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僕達中央都市に来ちゃったみたいです②
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『タチバナダイキ』向こうの世界からやって来たミスズの兄で、スバルの友人。私は嫌いだなと瞳を逸らす。スバルと仲が良いのも気に入らないし我が子が懐いているのも気に入らない。そしてスバルの事をそういう意味で好いているのだろう奴のその態度が何よりも気に入らない。スバルは私の妻で、私を愛してくれているのは重々承知している、それでもやはりスバルを狙っているのであろうその間男が私は気に入らないのだ。
自分で自分を狭量だとは思う、だがしかし気に入らないものは気に入らないのだ。
「おう、全員揃ってんな。昴も、もう起きて大丈夫なのか?」
「あ……うん。もう平気」
声をかけてきたのはシリウス。まるで群れのリーダーでもあるかのように自分よりもよほど大きな獣人達を従え歩いてくる。シリウスは私達の前で立ち止まり「なら良かった」と笑みを見せた。
たくさんの獣人達に囲まれたシリウスは堂々としたもので、そんな彼に傍らのスバルは少しだけ緊張したような笑みを見せた。
「これを言うのは変な感じなんだけど『はじめまして』シリウスさん」
「あん?」
「よく考えたら僕達、こうやって直接会うの初めてだから」
「そう言えばそうか? まぁ、顔が同じだからな、初めてって気もしねぇけど」
「本当にそう、僕達本当にびっくりするくらいそっくりだったんだね。これじゃシロさんが僕とシリウスさんを間違えるのも無理ないよ」
シリウスがスバルの言葉に「ん?」と首を傾げた。たぶんスバルは私と初めて結ばれたあの日の事を言っているのだ。スバルを誰よりも愛すると言った口で、その名前を間違えた。あれは私にとって一生の不覚だ。
「スバル! それはもう何度も謝っただろう!?」
「別に僕も怒って言ってる訳じゃないよ、でも本当にそっくりなんだなって思っただけ。僕ね、ちゃんと分かってる。あの頃シロさんはまだ僕とシリウスさんのどっちが好きかで迷ってたよね? ふふ、でもここまでそっくりなんだもん、そりゃ迷うよ」
「スバル……」
「実を言えば僕はあの時、身代わりでもいいって思ってたんだよ」
突然のスバルの告白に私は驚く。
「こんな知らない世界に突然送られて途方に暮れてた僕を好きだって言ってくれて守ってくれる存在があの時の僕には必要だった。だから、あの時の僕は少し打算的な所もあって本当はシロさんを責められる筋合いはなかったんだよ、ごめんね」
「スバル……何を突然?」
「だけどね、今は違う。僕はシロさんが好き、僕の為に一生懸命に頑張ってくれるシロさんを誰よりも愛してるんだ、だからごめん、シリウスさん、僕はあなたにシロさんを返せない。あなたの居場所を奪って、ごめんなさい」
スバルが深々とシリウスに頭を下げた。それにシリウスは少し戸惑ったような表情で、どう返したものか? と考えあぐねている様子だ。
「べ、別にこんな駄犬、オレは何とも思ってねぇし……」
「でもずっと小さい頃からシロさんとシリウスさんは家族だったんだろ?」
「まぁ、それはな」
「シリウスさんにとってシロさんがどういう存在だったのかは僕には分からない、だけど僕はもうその場所をあなたに返す事は出来ないと思う、だからごめんなさい。僕にシロさんを譲ってください」
「譲るも何も元々そいつはオレんじゃねぇし、許嫁だったってのを気にしてるんなら、そんなの最初から勝手に決められた事でオレ達の意志じゃねんだ、お前が気にする必要は何もない」
突然のスバルの謝罪にシリウスは困ったように言い募る。けれど、スバルはそんなシリウスの言葉を聞いても泣き出しそうな瞳でシリウスを見やるのだ。
「あぁ、もう! そんな顔すんな!」
「ごめんなさい、でもやっぱり僕のした事は間違ってると思うし、ちゃんと順番は守らなきゃ駄目だったって思うんだよ」
「そんな別に……」
困ったような表情のシリウス、「私からも……」と思わず言葉がついて出た。私はスバルを愛する事でシリウスには酷い事を言ったと思う。シリウスが私を好いていない事は分っていた、けれど家族として大事に想ってくれていたのであろう事を私は知った。
