運命に花束を

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運命に祝福を

それぞれの今 ③

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「そんな話しは聞いてない!」

 僕は目の前でそんな風に声を荒げる男性に「だって初めて言いましたもん」と苦笑した。

「あの時の彼女がツキノだって? そんな訳あるか! 彼女はどう見たって女性だっただろう!」
「イグサル、落ち着いて聞いてください」

 僕の傍らにいた金髪碧眼の美丈夫、ユリウス・デルクマンも困ったような表情で「カイトの言っている事は全て真実ですよ」と彼に畳み掛ける。けれど、声を荒げたイグサルさんは、そんな彼に掴みかからんばかりの勢いで「絶対嘘だ」と断言する。
 断言されても困るし、僕、嘘はひとつも吐いてないんだけどなぁ……
 ここはランティス王国の首都メルクード、僕達が今いる場所は留学生用の寄宿舎だ。そこそこの広さのあるその部屋の中には寝台が4台、4人一部屋のその部屋の住人は僕カイト・リングスと傍らのユリウス・デルクマン、そして声を荒げるイグサル・トールマンさんに、そんな僕達の様子をきょとんと眺めているウィル・レイトナーだ。

「俺はそんな話しは信じない!」
「信じなくても事実なので、信じてもらうしかないです。まぁ、こうなる事も想定していましたよ、今度ルーンに行けば全部分かります。彼女はツキノ! これは間違いようのない事実です」

 困惑したようにユリウス兄さんを見やるイグサルさん、兄さんは無言で頷くのだが、やはり信じられないのだろうイグサルさんは首をふった。

「ねぇ~オレ、さっぱり話が見えないんだけど、これ、どういう話?」
「ウィル坊、お前が口を挟むと事態がややこしくなるから、黙ってて」
「ぶぅ、何だよソレ! オレにだって知る権利くらいあるんだぞ!」

 それぞれの寝台に腰掛けて、僕達は今話し合いをしていた訳なのだが、ウィルは腰掛けた寝台から足をぶらぶらさせて「オレも混ぜろ!」と拗ねたように言う。勢いのあまり立ち上がったイグサルさんは混乱したようにその辺をぐるぐると歩き回り始め、僕はひとつ息を零した。
 ちょうど一年程前、僕の番相手であるツキノが女装姿で僕と歩いている所を、たまたま偶然通りかかったイグサルさんに見付かり、ツキノを女だと思い込んだイグサルさんがツキノに一目惚れした事がこの話しの事の発端だ。
 ツキノにとってはあの時の自分の女装は完全に黒歴史という感じだし、イグサルさんもたった一度会っただけの女の子の事なんてすぐに忘れると思っていたのに、彼はなかなかに一途な男性であったようで、僕の従姉妹だと紹介されたツキノの事をそれはもう執拗に知りたがった。
 のらりくらりとかわし続けてきた僕だったのだが、さすがにもう一年、そろそろ騙し続けるのも可哀想で、ついでにいい加減しつこく聞かれるのにもうんざりしてきていたので、僕は彼に真実を話す事を決めたのだ。
 そして「彼女=ツキノ」という真実を伝えたイグサルさんの反応が上記の通りの混乱ぶりなのである。

「ねぇ、カイ兄、ツキ兄はなんで女装なんてしてたの? そもそも女装なんてカイ兄なら面白がってやりそうだけど、あの堅物のツキ兄がそんな事するようには思えないんだけど? むしろツキ兄なら全力で嫌がるだろ?」
「それには諸々の事情があるんだよ、ウィル」
「オレはその諸々の事情が知りたいんじゃん」
「確かにそうだ! 俺はユリウスの弟であるツキノは見知っている、確かに綺麗な顔立ちの子だとは思っていたが、今までこんな風に彼に焦がれた事はない」

