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運命に花束を①
運命と共に堕ちる⑤
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二人は翌日にはその山小屋を離れた。グノーのヒートがそこまで酷くなかった事と、あのルークと名乗る少年がどうしても気になったからだ。もし万が一仲間を引き連れて戻ってこられても困るなという判断のもと、二人は早々に小屋を離れたのだ。
小屋に残された少年の荷物を漁ってみたりもしたのだが、特に変わった物も、身元が分かるような物もなく、あれは一体なんだったのだろうとナダールは記憶を反芻する。
「そいつ黒髪だったって言ってたよな?」
「そうですね、上から下まで真っ黒でしたよ」
ふぅんとグノーが何事か考えている様子に心当たりがあるのかと聞いてみる。
「心当たりって程じゃないけど、ブラックが黒髪なんだよ。あいつもいつも黒っぽい格好してるし、俺のことを知ってたって言うなら、その辺りくらいしか思いつかない。でも俺そんな名前の子供知らないんだよな」
そもそもブラック以外に黒髪の人間に会った事もないとグノーは首を傾げる。
「まぁ、お尋ね者にはなってるみたいだし、一部じゃ俺、有名人かもな」
はは、とグノーは呑気に笑う。
「笑い事じゃありませんよ、変な輩に目をつけられてたらどうするんですか」
「その時は返り討ちにすればよくね?」
グノーは本当に喧嘩っ早い、まるで望む所だという雰囲気にナダールは溜息を零す。あくまで平和を好むナダールとは相容れない所だ。
ナダールはグノーの被るフードを更に下へと引き下げた。
「顔を出したら駄目ですからね!」
「そんなに下げたら前見えないだろ!」
「とりあえず今は駄目です!!」
二人は渓谷から少し離れ、近くの町へと下りて来ていた。日常品の買出しもさることながら、メインは薬の調達だ。
メルクードではたいした量を売ってもらえなかったグノーの抑制剤と、ナダールもできれば自分の抑制剤を予備で欲しいと意見が一致したので買出しへと繰り出したのだ。
小さな町ではαやΩの絶対数が少なすぎて売っていない事もあるのだが、その町はそこそこ人口も多く、町に入った早々αの商人がいたので尋ねたら、大通りの薬屋で売ってるよと教えてもらえた。
「それにしても賑やかですね、割と田舎の町だと思っていたのに店も人も多い」
「なんか祭りでもあんのかな?」
そんな事を言いながら歩いていくと、ナダールはふと嗅ぎ覚えのある匂いに足を止めた。
「どうした?」
「いえ、なんか弟の匂いが……したような気がしたんですけど」
「弟?」
「はい、すぐ下の弟はαなので、そういえばあなたは会った事ありませんでしたね」
グノーがメルクードに滞在していた間、彼は長期で遠征に出ていた。ナダール自身も弟にはもうずいぶん会っていないし、気のせいか……と前を向くと騎士団員の制服を着た一団が目に入った。
「あ、気のせいじゃなかったみたいですね」
「弟?」
「はい、真ん中の大きいのがうちの弟リクです」
そこにはナダールほどではないが大柄な男がこちらに気が付いたのか険しい顔を向けた。
ナダールの弟リクはナダールと違いがっしりとした体躯をしている、顔立ちはさすがに兄弟なので似ているのだが、彼の表情に笑みはなく眉間に皺が寄っていた。
ナダールは弟に小さく手を振る。仕事中なら邪魔をしてはいけないと思ったのだが、彼はこちらに気付くと怒ったようにずんずんと歩み寄ってきた。
「兄さん、こんな所で何をしてるんですか?」
「買出しです」
そういうことを聞いているのではないと分かってはいるが、思わずへらりと笑ってしまう。弟は怒らせると怖いのだ。基本平和主義者のナダールは彼を怒らせてはいけないと知っている。
