178 / 455
番外編:運命のご挨拶
③
しおりを挟む
「ナダール、今日はあまり元気がないのだな? どうした?」
声をかけられ顔を上げると心配そうな顔で今日の相方がこちらを見ていた。いや、相方と言ってしまうと少し語弊があるかもしれない、黒髪黒目のその男は自分より一回りほど年上で、どちらかというと上司という言い方の方が正しいかもしれない。
ただ、現在自分が所属しているムソンの諜報部隊には明確な上下の関係が存在しない為、一緒に組んでいるという意味では相方であると言える。
「すみませんリンさん、ぼんやりしてました……」
「どうした? お前にしては珍しいな。久しぶりの故郷で気が抜けたか?」
「いえ、そういう訳では……」
「歯切れが悪いな、何かあったのか?」
リンはそう言いながらも抜け目なく周りを見回している、いかんいかん自分も今は仕事中だと頭をふった。
けれど思い出されるのは昨日の宿屋の仕打ちばかり。
『うちはメリア人はお断りだよ、他所をあたってくれ』
『は? 泊まりたい? 駄目だ駄目だ、うちの信用問題に関わる。あれはあんたの妻子かい? メリア人を嫁に貰うなんてあんたよっぽど物好きだね』
1人で交渉をしている時は笑顔を見せていた者も連れが赤髪だと気付けば掌を返したように『今満室になった、悪いね』と首をふった。20年以上もメルクードに暮らしていて、まさかここまでの差別があるとは思わず愕然としてしまった。
赤髪同様嫌われがちな黒髪のムソンの民と行動していてさえ、こんな風に無碍に扱われた事はない。
過去グノーと一緒に旅をしていた頃はほとんどを野宿で過しており、宿に泊まる事はほぼなかった、けれどそう言えばあの頃彼はその髪をフードに隠して生活している事が多かった事を思い出す。
「リンさん、リンさんは差別を受けた事がありますか?」
「差別? そんなのは日常茶飯事だ、黒髪はどこに行っても嫌われがちだからな」
「そうなんですか……それはここメルクードでも?」
「この国は保守的な国だからな、ファルスに比べて格段に差別は多い。なんだ? 何か差別されるような事でもあったのか?」
「昨日、宿屋を何件か訪ねたのですが、すべて門前払いをされてしまいました」
「あぁ、グノーか?」
「そうですね、メリア人はお断りだと……幼い子供達がいるのも見ているはずなのにその仕打ち、正直我が故郷に失望しました」
「ここメルクードではよくある事だ、だから俺達は受け入れてくれる常宿はもう決めてある。そう落ち込むな」
「リンさんはそれに対して怒ったり悲しかったりしないんですか?」
「メリア人はメリアに帰れば差別はない、けれど黒髪はどこに行っても差別の対象だ、正直慣れすぎていてそんな感情湧きもしないな」
さらりと言われた言葉にも驚いてしまう、差別に慣れるという感覚がよく分からない。
「こんな事は気にしたら負けなんだよ、自分をちゃんと持っていさえすれば差別されても、『あぁ、また小さな羽虫が喚いている』くらいに受け流せるようになる」
「リンさんは強いですね」
「お前は差別なんか受けた事無さそうだもんな、そういう対応をされたのは初めてか?」
「はい、こんな事があるだなんて想像もしていませんでした」
「そうか……」とリンは頷いた。
「どこにでもそういうのは大なり小なりある物なんだよ、差別をしている側はそれに気付かない、それが日常で普通の生活だからだ。差別は自分がされて初めて気付くんだ。だから差別された者は差別された者同士でつるみ始める、そこにいさえすれば安全だからな。けれど理解を求め合えない関係は結局は平行線、どこまでいっても差別はなくならない、だから本当はもっと声を上げなければいけないのだけれど、それもなかなか難しい」
「難しいのですか?」
