僕のもふもふ異世界生活(仮)

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番外編:橘大樹の受難

帰還

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「ダイキ、今までたくさん、ありがとう」

 サツキがそう言って俺を見上げる、そしてその傍らで大柄で厳ついのだが、人の好さそうな大男が「お世話になりました」と頭を下げた。
 男の名は天月聖あまつきひじり、サツキの父親だ。最初の内こそ魔物の憑いた父親を怖がっていたサツキだったのだが、あの魔物討伐の折、父と共に退魔の術を使ってからは父親は本物だと確信した様子でサツキは父親について行った。
 まぁ、当然だよな赤の他人の俺達より本物の父親を選ぶのは子供にとっては当たり前で、だけどそれが気に入らないロウヤは一人だけ俺達に近寄って来る事もしやしない。
 「大変迷惑もかけたし、向こうの彼にも謝罪をさせてもらいたいのだが」と困惑したように言う聖さんに俺は苦笑する。

「あぁ……ロウヤはしばらくそっとしておいてやって、子供みたいに拗ねてるだけだと思うし、たぶん2・3日中には元に戻るはずだから」

 それこそ最初はサツキを毛嫌いしていたはずのロウヤが、サツキが父親といる、そして父親と共に生活をする事を選んだと告げたら、それはもう分かりやすく拗ねた。
 『あの父親は魔物憑きじゃないか!』と怒り、『サツキは俺とダイキの子だ!』と吠える、だけどそれでも子供には俺達なんかより本物の父親が必要だと俺は思うぞ。寂しいけどな。

「それよりも天月さん、俺達が向こうに帰る為に色々と手配をしてくれたとか、荒木さんに聞きました、ありがとうございます」
「いえいえ、御二人には感謝してもしきれません。この災厄の中で息子と生きて再会できたのはあなた方のお陰です、私でできる事はさせていただかなければ」

 そう言って聖さんは穏やかに微笑んでいるのだが、実はこの人退魔師協会の中で5本の指に入るくらい凄い人だったらしいんだよな。ちなみに『退魔師協会』って何だよ? って思うよな、俺も思った。でもどうやらそういう組織がこの国には陰ながら存在していたらしい。全っ然聞いた事もないし、何処のラノベの話だ? だし、その協会の本部が皇居なんだって聞いて笑ったよな、うん、笑った。ファンタジーだわ。
 その退魔師協会に話を通してくれた聖さんのお陰で、俺達は皇居にあるとミヤビさんに言われたゲートを通してもらえる事になったんだ。だから、あとはもう行くだけ。
 しかも交通網が完全麻痺している今、そこに辿り着くのも一苦労……と思っていたのだけど、そこは荒木さんが防衛隊の輸送機で運んでくれる事になっていて至れり尽くせり。有難い事この上ない。
 だから俺達はここでロウヤの傷が癒えるのを待っている。ロウヤの傷が癒えたら俺達は向こうの世界に帰るのだ。本来ならこの世界が俺のいるべき世界なのに帰るって変な表現だけど、俺自身もうこっちの世界に未練はない。
 聖さんとサツキが行ってしまうと、ようやく寄ってきたロウヤに背後から抱きつかれた。

「お前はもう! いつまで子供みたいに拗ねてる気だ、サツキが可哀想だろ?」
「サツキは俺達よりあいつを選んだ、もう俺達の子供じゃない」

 いやいや、サツキは元々俺達の子供じゃないからな! でもまぁ、その寂しい気持ちも分からんでもない俺は巻き付いてくるロウヤの腕を撫でる。可愛かったもんなぁ、サツキ。

「お前も本当の自分の子供を持てばいい、そしたらその子は離れて行かない」
「それはダイキが産んでくれるという認識でいいか?」
「馬鹿言うな、俺が産める訳ないだろう? 俺の身体にはそんな機能は付いてない」

 むぅ、とロウヤはまたしても拗ねたような表情。お前はホント可愛いな。産んでやれたらいいのにな、なんて思った事は言わないけどな。

「それより傷の具合はどうなんだ?」
「ん? もうだいぶ良いぞ」

 そう言ってロウヤは笑う。驚いた事にロウヤの傷は一晩寝て起きたら大きな怪我以外はあらかた塞がり、その傷痕もずいぶん薄くなっている。どこのゲームの主人公だよ!? と思わず突っ込んだのだが、ロウヤもこれには首を傾げた。

