運命に花束を

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運命に祝福を

襲撃 ②

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 私達のもとに領主の息子やミヅキが襲われたという報が入ったのは、私達がツキノの書斎と称される部屋で話し合いを続けている最中の事だった。

「なんでロディ様とミヅキさんが!?」
「それは分からん、お前等も行くか?」

 驚いたような表情のノエル君。突如現れそう告げた黒の騎士団員の言葉に全員が首を縦に振る。

「ミヅキは無事なのか?」
「大怪我は一人だけだそうだよ」

 イグサルが心配そうに報を伝えてくれた黒の騎士団員に問うと、彼は淡々とそう返して寄こした。怪我人が誰なのかまではまだ彼も知らないのだろう。
 ミヅキはイグサルの幼馴染だ、家が近くて幼い頃から一緒に遊んでいたと聞いている。普段は素っ気ない間柄の二人だが、やはりイグサルは誰よりもミヅキの事が気になるようで慌てたように黒の騎士団員のあとを追う。
 ミヅキはあまり公にしたがらないが彼女の生い立ちはなかなか特殊だ。
 国一番の大貴族であるマイラー家、その本家当主を父に持つミヅキだったが母親は妾で妾腹、マイラー家の一員として認知されてはいるが家での扱いはそこまでよろしくないのだとか。
 何人かいる兄弟姉妹の中で一番末っ子でもあるミヅキは年相応になったら適当な家に嫁に出される所だったのだが、それが嫌で騎士団員になったという一風変わった経歴の持ち主でもある。
 バース性の家庭の中で一人だけベータとして生まれたイグサル、貴族の家に生まれながら居場所のなかったミヅキ、お互い家に居心地の悪さを感じていた二人が意気投合するのにそう時間はかからなかったらしい。
 そしてそんな二人の仲間に加えてもらう形で私達三人はチームを組んだ。周りから浮いているという点で私も彼等と似たり寄ったりだったのが大きな理由だ。
 私達が再び自警団の集会所へ辿り着くと、その大広間の端にミヅキと領主の息子ロディ君が座り込んでいた。
 見ればミヅキの着ている服は血だらけで、私は一気に血の気が引く。

「おい、ミヅキ大丈夫か!」
「あぁ、イグサルか。別に大事ない」

 慌てたようにイグサルがミヅキの元に駆けて行く。彼女はいつもと変わらない顔でそう言ったけれど、その顔は少しだけ熱を持ったように紅潮していた。

「でも、その血は……」
「私のではないから、心配するな」

 相変わらずミヅキは素っ気ない。けれど同時にその血がミヅキの物ではないと分かりホッとする。

「ミヅキ、何があったのですか?」
「さてな、よく分からない。私がロディ君とここへ向かっていたら、ダニエルとかいう大男を見付けてな、声をかけて話していたらこの有様だ。私に大事はないが、その大男は現在意識不明の重体で、なんだか申し訳ない」

 伝えられた報告は『大怪我は一人だけ』だった訳だが、その言葉の通りだとすれば大怪我を負ったのはそのダニエルという名の男だけという事か。

「なんでダニエルさんが? あの人、今ここに収監されてるはずじゃなかったですか?」
「ふむ、どうやら脱走したような事を言っていたな」

 ノエル君の疑問にミヅキは簡潔に答えていく。というか、そのダニエルという男はツキノの自称護衛で現在ここに収監されていたはず、それが脱走? 何か理由があったのだろうか?
 それにしても血だらけのミヅキが「申し訳ない」と言うからには、何者かの襲撃からその男はミヅキを庇ったという事なのだろう。

「ひとつの仮説なのだが、もしかしたら私はツキノに間違われたのじゃないかと思う」
「え……」
「ロディ君は遠目にカイトに似ているし、そのダニエルさんというのはツキノの護衛だったのだろう? だとすると間違えられる可能性はあるんじゃないか?」
「俺に……? この町にはまだ他にも俺を狙っている奴がいるって言うのか?」
「無くはない話だろう?」

 確かに襲撃者がツキノの容姿をそこまで詳しく分かっていない人物だとしたら狙う相手は『少女のような少年』である。その特徴は少年のようにも見えるミヅキと合致する。
 そしてその時に一緒に居たのがカイトによく似たロディ君、そしてツキノの護衛役のダニエルという人だとしたらその可能性はぐんと高くなる。
 ミヅキの答えはどこまでも淡々としている、自分が危険な目に遭ったというのに気丈な事だ。普通の女性ならばこんな時恐怖に震えて泣き出していても不思議ではないのに、ミヅキは本当にいつもと変わらない。その顔色を除いては。

