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エピローグ②
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腕の中の温かいぬくもり、少し肌寒い室内に白い吐息が上がった。寒くないか? と顔を舐めたら「シロさんが温かいから」と返された。
私の毛皮は今は冬毛で、いつも以上に膨張している。抜け毛も増えるしシリウスはそんな私の毛皮を本当に毛嫌いしていたが、スバルは気持ちがいいと顔を埋めた。
昨年の今頃は自分がこんな事になっているとは夢にも思っていなかった。シリウスについて回っていた私だが、実の所こんな風に抱きしめたいと思った事はなかったのではないか? と思うのだ。
守らなければ傍にいなければ、それはもうある意味義務感だけで、愛しくて抱きしめたいなどとは思っていなかったのではないかと今では思う。
最初は本当にそっくりだと思っていた顔立ちも、今となっては全く似ているようには見えなくなった。いや、元々このスバルの身体はシリウスのものなのだから顔自体はシリウスそのままなのだろうが、もう全く違う。全然違う。
スバルの身体を使っているシリウスは昔のシリウスそのままなのに、スバルは本当に柔和で穏やかでその性格が顔に出ているとしか思えない。同じ時、同じ親から生まれた双子の兄弟なのにここまで違うのかと思うほど二人は真逆だ。一緒に育った訳ではないから、それは成育過程で性格が変じていったのかもしれないが、それにしても……という感じである。
寝間着の裾からスバルの身体に手を忍ばすと、スバルの腕は私の首に抱きつくように回された。
「最近全然触ってくれなかったから、ちょっと心配してた」
耳元で囁くスバルの声に興奮で総毛立つ。
「僕、まだこっちの世界に詳しくないから、子供産んだらそういうの本能的にしばらくなくなっちゃうのかな? って思ってた」
「馬鹿言うな、我慢していたに決まっているだろう?」
「ふふ、我慢してたんだ?」
「当たり前だ」
私は思わずスバルをベッドへと押し倒した。
「我慢なんてしなくていいのに。僕はシロさんのお嫁さんだよ?」
「そうは言っても無理強いはしたくない。慣れない子育てで疲れているだろう?」
「それは、まぁね。こっちの世界では子育てと躾は父親の仕事だって聞いてたから、僕は何もしなくていいのかと思っていたけど、なんかそういう訳にもいかないしね」
腕の中でスバルはそう言ってくすくすと笑う。
そう、大きく育つ獣人の子育ては躾も教育も父親がするのが基本で、母親は愛情いっぱいに子供を甘やかすのがこの世界の子育て方法なのだ。だが、ミオは半獣人で獣人ではないのでその基本的な子育てができない。半獣人は獣人と違って体自体も脆く出来ているので獣人の子供と同じように育てようと思うと危険が伴う、だから半獣人の子供は父親ではなく母親が育てる方が良いとされていて、現在ミオの子育ての大半はスバルが担っているのである。
勿論私も出来る事は手伝うのだが、獣人の子供のように幼いうちから狩りに連れて行くという事も出来ないし、ましてやミオはまだ乳幼児にも関わらず無理やり成長を促されてしまったので、本来このくらいの年齢なら出来るはずの事がほとんど出来ない。言ってしまえば大きな赤ん坊であるミオはまだ家の外にも出す事が難しいのだ。
身体能力だけは見た目年齢相応になってきているが精神年齢が全く追い付いていないので、普通の子育てというのがミオにはまったく通用しない。更にミオには不思議な体質があって時折半獣人から獣人に姿が変わる時がある。私に似たのか姿が転じてもさほど大きくはならないのだが、それもまた『普通の子供』という観念からはかけ離れていて、ミオの扱いは難しすぎて他人に任せるという事もできない。その為子育てに関してスバルの負担はとても大きく、申し訳ないと思っているのだ。
「でも、大変だけど楽しいよ。澪はどんどん成長してくからね。毎日毎日出来ない事が出来るようになっていくんだ。最近はだいぶ言葉も理解し始めてる気がするよ」
「はは、そうだな。今日もお父さんおかえりと言ってくれた」
