運命に花束を

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二人の王子

運命の番 ②

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「落ち着いた?」
「はい、すみません。また、情けないところ見せちゃって……」

 俺はどうにか涙を止めて手で顔を拭う。

「ツキノ君はちょっと色々抱え込みすぎてる気がするな、まだ子供なんだから、そこまで1人で抱え込まずに大人に頼ったっていいんだよ?」
「自分の問題です、他人に頼るのは違うと思います」
「真面目だね。おじさんとしてはもう少し頼ってくれてもいいのにって思っちゃうんだけど、まだこんなぽっと出てきた親戚なんて頼れないよね」

 そう言ってアジェさんは笑顔を見せながらも少しだけ悲しげな表情を見せた。

「あぁ~あ、こんな事ならもっとツキノ君達とも顔合わせておくんだった。ナダールさん転勤多いから、最後に君達に会ったの君達が物心付く前だもん、そりゃ信用ならないよね」
「そんな事ないです! こんなに色々話聞いてもらえて、俺はだいぶ楽になったし……」
「そう? だったらいいけど」

 アジェさんは俺の顔を覗き込んでくる。目、赤くなってないかな? なんだかこの間から泣いてばかりで恥ずかしい。

「そういえばツキノ君は僕に聞きたい事があるんじゃなかったっけ? 結局僕が連れまわすばっかりで、あんまり質問ないけど、聞きたい事があるなら聞くよ? なんだっけ? メリアの話? 両親の話?」
「あぁ、そうだった……両親の話、聞こうと思ってたんだった」
「そういえば、一度しか会った事ないんだっけ?」
「そうですね、自分が記憶してる限りでは一度だけ。そういえばアジェさん驚いてましたよね、何でですか?」
「うん? だって、僕は君達がもっと頻繁に会ってるもんだと思ってたからね。ルネちゃんと僕、文通してるって言ったよね? その中によくツキノ君の話題が出てくるんだよ、ツキノ君があんな事をした、こんな事をした、身長が幾つになった、こんな事ができるようになってたって、そりゃあもう毎回毎回たくさん君の話を綴ってくれるんだよ」
「……なんで?」
「いや、何でって言われても困るけど、親としては子供の成長を他人に話したいって気持ちは分かるよ、僕だってルネちゃんにうちのロディの自慢話とかしちゃうもん」
「いや、そうじゃなくて、なんでその人俺の事そんなに知ってんの? 妄想? 会った事もほとんどないのに?」

 アジェさんは少し苦笑して「お母さんの事『その人』っていうのは止めてあげて」とそう言った。

「妄想ではないと思うよ、多少の想像は入ってるのかもしれないけど、グノーがルネちゃんにマメに連絡入れてたんだと思う。グノーもナダールさんも子供は大好きで、自分の子を手元に置けない辛さみたいなの分かってるから、君の成長を事細かに報告してたんじゃないのかな」
「母さんが……」
「やっぱりツキノ君にとったらグノーの方が『お母さん』に近い?」
「それは、実際育ててくれたのは父さんと母さんなんで……」

 「そっか」とアジェさんは頷く。

「でも本当にこれだけは声を大にして言っておくけど、ルネちゃんもレオンさんも君の事をちゃんと愛してる。手元に置いておけない理由があったから外に出されただけだから、その辺はちゃんと覚えておいてね」
「……その理由って何なんですか? アジェさんは知ってるんですか?」
「うん、知ってるよ。だけど、デリケートな話だからちょっとここでは話せない。ナダールさん困ってたよ、話そうと思っているのに君がナダールさんを避けるから、って」
「それは……」
「ツキノ君はなんでナダールさんを避けてるの?」

 アジェさんの質問に、俺はしばし答えるのを躊躇した。母さんを壊してしまったのは自分だから、それも勿論だが、あの時振り払われた手が痛くて、また同じように拒絶されたらと思うと怖くて顔を合わせられなかった。

「怖いんです……」
「怖い? 何が? ナダールさんが?」
「あの家で俺の居場所がなくなる事が……」
「うん? どういう事? 何かあった? そんな事絶対ないから安心していいと思うよ?」

