僕のもふもふ異世界生活(仮)

矢の字

文字の大きさ
上 下
52 / 107

橘大樹の受難Ⅱ②

しおりを挟む
 何かを飲み込むように昴の喉が上下して、満足気な彼の表情は恍惚としているようにも見えるのだが、そんな昴の姿とは裏腹に辺りに響くのは何者かの叫び声。これはアレか? 魔物とやらの断末魔の悲鳴なのか? 

「由紀ちゃんもそうだったけど、昴君のお腹の子は昴君や北斗君よりよっぽど大食らいかもしれないな、これは本当に困ったねぇ……」
「お腹の子……?」
「そう、向こうの世界は当たり前に魔力のある世界で魔力を持たずに生まれる者はまずいない。なにせ生活全てに何かしらの魔力が必要だし、それが無いとなったら生きていかれない。だから子供は腹の中にいる内から魔力を貯め込むんだよ」

 昴が愛し気に自身の腹を撫でるのが目の端に映る。子供? 誰の? 昴の……子供? 昴はその腹に子を宿しているというのか? 一体誰の……なんて分かりきった事だな。昴は向こうの世界に獣人の恋人がいたのだ、だとしたらその子供はその獣人の……

「向こうの世界には幾らも魔物がいるし妻が望めば旦那がそれを狩ってくる。それが旦那の甲斐性ってやつだしね。だけど困ったね……こっちには望むだけ食べさせてあげられる魔物がいない……事もないけど、ダメなんだよ狩っちゃ。狩ったらまた魔物に恨まれて永久的に狙われ続ける。詰んだ……これ、詰んだよ……」
「普通の食事じゃ駄目なんですか? 向こうの世界の子供は魔力がないと産まれない……?」
「どうなんだろう? 向こうの世界ではそれが当たり前なんだよ、由紀ちゃんも昴君と北斗君がお腹の中にいる間はむこうで暮らしていたし、もちろん僕は夫として満足いくまで食べさせたからね。まぁ、由紀ちゃんはそれを知らないんだけど、はは。向こうで食べていたお肉が魔物肉だって知ったら由紀ちゃん卒倒するだろうね」

 要するに魔物肉=魔力を欲しているのは昴ではなく腹の中の子供という事か? 先程鬼気迫る姿で生肉を喰らっていたのも、腹の中の子供が獣人の子だと言われればその異様な姿にも納得がいく。
 俺が突然の出来事に頭の中をぐるぐるさせていると「ねぇ、パパ……」と、昴が正気に戻った表情でこちらを見やった。

「僕のお腹の中にはやっぱりシロさんの子供がいるの?」
「まぁ、間違いないだろうね。向こうの世界では妊婦はだいたいこんな感じ。さっきも言ったように、食べたいって言う奥さんにはお腹いっぱい食べさせるのが旦那さんの甲斐性だし、子育ての始まりだからね。ちなみにもう臨月だね。今月中には生まれるよ」
「へ……?」

 クロームさんの言葉に俺も驚いたのだが昴も驚いたのだろう、きょとんとした瞳をこちらへと向けた。いや、それにしても臨月とかおかしいだろ? どう考えても早すぎだろ?

「向こうの世界の妊娠出産の期間ってだいたい三か月だからね、昴君がこっちに戻ってきて二か月ちょい、相手はジロウの息子だろう? もういつ産まれても不思議じゃない、ホント忌々しいったらないよ!」

 三か月……三か月!? いやいや無理だろ? どう考えても早すぎだろ!? そんな猫の仔じゃあるまいし……いや待て、獣人の仔だと思えばそれもアリなのか? いやでも、半分『獣』でも半分は『人』だよな?