「獣人は元来頑丈な身体の造りではあるんだが、確かにこれは少し不思議だな。治療魔術ではなく俺の中にダイキの血を入れたとか聞いているが、ダイキの体液にはやはり何かしらの癒し効果があるのかもしれないな」

 なんてロウヤは笑っている。癒し効果? 俺自身にはそんな自覚は何もないのだけど、本当に不思議な話だな。致命傷になりかねなかった大きな傷も順調に回復していて、ロウヤ自身は元気なものだ。
 俺達は何とはなしに防衛隊の本部を見て回る、すると魔物との戦闘現場に辿り着いたのだが、そこには何人もの防衛隊員が忙しなく働いていた。
 陽の下で見るその魔物の身体はやはりとても大きく、防衛隊の人間が寄ってたかってその魔物を眺めては何かやっている。

「何やってるんすか?」
「ん? とりあえず敵を知るには分析からだろ、食べなきゃ見えないという仕組みもよく分からないが、これだけデカい検体を手に入れたんだ、喰うのは勿論、研究材料として各研究機関に回して今後に生かす為解体中だ」

 なんと! 魔物はこういうモノなのだと受け入れるだけではなく、科学的に分析する方向なのか。魔物が生物として研究分析されたら魔力や魔術も科学的にどう作用しているのか立証されたりするようになるのだろうか? ちょっとそんな未来は面白いな。



 そんなこんなで数日を過ごし、俺達がいよいよ街を離れる日がやって来た。

「ロウヤ」

 俺はロウヤのわき腹を小突く。視線の先には父親の背に隠れようにしてサツキがこちらを見ていた。最初の内こそ無邪気に俺達の元へ駆けて来て居たサツキだったのだが、自分が父親の元に戻ってからこっちロウヤの様子がおかしい事にサツキは気付き、どうやら自分は何かロウヤの機嫌を損ねる事をしてしまったのだと幼いながらに察したらしい。
 これは一方的にロウヤが大人げないだけでサツキが気にする事ではないのだが、どうにも人の感情は難しいものだ。

「お前このままサツキと別れるつもりか? もうきっと二度と会えないんだぞ? お前はそれでいいのかよ?」
「……下手に話したらまた情が移るだろうが」
「それでも後悔するよりはマシだと俺は思うけどな……サツキ!」

 俺がしゃがみ込んで腕を広げると父親に促されるようにサツキがおずおずと俺の前にやって来た。俺はその小さな身体を抱き締めて「元気でな、父ちゃんと仲良くするんだぞ」と声をかけるとサツキは潤んだ瞳で大きく頷いた。

「ダイキ、本当に行っちゃうの? なんで? ここで一緒じゃダメなの?」
「う~ん、まぁ、向こうで心配してる奴等もいるかもだしな。それにここにはロウヤの仲間もいないし」
「そっか……」

 しょぼんと項垂れるサツキ、ロウヤはそんなサツキに背を向けて「ダイキ、もういいだろう、行こう」と歩き出す。

「ロウヤ! お前はもう!」
「ロウヤ! ごめん、僕のせいで大怪我したから怒ってるの?」
「それは違う!」
「でも、ロウヤ、怪我してから僕の方見てくれない……」

 サツキの瞳からぽろりと涙が零れ落ちる。あぁ、もう泣かせんなよ!

「……手放せなくなる……」
「ロウヤ?」
「攫って行きたくなるんだから、しょうがないだろ! お前はこれから本当の父親と一緒に生きるんだ、俺の事は忘れて元気に生きろ!」

 背を向けたまま一気に言ってロウヤは輸送機に向かって歩き出す、全くお前は不器用な奴だなぁ……

「サツキ、ロウヤはお前が好きすぎて、攫って行きたくなるから顔が見れないんだってさ。それは俺も同じだけど、ごめんな、俺達行かないと……」
「また会える!?」
「う~ん、どうかなぁ? でも、もしあの魔物達の生態やら色々分かればこの世界の仕組みも分かる気がする。そしたらきっと会えるんじゃないかな?」

 ゲートで世界は繋がっているのだと魔物本人が言っていたのだから、そこの所は間違いない。今までこっちの世界では魔物は未知の生物として扱われてきたけれど、これをきっかけに科学的・生物学的に分析をされれば今まで分からなかった事だって分かるようになるかもしれない、その時になったらもしかしたら……