 これは誰にも話していない過去の記憶、深夜ふと喉の渇きに起きだして台所に向かう道すがら2人の会話を聞いてしまった時の幼い頃の記憶だ。
 その頃自分は自分の髪の色が異質で、自分はこの家の子供ではないと薄々勘付き始めた頃でもあった。




「それにしてもうちの子達は皆いい子に育って、どの子も本当に可愛いですね」
「ふふ、本当にな。でも、その内皆独り立ちするからな、ちゃんと今から覚悟だけはしておけよ」

 それは深夜の夫婦の語らい、普段と変わらずいちゃいちゃと話しているだけで『あぁ、またやってる』とその時はそれくらいにしか思っていなかった。

「大丈夫です、子供が全員独立しても私には貴方がいますからね」
「嘘ばっかり、絶対1人が独立するたびに鬱陶しいくらいに落ち込むのなんか目に見えてる」
「それはまぁ、そうかもしれません。けれど、私にとっては貴方が唯一絶対です。これは子供の前では決して言えませんが、私は貴方の為なら子供だって捨てられる。貴方がルイやユリの事を忘れてしまった時、もし貴方が元に戻らなかったら、私は2人を捨てていたかもしれません」
「おい! 何を!」
「結果的にはそうならなくて良かったって話ですよ? そのくらい私にとって貴方は絶対の存在なのです。なので、貴方は私の傍でいつでも幸せでいてくれないといけないのです、これだけは忘れずに覚えておいてくださいね」

 父さんは母さんを抱き締めて睦言のようにそんな事を言うが、母さんの動揺もなんとなく伝わってきた。元々父さんは愛情過多な人で、母さんは勿論俺達子供も溺愛するように愛してくれていたが、そんな中でも母さんだけは本当に特別な存在なのだとそう思った。

「お前は本当に怖い男だな……」
「そうさせたのは貴方ですよ」

 俺はそこまで聞いてその場を逃げ出した。そこから両親の濃厚なラブシーンが始まってしまったからだ。
 けれどその2人の会話は俺の中に燻ぶるように残り続けた、あそこまで家族を大事にしている父さんが、子供達を捨ててでも守りたいのは母さんなのだ。それはもう唯一絶対で、その愛情の深さは俺達では測れない。
 そんな愛し方をする父さんの気持ちが、そんな愛され方をする母さんの気持ちが、その当時の俺にはまだ分からなくて、とても怖いと思ったのだ。
 実際母さんもその時父さんを『怖い男』だとそう言った。普段そんな表現が当て嵌まるような所は欠片も無い温和で優しい父親だったのに、その時俺の中で父さんのイメージはがらりと変わった。
 あの事件の時、手を振り払われたその時、その記憶が一気に蘇った。
 父さんにとって唯一絶対の存在である母さんを壊してしまった。父さんは決して俺を許さない、そう思ったのだ。
 俺がその当時の記憶と俺の想いをぽつりぽつりとアジェさんに話すと、アジェさんは「あぁ」とひとつ頷いた。

「僕もその時の事は覚えているよ。当時ナダールさん凄く大変そうだったから、そう思ってたって言われても僕は変だとは思わない。それくらい当時のナダールさんは大変だったからね。でもだからこそ僕には分かる、ナダールさんはそんな簡単にツキノ君を拒絶したりしやしない。ナダールさんはね、自分でできる事はぎりぎりまで頑張っちゃう人だから、手を振り払われたのは、たぶん咄嗟の事だったからで、君を拒絶した訳じゃない」
「でも、俺は父さんの一番大事な母さんを傷付けた……」
「それが不可抗力だった事は皆が分かってることだよ」