「……どうしよう、僕ちゃんと産めるかな」

 って、産むの前提かい! え? マジで? 産むの? 昴が?
 俺は昴の姿を上から下まで眺めまわす。子供がいると言われてもその姿は未だ妊婦にも見えはしないし、その姿は多少女性っぽく見えても少年の身体であることは間違いない。なのに、その身体には今子供が宿っているのかと思ったら、何やらえも言われぬ神々しさを感じてしまう。
 処女受胎と言われた某聖母様を崇める気持ちってこういう感情なのだろうか?

「昴君は産みたいの?」
「え……?」
「これは昴君を思って言うんだけど、僕は今回子供は諦めた方がいいと思う。さっきの発作みたいなので分かったと思うけど、今昴君の身体は子供の為に魔力を欲している。だけどこっちの世界では向こうの世界のように魔物は狩れないし思うように魔力の補給もできないんだ、正直言ってこのまま魔力が不足した状態で子供を産むのは昴君にとっても危険だと僕は思う。昴君はまだ若い、今回は諦めてもまだ次が……」
「なんでそんなこと言うの!」

 腹を隠すようにして昴が叫んだ。俺もそれはクロームさんの言い方が悪いと思うな。少なくともそういう事をしていた程度に昴はその獣人を愛していたのだろうし、そんな簡単に命を諦めろというクロームさんの言い分の方がどうかしていると思う。
 クロームさんがその相手の獣人をよく思っていないのも分かってはいるが、難しい問題だな。昴とクロームさんの言葉の応酬、最後には昴が瞳に涙を浮かべて自分の部屋へと籠ってしまった。

「クロームさん、今のはクロームさんの言い方の方が悪いと思いますよ」

 籠ってしまった部屋の前で扉をぺちぺちと叩く黒猫の腹を掴んで持ち上げる。

「大樹君、無責任なこと言わないでよね! これは由々しき事態なんだ、お腹の子は僕だって可哀そうだと思うよ、だけどこれは昴君の命に関わる事なんだ! 今の状態で子供を産もうと思っても昴君の身体がもたないんだよっ! 大樹君は子供の為に昴君が死んでもいいって言うのか!」
「いえ、そんな事は思いませんし、言いもしませんけど、それにしたって……」
「これは僕達家族の問題だ、他人の口出しなんて聞かないよっ」
「我が家の家族をそちらの事情に引きずり込んだ元凶が、よくもまぁ、ぬけぬけと……」

 思わず漏れた俺の本音に瞬間クロームさんの耳が下がった。

「それは悪かったって僕も思っているさ」
「でも確かに俺はこの問題に関しては全くの無関係なんで、家族とよく話し合って決めればいいんじゃないですか? たださっきの感じですと無理強いすれば昴のクロームさんに対する好感度はゼロどころかマイナスで、二度とパパとは呼んでもらえなくなるかもしれませんけど」
「そんなっ……」

 クロームさんの瞳が驚いたように見開かれたけど、いや、それ当然だろ? 納得しないまま強行とか最悪だぞ?

「ううう……」
「昴の事はしばらくそっとしておいて、奥さんが帰ってきてからよく相談ですね」
「由紀ちゃんはおばあちゃんにはなりたくないって言ってたから、きっと出産には反対だと思う!」
「……その辺も夫婦でよく話し合ってくださいよ」

 そんな理由で子供を堕ろされるとか、更に昴のトラウマものじゃないか。とんだ毒親だ。いざとなったら、昴の事は俺が面倒をみるくらいの気持ちでこの両親から逃がす事を考えないといけないかな? と俺は傍らで喚き続ける黒猫を見やってため息を零した。