 ウィルはけろりとそう言うのだが、ほらみろ、やっぱりややこしい話になったじゃないか。イグサルさんまで彼の事情に踏み込んでくる、まぁ、それも想定のうちだけどさ。

「あの時ツキノは命を狙われていて変装せざるを得なかったんですよ、あの時のツキノはヒナノとしてあの格好をしていた、女装は不可抗力です」

 さすがにツキノが半分女である事は本人のいない状態で言うのはどうかと思うのだ。そこはあくまでツキノのプライベートな部分で、僕が口出しできる話ではない。

「変装なら、なんでわざわざ女装……?」
「イグサルさんも彼女がツキノだと思わなかったんでしょう? そのくらいツキノの変装は完璧だったって、それだけの話ですよ?」

 イグサルさんは未だ信じられないのだろう、寝台の上に腰をおろして頭を抱えるようにがくりとうな垂れてしまった。まぁ、自分の理想の女の子に巡り会ったと思ったら、それが男だったなんて、それはちょっとショック大きいよね。しかも、イグサルさんにとっては親友の弟だしね。

「イグサル、私もいずれ言わなければと思っていたのですよ、けれど、どうしても言い出せなくて……」
「別にツキノだっていいじゃないか……」

 ユリウス兄さんがイグサルさんに声をかけると、ふと、イグサルさんが顔を上げた。

「別にこれはツキノだから駄目って事もない話だよな?」
「ちょっと待ってください、イグサルさん!」
「俺がいいと言ってるんだ、別に彼女が男だろうと別に構わん」
「だから待ってください! ツキノは僕の番です! ほら! これ見て! イグサルさんも知ってるでしょう!? ツキノは僕の番相手! 生涯の伴侶! そこは譲れませんよ!!!」

 僕は項を隠すように高くなっている襟元を引っ張って、項の噛み痕をイグサルさんに見せ付ける、そこにはくっきりはっきりツキノの噛み痕が残っているはずだ。

「そんなもの俺は知らん!」

 しかし、彼は拗ねたようにぷいっとそっぽを向いてしまう、子供か!

「俺はβだ、バース性の何たるかなんて知りはしない、番契約? 知った事か! 要は俺がツキノを俺の方に振り向かせればいいだけの話だろ!」
「ツキノは僕の『運命』です!」
「お前、トーマスに『俺の運命』とか言われてただろ? そんな曖昧なものを俺は信じる気にはならない」

 僕はぐっと言葉に詰まる。確かに僕はイグサルさんの従兄弟トーマス・トールマンに彼の『運命のΩ』と言われ付き纏われている、これは現在進行形の話だ。
 イリヤを離れ、ランティスまで来てしまえば縁は切れるものと思っていたのに、何故か彼はこの留学生の中にちゃっかり紛れ込み、僕達の周りをうろちょろしている。僕はもうツキノと番になってしまっているし、いくらアプローチを受けようとも彼になびく事は絶対にないのだが、本当に、本当に! 迷惑しているのだ。

「これはアレだね、いわゆる『チジョウのもつれ』ってやつだな?」

 地上のもつれ? あぁ、違う、痴情のもつれ、か。って、納得している場合じゃない!
 違うから! もつれてないから! 僕とツキノの間にはちゃんとした愛情しかなくて、それをもつれさせてるのは周りが勝手にやっている事で、僕達全然関係ないじゃん!

「何にせよ、イグサルは一度ツキノ本人に会ってみる事ですね。会ってみたらたぶん目も覚めるでしょう」
「ユリウス、俺は本気だぞ」
「私は、番相手は中身重視派なので、そういう一目惚れみたいなの、あまり信じていないのですよねぇ」
「あぁ、ノエルか? お前が惚れる基準の一番の最優先事項は食の趣味が合う事だろ、そんな奴この世の中にはいくらでもいるぞ?」
「ノエル君は知れば知るほど本当にいい子ですよ。性格もよくて料理上手なんて本当に最高です。私もルーンに行くのはとても楽しみなのです」

 ユリウス兄さんはそう言ってにこにこ笑う。

「それにしても何でわざわざ男を選んだ? ノエルはΩですらないんだろう?」
「今の貴方に言われるのはとても心外ですが、そこはもう別にどうという事ないですよ。我が家の教育方針は『愛が全て』なので、そんな瑣末な事は問題にはなりません」

 確かにそんな台詞を彼の父親なら真顔で言うだろうな、と僕はナダール・デルクマン第一騎士団長を思い出す。ユリウス兄さんの家は母親が男性Ωで、そういう意味では男女の性差程度で恋愛を躊躇う事などないだろう。