「僕、絶対会いに行くから!」
「あぁ、楽しみに待ってる」

 俺もロウヤの背中を追いかけ、サツキとその父親に大きく手を振った。
 ロウヤは最後までサツキを振り返る事はしなかったけど、輸送機の中、しょんぼり項垂れていて『だから言わんこっちゃないと』俺は苦笑する。

「きっと、いつかまた会えるさ」
「あぁ……」

 言葉少なに頷くロウヤに身を寄せて、俺達はゲートへと飛び立った。



ゲートって本当にここ?」

 俺は訝し気にその門へと俺達を案内してくれた退魔師協会の人間だという男の顔を窺った。

「えぇ、間違いなくここがゲートですよ」

 そこは皇居東御苑へと続く門の一角。位置は皇居から北東の方角、いわゆる鬼門の方角に位置する平川門、そして幾つかある内のひとつ、帯曲輪門おびくるわもんそれが異世界への道だと男は言った。
 一般人は立ち入り禁止で近付く事は出来ないし、出入りできないように固く門は閉ざされているが、普通に眺められる場所に位置するその門が異世界へと続くゲートだと言われても俺には俄かに信じがたい。

「ここは昔から不浄門と呼ばれ、穢れの通れる唯一の道。それは妖の類が好む場所だからなのですよ」

 そう言って男は淡々と門を指さし「使われるのならご自由にどうぞ、ただ向こうに渡れば二度とこちらには戻っては来られませんが」と、そう言った。

「小さな門だな、異世界へのゲートだと聞いていたから、もっと立派な門を想像していたんだが、意外とそうでもなかったな」

 確かにその門はそこまで立派な門には見えない。獣人であるロウヤは身体が大きいので、余計にその門が小さく見えるのだろう、屈むようにして門の向こうを眺めた。
 門の向こう側は即異世界という感じではなく、鬱蒼とした樹々が茂る小道が見えた。本当にここを進めば向こうの世界に戻れるのだろうか?
 俺が、少しだけその門をくぐる事を躊躇っていると、ロウヤがひょいと俺を抱き上げた。

「ちょ……なに!?」
「いや、今更帰るのを止めようかと言われたら困るな、と。俺が門を潜ったと同時に門を閉められでもしたら俺は本気で泣くからな!」
「ぶふっ、子供か! ってか、そんな事しないし」
「本当に?」

 少し不安そうな表情のロウヤ、サツキとの別れがそんなに堪えたのか? 獣人は長い時を生きると聞いている、そもそもロウヤは別れというものをあまり経験していないのかもしれないな。

「俺はお前と一緒にいるよ」

 額に額を当ててそう言うと、ロウヤはようやく少しだけホッとした表情で、くるりと案内役の男を振り返り「世話になった」と頭を下げた。
 ロウヤに抱えられたまま俺はその門を潜る、目の前に続いていたはずの小道がぐにゃりと歪み、真っ暗な空間に放り出され、ロウヤは「お!?」と俺を抱く腕に力を込める。

「真っ暗だな」
「そうだな、最初からダイキを抱いてて良かったよ。こんな暗闇で、もしはぐれでもしたらと思うとぞっとする」

 そう言ってロウヤは暗闇の中をゆっくりと歩き出した。暗闇に目が慣れてくると、そこには小さな光の粒が見えてくる。それは誘うように集まり始め俺達の道筋を照らし始めた。
 上も下も右も左も分からない暗闇の中で、その光の筋だけが唯一の道標。俺達がその光の筋を追いかけて行くと、先に水晶のような球体が見えてきた。

「これ何だろう?」

 何とはなしに手を伸ばし触れてみたらまたしても世界が歪んだ。驚いてロウヤにしがみつき、目を瞑る。よく分からない浮遊感、そしてしばらくしたら落とされた。俺はロウヤに抱かれていたのでそれほどの衝撃は受けなかったが「痛ってぇ……」とロウヤが呻く。

「大丈夫か?」
「うぅ……まぁ、大丈夫だ。それにしても、ここは何処だ?」

 何処までも広がる大地、見覚えのある魔物がころころと転がっている。ロウヤは窺うように耳を立て、鼻を天に向けて何かを嗅ぐと「懐かしい匂いがする」と、そう言った。

「懐かしい匂い?」
「仲間の匂いが……」

 ロウヤがそこまで言った所で、目の前に影が差し、人影が泣きそうな顔でこちらを覗き込んでいた。その人はとても綺麗な人で、頭にはぴんと立った三角の耳、そしてもふりとした尻尾が尻から生えている。

「ロウヤ!!」

 俺の事など目の端にも入っていないのだろうその人……いや、たぶん半獣人はロウヤに抱きつき泣き出した。おい、ちょっと待て、そいつ誰だ?