 結局その日俺は愚痴り続けるクロームさんに付き合い、奥さんの帰宅と共に自宅へと帰った。クロームさんの昴の恋人への当たりはきつく、確かに自分の子がどこの馬の骨とも分からん奴の子を孕んでいるのだと思えばその憤りも分からないでもないのだが、もう少し昴の感情には配慮してやるべきなのではないかと思わなくもない。
 他人の家の事だからな、俺がそこまで深入りする事でもないのかもしれないけれど。
 翌日俺が大崎家を訪ねると家族会議の結果は出たようで、昴は子供を産む方向で話は纏まっていた。クロームさんはやはりそれが気に入らない様子で昴の周りをぐるぐると忙しなく回っていたが、昴と母親の由紀子さんはそんなクロームさんをガン無視で出産に関する準備を進め始めていたので、俺はとりあえず黙って事の成り行きを見守る事にした。
 俺のスマホと妹の美鈴のスマホ、それと昴の兄が持っている昴のスマホは魔法によって繋がっている。昴の兄であるシリウスと俺とは面識もほとんどないし個人的に話をする事もないのだが、今の俺にとっては妹の安否を確認できる唯一の手段がそのスマホで、俺達は毎晩何かしらの連絡を取り合うように心がけていた。
 俺は向こうの世界の話を妹から聞くのが日課になっており、その晩も妹からの定期連絡に俺は聞き入っていた。実を言えば妹の話す向こうの世界に俺も少しばかり興味を持つようになっていて、その不思議な世界観に毎晩魅了されるようになっていたのだ。だが、その日の妹は何故か歯切れが悪く、いつもの元気がない事に首を傾げた。

「美鈴、今日は声に覇気がないようだが大丈夫か? 体調でも悪いのか?」
『えっと、そういう訳じゃないんだけど……』
「なんだ、言いたい事があるならはっきり言え、困った事でも起きているのか?」

 言った所で、俺に何ができるか? と言われたら何も出来はしないかもしれないのだが、それでも何かしら助言ができる事もあるかもしれないと美鈴を問い詰めると、美鈴が『あのね……』と話し始めた。

『実はね、今日、私達中央セントラルに着いたのよ』
「中央?」

 向こうの世界の話と地図は何となく昴とクロームさんから聞いている。中央というのは向こうの世界の中枢都市で、世界の全てを纏め上げている大都市だ。美鈴たちがそこを目指しているのは聞いていたのだが、着いたからと言って何故そこで歯切れが悪くなるのかが分からない。

『うん、それでね、シリウスには報告の必要はないって言われてるんだけど、明日、私達大賢者ヨセフ様の元を訪ねる事になってるの……』
「な! 待て! そいつは駄目だってクロームさん言ってただろう!? 何でだ! よく分からんがそいつは危険なんだろう!?」
『問題はそこなのよ、何が危険なのか私達は何も教えられていないし、シリウスはおじさんの事は目の敵みたい嫌っていて、あいつの言う事なんか聞く必要ない! って……』
「いやいや、それにしてもだな」
『それに今日はシリウスってばずっと機嫌が悪くて私の話なんて聞きやしないのよ。やっぱりアレかしらね、弟の昴に婚約者を寝取られたのがよっぽど腹に据えかねているのかしらね……』

 美鈴の言葉に一瞬思考が停止した。いや、よく考えればその通りなのかもしれないが、それにしても言葉にされるとなんだか少し卑猥だ。寝取るって、昴のあれはいわゆる略奪愛って事になるのか? これはちょっとした修羅場なんじゃないのか?

「シリウスはその婚約者を嫌っていたと聞いているが?」
『そうねぇ、確かにシリウスの態度だけ見ていればそうなんだけど、人の心の内なんて分からないじゃない? だけど、シリウスの様子がおかしくなったのは昴の妊娠の話を聞いた直後からよ、無関係だとは思えないわ』

 昨晩美鈴には昴の妊娠の話は告げていたが、シリウスのまさかのその反応。これは本当に修羅場の予感しかしない。

『という訳で、シリウスはおじさんの言う事も全く聞く耳なしよ。ついでにヨセフ様がおじさんを探しているなら密告だってしそうな勢いで、私ちょっと不安だわ』
「待て、美鈴! そこまで分かっているならシリウスを止めてくれ!」
『シリウスは私が止めて止まるような子じゃないわよ』