シリウスに『好きに生きろ』と言い放ったあの時の私はとても身勝手で、それに気付いてもいなかったのだ。謝罪をするべきはスバルではない、私の方だ。
「私はとても身勝手で、お前の気持ちになど何も気付かず自分勝手にお前に暴言を吐いた。本当にすまなかったと思っている」
私もスバルの横で頭を下げると「だぁぁぁ! もう謝んなっ! こっちが悪い事してるような気になるだろうが!」とシリウスは叫ぶ。
「ってか、オレは別に何も傷付いてねぇし、むしろ清々してるくらいだし、変に同情すんじゃねぇよ! オレは可哀そうな奴でも、憐れまれるような人間でもねぇ! オレはシロウに捨てられた訳じゃない、ってかそんな風に思われてるならそっちの方がよっぽど胸糞悪いからこれ以上頭下げんな!」
「だが、これはけじめとして……」
「そんなもんはいらねぇよ! お前は父親になったんだ、これからは昴と子供の為に生きていけ! そんでもって今はお前のその大事な妻子を守る為に世界を救わにゃならんのだ! でもでもだっては許さねぇ、今はそんな事を言ってられる時じゃない。お前にもキリキリ働いてもらうからな、覚悟しておけ!」
私にはそれだけ怒鳴りつけると、シリウスは今度はスバルを見やり「昴、オレとお前は血を分けた兄弟だ、オレはずっとこの世に家族はいないと思ってた、だけどお前の存在を知って本当はすごく嬉しかったんだぞ?」と、穏やかにスバルの肩を抱き寄せた。
「お前がシロウを好きだと言うように、オレも美鈴を大事にしたい。オレに美鈴を引き合わせてくれたのは昴、お前だ。ありがとな」
「シリウスさん……」
スバルが少し泣きそうな顔でシリウスに抱きつこうとすると「シリウスさんはやめろ」と彼は苦笑した。
「シリウスでいい、というか、お前になら北斗って呼んでもらっても別に構わない」
「え? そうなの?」
「あのハゲ親父にそう呼ばれると、何故か無性に腹立つんだよな……お前や、か、母さんにならそう呼ばれても別に……」
シリウスが少しだけ噛みながら恥ずかしそうにそう言った。私はシリウスはずっと捨て子なのだと思っていたし、シリウス自身もそれは承知している事だった。私はシリウスを守り育て家族のように暮らしてきたが、やはりシリウスにも思う所は色々とあったのだろう。
「ふふ、嬉しい。北斗、これからは仲良くしようね」
「あぁ、よろしくな」
顔しか似ていない兄弟は二人並んで綺麗な笑みを浮かべる。私にとって二人とも私の大事な家族、この笑顔を守らなければと私は改めてそう思った。
その時何かの物音に、私が振り向くとそこに立っていたのはミスズとダイキ、ミスズは魔道具『すまほ』を目線の高さに構えて何か操作をしていて、その隣でダイキがそれを覗き込んでいる。
「もう、めっちゃ眼福ぅ~二人揃ったら絶対撮りたいと思ってたのよ。いいわね、いいわね、麗しい兄弟愛、もう最っっ高!」
「お前、いつもの猫は何処に置いてきた? 完全に素がダダ洩れだぞ。っても、まぁ、その気持ち分からんでもないが……」
「こんな生きるか死ぬかの瀬戸際で猫なんて被ってたってしょうがないでしょう!? 私は隠れて生きるのは止めたの、だってここは私にとってのパラダイスよ、私は死ぬまで萌えを甘受して生きるって決めたの!」
シリウスの恋人、ミスズの語る言葉が全く意味不明で私は困惑する。私はミスズの事をよく知らない、綺麗な『人』だとは思っていたがどうも様子がおかしい。
「あぁん、ス・テ・キ☆ 私の萌えきゅんホルダーが潤うわぁ」
そんな事を言いながら小さな画面に向かい何か操作しているミスズはどこか鬼気迫るものがあって、隣のダイキも苦笑しているのだが、シリウスもそれに気付いたのだろう「美鈴、お前またか……」と少々あきれ顔だ。
「本当にお前のその萌え? とかいうやつのポイントは一体何なんだ? この間まではむやみやたらと獣人達を撮りまくってただろう?」
シリウスが呆れたようにダイキの反対側からミスズの手元を覗き込むと「そこはもちろん獣人さん達のホルダーはちゃんと別に作ってあるわよ! 大型肉食系のこの筋肉も素晴らしいけど、こっちの小型草食系のもふっとした愛らしさも本当に堪らないの。充電が切れる心配はないけど萌えの供給が多すぎてメモリー不足が深刻ね。こんな事なら予備のメモリーカード持ち歩いておくんだった!」と、一気に吐き出したミスズの言葉の意味が分からない。
萌えの供給? メモリー不足……? 一体ミスズは何を語っているのだろう?