「その言葉貰った。俺も『愛が全て』その言葉には激しく賛同する」
「あれ?」
「ユリウス兄さん、逆効果!」

 そんな感じに僕達がわいわい騒いでいる所に、部屋の扉を叩くノックの音が響く。

「はいは~い、どちらさま?」

 話に退屈していたウィルはこれ幸いにと扉へと駆けて行き、無防備に部屋の扉を開ける。いや、こんな真っ昼間から不審者が、しかも寄宿舎という人間の多い場所にわざわざ来るとは思わないけれども、それでも少しは警戒しようよ、ウィル。

「お邪魔するわよ」

 訪ねてきたのはイグサルさんの幼馴染のミヅキさん、ボーイッシュな出で立ちで、ここが男性用の寄宿舎にも関わらずあまり違和感がない。

「どうした、ミヅキ?」
「別にどうもしないけど、私、あっちはどうにも居心地が悪くて……」
「女性用の寄宿舎なのにか?」
「女性用と言うよりあそこはΩ用よ、無駄に色気のある人間ばかり集まっていて、私みたいな人間には場違い感が半端ないのよ、参るわ……」

 溜息を吐くようにしてミヅキさんは部屋へと入ってくる。僕は思わず「ごめんなさい」と謝ってしまう。

「別に貴方が謝る事ではないわ、ΩにはΩ用の部屋が必要なのは分かっているし、通常時には貴方はこっちにいた方が安全なのも分かってる。ただ居心地が悪いのよ、こっちこそごめんなさいね」

 ミヅキさんは現在、彼女自身が言ったように、Ω用の寄宿舎で1人、個室暮らしをしている。ミヅキさんはΩではない、そもそもバース性ですらないのに何故そんな場所で暮らしているのかといえば、それはひとえに僕の為なのである。
 Ωには定期的にヒートと呼ばれる発情期がくる、本来その個室は僕の為に用意されたものなのだが、それ以外の時に僕に個室は必要ない。むしろ何かがあった時に対処ができないようでは困るという意見から、ヒート時以外の僕の部屋はこの4人部屋なのである。
 そして僕にヒートが来てしまった時にはミヅキさんの部屋に転がり込む形になって二重に申し訳ない状態にもなっているのだが、ミヅキさんはけろっとした顔で「別に問題ないわ」とそう言うのだ。
 「なんならその時は私がこっちの4人部屋に移っても構わない」というミヅキさんに、さすがにそれは駄目だと僕が止めた。男性寄宿舎に女性一人を放り込むなんて、なんて危険極まりない! しかも本人はそんな事はどうという事もないという顔をしているのが、本当に怖い。もっと自分に危機感持って!
 Ωはそういう点ではふりまくフェロモンのせいで常に危険と隣り合わせ、幼い頃から危機管理は徹底的に叩き込まれて育っているので、ミヅキさんは見ていてとても危なっかしい。
 確かに彼女にはあまり色気という物がない、身体もスレンダーな少年体形な上に、髪も短髪で傍目には本当に少年にしか見えないのだ。でも、だからと言って男と同じように扱われていい訳じゃない。
 ヒート時、僕は周りの事があまりよく分からなくなるけれど、既にツキノという番相手がいて、しかも一緒にいるのがβのミヅキさんなので、彼女が僕のフェロモンにあてられる事もない。なので僕はヒート時の何日かをミヅキさんと同居生活で過ごし、残りはこちらで共同生活を送っているのだ。

「それで、貴方達は頭を突き合わせて何か話し合いでもしていたの?」
「ミヅキには関係ない」

 イグサルさんはふいっとそっぽを向く。イグサルさんとミヅキさんは幼馴染、イグサルさんは普段は割と落ち着きのある男性なのだが、何故か彼女の前だと少し子供っぽくなる。気を許しているのもあるのだろうが、僕にはイグサルさんがミヅキさんに甘えているようにしか見えない。
 ちなみにミヅキさんはツキノに一目惚れしたイグサルさんの言動をいつも呆れたように見守り、事ある毎に「諦めなさい」と彼に言っているのだが、イグサルさんはそんな彼女の言葉を聞き入れない。イグサルさんもイグサルさんで、彼女の前でその話をすると、必ず最後にはその言葉を言われるので、彼女の前ではあまりツキノの話をしなくて助かっていたのだが、イグサルさんはどんどん意固地になるばかりだ。