ミオの日々の成長は目覚ましい、私も負けていられないなと我が子を見ていて思うのだ。
スバルが疲れているのなら少しだけ触れあってやめようかと思っていたのだが、私の接触に拒否の表情を見せないスバル、久しぶりにその柔肌を堪能しようと服の中に指を忍ばせると甘い吐息が上がった。
「あっ……そこは……」
胸の突起を摘まみ、潰すように撫でると微かに濡れたような感触。
「感じるのか?」
「えっと……むしろ、ちょっと痛い」
恥ずかしそうにスバルが瞳を逸らした。スバルの服をずり上げるようにそこを見てみれば、以前と比べて腫れあがって見える。
「澪が触るから、どうしても敏感になっちゃって……」
乳幼児であるミオ、だが姿は既に幼児である。すでに歯も生え揃い授乳はもうしていないのかと思いきや、そんな事もなかったらしい。
「噛まれると痛いから、あんまりあげてないんだけど、それでもまだ乳離れはできてないからなかなかね……」
恥ずかしそうに腕で顔を隠しながらそんな事を言うスバル、思わずそこに吸いついた。
「あんっ! だから……ダメって……」
湿った感触はミオに与えるべき母乳であったか。
「噛んだりはしない」
「んっ……」
舌で舐るように愛撫するとスバルの身体が跳ねて、感じているのが見て取れる。
本来ならば我が子に与えられるべきものを父親として享受していいものか迷う所だが、身体のサイズ的には既に乳離れは終えていないといけない我が子だ、うん、余っているのだから別に問題ないな。
ぺちゃぺちゃとそこを舐め続けていたら「シロさん、澪より赤ちゃんみたい」と少しだけスバルに苦笑されてしまった。
細腰を撫でて寝間着ごと下穿きを脱がすと白い肢体が露わに揺れる。足をもじもじとさせているのは、きっと既にそこが恥ずかしい事になっているからなのだろう。
舐める舌はそのままに指を尻の方へと這わせていけば、やはり私の思った通り、そこはしとどに濡れていた。
閉じようとする足を片方担ぎ上げスバルの足の間に自身を割り込ませる。そしてそのまま腰を押し付ければ私の昂りも伝わった事と思う。
「シロさんの……おっきい」
「お前が私をそうさせる」
顔を上げ耳を舐めながら息を吹きかけるようにそう言うと、スバルはかちんと固まって、どうしたのかと顔を見やると何やら首筋まで真っ赤に染まっている。色が白いから朱に染まると本当に綺麗だ。
「シロさんっ、本当に浮気してない!? なんか、最初の頃と違い過ぎない!?」
「ん……? 何かそんなに違うか?」
両手で顔を覆ってしまったスバルは「格好良すぎて困る!」と、呟いた。
「私が格好良く見えるのなら、それも全部スバルのお陰だ」
「ううう、僕なんにもしてないよぅ」
一体何を言っているのかと思わず笑ってしまう。自分に自信の持てなかった私に自信を与えてくれたのはスバルだ。愛に飢えていた私に愛を与えてくれたのもスバルだ。何も出来なかった出来損ないの私に新たな才能を見出してくれたのも他ならぬスバルなのに、スバルは自分は何もしていないとそう言うのだから可笑しな話だ。
「スバル、私はスバルの顔が見たい」
両手で覆った掌を包み込むように撫でると、恥ずかしそうに指の間から覗く瞳もとても綺麗だ。
「もう、なんか恥ずかしすぎて……」
「スバルは可愛いな」
そのまま首筋を舐め上げたら「ひゃん」と可愛い声が上がった。
※ ※ ※
久しぶりにシロさんが僕の身体に発情してくれている。我慢していたと言っていたから久しぶりって事もないのかもしれないけど、直に肌を触れ合わせる事自体が久しぶり過ぎて恥ずかしい。
実際僕達やってる回数は少ないもんね。あんまり簡単に子供が出来て母親になっちゃったもんだから、僕にもう魅力を感じなくなったのかとちょっと心配もしてたんだけど、そんな事なかったみたいで安心したよ。
季節は冬、室内温度はだいぶ冷え込んでるんだけどシロさんの掌は温かいし、さっきから僕の体温も上がる一方だ。普段他人に晒す事のない場所を晒して、隠したい場所に指を這わされる。割り開かれた足は閉じる事を許さないって感じに腰を進められているし、シロさんの昂りも直接肌に感じて恥ずかしくて仕方がないよ!