「ミヅキ、少し顔色が悪くないですか?」

 私が彼女の顔を覗き込むようにしてそう言うと、彼女は「射られた弓に毒が塗られていて」と大きく息を吐いた。

「私に直接的な被害はなかったんだが、私達を庇ったダニエルという男が毒矢を何本も喰らっていてな、応急処置的に吸い出していたら少しばかり私にも毒が回ってしまったようだ」
「な……それ大丈夫なんですか!?」
「私の身体は毒に慣らされている、大概の毒は平気な体だ、大事ない」

 ミヅキの家はこの国でも屈指の大貴族。敬われもするが、嫌われる事も多い。彼女の家では子供は全員このように少量の毒を与えられ、その毒に体を慣らされるのだと聞いた事がある。
 それも自身の身を守る為なのだと聞いた時には驚いたが、今回はそれが功を奏した形だ。
 けれどしばらくすると先程まで赤みが差していた彼女の頬が色を失い、今度はだんだん顔色が青白くなってきた。

「ちょっとミヅキさん、本当に顔色悪いですよ」
「ふむ、そうか……?」

 私が言うより先に声をあげたのは彼女の傍らに座っていた領主の御子息ロディ君。彼はミヅキの額に手を当て熱でも測るような所作をしたあと「横になった方がよくないですか?」と彼女を労わるように、その頬を撫でる。

「大丈夫だ、あまり触らないで貰えるかな? 私はあまりこういう事には慣れていない」

 ん?

「でも、本当に顔色悪いですよ? ここ、昔は寄宿舎だったんで、部屋だけはたくさんあるんです、開いてる部屋もあると思うので少し休んでください」
「いや、そこまでしなくても……」

 ミヅキが恥ずかしそうに瞳を伏せた。そんな彼女の表情はそこそこ付き合いの長い私でもあまり見た事のない表情だ。幼馴染でもあるイグサルは尚の事だろう、何故か言葉に詰まったように固まっている。
 ミヅキの傍らにいたロディ君は「部屋、見繕ってきます!」と駆けて行き、その後姿をミヅキの瞳が追いかけている。それは彼女らしくもなく、少し戸惑い顔で、私はもう一度首を傾げた。

「ミヅキ、他にも何かありましたか?」
「いや……」

 歯切れの悪い彼女の返答、ロディ君はすぐに駆け戻って来て「部屋ありました!」とミヅキの手を取る。
 「1人で歩ける」と恥ずかしそうに言うミヅキを、彼は軽々持ち上げた。これはあれだ、いわゆるお姫様抱っこというやつだ。
 そのまま、彼は驚いた表情のミヅキを抱いて、建物の奥へと消えて行った。

「イグサル、行かせてしまっていいんですか?」
「え? いや、顔色悪かったのは間違いないし、休ませる必要はあると思うんだが……」

 相変らず固まったままの姿勢でイグサルがそう返して寄越したが「そういう事を言っているのではなく……」と言いかけ、それ以上は野暮かと私は口を噤んだ。
 イグサルは恐らくミヅキを好いていると思うのだ。その好意が友情であるのか恋情であるのか私には判断できないのだが、どうやらイグサル自身もそれがよく分かっていないのだろう。

「あいつ、本当に節操ないな、女だったら誰でもいいのか……?」
「それはどういう意味だい、ツキノ君?」

 ツキノがぼそりと呟いた言葉に皆の視線が彼に集まり、イグサルが何故か殊更丁寧にツキノに問うた。

「あいつ、昨日まで散々俺に付き纏ってきてたんだよ。意外とあいつ、女癖悪いんじゃないか?」

 んんんんんん?

「ロディ様は誠実な人だよ。そうは言っても、最近のツキノに対する言動はちょっと俺も首を傾げたけどさ……」
「それはどういう……?」
「自分好みの女に、すぐに手が出る」

 ツキノの言葉にカイトが反応して「ツキノ、何かされたの!?」と彼を抱きすくめた。それに対してツキノは苦虫を噛み潰したような表情だ。
 これはもしかしてあまり良くない展開なのでは……?