「何・故・ここにいるのかと聞いてるんですよ!」
言葉を区切るような詰問、彼は声を抑えて怒っていた。
「何故と言われても、通りがかりとしか……最近私旅をしているんですよ、知ってましたか?」
「知ってる。仕事放棄してメルクードから行方くらましたのも知ってる。あの時たまたま家に帰ったら家の中しっちゃかめっちゃかだったからよく分かってる。さて、理由を説明してもらおうか?」
リクの眼力は強い、ナダールは押されるように苦笑を零す。
「仕事はいいんですか?」
「こちとら聞きたい事が山ほどあるんですよ、誤魔化さずに話せ」
「……大事な人と一緒に生きたくて。私『運命』を見つけたんですよ」
言葉にリクは一瞬黙り込んだが、それも一瞬でぎゅっと拳を握りこんだ。
「母さんから聞いてる、でも兄さんはその『運命』の為に家族を捨てるのか?!」
「そんな事は考えていませんよ、黙って出てきてしまったのは申し訳ないと思っていますが、いずれ挨拶に……」
「今、父さん捕まってる」
「え?」
「王子暗殺未遂……兄さんは関わってないよな?」
「それは誤解ですよ、そんな事しようと思ったこともありません」
「だったら、私と一緒に来てください。そっちのあんたも一緒に」
リクはナダールの後ろに隠れるように立っていたグノーをひたと睨み付けた。
「何故メリア人を選んだんですか? 何故疑われるような事をした!? 今我が家は滅茶苦茶ですよ。何もかも全部この人のせいだ! あんたが兄さんの前に現れなければ、こんな事にはならなかった!!」
「リク!」
さすがの言いがかりにナダールも眉を吊り上げた。彼は何もしていない、自分も何もしてはいないのに何故ここまで言われなければならないのか分からない。
「そいつを差し出せば父さんは釈放される、今、自分がここにいるのはこの為ですよ。あなた達二人を捕らえる為に私はここに来た」
「リク?」
「まさか自分の方からのこのこ目の前に現れるなんて思ってもいなかった。さぁ、帰ろう兄さん、みんな兄さんの帰りを待っています。兄さんは無関係なんでしょう? だったらなんの問題もない」
「グノーを差し出して家に帰れと、そう言いたいんですか?」
「だってそいつは家族じゃない」
弟が何を言っているのか意味が理解できなかった。自分の後ろでグノーがどんな思いでその言葉を聞いているのかと思ったら胸が締め付けられる。
確かにグノーはデルクマン家の一員ではない、だが私にとってかけがえのないただ一人の愛しい人だ。
「私は戻りません。彼を差し出す気もない」
「兄さんはそいつに騙されてる」
「騙される? 一体何を? 彼と生きたいと思ったのは私の意志です、誰に強制された物でもない。私は自分に嘘を吐くようなことはしていない」
なんとかリクに分かって欲しくて言葉を重ねるが、彼は首を振って溜息をついた。
その時「帰ればいい」と背後で小さく声がした。
「元々俺が望んだ訳じゃない。お前が勝手に付いて来たんだ、家族に迷惑がかかってるなら、俺なんかと一緒にいるべきじゃない」
いつの間にか、リクと一緒に来ていたのだろう騎士団員に囲まれていた。
「何を言っているんですか、私達は何もしていない。二人でいる事に他人が介入するのは間違っている」
「俺、お前の家族好きだよ。もしみんなお前がいなくて悲しんでるなら、お前は帰るべきだ。俺は一人で生きていける」
「あなたまで何を言い出すんですか?!」
「やってもない罪を被るつもりはない」
言ってグノーは剣を抜く。
「俺は行く、お前は帰れ」
言うが速いか彼は跳躍して目の前の騎士団員一人を蹴倒して、駆け出した。
「逃げたぞ! 追え!!」
ばらばらと数人が彼を追って駆けて行く。いや、待ってくれ。なんで私を置いて行く?