直接顔を見るのが恥ずかして、指の間からその動向を覗いていたら、指から腕、腕から脇の下まで余す事無く舐められてくすぐったいというか、ぞくぞくしてしまって僕の下肢にも熱が溜まる。
「んっ、ふ……」
思わず顔を隠すのを忘れシーツを掴んだら、その手をそのまま取られて掴まれた。両手首を握られて足は開かされたまま隠す事も出来ない僕は羞恥に染まる。
「あっ……やっ」
恥ずかしくて首を振っても手は放してもらえないし、更に深くと腰は進む。両手首は一纏めにシロさんが僕の秘部に怒張をあてがう。あぁ、おっきい……
ぐっと押し当てられ息が詰まる、相変わらずシロさんのそれは体格差そのままに大きすぎて自分は壊れてしまうのじゃないかと怖くなる。けれど、先端が入ってしまえばあとは一気に、それは僕の中に納まってしまうのだ。
「あぁっ」
「くっ……辛いか? スバル?」
全然辛くないと言えば嘘になる、やはり圧迫感は半端なくて、だけど僕の身体はそんなシロさんを喜んで受け入れているのも分かるのだ。
「へぃき……あんっ」
ぱちゅんと水音が耳に響く。それは僕がシロさんを飲み込んだ音だ。ゆるりとシロさんが動くたびに水音は僕の耳に響く。どれだけ濡れているのだろうと、いつも驚くけれど、そうでなければきっとこの獣人サイズのモノを人は受け入れられないとも思うのだ。
「あん、あぁ……んっ」
じわりと下肢に快感が広がっていく、広げられた足は痛いし、捕まれた腕の自由も利かない、けれどその行為は決して僕にとって苦痛ではない。
腕を引っ張られるようにして更に奥深くへと進むシロさんの腰に足を絡めた。もっと、もっと深く繋がりたくて仕方がないのだ。
腹の中が疼く、貪欲に僕の身体はシロさんを求めている。
「もっと、もっと! 奥に、あぁぁ……」
「あぁ、いくらでもスバルの望むままに」
僕の耳にシロさんは鼻先を寄せて舌でくすぐるようにして舐め上げた。もう! そんな事されたら達っちゃうよ……
疼きに堪えて瞳を瞑ったら涙が零れた。シロさんは僕の腕を放して片手で僕の頬を撫でる。その掌は優しいんだけど、もう片方の手は僕の尻尾をむんずと掴んだので全然優しくない。
そのまま僕の尻尾はシロさんの口の中へ、はむはむと甘噛みされるとぞくぞくと快感が走り腰が揺れる。
「それ、ダメェ……あぁぁぁ」
堪えきれずに達ってしまった僕にシロさんはすごく満足気。自信なさそうに僕に触れてた最初のシロさんとは大違いだね。うん、でもそんなシロさんも僕は好きだよ。
シロさんが僕の頬に流れた涙を舐め上げるので、僕はそんなシロさんの首にぎゅっと抱きついた。
夜は深々と更けていく、シロさんはまだ達ってないし、どうやらシロさんは僕を気持ちよくさせるのが楽しいみたい。でもあんまりたくさんやってると明日動けなくなっちゃうかも。
明日僕が動けなくなってたら澪のお世話はよろしくね。
私の毛皮は今は冬毛で、いつも以上に膨張している。抜け毛も増えるしシリウスはそんな私の毛皮を本当に毛嫌いしていたが、スバルは気持ちがいいと顔を埋めた。
昨年の今頃は自分がこんな事になっているとは夢にも思っていなかった。シリウスについて回っていた私だが、実の所こんな風に抱きしめたいと思った事はなかったのではないか? と思うのだ。
守らなければ傍にいなければ、それはもうある意味義務感だけで、愛しくて抱きしめたいなどとは思っていなかったのではないかと今では思う。
最初は本当にそっくりだと思っていた顔立ちも、今となっては全く似ているようには見えなくなった。いや、元々このスバルの身体はシリウスのものなのだから顔自体はシリウスそのままなのだろうが、もう全く違う。全然違う。