 それでも俺はそんな自分が許せないのだ。自分の不注意が家族に害を及ぼしたと分かっているから。

「僕ね、昔グノーと2人で生きてけたらいいなって思ってた事あるんだよ」
「え……? なんで? Ω2人でって、それって無謀ですよね?」
「うん、まぁそうなんだけど。その頃グノーは物凄いα嫌いで、番なんて一生作らないって言っててさ、僕は僕で色々思う所があってエディから逃げ出しちゃったんだよね。これは僕とエディが番になる前の話し、グノーもまだナダールさんと出会ってなかった頃の話なんだけど、僕達はそうやって寄り添ってたんだよ」
「母さんのα嫌いって、あの……母さんのお兄さんのせい?」
「まぁ、そうだよね。それ以外にも色々あったみたいだけどね。何せグノーは魅力的なΩだったから、次から次に色んな人が羽虫みたいに寄って来て鬱陶しいっていつも言ってた。番になる前のグノーのフェロモンってβの人間まで惑わすほどに強かったんだよ、凄いよね」

 確かに母さんは魅力的な人だ、誰も彼も彼に微笑まれれば見惚れずにはいられない、そういう人なのだ。

「ナダールさんと出会う前のグノーは本当に今のグノーとは別人みたいに暗くて陰気な空気を纏ってた。笑っていてもそれはどこか自嘲気味で、酷く自分を蔑んでいたんだよ。そういう所、今のツキノ君に重なっちゃうんだよね」

 いつも元気でパワフルで、にこにこ笑顔を絶やさず傍若無人な母さんが陰鬱で自分を蔑んでいる姿など想像もできず、俺は思わずアジェさんをまじまじと見つめてしまう。

「信じられないって顔してる、でもこれは本当の話。僕達2人だけだったらグノーはきっとその頃のままだった、グノーを変えたのはナダールさん。僕は結局エディの手を離せなくて、僕が離してしまったグノーの手をナダールさんが掴んで抱き寄せた。僕はナダールさんに感謝してるんだよ、中途半端にグノーに優しくして僕は結局彼の痛みを何も分かってあげられなかったからね。その頃の自分には本当に後悔ばっかりで、だから僕はその頃の記憶を教訓に悔いは残らないように行動しようっていつも思ってる」
「……?」

 アジェさんが何を言いたいのかよく分からない。

「僕はグノーにも、グノーが大事に想っている人達にも不幸になって欲しくはないんだ。僕はグノーが好きだから。一番辛い時に寄り添ってくれたグノーが僕はとても大好きだから、だからツキノ君、僕は君にも幸せになって欲しい」
「俺は……」
「今のままじゃ駄目、今の君は不幸せだった頃のグノーに瓜二つだから。だから僕は君を改造すると決めました!」
「改造……?」

 突然何を言い出したのかが分からない俺は戸惑い動揺を隠せない。

「まずはツキノ君は痩せすぎです! 太る所から始めましょう、ううん、太らなくてもせめて標準まで戻すからね! こんな枯れ木みたいな腕、昔のグノーにそっくりすぎて、目も当てられない。次に服、グノーが整えてくれた物は一掃します! 捨てるんじゃないよ、でも服の趣味ってどうしても親子で似てくるから、そういうの取っ払って僕が準備します。次に髪! 最近全然何の手入れもしてないの丸分かりだよね、それも切るから」

 カイトに染められた俺の髪は確かに放置しっぱなしの伸び放題だ。多少は適当に切っているので毛先を残してすっかり黒く戻っているが、不精ったいと言われてしまえばそれまでで、俺は勢いに押されて頷いた。

「最後に顔! この間も言ったけどツキノ君は笑顔が少ない! あんまり無理はさせたくないけど、笑顔って本当に大事、だから笑おう?」
「そんな、笑える事もないのに無闇に笑う事なんてできないです……」
「血筋? 血筋なの!? エディと同じこと言う! そんな事言ってると、エディみたいに眉間に皺が刻まれちゃうよ! 歳重ねてより思うんだけど、同じ皺でも怒り皺より笑い皺の方が絶対いいって! これは断言するからね」