「帰ろう、兄さん」
リクが私の腕を引いたのだが、まるで意味が分からない。その腕を眺め、そんな事が認められるか! とその手を振り払った。
「私は帰らない、帰るべき場所はもうとっくに決めてしまった。それはお前達のいる場所ではない!」
弟の泣くような叫び声が聞こえたが、もう後ろを振り返ることはしなかった。自分は家族を捨てたのだ。愛し育んでくれた両親を私は捨てる。
心が痛まない訳ではない、それでもこの数ヶ月を共に過した彼を一人にはできない。
『運命』だからではない、彼が愛しい。抱けば自分の腕の中に納まってしまう彼が、ずっと意地を張って強がって生きている事なんてもう分かっている、そんな彼を一人にする事なんて自分にはできない。
「グノー!!」
彼の匂いを辿れば、すぐに彼に追いつける。通りがかりに馬を一頭拝借した。あぁ、これで自分も犯罪者だ。でも、もうそんな事はどうでもいい。
見失ってしまう前に彼を追わなければ、誰より孤独な彼を一人になんてさせられない。
小屋に残された少年の荷物を漁ってみたりもしたのだが、特に変わった物も、身元が分かるような物もなく、あれは一体なんだったのだろうとナダールは記憶を反芻する。
「そいつ黒髪だったって言ってたよな?」
「そうですね、上から下まで真っ黒でしたよ」
ふぅんとグノーが何事か考えている様子に心当たりがあるのかと聞いてみる。
「心当たりって程じゃないけど、ブラックが黒髪なんだよ。あいつもいつも黒っぽい格好してるし、俺のことを知ってたって言うなら、その辺りくらいしか思いつかない。でも俺そんな名前の子供知らないんだよな」
そもそもブラック以外に黒髪の人間に会った事もないとグノーは首を傾げる。
「まぁ、お尋ね者にはなってるみたいだし、一部じゃ俺、有名人かもな」
はは、とグノーは呑気に笑う。
「笑い事じゃありませんよ、変な輩に目をつけられてたらどうするんですか」
「その時は返り討ちにすればよくね?」
グノーは本当に喧嘩っ早い、まるで望む所だという雰囲気にナダールは溜息を零す。あくまで平和を好むナダールとは相容れない所だ。
ナダールはグノーの被るフードを更に下へと引き下げた。
「顔を出したら駄目ですからね!」
「そんなに下げたら前見えないだろ!」
「とりあえず今は駄目です!!」
二人は渓谷から少し離れ、近くの町へと下りて来ていた。日常品の買出しもさることながら、メインは薬の調達だ。
メルクードではたいした量を売ってもらえなかったグノーの抑制剤と、ナダールもできれば自分の抑制剤を予備で欲しいと意見が一致したので買出しへと繰り出したのだ。
小さな町ではαやΩの絶対数が少なすぎて売っていない事もあるのだが、その町はそこそこ人口も多く、町に入った早々αの商人がいたので尋ねたら、大通りの薬屋で売ってるよと教えてもらえた。
「それにしても賑やかですね、割と田舎の町だと思っていたのに店も人も多い」
「なんか祭りでもあんのかな?」
そんな事を言いながら歩いていくと、ナダールはふと嗅ぎ覚えのある匂いに足を止めた。
「どうした?」
「いえ、なんか弟の匂いが……したような気がしたんですけど」
「弟?」
「はい、すぐ下の弟はαなので、そういえばあなたは会った事ありませんでしたね」
グノーがメルクードに滞在していた間、彼は長期で遠征に出ていた。ナダール自身も弟にはもうずいぶん会っていないし、気のせいか……と前を向くと騎士団員の制服を着た一団が目に入った。
「あ、気のせいじゃなかったみたいですね」
「弟?」
「はい、真ん中の大きいのがうちの弟リクです」
そこにはナダールほどではないが大柄な男がこちらに気が付いたのか険しい顔を向けた。
ナダールの弟リクはナダールと違いがっしりとした体躯をしている、顔立ちはさすがに兄弟なので似ているのだが、彼の表情に笑みはなく眉間に皺が寄っていた。
ナダールは弟に小さく手を振る。仕事中なら邪魔をしてはいけないと思ったのだが、彼はこちらに気付くと怒ったようにずんずんと歩み寄ってきた。
「兄さん、こんな所で何をしてるんですか?」
「買出しです」
そういうことを聞いているのではないと分かってはいるが、思わずへらりと笑ってしまう。弟は怒らせると怖いのだ。基本平和主義者のナダールは彼を怒らせてはいけないと知っている。
「何・故・ここにいるのかと聞いてるんですよ!」
言葉を区切るような詰問、彼は声を抑えて怒っていた。
「何故と言われても、通りがかりとしか……最近私旅をしているんですよ、知ってましたか?」