スバルの身体を使っているシリウスは昔のシリウスそのままなのに、スバルは本当に柔和で穏やかでその性格が顔に出ているとしか思えない。同じ時、同じ親から生まれた双子の兄弟なのにここまで違うのかと思うほど二人は真逆だ。一緒に育った訳ではないから、それは成育過程で性格が変じていったのかもしれないが、それにしても……という感じである。
寝間着の裾からスバルの身体に手を忍ばすと、スバルの腕は私の首に抱きつくように回された。
「最近全然触ってくれなかったから、ちょっと心配してた」
耳元で囁くスバルの声に興奮で総毛立つ。
「僕、まだこっちの世界に詳しくないから、子供産んだらそういうの本能的にしばらくなくなっちゃうのかな? って思ってた」
「馬鹿言うな、我慢していたに決まっているだろう?」
「ふふ、我慢してたんだ?」
「当たり前だ」
私は思わずスバルをベッドへと押し倒した。
「我慢なんてしなくていいのに。僕はシロさんのお嫁さんだよ?」
「そうは言っても無理強いはしたくない。慣れない子育てで疲れているだろう?」
「それは、まぁね。こっちの世界では子育てと躾は父親の仕事だって聞いてたから、僕は何もしなくていいのかと思っていたけど、なんかそういう訳にもいかないしね」
腕の中でスバルはそう言ってくすくすと笑う。
そう、大きく育つ獣人の子育ては躾も教育も父親がするのが基本で、母親は愛情いっぱいに子供を甘やかすのがこの世界の子育て方法なのだ。だが、ミオは半獣人で獣人ではないのでその基本的な子育てができない。半獣人は獣人と違って体自体も脆く出来ているので獣人の子供と同じように育てようと思うと危険が伴う、だから半獣人の子供は父親ではなく母親が育てる方が良いとされていて、現在ミオの子育ての大半はスバルが担っているのである。
勿論私も出来る事は手伝うのだが、獣人の子供のように幼いうちから狩りに連れて行くという事も出来ないし、ましてやミオはまだ乳幼児にも関わらず無理やり成長を促されてしまったので、本来このくらいの年齢なら出来るはずの事がほとんど出来ない。言ってしまえば大きな赤ん坊であるミオはまだ家の外にも出す事が難しいのだ。
身体能力だけは見た目年齢相応になってきているが精神年齢が全く追い付いていないので、普通の子育てというのがミオにはまったく通用しない。更にミオには不思議な体質があって時折半獣人から獣人に姿が変わる時がある。私に似たのか姿が転じてもさほど大きくはならないのだが、それもまた『普通の子供』という観念からはかけ離れていて、ミオの扱いは難しすぎて他人に任せるという事もできない。その為子育てに関してスバルの負担はとても大きく、申し訳ないと思っているのだ。
「でも、大変だけど楽しいよ。澪はどんどん成長してくからね。毎日毎日出来ない事が出来るようになっていくんだ。最近はだいぶ言葉も理解し始めてる気がするよ」
「はは、そうだな。今日もお父さんおかえりと言ってくれた」
ミオの日々の成長は目覚ましい、私も負けていられないなと我が子を見ていて思うのだ。
スバルが疲れているのなら少しだけ触れあってやめようかと思っていたのだが、私の接触に拒否の表情を見せないスバル、久しぶりにその柔肌を堪能しようと服の中に指を忍ばせると甘い吐息が上がった。
「あっ……そこは……」
胸の突起を摘まみ、潰すように撫でると微かに濡れたような感触。
「感じるのか?」
「えっと……むしろ、ちょっと痛い」
恥ずかしそうにスバルが瞳を逸らした。スバルの服をずり上げるようにそこを見てみれば、以前と比べて腫れあがって見える。