 アジェさんが僕の眉間を指で突いて真面目な顔でそう言った。

「ちょっと突くの止めてください」
「だってまた眉間に皺寄ってる、若いのに! ホント駄目だよ!」

 その時どこかから「アジェ!」という声が聞こえてアジェさんが顔を上げた。そしてその声の方向を見やって彼は苦笑いを浮かべる。

「エディ来ちゃった、あはは、あれ怒ってるかな? 怒ってるよねぇ……逃げるよ、ツキノ君!」
「え? ちょ……逃げるんですか!?」
「だって、エディ怒ると怖いんだよ」
「こら! アジェ、逃げんなっっ!!」

 俺はアジェさんに腕を引っ張られて、慌てて駆け出そうとしたのだが、それよりも伯父さんが2人の間に割って入る方が早かった。伯父さんは荒い息を吐いてアジェさんの腕を掴む。

「心配させるな! この馬鹿!」
「えへへ、心配してくれた?」
「するに決まってるだろ! しかもお前はまたよその男と仲良く手なんか繋ぎやがって、俺が妬くの分かってわざとやってるんだろう!」
「わざとじゃないよ、あはは、でも妬いてくれたんだ? そんなに妬けた?」

 伴侶が怖いと言った割にはアジェさんの態度はとても楽しそうで、あの逃げの姿はただ彼を妬かせたかっただけなのか? と少し呆れてしまう。

「この野郎……この場で押し倒すぞ!」
「うふふ、駄目だよエディ、ツキノ君が見てる」

 アジェさんの言葉にようやく俺の存在に気付いたと言わんばかりに伯父さんはこちらを向いたのだが、俺はどんな顔をしていいのか分からない。それは向こうも同じだったようで俄かにうろたえ「これは、その……」と言葉を探して口籠った。

「エディおじさんはねぇ、少し頭に血が昇りやすいんだ、だからいつも仏頂面で感情を抑えてるんだよ。でも感情的なのもちょっと格好いいと思わない?」

 アジェさんはにこにこと満面の笑みだ、あぁこれ完全にわざとだったのだなと思う。
 本当に仲良いな、これで『運命の番』じゃないなんて信じられない。
 やはり、どういう顔をしていいのか分からない俺に、今度は脇からどん! と体当たりでぶつかってきたのはカイトだった。

「ツキノ見付けたぁっ!」

 何の加減も無いその体当たりに俺は吹っ飛ばされてその場に押し倒されてしまう。

「いった……カイト! 手加減しろよ、骨折れる!」
「だってツキノが黙ってどっか行っちゃうからっ! 心配するだろ! 本当止めて、僕の前から黙って消えるの本当に止めて!」

 カイトは俺を押し倒したまま抱きついて、俺の肩口にぐりぐりと頭を押し付ける。

「え……あ、ごめん。カイト、心配してくれたんだ?」
「当たり前だろ!」

 その断言口調がなんだか嬉しくて「ありがとう」と素直に礼を述べてその頭を撫でたら、カイトがぱちくりと目をしばたかせ、驚いたような表情を見せた。

「ツキノが素直にお礼言うなんて、もしかして雨でも降るの?」
「な! どういう意味だ!」
「素直なツキノはツキノらしくない」
「あぁ!? ふっざけんな、人が素直に感謝の気持ちを述べたのに、どういう事だよ!」
「それは普段のツキノが素直じゃないから仕方がないと思うんだよ」
「お前は俺をどんな人間だと思ってるんだよ!」
「ツキノの事はツキノだと思ってるよ。僕の中ではツキノは天邪鬼の代名詞だよ」
「お・ま・え……喧嘩売ってるのか!」
「心配したって言ってるだろ」
「だったら礼くらい素直に受け取れ」
「うん、良かったっ」

 なんだか噛み合ってるんだか噛み合っていないんだかよく分からない会話、けれど、こんなやり取りは今までの日常茶飯事、俺は少しだけ笑えている自分に気が付いた。
 カイトは再びぎゅっと俺の体を抱き締めてくれて、心配していたのはその通りなのだとそう思う。

「うふふ、君達も仲良しだよねぇ」

 アジェさんの言葉に「うん!」と素直に頷くカイト、俺は恥ずかしくなって瞳を逸らした。

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