私が少し戸惑ってスバルを見やると、スバルも驚いたような表情で「美鈴ってそんなキャラだったっけ?」と小首を傾げた。
「美鈴は昔っからこうだぞ。ただ外面がいいもんだから、普段は完璧な優等生を演じていてな、ずっと生き辛そうだと思って見ていたが、ここにきてはっちゃけたな……」
ダイキの言葉にミスズは「お兄ちゃん、うるさい!」と返しながらも目はスマホから離れない。そして「尊い……」とまた意味不明の呟きを吐きながらスマホを抱きしめた。
自分で自分を狭量だとは思う、だがしかし気に入らないものは気に入らないのだ。
「おう、全員揃ってんな。昴も、もう起きて大丈夫なのか?」
「あ……うん。もう平気」
声をかけてきたのはシリウス。まるで群れのリーダーでもあるかのように自分よりもよほど大きな獣人達を従え歩いてくる。シリウスは私達の前で立ち止まり「なら良かった」と笑みを見せた。
たくさんの獣人達に囲まれたシリウスは堂々としたもので、そんな彼に傍らのスバルは少しだけ緊張したような笑みを見せた。
「これを言うのは変な感じなんだけど『はじめまして』シリウスさん」
「あん?」
「よく考えたら僕達、こうやって直接会うの初めてだから」
「そう言えばそうか? まぁ、顔が同じだからな、初めてって気もしねぇけど」
「本当にそう、僕達本当にびっくりするくらいそっくりだったんだね。これじゃシロさんが僕とシリウスさんを間違えるのも無理ないよ」
シリウスがスバルの言葉に「ん?」と首を傾げた。たぶんスバルは私と初めて結ばれたあの日の事を言っているのだ。スバルを誰よりも愛すると言った口で、その名前を間違えた。あれは私にとって一生の不覚だ。
「スバル! それはもう何度も謝っただろう!?」
「別に僕も怒って言ってる訳じゃないよ、でも本当にそっくりなんだなって思っただけ。僕ね、ちゃんと分かってる。あの頃シロさんはまだ僕とシリウスさんのどっちが好きかで迷ってたよね? ふふ、でもここまでそっくりなんだもん、そりゃ迷うよ」
「スバル……」
「実を言えば僕はあの時、身代わりでもいいって思ってたんだよ」
突然のスバルの告白に私は驚く。
「こんな知らない世界に突然送られて途方に暮れてた僕を好きだって言ってくれて守ってくれる存在があの時の僕には必要だった。だから、あの時の僕は少し打算的な所もあって本当はシロさんを責められる筋合いはなかったんだよ、ごめんね」
「スバル……何を突然?」
「だけどね、今は違う。僕はシロさんが好き、僕の為に一生懸命に頑張ってくれるシロさんを誰よりも愛してるんだ、だからごめん、シリウスさん、僕はあなたにシロさんを返せない。あなたの居場所を奪って、ごめんなさい」
スバルが深々とシリウスに頭を下げた。それにシリウスは少し戸惑ったような表情で、どう返したものか? と考えあぐねている様子だ。
「べ、別にこんな駄犬、オレは何とも思ってねぇし……」
「でもずっと小さい頃からシロさんとシリウスさんは家族だったんだろ?」
「まぁ、それはな」
「シリウスさんにとってシロさんがどういう存在だったのかは僕には分からない、だけど僕はもうその場所をあなたに返す事は出来ないと思う、だからごめんなさい。僕にシロさんを譲ってください」
「譲るも何も元々そいつはオレんじゃねぇし、許嫁だったってのを気にしてるんなら、そんなの最初から勝手に決められた事でオレ達の意志じゃねんだ、お前が気にする必要は何もない」
突然のスバルの謝罪にシリウスは困ったように言い募る。けれど、スバルはそんなシリウスの言葉を聞いても泣き出しそうな瞳でシリウスを見やるのだ。
「あぁ、もう! そんな顔すんな!」
「ごめんなさい、でもやっぱり僕のした事は間違ってると思うし、ちゃんと順番は守らなきゃ駄目だったって思うんだよ」
「そんな別に……」
困ったような表情のシリウス、「私からも……」と思わず言葉がついて出た。私はスバルを愛する事でシリウスには酷い事を言ったと思う。シリウスが私を好いていない事は分っていた、けれど家族として大事に想ってくれていたのであろう事を私は知った。
シリウスに『好きに生きろ』と言い放ったあの時の私はとても身勝手で、それに気付いてもいなかったのだ。謝罪をするべきはスバルではない、私の方だ。
「私はとても身勝手で、お前の気持ちになど何も気付かず自分勝手にお前に暴言を吐いた。本当にすまなかったと思っている」
私もスバルの横で頭を下げると「だぁぁぁ! もう謝んなっ! こっちが悪い事してるような気になるだろうが!」とシリウスは叫ぶ。