「澪が触るから、どうしても敏感になっちゃって……」
乳幼児であるミオ、だが姿は既に幼児である。すでに歯も生え揃い授乳はもうしていないのかと思いきや、そんな事もなかったらしい。
「噛まれると痛いから、あんまりあげてないんだけど、それでもまだ乳離れはできてないからなかなかね……」
恥ずかしそうに腕で顔を隠しながらそんな事を言うスバル、思わずそこに吸いついた。
「あんっ! だから……ダメって……」
湿った感触はミオに与えるべき母乳であったか。
「噛んだりはしない」
「んっ……」
舌で舐るように愛撫するとスバルの身体が跳ねて、感じているのが見て取れる。
本来ならば我が子に与えられるべきものを父親として享受していいものか迷う所だが、身体のサイズ的には既に乳離れは終えていないといけない我が子だ、うん、余っているのだから別に問題ないな。
ぺちゃぺちゃとそこを舐め続けていたら「シロさん、澪より赤ちゃんみたい」と少しだけスバルに苦笑されてしまった。
細腰を撫でて寝間着ごと下穿きを脱がすと白い肢体が露わに揺れる。足をもじもじとさせているのは、きっと既にそこが恥ずかしい事になっているからなのだろう。
舐める舌はそのままに指を尻の方へと這わせていけば、やはり私の思った通り、そこはしとどに濡れていた。
閉じようとする足を片方担ぎ上げスバルの足の間に自身を割り込ませる。そしてそのまま腰を押し付ければ私の昂りも伝わった事と思う。
「シロさんの……おっきい」
「お前が私をそうさせる」
顔を上げ耳を舐めながら息を吹きかけるようにそう言うと、スバルはかちんと固まって、どうしたのかと顔を見やると何やら首筋まで真っ赤に染まっている。色が白いから朱に染まると本当に綺麗だ。
「シロさんっ、本当に浮気してない!? なんか、最初の頃と違い過ぎない!?」
「ん……? 何かそんなに違うか?」
両手で顔を覆ってしまったスバルは「格好良すぎて困る!」と、呟いた。
「私が格好良く見えるのなら、それも全部スバルのお陰だ」
「ううう、僕なんにもしてないよぅ」
一体何を言っているのかと思わず笑ってしまう。自分に自信の持てなかった私に自信を与えてくれたのはスバルだ。愛に飢えていた私に愛を与えてくれたのもスバルだ。何も出来なかった出来損ないの私に新たな才能を見出してくれたのも他ならぬスバルなのに、スバルは自分は何もしていないとそう言うのだから可笑しな話だ。
「スバル、私はスバルの顔が見たい」
両手で覆った掌を包み込むように撫でると、恥ずかしそうに指の間から覗く瞳もとても綺麗だ。
「もう、なんか恥ずかしすぎて……」
「スバルは可愛いな」
そのまま首筋を舐め上げたら「ひゃん」と可愛い声が上がった。
※ ※ ※
久しぶりにシロさんが僕の身体に発情してくれている。我慢していたと言っていたから久しぶりって事もないのかもしれないけど、直に肌を触れ合わせる事自体が久しぶり過ぎて恥ずかしい。
実際僕達やってる回数は少ないもんね。あんまり簡単に子供が出来て母親になっちゃったもんだから、僕にもう魅力を感じなくなったのかとちょっと心配もしてたんだけど、そんな事なかったみたいで安心したよ。
季節は冬、室内温度はだいぶ冷え込んでるんだけどシロさんの掌は温かいし、さっきから僕の体温も上がる一方だ。普段他人に晒す事のない場所を晒して、隠したい場所に指を這わされる。割り開かれた足は閉じる事を許さないって感じに腰を進められているし、シロさんの昂りも直接肌に感じて恥ずかしくて仕方がないよ!