「あぁ、声を上げるだけではただ権利を主張するだけの子供の駄々と変わらない、何故差別を受けるのか、差別される側もそれを理解しなければ駄目なんだ。俺達の場合は山の民と呼ばれる人間の存在だな。山賊家業を生業として暴れ回っていた奴等がいたおかげで今のこの現状だ、だからブラックはその山賊を片端から矯正にかかった、おかげでファルスでの黒髪差別はずいぶん減ったんだよ」
「そんな事があったのですね……」
それは初耳だと、ナダールはリンの話に耳を傾ける。
「差別される側にも理由はある、差別をされるから禄な職にも就けない、だからそんな山賊でもしないと食べていけなかった、そして悪循環が続いていく。だったらそれを元から断てばいいとブラックは彼等に職を与えて金を稼ぐ方法を教えて回った、そうする事で差別する側される側、相互に理解が生まれて最近ではずいぶん上手くやっている者達が増えた。ただそれも一朝一夕にいかないのが現実で、ちょっとした事で関係はすぐに元に戻ってしまう事もある、だからこういった差別問題はとても厄介なんだ」
リンは言って吐息を吐く。
「そこに人が3人いれば三者三様意見は違う、すり合わせ妥協案を見出せればいいが、決裂すればそこに争いが生まれる、それを世界中の人間の数で考えればその辺で小さな争いが起こるのは仕方のない事だ、それを大きくしない為に俺達は働いている」
リンの言葉に思わず目を見開く、そんな事今まで考えた事もなかったからだ。ブラックの要請のままに紛争地帯に赴き、それを観察して報告する、それだけの単純な仕事だと思っていたのに、その仕事の内には様々な物が内包されているのだと初めて気が付いた。
「やはり陛下は凄い人だったのですね」
「言うと調子に乗るから言うなよ。あいつはそれを何の考えもなしにやるからたちが悪いんだ、自分にできる事は誰にでもできると思っていやがる、使われる方は理由も分からず振り回されてるのにあいつは気付きもしない。最終的には綺麗に収めちまうから人は付いてくるが、あいつのやり方は乱暴すぎる」
言ってリンは溜息を零した。
「それでも私は陛下は凄い人だと思いますよ」
「はは、そう思うならお前も馬車馬のごとく働け働け。時間は止まっちゃくれない、ぼんやりしていると日が暮れるぞ」
リンに背を叩かれ、辺りを見回す。ここは自分の故郷だ、自分がここに連れて来られたという事は少しの違和感でも見逃すな、とそう言う事なのだろう。
何の代わり映えもしない街の風景のようにも思えるが、あんな差別を受けてしまえばこの街の抱えている物も見えてくる。
『最近メリア人の流入が増えて問題が多いのは事実なんだ』
そう言ったのは昨夜から世話になっている家の家主、弟のマルクだった。ほとんどは悪い人間ではないと思うのだが、一部が悪さを働けばそれが総てとなってしまう。
ふと見れば、フードを被った小さな子供が店先のりんごを店主の目を盗んで懐に入れた。
ナダールは思わずその手を掴んで引き止めてしまう、子供は驚いたようにこちらを見上げ、怯えた瞳を向けた。
それにしぃーと指を立てて、幾らかの小銭を手渡す。
「これ、あげるからお金ちゃんと払っておいで」
言うと泣きそうな瞳で、それでもぺこりと頭を下げてその子供は小銭を店主に渡すとりんごを持って駆けて行った。
フードの端から見えた赤髪、自分はあんな子供を前にも見た事がある、それは寂れたメリアの小さな町だった。
「金をやるのは感心しないな、あれでは何の解決にもならない」
「うちの子達とさして変わらない年齢の子供ですよ、放っておけません」
「だからと言ってあんな子供は幾らもいるし、食べる物も毎日いるんだ、すべてを賄う事ができない以上、手を出すのは逆に残酷だ」
リンの言う事は正論だろう、それでも何かをせずにはいられないという焦りともつかない感情がナダールの中には湧いていて、その感情を自分は持て余していた。