「ってか、オレは別に何も傷付いてねぇし、むしろ清々してるくらいだし、変に同情すんじゃねぇよ! オレは可哀そうな奴でも、憐れまれるような人間でもねぇ! オレはシロウに捨てられた訳じゃない、ってかそんな風に思われてるならそっちの方がよっぽど胸糞悪いからこれ以上頭下げんな!」
「だが、これはけじめとして……」
「そんなもんはいらねぇよ! お前は父親になったんだ、これからは昴と子供の為に生きていけ! そんでもって今はお前のその大事な妻子を守る為に世界を救わにゃならんのだ! でもでもだっては許さねぇ、今はそんな事を言ってられる時じゃない。お前にもキリキリ働いてもらうからな、覚悟しておけ!」
私にはそれだけ怒鳴りつけると、シリウスは今度はスバルを見やり「昴、オレとお前は血を分けた兄弟だ、オレはずっとこの世に家族はいないと思ってた、だけどお前の存在を知って本当はすごく嬉しかったんだぞ?」と、穏やかにスバルの肩を抱き寄せた。
「お前がシロウを好きだと言うように、オレも美鈴を大事にしたい。オレに美鈴を引き合わせてくれたのは昴、お前だ。ありがとな」
「シリウスさん……」
スバルが少し泣きそうな顔でシリウスに抱きつこうとすると「シリウスさんはやめろ」と彼は苦笑した。
「シリウスでいい、というか、お前になら北斗って呼んでもらっても別に構わない」
「え? そうなの?」
「あのハゲ親父にそう呼ばれると、何故か無性に腹立つんだよな……お前や、か、母さんにならそう呼ばれても別に……」
シリウスが少しだけ噛みながら恥ずかしそうにそう言った。私はシリウスはずっと捨て子なのだと思っていたし、シリウス自身もそれは承知している事だった。私はシリウスを守り育て家族のように暮らしてきたが、やはりシリウスにも思う所は色々とあったのだろう。
「ふふ、嬉しい。北斗、これからは仲良くしようね」
「あぁ、よろしくな」
顔しか似ていない兄弟は二人並んで綺麗な笑みを浮かべる。私にとって二人とも私の大事な家族、この笑顔を守らなければと私は改めてそう思った。
その時何かの物音に、私が振り向くとそこに立っていたのはミスズとダイキ、ミスズは魔道具『すまほ』を目線の高さに構えて何か操作をしていて、その隣でダイキがそれを覗き込んでいる。
「もう、めっちゃ眼福ぅ~二人揃ったら絶対撮りたいと思ってたのよ。いいわね、いいわね、麗しい兄弟愛、もう最っっ高!」
「お前、いつもの猫は何処に置いてきた? 完全に素がダダ洩れだぞ。っても、まぁ、その気持ち分からんでもないが……」
「こんな生きるか死ぬかの瀬戸際で猫なんて被ってたってしょうがないでしょう!? 私は隠れて生きるのは止めたの、だってここは私にとってのパラダイスよ、私は死ぬまで萌えを甘受して生きるって決めたの!」
シリウスの恋人、ミスズの語る言葉が全く意味不明で私は困惑する。私はミスズの事をよく知らない、綺麗な『人』だとは思っていたがどうも様子がおかしい。
「あぁん、ス・テ・キ☆ 私の萌えきゅんホルダーが潤うわぁ」
そんな事を言いながら小さな画面に向かい何か操作しているミスズはどこか鬼気迫るものがあって、隣のダイキも苦笑しているのだが、シリウスもそれに気付いたのだろう「美鈴、お前またか……」と少々あきれ顔だ。
「本当にお前のその萌え? とかいうやつのポイントは一体何なんだ? この間まではむやみやたらと獣人達を撮りまくってただろう?」
シリウスが呆れたようにダイキの反対側からミスズの手元を覗き込むと「そこはもちろん獣人さん達のホルダーはちゃんと別に作ってあるわよ! 大型肉食系のこの筋肉も素晴らしいけど、こっちの小型草食系のもふっとした愛らしさも本当に堪らないの。充電が切れる心配はないけど萌えの供給が多すぎてメモリー不足が深刻ね。こんな事なら予備のメモリーカード持ち歩いておくんだった!」と、一気に吐き出したミスズの言葉の意味が分からない。
萌えの供給? メモリー不足……? 一体ミスズは何を語っているのだろう?
私が少し戸惑ってスバルを見やると、スバルも驚いたような表情で「美鈴ってそんなキャラだったっけ?」と小首を傾げた。
「美鈴は昔っからこうだぞ。ただ外面がいいもんだから、普段は完璧な優等生を演じていてな、ずっと生き辛そうだと思って見ていたが、ここにきてはっちゃけたな……」
ダイキの言葉にミスズは「お兄ちゃん、うるさい!」と返しながらも目はスマホから離れない。そして「尊い……」とまた意味不明の呟きを吐きながらスマホを抱きしめた。
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