「もう死んでしまったのかと……皆にはもう諦めろと何度も言われて……」

 そう言ってその美人はロウヤの胸にすがっておいおいと泣き続ける。何だよお前、この世界に待ってる奴がいたんじゃないか、聞いてないぞこの野郎。
 ホント……もう、何なんだよ。俺、今ものすごく心の中がもやってるんだけど、どうすればいいんだよ、浮気か!? 俺にあれだけ思わせぶりな事言っといて浮気だったのか!?
 どっちが浮気だ? いやもう間違いなく後から現れた俺が間男だろ、うわぁ、凹む……凹むわぁ……いや、むしろキス以上の事しなくて良かったと思っとくべきか?

「ロウヤ、俺、お邪魔なようだから席外すわ……」

 俺はふらりと立ち上がり、2人から瞳を逸らす。少しでもこいつに心奪われた俺が馬鹿だった。産めもしないくせに、こいつの子供を産んでやりたいなんて思ったのは完全に気の迷いだったわ。
 所詮獣人は獣人か、人のように見えても獣は獣、人の倫理観なんて持ち合わせてなかったんだな……

「え、ダイキ待て! 一人じゃ危ない!」
「大丈夫だから……」
「いや、大丈夫じゃないだろう!? 顔が真っ青だぞ? どうした気分が悪いのか?」

 気分は……悪いな。うん、悪い。だけど、怒るのもなんだか筋違い。だって俺達恋人同士ですらないんだから。

「ロウヤ、そちらは?」

 大粒の涙を零しながらこちらを見やるその人は、やはりとても綺麗で、何でもない時ならば美人だなぁって見惚れるところなんだけど、生憎浮かれた気持ちにもなれやしない。
 けれど、ロウヤはそんな美人の問いに、けろっとした顔で「ん? 俺の嫁のダイキ」と返事を返すので俺は開いた口が塞がらない。

「っ、おまぇ……!」
「!? お嫁さん!? 本当に!? え、凄い! うわぁ!! 宜しく! 宜しくね!!」

 急にハイテンションな美人が、がっと立ち上がり俺の手を取り振り回す。え? ちょっと予想外の展開なのだが……? これって普通は修羅場になる場面じゃないのかよ?

「という訳で、すぐにでも式を挙げたいんだけど」
「任せといて! 母さんすぐに町の皆に伝えて準備してくるから!!」

 そう言って、現れた時と同様の唐突さで美人の姿はかき消える。
 え……でも、ちょっと待って、母さん……?

「今のって……」
「俺の母親、狐の半獣人で魔導士。名前はコテツ」

 それ、聞いてたわ。知ってたわ。

「いつもお前が化けてた人?」
「そう、似てただろ?」

 そう言われると確かに似てる気がしなくもない、それにしても……

「若すぎだろ!」
「魔術を使う者の年齢を見た目通りだと思うなって、母さんいつも言ってる」

 それは魔術で年齢詐称してるって事か? 確かに魔術を使えばそんな事も簡単に出来てしまうのだろうけど……

「さて、それじゃあ帰ろうか、よく見たらここ、うちの集落のすぐ近くだ」

 そう言ってロウヤが片手を差し出し「集落に戻ったら祝言だ」とにっこり笑う。

「祝言……」

 そういえば、さっきこいつの母親なんて言ってた? 町に戻って準備してくるって……?
 
「結婚……式!?」
「何を驚く? 最初からそう言ってるだろ?」
「いやいや、俺はまだお前と結婚するとは……」
「ご褒美!」

 そう言ってロウヤは俺を問答無用で抱き上げる。
 
「くれるって言っただろ? 俺、結構頑張ったと思うけど?」
「それは、そうだけど……」

 そのままロウヤに抱きかかえられて集落の門をくぐったら、もうそこはお祭り騒ぎで町中既に綺麗に飾り付けが施されていた。魔術ってホント便利ですね……
 そして、あれよあれよと式が挙げられ、俺はロウヤの嫁になった。きっちりはっきり結ばれたのは、実はもう少し先の話になるのだけど、それはまた別の機会に。

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