「そういえばオレ、聞こう聞こうと思ってたんだけど、この間カイ兄とユリ兄、2人でどっか出掛けてただろ? 何処行ってたの?」
「ん? それはいつの話ですか?」
「この間の休みの日、2人でこそこそ出掛けて行ったろ?」
「別にこそこそしていたつもりはないのですけどねぇ」

 そう言ってユリウス兄さんは少し困ったような表情を見せた。確かに別にこそこそしていた訳ではないのだが、ウィルやイグサルさん達にはナイショで出掛けたのは間違いではないからだ。

「ねぇ、何処行ってたの?」
「別に変な場所ではないですよ、私の祖父母の家を訪ねただけです」
「あぁ、そういえばお前の親父さん、出身はランティスだったか?」
「そうです、ここメルクードには親戚もたくさんいるのですよ」

 確かにユリウス兄さんが言っている事は全部本当の事だ、ただ、何故そこを訪ねたのかはまだ誰にも言えない話。

「なんだ、行き先全然普通じゃん。オレはてっきり2人でどっか楽しい所にでも遊びに行ったのか、そうでなきゃ美味しいものでも食べに行ったのかと思ってた」
「そういう時にはウィル坊も必ず誘うので、変な勘ぐりは無用ですよ」

 ユリウス兄さんはまた、にっこり笑みを見せる。
 僕達がユリウス兄さんの祖父母の家デルクマン家を訪ねたのには幾つかの理由がある。それは勿論祖父母に孫であるユリウスさんが顔を見せに行ったというのもあるのだが、一番の理由は第一騎士団長ナダール・デルクマンの実弟リク・デルクマンさんに面会する為であり、それはただの口実でしかない。
 ナダール騎士団長の弟リクさんはデルクマン家では次男、長男であるナダール騎士団長が家を出て行ってしまっている現状では弟であるリクさんがデルクマン家の跡継ぎなのである。
 彼は現在未だ独身で両親と同居している、だから僕達はデルクマン家を訪ねて行ったのだ。
 実を言えば、彼を訪ねてデルクマン家を訪問するのは今回が初めてではない、けれどここメルクードにやって来てから、暇を見付けて何度デルクマン家を訪問しても僕達は目指す人物リク・デルクマンさんに会う事ができずにいる。
 その理由は簡単、彼が多忙でなかなか家に帰ってこないからだ。朝早く出掛けて行き、夜遅くに帰ってくる、寄宿舎生活で時間割がきっちり決まっている僕達とは根本的に時間が合わないのだ。
 だったら、と休日を見計らって出掛けてみる事数回、それでも空振りは続いている。彼は休日は何処かへ出掛けてしまう事が多いのだとユリウス兄さんの祖父母は言っていた。
 僕達が彼に会いたい理由は勿論ナダール騎士団長に頼まれた依頼だからだ。現在ここランティス王国で蠢いているのであろう陰謀に彼が加担しているのか、いないのか、僕達はそれを見極める為に彼の家を訪ねているというのに、僕達はそれに対して未だ何の成果も上げられずにいる。

 ここメルクードにやって来て半年、留学期間は一応一年という期日が設けられている。諸々の事情によりその期間が延びる可能性も勿論あるのだが、それにしてももう留学期間の半分が過ぎているにも関わらず、なんの手がかりも得られていないというのは、信頼して僕達にこの仕事を託してくれたナダールおじさんにも申し訳が立たない。
 僕とユリウス兄さんは実を言えば少し焦っていた。
 けれど、ここにきて絶好の好機がやって来た。というのも、来週デルクマン家では祖父の誕生パーティを開催するという話をこの間の来訪で聞きつけたのだ。
 デルクマン家は親族が多い。ナダールおじさんは6人兄弟の長男で下に5人の兄弟がいる。それぞれ結婚し独立をして家を出て行っているのだが、その親族がこぞって集まるというのだから、これは間違いなくリクさんもその場にいるはずだと僕達は確信したのである。

「あぁ~あ、留学生活、珍しいものも多いけど、慣れてきたら段々退屈。何か楽しいイベントでもないかなぁ」

 ウィルはそんな事を言いながら伸びをする。彼は本当に呑気で羨ましい。
 せめてツキノに会いに行く前に、少しくらいの成果は手にしていたいなと思う僕は、そんなウィルを見やって苦笑した。
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