「イグサル、追いかけなくていいんですか?」

 私がもう一度イグサルに問うと「いや、恋愛は自由だし? 俺が口出す事でもないし? ミヅキはミヅキで満更でもないのかもしれないし……」と、まるで自分に言い聞かせるように彼は呟く。

「貴方がそう思うのならいいですけど、本当の本当にいいんですか?」
「いいも何も、俺には関係のない事だ」

 「イグ兄って、もしかして物凄く鈍感な人?」とウィルがイグサルを見上げて小首を傾げた。それに対してイグサルもまた同じように小首を傾げているが、たぶん自分の感情が受け止めきれていないのだろうな。
 普段は喜怒哀楽がわりとはっきりしている彼なのに、何故か死んだ魚のような目で二人の消えた先を見つめたまま、心ここに在らずという風体だ。
 親友としてはどうにかしてやりたい気持ちがなくもないのだけれど、本人は「恋愛は自由だ」といい、まるで動こうとしないし、それ以上は部外者である自分がせっつく訳にもいかず、私はそんな親友を見ている事しかできない。

「ユリウス君、それにノエルもいい所に来ました。少しお話できますか?」

 そんな私達の元に現れたノエル君の祖父、コリーさんの声に私は彼を見やる。

「何かありましたか? いえ、何かがあった事は分かっているのですけど……」
「ねぇ、じいちゃん、何でダニエルさんが意識不明なの? 襲われたの外なんだよね? ダニエルさんがここを脱走したって本当なの……?」
「その件でこちらもあなた方の意見が聞きたかった所ですよ」

 コリーさんの眉間の皺が深い。彼は元々気難しい表情をしている事が多い老人だったが、それにしても今日の彼は尚一層険しい表情だ。

「彼がこの集会所を脱走したのは間違いではありません。彼等、ツキノ王子の護衛達は私達の言う事に素直に従ってくれていました、それで私達も油断していたのです、まさか逃げ出すとは思っていなかった……」
「ダニエルさんがなんで……?」
「それも全く理由が分かりませんが、それに加えて更に分からない事件が現在起こっています。他の護衛達は王子を襲った者も含めて全員先ほど殺害されました……」

 コリーさんのその言葉にその場の誰もが驚いたように目を見開いた。

「ころ……された……?」
「はい、彼等の収監された部屋には争ったような形跡が残っており、全員一人残らず……唯一残ったのが現在意識不明の隊長ダニエルだけで、こちらとしても誰が何の目的で彼等を襲ったのかがまるで分かりません」
「彼等を襲った犯人は……?」

 コリーさんは首を横に振って「皆目見当もつきませんね」と表情を更に険しくさせた。

「仲間割れなのか、それとも外から別に犯人が侵入して彼等を殺害したのか、もし仲間割れだとしたら犯人はダニエルという事も……」
「ダニエルさんはそんな事する人じゃないよ! それにダニエルさんはミヅキさんを庇って怪我したってさっきミヅキさんが言ってた! あの人は悪い人なんかじゃない!」
「ノエル、感情で物事を決め付けてはいけません。彼の意識がない以上、それを問い質す事もできないのです。現状証拠を掻き集め、物事は判断しなければなりません、そこに個人の感情は不要です」
「でも、じいちゃん……」

 ノエル君は何かを言いかけ言葉が出てこなかったのか、悔しそうに拳を握って瞳を伏せた。

「じいさん、その殺害現場見られるか?」

 ツキノの言葉に「見る事はできますけど、あまりお勧めはしませんよ。酷い惨状ですからね」とコリーさんは険しい表情を見せる。

「それでも構わない、見せてくれ」

 それでもツキノは真っ直ぐにコリーさんを見やり、コリーさんはそんな彼の態度に「分かりました」と頷いて私達を集会所の奥へと案内してくれた。

「ここは昔のまま、寄宿舎としても使える状態になっています。その中の幾つかの部屋の窓枠に鉄格子を嵌めて、罪人を閉じ込める牢に仕立て上げているのですが、如何せん今回は捕まえた人間が多すぎて、全員をその牢に閉じ込める事ができませんでした。何の抵抗もしなかった彼等、王子の護衛達は一人を除いて全員ただの宿舎用の部屋に入れられており、窓からの出入りは簡単にできてしまったのです」
「それは自警団の人達も彼等の事はあまり疑っていなかった、という事ですね」
「それはそうです、彼等は行商人達を捕まえるのも手伝ってくださいましたし、私達の言う事には素直に従って調査をさせてくださいましたからね。ここに留まってもらっていたのは、あくまでも念の為、くらいの感覚でしたよ」

 コリーさんは「まさかこんな事になるなんて全くの予想外です……」と溜息を零すようにそう言った。
 大広間から右手に続く廊下、その奥にその幾つかの部屋はあった。
 今はどの部屋も扉が開け放され、その部屋を覗き見れば部屋の中の惨状が窺い知れる。