直接顔を見るのが恥ずかして、指の間からその動向を覗いていたら、指から腕、腕から脇の下まで余す事無く舐められてくすぐったいというか、ぞくぞくしてしまって僕の下肢にも熱が溜まる。
「んっ、ふ……」
思わず顔を隠すのを忘れシーツを掴んだら、その手をそのまま取られて掴まれた。両手首を握られて足は開かされたまま隠す事も出来ない僕は羞恥に染まる。
「あっ……やっ」
恥ずかしくて首を振っても手は放してもらえないし、更に深くと腰は進む。両手首は一纏めにシロさんが僕の秘部に怒張をあてがう。あぁ、おっきい……
ぐっと押し当てられ息が詰まる、相変わらずシロさんのそれは体格差そのままに大きすぎて自分は壊れてしまうのじゃないかと怖くなる。けれど、先端が入ってしまえばあとは一気に、それは僕の中に納まってしまうのだ。
「あぁっ」
「くっ……辛いか? スバル?」
全然辛くないと言えば嘘になる、やはり圧迫感は半端なくて、だけど僕の身体はそんなシロさんを喜んで受け入れているのも分かるのだ。
「へぃき……あんっ」
ぱちゅんと水音が耳に響く。それは僕がシロさんを飲み込んだ音だ。ゆるりとシロさんが動くたびに水音は僕の耳に響く。どれだけ濡れているのだろうと、いつも驚くけれど、そうでなければきっとこの獣人サイズのモノを人は受け入れられないとも思うのだ。
「あん、あぁ……んっ」
じわりと下肢に快感が広がっていく、広げられた足は痛いし、捕まれた腕の自由も利かない、けれどその行為は決して僕にとって苦痛ではない。
腕を引っ張られるようにして更に奥深くへと進むシロさんの腰に足を絡めた。もっと、もっと深く繋がりたくて仕方がないのだ。
腹の中が疼く、貪欲に僕の身体はシロさんを求めている。
「もっと、もっと! 奥に、あぁぁ……」
「あぁ、いくらでもスバルの望むままに」
僕の耳にシロさんは鼻先を寄せて舌でくすぐるようにして舐め上げた。もう! そんな事されたら達っちゃうよ……
疼きに堪えて瞳を瞑ったら涙が零れた。シロさんは僕の腕を放して片手で僕の頬を撫でる。その掌は優しいんだけど、もう片方の手は僕の尻尾をむんずと掴んだので全然優しくない。
そのまま僕の尻尾はシロさんの口の中へ、はむはむと甘噛みされるとぞくぞくと快感が走り腰が揺れる。
「それ、ダメェ……あぁぁぁ」
堪えきれずに達ってしまった僕にシロさんはすごく満足気。自信なさそうに僕に触れてた最初のシロさんとは大違いだね。うん、でもそんなシロさんも僕は好きだよ。
シロさんが僕の頬に流れた涙を舐め上げるので、僕はそんなシロさんの首にぎゅっと抱きついた。
夜は深々と更けていく、シロさんはまだ達ってないし、どうやらシロさんは僕を気持ちよくさせるのが楽しいみたい。でもあんまりたくさんやってると明日動けなくなっちゃうかも。
明日僕が動けなくなってたら澪のお世話はよろしくね。
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