「知ってる。仕事放棄してメルクードから行方くらましたのも知ってる。あの時たまたま家に帰ったら家の中しっちゃかめっちゃかだったからよく分かってる。さて、理由を説明してもらおうか?」
リクの眼力は強い、ナダールは押されるように苦笑を零す。
「仕事はいいんですか?」
「こちとら聞きたい事が山ほどあるんですよ、誤魔化さずに話せ」
「……大事な人と一緒に生きたくて。私『運命』を見つけたんですよ」
言葉にリクは一瞬黙り込んだが、それも一瞬でぎゅっと拳を握りこんだ。
「母さんから聞いてる、でも兄さんはその『運命』の為に家族を捨てるのか?!」
「そんな事は考えていませんよ、黙って出てきてしまったのは申し訳ないと思っていますが、いずれ挨拶に……」
「今、父さん捕まってる」
「え?」
「王子暗殺未遂……兄さんは関わってないよな?」
「それは誤解ですよ、そんな事しようと思ったこともありません」
「だったら、私と一緒に来てください。そっちのあんたも一緒に」
リクはナダールの後ろに隠れるように立っていたグノーをひたと睨み付けた。
「何故メリア人を選んだんですか? 何故疑われるような事をした!? 今我が家は滅茶苦茶ですよ。何もかも全部この人のせいだ! あんたが兄さんの前に現れなければ、こんな事にはならなかった!!」
「リク!」
さすがの言いがかりにナダールも眉を吊り上げた。彼は何もしていない、自分も何もしてはいないのに何故ここまで言われなければならないのか分からない。
「そいつを差し出せば父さんは釈放される、今、自分がここにいるのはこの為ですよ。あなた達二人を捕らえる為に私はここに来た」
「リク?」
「まさか自分の方からのこのこ目の前に現れるなんて思ってもいなかった。さぁ、帰ろう兄さん、みんな兄さんの帰りを待っています。兄さんは無関係なんでしょう? だったらなんの問題もない」
「グノーを差し出して家に帰れと、そう言いたいんですか?」
「だってそいつは家族じゃない」
弟が何を言っているのか意味が理解できなかった。自分の後ろでグノーがどんな思いでその言葉を聞いているのかと思ったら胸が締め付けられる。
確かにグノーはデルクマン家の一員ではない、だが私にとってかけがえのないただ一人の愛しい人だ。
「私は戻りません。彼を差し出す気もない」
「兄さんはそいつに騙されてる」
「騙される? 一体何を? 彼と生きたいと思ったのは私の意志です、誰に強制された物でもない。私は自分に嘘を吐くようなことはしていない」
なんとかリクに分かって欲しくて言葉を重ねるが、彼は首を振って溜息をついた。
その時「帰ればいい」と背後で小さく声がした。
「元々俺が望んだ訳じゃない。お前が勝手に付いて来たんだ、家族に迷惑がかかってるなら、俺なんかと一緒にいるべきじゃない」
いつの間にか、リクと一緒に来ていたのだろう騎士団員に囲まれていた。
「何を言っているんですか、私達は何もしていない。二人でいる事に他人が介入するのは間違っている」
「俺、お前の家族好きだよ。もしみんなお前がいなくて悲しんでるなら、お前は帰るべきだ。俺は一人で生きていける」
「あなたまで何を言い出すんですか?!」
「やってもない罪を被るつもりはない」
言ってグノーは剣を抜く。
「俺は行く、お前は帰れ」
言うが速いか彼は跳躍して目の前の騎士団員一人を蹴倒して、駆け出した。
「逃げたぞ! 追え!!」
ばらばらと数人が彼を追って駆けて行く。いや、待ってくれ。なんで私を置いて行く?
「帰ろう、兄さん」
リクが私の腕を引いたのだが、まるで意味が分からない。その腕を眺め、そんな事が認められるか! とその手を振り払った。
「私は帰らない、帰るべき場所はもうとっくに決めてしまった。それはお前達のいる場所ではない!」
弟の泣くような叫び声が聞こえたが、もう後ろを振り返ることはしなかった。自分は家族を捨てたのだ。愛し育んでくれた両親を私は捨てる。
心が痛まない訳ではない、それでもこの数ヶ月を共に過した彼を一人にはできない。
『運命』だからではない、彼が愛しい。抱けば自分の腕の中に納まってしまう彼が、ずっと意地を張って強がって生きている事なんてもう分かっている、そんな彼を一人にする事なんて自分にはできない。
「グノー!!」
彼の匂いを辿れば、すぐに彼に追いつける。通りがかりに馬を一頭拝借した。あぁ、これで自分も犯罪者だ。でも、もうそんな事はどうでもいい。
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