声をかけられ顔を上げると心配そうな顔で今日の相方がこちらを見ていた。いや、相方と言ってしまうと少し語弊があるかもしれない、黒髪黒目のその男は自分より一回りほど年上で、どちらかというと上司という言い方の方が正しいかもしれない。
ただ、現在自分が所属しているムソンの諜報部隊には明確な上下の関係が存在しない為、一緒に組んでいるという意味では相方であると言える。
「すみませんリンさん、ぼんやりしてました……」
「どうした? お前にしては珍しいな。久しぶりの故郷で気が抜けたか?」
「いえ、そういう訳では……」
「歯切れが悪いな、何かあったのか?」
リンはそう言いながらも抜け目なく周りを見回している、いかんいかん自分も今は仕事中だと頭をふった。
けれど思い出されるのは昨日の宿屋の仕打ちばかり。
『うちはメリア人はお断りだよ、他所をあたってくれ』
『は? 泊まりたい? 駄目だ駄目だ、うちの信用問題に関わる。あれはあんたの妻子かい? メリア人を嫁に貰うなんてあんたよっぽど物好きだね』
1人で交渉をしている時は笑顔を見せていた者も連れが赤髪だと気付けば掌を返したように『今満室になった、悪いね』と首をふった。20年以上もメルクードに暮らしていて、まさかここまでの差別があるとは思わず愕然としてしまった。
赤髪同様嫌われがちな黒髪のムソンの民と行動していてさえ、こんな風に無碍に扱われた事はない。
過去グノーと一緒に旅をしていた頃はほとんどを野宿で過しており、宿に泊まる事はほぼなかった、けれどそう言えばあの頃彼はその髪をフードに隠して生活している事が多かった事を思い出す。
「リンさん、リンさんは差別を受けた事がありますか?」
「差別? そんなのは日常茶飯事だ、黒髪はどこに行っても嫌われがちだからな」
「そうなんですか……それはここメルクードでも?」
「この国は保守的な国だからな、ファルスに比べて格段に差別は多い。なんだ? 何か差別されるような事でもあったのか?」
「昨日、宿屋を何件か訪ねたのですが、すべて門前払いをされてしまいました」
「あぁ、グノーか?」
「そうですね、メリア人はお断りだと……幼い子供達がいるのも見ているはずなのにその仕打ち、正直我が故郷に失望しました」
「ここメルクードではよくある事だ、だから俺達は受け入れてくれる常宿はもう決めてある。そう落ち込むな」
「リンさんはそれに対して怒ったり悲しかったりしないんですか?」
「メリア人はメリアに帰れば差別はない、けれど黒髪はどこに行っても差別の対象だ、正直慣れすぎていてそんな感情湧きもしないな」
さらりと言われた言葉にも驚いてしまう、差別に慣れるという感覚がよく分からない。
「こんな事は気にしたら負けなんだよ、自分をちゃんと持っていさえすれば差別されても、『あぁ、また小さな羽虫が喚いている』くらいに受け流せるようになる」
「リンさんは強いですね」
「お前は差別なんか受けた事無さそうだもんな、そういう対応をされたのは初めてか?」
「はい、こんな事があるだなんて想像もしていませんでした」
「そうか……」とリンは頷いた。
「どこにでもそういうのは大なり小なりある物なんだよ、差別をしている側はそれに気付かない、それが日常で普通の生活だからだ。差別は自分がされて初めて気付くんだ。だから差別された者は差別された者同士でつるみ始める、そこにいさえすれば安全だからな。けれど理解を求め合えない関係は結局は平行線、どこまでいっても差別はなくならない、だから本当はもっと声を上げなければいけないのだけれど、それもなかなか難しい」
「難しいのですか?」