 いやいやいや、だけど、ダメだろう! それは駄目だ! 俺が慌てて美鈴に言い募ろうとした所で『美鈴~?』とスマホの向こう側、美鈴に対してかかる声に美鈴は慌てたように『まぁ、そういう感じだから、またね、お兄ちゃん!』と一方的に通話を切られてしまった。その後、何度美鈴に繋げようとしても電話は繋がらず、仕方がないのでメッセージだけは「絶対行くなよ!」と送っておいたのだが、既読も何も付きやしない。
 翌朝やはり心配な俺は美鈴のスマホを鳴らしてみたのだがコールはしても出る事はなく、こうなったらとシリウスの方にもかけてみたのだが、こちらは着信拒否にでもなっているのかコール音すら鳴らなかった。

「くそっ、本当に大丈夫なのかよ?」

 どうにもならないのでとりあえずメッセージだけでも、と送り続けたのだがやはり既読はつかない。いや、昨晩のメッセージにはいつの間にやら既読はついてるのだが返信がない、これは完全に無視を決め込んでいるのだ。
 クロームさん達にも報告しなければ、と着替えをした所でスマホの着信音が鳴り、俺はスマホに飛びついた。それは通話の着信ではなくメッセージの着信音、慌ててメッセージアプリを開くとそこには『お兄ちゃん、助けて』という短文に、俺の血の気は一気に引いた。
 靴を引っ掛け、美鈴のスマホを鳴らす。だが、コール音はしていても美鈴がその電話に出る事はなく、それはシリウスも同様だ。
 きっと向こうで何かがあったのだ、あいつ等は昨日美鈴が言った通り大賢者に会いに行ったのだろう、そしてもしかして、捕まった……? いや、捕まっただけならまだしも、もしかして殺され……そこまで考えて頭を振る。メッセージを送って寄越せるくらいにはまだ美鈴には余裕があるのだ、まだ大丈夫、大丈夫だと信じたい。
 俺は隣宅の大崎家のチャイムを鳴らす、相手が俺だと気付いたのだろう昴がすぐに玄関の鍵を開けてくれたのだが、そこにはクロームさんはいなかった。俺が昨夜からの一連の話を昴に聞かせると、昴も驚いたのだろう一気に表情を曇らせた。

「助けてって事はきっと何かがあったんだ、クロームさんになら何か分かると思ってここへ来たんだが……いつ帰って来る? 何処へ行った?」
「それが分からないんだよ……この地図の目印のついた場所の何処かに行ってるのは間違いないと思うんだけど」

 リビングに俺を通し昴が見せてくれたのは広げられた大きな大きな世界地図。その地図のあちらこちらに印のように×が付けられていて、俺は首を傾げた。

「これは世界地図じゃないか。あの人一人では遠くへは行かれないって言ってただろう?」
「そうなんだけど、この子の為に魔物に頭下げて魔力分けて貰ってくるって、さっき……」

 昴が自身の腹を撫でてそんな事を言うのだが、それは本当の事なのだろうか? 俺が「本当に子供なんているのか?」と思わず口走ると、昴は困ったような表情でこくりと頷いた。
 クロームさんは魔力を回復するため俺達と共に行動していた。だが、今の昴の言い分だとクロームさんは単体で魔力を回復する術を持っていたという事だ。そういえばクロームさんはあちらとこちらを一往復出来るくらいには魔力は回復していると言っていたか? だったらもっと早くから出来る事もあっただろうに……
 俺は何やら少しイラついた、こちらはこの家族に振り回されて妹の安否も分からないというのに、どこまでもマイペースな黒猫は肝心な時にいやしない。

「くそっ!」

 俺が拳で壁を叩くと、昴の身体はびくりと震えて「大樹さん、ごめんなさい」と、小さな声で謝罪された。
 あぁ、俺は一体何をやっているのか? 今、昴を怖がらせた所で何も自体は好転しない。元を正せば昴自身も被害者だ