「これ、やば……気持ち悪っ……」

 最初の一部屋を覗き込んですぐ、ウィルは青褪めた顔で瞳を逸らして部屋から離れた。それもそうだろう、部屋中血の惨状で部屋の中など見られたものではない。しかもその部屋の真ん中にはまだ、ご遺体がそのままの形で残されている。
 死因は恐らく鋭利な刃物による殺害、この人数を殺害しておいて気付かれなかったというくらいに敵は人を殺す事に長けている。声をあげられないように喉笛を切り、そこで絶命しない者は一撃で心臓に刃を突き立てている。これはどう見てもプロの暗殺者の仕業だ。
 全員が、眉を顰めて表情を険しくさせる、けれどこれは目を逸らしてはいけない事件なのだと思う。自警団の人間が忙しなくその状況を確認しているのだが、彼等の表情も皆同じように険しかった。

「ツキノ、ねぇ、大丈夫……?」

 部屋の様子を見たがったツキノが顔面蒼白で震えている。心配そうにその顔を覗き込むカイトの顔も蒼白いのだが、それ以上にツキノの様子の方が尋常ではない。

「大丈夫だ……少し、あの時の事を思い出した……」

 『あの時』それは恐らく一年前、ツキノが襲われ母が助けにはいり、ツキノを襲った犯人を惨殺したあの事件……

「無理しちゃ駄目だ、ツキノ。またご飯食べられなくなるよ」
「もう、大丈夫だ。だけど、すまんカイト、少し俺の手を握っていてくれ」

 そう言ってツキノは瞳を閉じて、彼の胸に頭を預けるようにして深呼吸を繰り返す。そんな彼の手を握ってカイトはツキノに胸を貸す。
 今まで深く考えていなかったが、こういう所にこの2人の信頼関係が垣間見える。ツキノは傍若無人な弟だが、カイトに対しては素直な面を見せるのだ。彼の前ではこんな甘え方もするのだな、と少し驚いてしまった。
 しばらくするとツキノは顔を上げて、もう一度部屋の中を見やった。

「この殺害に気付いた人間は誰もいなかったのですか?」
「そうですね、ダニエルがここに運ばれてきて、ばたばたしている間に、この惨状でしたよ。彼が出て行く前の事件なのか、それとも出て行った後の事なのかそれすらも現在分かっていません。彼は脱走する事でこの惨劇を免れたのか、或いはこの惨劇自体が彼の手によるものの可能性も……全ては彼の意識が戻らねば何も分からないのです」

 犯人がまるで分からない。犯人の可能性がある男自身が襲われて意識がないのだ、本当に全く状況が掴めない。
 彼が襲われる前にミヅキとロディ君は彼に会っている、彼等2人に会って話を聞いた方がいいかと考えていると、ふいに遠くで人の悲鳴が聞こえた。
 全員が反応して、そちらを勢いよく見やる。

「これ、ミヅキの声だ……」

 ぼそりと呟くが早いか、一番最初に駆け出したのはイグサルだった。

「私達も行きましょう!」

 私も即座にイグサルの後を追う。この町では今、何かが起こっている。それは得体も知れず、悪意はまるで私達を縛り上げるように纏わり付いてくる。
 背筋に怖気のような物が這い登ってくるのだが、今はそんな物を気にかけている暇もなく、私達はただ目の前の問題に目を向ける。

「ミヅキ!」

 イグサルが私達より一足先に目的地に辿り着き、その部屋の中へと踏み込んで行った。

「お前、何者だ!」

 そこに立っていたのは仮面を被った一人の男。その腕の中には意識を失っているのであろう、ロディが抱えられていた。そしてその足元には、その男にやられたのであろう、ミヅキが転がされている。
 仮面の男は何も語らない、ただこちらをちらりと見やって、そのままロディを抱えて窓からひらりと逃げ出した。

「おい! この野郎! 待て!!」

 そうイグサルは叫びはしたのだが、彼はその仮面の男を追いかける事に躊躇した。その場に転がされているミヅキの事が気にかかったのだろう。
 私は即座に窓枠を乗り越えてその男の後を追う。一体彼は何者なのか? そして何故領主の息子を攫うのか? 疑問は幾つも湧いて出るのだが、今はその仮面の男を追いかける事しか術がない私は、人一人を抱いて走っているとは思えないスピードで駆け抜ける仮面の男をただ闇雲に追いかけていた。

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