「あぁ、声を上げるだけではただ権利を主張するだけの子供の駄々と変わらない、何故差別を受けるのか、差別される側もそれを理解しなければ駄目なんだ。俺達の場合は山の民と呼ばれる人間の存在だな。山賊家業を生業として暴れ回っていた奴等がいたおかげで今のこの現状だ、だからブラックはその山賊を片端から矯正にかかった、おかげでファルスでの黒髪差別はずいぶん減ったんだよ」
「そんな事があったのですね……」
それは初耳だと、ナダールはリンの話に耳を傾ける。
「差別される側にも理由はある、差別をされるから禄な職にも就けない、だからそんな山賊でもしないと食べていけなかった、そして悪循環が続いていく。だったらそれを元から断てばいいとブラックは彼等に職を与えて金を稼ぐ方法を教えて回った、そうする事で差別する側される側、相互に理解が生まれて最近ではずいぶん上手くやっている者達が増えた。ただそれも一朝一夕にいかないのが現実で、ちょっとした事で関係はすぐに元に戻ってしまう事もある、だからこういった差別問題はとても厄介なんだ」
リンは言って吐息を吐く。
「そこに人が3人いれば三者三様意見は違う、すり合わせ妥協案を見出せればいいが、決裂すればそこに争いが生まれる、それを世界中の人間の数で考えればその辺で小さな争いが起こるのは仕方のない事だ、それを大きくしない為に俺達は働いている」
リンの言葉に思わず目を見開く、そんな事今まで考えた事もなかったからだ。ブラックの要請のままに紛争地帯に赴き、それを観察して報告する、それだけの単純な仕事だと思っていたのに、その仕事の内には様々な物が内包されているのだと初めて気が付いた。
「やはり陛下は凄い人だったのですね」
「言うと調子に乗るから言うなよ。あいつはそれを何の考えもなしにやるからたちが悪いんだ、自分にできる事は誰にでもできると思っていやがる、使われる方は理由も分からず振り回されてるのにあいつは気付きもしない。最終的には綺麗に収めちまうから人は付いてくるが、あいつのやり方は乱暴すぎる」
言ってリンは溜息を零した。
「それでも私は陛下は凄い人だと思いますよ」
「はは、そう思うならお前も馬車馬のごとく働け働け。時間は止まっちゃくれない、ぼんやりしていると日が暮れるぞ」
リンに背を叩かれ、辺りを見回す。ここは自分の故郷だ、自分がここに連れて来られたという事は少しの違和感でも見逃すな、とそう言う事なのだろう。
何の代わり映えもしない街の風景のようにも思えるが、あんな差別を受けてしまえばこの街の抱えている物も見えてくる。
『最近メリア人の流入が増えて問題が多いのは事実なんだ』
そう言ったのは昨夜から世話になっている家の家主、弟のマルクだった。ほとんどは悪い人間ではないと思うのだが、一部が悪さを働けばそれが総てとなってしまう。
ふと見れば、フードを被った小さな子供が店先のりんごを店主の目を盗んで懐に入れた。
ナダールは思わずその手を掴んで引き止めてしまう、子供は驚いたようにこちらを見上げ、怯えた瞳を向けた。
それにしぃーと指を立てて、幾らかの小銭を手渡す。
「これ、あげるからお金ちゃんと払っておいで」
言うと泣きそうな瞳で、それでもぺこりと頭を下げてその子供は小銭を店主に渡すとりんごを持って駆けて行った。
フードの端から見えた赤髪、自分はあんな子供を前にも見た事がある、それは寂れたメリアの小さな町だった。
「金をやるのは感心しないな、あれでは何の解決にもならない」
「うちの子達とさして変わらない年齢の子供ですよ、放っておけません」
「だからと言ってあんな子供は幾らもいるし、食べる物も毎日いるんだ、すべてを賄う事ができない以上、手を出すのは逆に残酷だ」
リンの言う事は正論だろう、それでも何かをせずにはいられないという焦りともつかない感情がナダールの中には湧いていて、その感情を自分は持て余していた。
1
お気に入りに追加
306
あなたにおすすめの小説
洗濯日和!!!