「お前が頭を下げる事じゃないだろう?」

「そうだけど……」と泣きそうな瞳で昴に言われてしまうと憤りよりも先に憐憫の情が湧いた。怒った所でどうしようもない、今は落ち着け。

「もう一度、美鈴のスマホ鳴らしてみる」

 しばらくコールを鳴らして、溜息を吐きつつ首を振る。やはり美鈴はその着信に反応を返さない。俺がスマホの画面を睨み付けていると、昴が「ちょっと貸して」と俺のスマホを手に取り画面を撫でた。集中するように深く深呼吸をして昴は瞳を閉じる。一体何をしているのかと、いぶかしくその光景を眺めていると、急に昴の輪郭が曖昧に歪んだ。

「え……?」

 驚きと同時に俺のスマホが床に転がる派手な音にびくりと身体が震えた。

「昴?」

 そこにはもう昴の姿は見えなくて、俺は無駄に辺りを見回す。

「おい、昴! 返事をしろっ!!」

 いくら叫んでも返事は帰ってこない。クロームさんの不在、昴は姿を消し、俺に出来る事は一体なんだ? 俺は呆然と途方に暮れた。
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました

美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!

新しい道を歩み始めた貴方へ

mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。 そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。 その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。 あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。 あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……? ※沢山のお気に入り登録ありがとうございます。深く感謝申し上げます。

左遷先は、後宮でした。

猫宮乾
BL
 外面は真面目な文官だが、週末は――打つ・飲む・買うが好きだった俺は、ある日、ついうっかり裏金騒動に関わってしまい、表向きは移動……いいや、左遷……される事になった。死刑は回避されたから、まぁ良いか! お妃候補生活を頑張ります。※異世界後宮ものコメディです。(表紙イラストは朝陽天満様に描いて頂きました。本当に有難うございます!)

侯爵様の愛人ですが、その息子にも愛されてます

muku
BL
魔術師フィアリスは、地底の迷宮から湧き続ける魔物を倒す使命を担っているリトスロード侯爵家に雇われている。 仕事は魔物の駆除と、侯爵家三男エヴァンの家庭教師。 成人したエヴァンから突然恋心を告げられたフィアリスは、大いに戸惑うことになる。 何故ならフィアリスは、エヴァンの父とただならぬ関係にあったのだった。 汚れた自分には愛される価値がないと思いこむ美しい魔術師の青年と、そんな師を一心に愛し続ける弟子の物語。

騎士が花嫁

Kyrie
BL
めでたい結婚式。 花婿は俺。 花嫁は敵国の騎士様。 どうなる、俺? * 他サイトにも掲載。

黒豹拾いました

おーか
BL
森で暮らし始めたオレは、ボロボロになった子猫を拾った。逞しく育ったその子は、どうやら黒豹の獣人だったようだ。 大人になって独り立ちしていくんだなぁ、と父親のような気持ちで送り出そうとしたのだが… 「大好きだよ。だから、俺の側にずっと居てくれるよね?」 そう迫ってくる。おかしいな…? 育て方間違ったか…。でも、美形に育ったし、可愛い息子だ。拒否も出来ないままに流される。

側妻になった男の僕。

selen
BL
国王と平民による禁断の主従らぶ。。を書くつもりです(⌒▽⌒)よかったらみてね☆☆

淫愛家族

箕田 はる
BL
婿養子として篠山家で生活している睦紀は、結婚一年目にして妻との不仲を悩んでいた。 事あるごとに身の丈に合わない結婚かもしれないと考える睦紀だったが、以前から親交があった義父の俊政と義兄の春馬とは良好な関係を築いていた。 二人から向けられる優しさは心地よく、迷惑をかけたくないという思いから、睦紀は妻と向き合うことを決意する。 だが、同僚から渡された風俗店のカードを返し忘れてしまったことで、正しい三人の関係性が次第に壊れていく――

処理中です...