した。無謀な冒険は命を縮める、だから冒険に出る前に情報はなるべくたくさん仕入れておくこと。この辺りに出没する魔物の数は然程多くはない、だからその魔物達の弱点を覚えるのもさして難しくはなかった。
四つのエレメンタルの中に雷はないので、どうすればいいのかと一瞬迷ったのだけど竜巻と一緒で風のエレメンタルと水のエレメンタルの複合でいける事が分かり一安心。とはいえ、本来複合魔術は中級魔術扱いらしくて、やって見せたら「あなたって人は……」って、ルーファウスに呆れられたのは別の話。
けれど今日は装備も万全だし、ただ待っているだけならどうと言う事もないはずだ。
「あの、今度こそ俺、ちゃんとこいつの事守りますんで、大丈夫、です!」
どもりながらもロイドが真っ直ぐルーファウスを見やる。彼も失敗を挽回したいのだろう、その心意気はとても立派だぞ、少年。
そんなロイドを見てもやはりルーファウスは不満顔だが、僕が「大丈夫だから」と何度も言葉を重ねたら諦めたように頷いてくれた。
「ですが防御結界は張らせていただきますよ、そこから絶対出ないでくださいね」
そう言ってルーファウスは僕とロイドの周りに円を描くようにして杖で文字を綴っていく。その文字列が完全に円になった所でその円陣は光を放ち、透明な壁が僕たちと周りを遮断した。へぇ、これが防御結界か。
僕が透明な壁にそっと触れると指先から七色の光が波紋のように広がっていって確かにそこに壁があるのが分かる。けれどこんな薄い膜みたいなもので本当に防御力なんてあるのかな? ルーファウスを信じない訳ではないけど、見ているだけだと少し心許ない気がしなくもない。
もう一度「絶対そこから出ないように」と僕たちに念押しをして、アランとルーファウスは不思議な魔法陣のある場所へと向かって行った。残された僕とロイドは何とはなしにその場に座り込む。湿地帯を抜けていたのは幸いだったな。
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