松本カナエ
BL
洗濯するオメガバース。BL。
Ωの鈴木高大は、就職に有利になるためにαと番うことにする。大学食堂で出逢ったαの横峯大輔と付き合うことになるが、今までお付き合いなどしたことないから、普通のお付き合い普通の距離感がわからない。
ニコニコ笑って距離を詰めてくる横峯。
ヒート中に俺の部屋においでと誘われ、緊張しながら行くと、寝室に山ができていた。
巣作りしてもらうために洗濯物を溜め込むαと洗濯するΩ。
12話一旦完結からの17話完結。
卒業旅行番外編。
(素敵な表紙はpome様。感謝しかありません)
※昨年の大島Q太様のTwitter企画「#溺愛アルファの巣作り」に参加したのを加筆して出します。
※オメガバースの設定には、独自解釈もあるかと思います。何かありましたらご指摘下さい。
※タイトルの後ろに☆ついてるのはRシーンあります。▲ついてるのはオメガハラスメントシーンがあります。
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

キンモクセイは夏の記憶とともに
広崎之斗
BL
弟みたいで好きだった年下αに、外堀を埋められてしまい意を決して番になるまでの物語。
小山悠人は大学入学を機に上京し、それから実家には帰っていなかった。
田舎故にΩであることに対する風当たりに我慢できなかったからだ。
そして10年の月日が流れたある日、年下で幼なじみの六條純一が突然悠人の前に現われる。
純一はずっと好きだったと告白し、10年越しの想いを伝える。
しかし純一はαであり、立派に仕事もしていて、なにより見た目だって良い。
「俺になんてもったいない!」
素直になれない年下Ωと、執着系年下αを取り巻く人達との、ハッピーエンドまでの物語。
性描写のある話は【※】をつけていきます。
消えない思い
樹木緑
BL
オメガバース:僕には忘れられない夏がある。彼が好きだった。ただ、ただ、彼が好きだった。
高校3年生 矢野浩二 α
高校3年生 佐々木裕也 α
高校1年生 赤城要 Ω
赤城要は運命の番である両親に憧れ、両親が出会った高校に入学します。
自分も両親の様に運命の番が欲しいと思っています。
そして高校の入学式で出会った矢野浩二に、淡い感情を抱き始めるようになります。
でもあるきっかけを基に、佐々木裕也と出会います。
彼こそが要の探し続けた運命の番だったのです。
そして3人の運命が絡み合って、それぞれが、それぞれの選択をしていくと言うお話です。
【Amazonベストセラー入りしました】僕の処刑はいつですか?欲しがり義弟に王位を追われ身代わりの花嫁になったら溺愛王が待っていました。
美咲アリス
BL
「国王陛下!僕は偽者の花嫁です!どうぞ、どうぞ僕を、処刑してください!!」「とりあえず、落ち着こうか?(笑)」意地悪な義母の策略で義弟の代わりに辺境国へ嫁いだオメガ王子のフウル。正直な性格のせいで嘘をつくことができずに命を捨てる覚悟で夫となる国王に真実を告げる。だが美貌の国王リオ・ナバはなぜかにっこりと微笑んだ。そしてフウルを甘々にもてなしてくれる。「きっとこれは処刑前の罠?」不幸生活が身についたフウルはビクビクしながら城で暮らすが、実は国王にはある考えがあって⋯⋯?(Amazonベストセラー入りしました。1位。1/24,2024)
大嫌いだったアイツの子なんか絶対に身籠りません!
みづき(藤吉めぐみ)
BL
国王の妾の子として、宮廷の片隅で母親とひっそりと暮らしていたユズハ。宮廷ではオメガの子だからと『下層の子』と蔑まれ、次期国王の子であるアサギからはしょっちゅういたずらをされていて、ユズハは大嫌いだった。
そんなある日、国王交代のタイミングで宮廷を追い出されたユズハ。娼館のスタッフとして働いていたが、十八歳になり、男娼となる。
初めての夜、客として現れたのは、幼い頃大嫌いだったアサギ、しかも「俺の子を孕め」なんて言ってきて――絶対に嫌! と思うユズハだが……
架空の近未来世界を舞台にした、再会から始まるオメガバースです。
【完結】極貧イケメン学生は体を売らない。【番外編あります】
紫紺
BL
貧乏学生をスパダリが救済!?代償は『恋人のフリ』だった。
相模原涼(さがみはらりょう)は法学部の大学2年生。
超がつく貧乏学生なのに、突然居酒屋のバイトをクビになってしまった。
失意に沈む涼の前に現れたのは、ブランドスーツに身を包んだイケメン、大手法律事務所の副所長 城南晄矢(じょうなんみつや)。
彼は涼にバイトしないかと誘うのだが……。
※番外編を公開しました(2024.10.21)
生活に追われて恋とは無縁の極貧イケメンの涼と、何もかもに恵まれた晄矢のラブコメBL。二人の気持ちはどっちに向いていくのか。
※本作品中の公判、判例、事件等は全て架空のものです。完全なフィクションであり、参考にした事件等もございません。拙い表現や現実との乖離はどうぞご容赦ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる