111 / 113
番外編:その後のある幸せな家庭
幸福を願う者
しおりを挟む
シズクとライザックが起きだしてきて、俺達がミレニアさんの作った美味しい朝食を食べ始めた頃、その人は嵐のようにやって来た。
「ミレニア、出てこい!」
秘書であるライオネスさんを引きずるようにしてやって来たのはバートラム様。他人の家を訪問するには少し常識外れの時間だと思うんだけど!
「ちょっと、突然何なんですか! あまり大きな声で喚かないでください、近所迷惑です!」
力任せに扉を叩くバートラム様をライザックが玄関口で押し留める。背後ではライオネスさんもバートラム様を羽交い絞めにしようとしているのだが、恐らく腕力では敵わないのだろう、抑える事ができない。
ミレニアさんはバートラム様の声が響き渡った時点で顔を青褪めさせ震えだし、なんだか修羅場の予感しかしない。
「ここに居るんだろう! ミレニアに会わせてくれ!」
「ミレニアは現在体調を崩しています、そんな興奮状態のあなたには会わせられません」
「なに……」
「あなたがミレニアに過剰なストレスを与えているのですよ、あなた昨日のシノックさんのお話、ちゃんと聞いていたんですか?」
「ちゃんと聞いた、だから来た。俺はもっとミレニアと話し合うべきなんだ」
「それが分かっているならもっと手順を踏んでください、こんな早朝から怒鳴りこまれても困ります」
ライザックが玄関口からバートラム様を押しやると、背後のライオネスさんが「すまない」と謝る声が聞こえた。
「まだダメだと言ったのだが止まらなくて、申し訳ない。すぐに連れ帰る」
「駄目だ! 俺はミレニアに謝らなければっ」
「それは今じゃないと言ってるんだ、この馬鹿が!」
ライオネスさんって本当にバートラム様に容赦ないよな。まぁ、ライオネスさんも相当振り回されてそうだし、このくらいでなければバートラム様の秘書は務まらないのだろうけど。
「ねぇ、ライザック、バートラムの話くらい聞いてあげてもよくない?」
扉の向こう側、何処かで聞き覚えのある声が聞こえた。その声にまたミレニアさんの肩がびくりと震える。
「ロゼッタ! 君もいたのならバートラム殿を止めてくださいよ」
「あはは、私はただの野次馬だ。それに私はバートラムとミレニアはもっと話し合いの機会を持つべきだと思うから止めないよ」
「ロゼッタ!」
扉の向こう側、ずるずると引きずられるようにバートラム様が下がると、ひょいとロゼッタさんが家の中を覗き込み手を振った。
「やあ、カズ! ここがライザックとの新居なんだね、慎ましやかで良い家だ」
軽やかな足取りでロゼッタさんは家の中に入ってきて、おれの腕の中にいるシズクの顔を覗き込み「この子がシズクちゃん? 可愛いねぇ、ライザックの小さい頃にそっくり」と笑みを零した。
「ロゼッタ、なんで……」
「やあミレニア、久しぶり。元気にしてたかい? あ、元気じゃないから療養中なんだっけ、ごめんごめん。だけど顔色は良さそうだ。なんだか色々話を聞いてたら、私も気になって来てしまったよ。バートラムと何があったか知らないけど、少しは話を聞いてあげたら?」
笑みを浮かべたままのロゼッタさんの言葉に、ミレニアさんが顔を強張らせ瞳を逸らし「君には関係ないだろう」と吐き捨てる。これ、あんまり良くない雰囲気。
「ん~関係ない事もないんじゃないかな? せっかく都会まで出張って来たのに身内がごたごたしてたら気になるだろ?」
「従兄弟と言ってもただの赤の他人だ、気にかけてもらう必要はない」
「ミレニアは昔から素直じゃないよね、もっと仲良くしようよ」
ロゼッタさんが笑顔でぐいぐいミレニアさんとの距離を縮めていく傍ら、ミレニアさんはどんどん表情を険しくして後退っていく。この二人、仲が悪いって事はなかったはずだけど……あ、そういえば俺、ロゼッタさんの昨日の話、まだミレニアさんにしていない。
もしかしてミレニアさん、ロゼッタさんの事、恋敵とかそんな風に思ったままなんじゃ……?
「私はそんな風には笑えない、無理だ。放っておいてくれ!」
「ミレニアは、そんなに私にバートラムを盗られる事が怖いのかな?」
いたずらっ子のような瞳でロゼッタさんは唇の前に人差し指を立てて小首を傾げた。
「っ、そんな訳、ないだろう!」
「そっかぁ、だったら私がバートラムを貰ってしまってもいいかな?」
「な……」
「私と彼なら家柄も釣り合いが取れるし、二年前のあのパーティでお披露目は済んでいるようなものだしね。バートラムはライザックと違って私をそういう目で見てくれるもの。どうやら彼は遊びが過ぎる所もあるみたいだけど、私はその点寛容だよ、浮気だって許してあ・げ・る」
あれ? 昨日と言ってる事が違うな。これ、もしかしてミレニアさんを煽ってる?
「好きに、したらいいっ! だが、君とあいつが子を作れば私のような半獣人の子が生まれるぞ! 知っていたか、半獣人は差別の対象なんだ、獣人でも人でもない私達を誰も受け入れない。お前達の子はいばらの道を歩くんだ!」
ミレニアさんが吐き出すようにロゼッタさんを怒鳴りつける。けれどロゼッタさんは笑みを崩さない。
「へぇ、そうなんだ。でも平気だよ、子供は私が守るもの」
「え……」
「私にはそれだけの富と権力がある事を忘れたのかな? 私はオーランドルフ家本家の跡取りだよ? そして我が子はその跡継ぎだ。そんな差別があると言うのなら私が全て取り除き、我が子に歩みたい道を歩ませてあげる、それが親の気概ってもんだ」
ミレニアさんが瞳を瞬かせている。ってか、ロゼッタさんかっけーな。確かにこの人ならやってのけそうな気がするよ。
「それってさ、たぶん君の両親も同じように考えていたと思うんだけどね。ミレニア、最近のズーランドのこと知ってる?」
ミレニアさんが無言で首を横に振り「もう帰る気もない国だから」と言うと「やっぱりね」とロゼッタさんが苦笑した。
「頑なに人との婚姻を認めなかったズーランドが動いたよ」
「え……」
「来年には獣人と人との婚姻が公式に認められるようになる。今後は君のような半獣人も増えていくだろうね。ちなみにその法案の立案者が誰か聞きたい?」
一呼吸おいて「君の父上だよ」とロゼッタさんが言った所でミレニアさんの瞳が大きく見開いた。
「人と獣人の婚姻が認められていないズーランドで政略結婚とはいえ君の父上は人を娶った。だけど、君の両親は不仲だったのかな? そんな事はなかっただろう? 一朝一夕に国の根幹は変えられない、だけど変えた、それが誰のためか分からない君じゃないだろう?」
「そんなの、誰も……」
「君の父上は寡黙だからね。感情が分かりやすいと言われる獣人の中でその感情を制御して外交にあたる君の父上は存外不器用で分かりにくかったかもしれないけれど、ずっと君の身を案じていたよ。ミレニア、君はもう自分で自分を縛り付けるのはやめなよ。誰もそんな事望んでいない」
「私は……」
「ミレニア、俺の話を聞いてくれ!」
またしてもライオネスさんを振り切ったのであろうバートラム様が叫ぶ。ミレニアさんはそちらを見やり、静かに頷いた。
「ミレニア、出てこい!」
秘書であるライオネスさんを引きずるようにしてやって来たのはバートラム様。他人の家を訪問するには少し常識外れの時間だと思うんだけど!
「ちょっと、突然何なんですか! あまり大きな声で喚かないでください、近所迷惑です!」
力任せに扉を叩くバートラム様をライザックが玄関口で押し留める。背後ではライオネスさんもバートラム様を羽交い絞めにしようとしているのだが、恐らく腕力では敵わないのだろう、抑える事ができない。
ミレニアさんはバートラム様の声が響き渡った時点で顔を青褪めさせ震えだし、なんだか修羅場の予感しかしない。
「ここに居るんだろう! ミレニアに会わせてくれ!」
「ミレニアは現在体調を崩しています、そんな興奮状態のあなたには会わせられません」
「なに……」
「あなたがミレニアに過剰なストレスを与えているのですよ、あなた昨日のシノックさんのお話、ちゃんと聞いていたんですか?」
「ちゃんと聞いた、だから来た。俺はもっとミレニアと話し合うべきなんだ」
「それが分かっているならもっと手順を踏んでください、こんな早朝から怒鳴りこまれても困ります」
ライザックが玄関口からバートラム様を押しやると、背後のライオネスさんが「すまない」と謝る声が聞こえた。
「まだダメだと言ったのだが止まらなくて、申し訳ない。すぐに連れ帰る」
「駄目だ! 俺はミレニアに謝らなければっ」
「それは今じゃないと言ってるんだ、この馬鹿が!」
ライオネスさんって本当にバートラム様に容赦ないよな。まぁ、ライオネスさんも相当振り回されてそうだし、このくらいでなければバートラム様の秘書は務まらないのだろうけど。
「ねぇ、ライザック、バートラムの話くらい聞いてあげてもよくない?」
扉の向こう側、何処かで聞き覚えのある声が聞こえた。その声にまたミレニアさんの肩がびくりと震える。
「ロゼッタ! 君もいたのならバートラム殿を止めてくださいよ」
「あはは、私はただの野次馬だ。それに私はバートラムとミレニアはもっと話し合いの機会を持つべきだと思うから止めないよ」
「ロゼッタ!」
扉の向こう側、ずるずると引きずられるようにバートラム様が下がると、ひょいとロゼッタさんが家の中を覗き込み手を振った。
「やあ、カズ! ここがライザックとの新居なんだね、慎ましやかで良い家だ」
軽やかな足取りでロゼッタさんは家の中に入ってきて、おれの腕の中にいるシズクの顔を覗き込み「この子がシズクちゃん? 可愛いねぇ、ライザックの小さい頃にそっくり」と笑みを零した。
「ロゼッタ、なんで……」
「やあミレニア、久しぶり。元気にしてたかい? あ、元気じゃないから療養中なんだっけ、ごめんごめん。だけど顔色は良さそうだ。なんだか色々話を聞いてたら、私も気になって来てしまったよ。バートラムと何があったか知らないけど、少しは話を聞いてあげたら?」
笑みを浮かべたままのロゼッタさんの言葉に、ミレニアさんが顔を強張らせ瞳を逸らし「君には関係ないだろう」と吐き捨てる。これ、あんまり良くない雰囲気。
「ん~関係ない事もないんじゃないかな? せっかく都会まで出張って来たのに身内がごたごたしてたら気になるだろ?」
「従兄弟と言ってもただの赤の他人だ、気にかけてもらう必要はない」
「ミレニアは昔から素直じゃないよね、もっと仲良くしようよ」
ロゼッタさんが笑顔でぐいぐいミレニアさんとの距離を縮めていく傍ら、ミレニアさんはどんどん表情を険しくして後退っていく。この二人、仲が悪いって事はなかったはずだけど……あ、そういえば俺、ロゼッタさんの昨日の話、まだミレニアさんにしていない。
もしかしてミレニアさん、ロゼッタさんの事、恋敵とかそんな風に思ったままなんじゃ……?
「私はそんな風には笑えない、無理だ。放っておいてくれ!」
「ミレニアは、そんなに私にバートラムを盗られる事が怖いのかな?」
いたずらっ子のような瞳でロゼッタさんは唇の前に人差し指を立てて小首を傾げた。
「っ、そんな訳、ないだろう!」
「そっかぁ、だったら私がバートラムを貰ってしまってもいいかな?」
「な……」
「私と彼なら家柄も釣り合いが取れるし、二年前のあのパーティでお披露目は済んでいるようなものだしね。バートラムはライザックと違って私をそういう目で見てくれるもの。どうやら彼は遊びが過ぎる所もあるみたいだけど、私はその点寛容だよ、浮気だって許してあ・げ・る」
あれ? 昨日と言ってる事が違うな。これ、もしかしてミレニアさんを煽ってる?
「好きに、したらいいっ! だが、君とあいつが子を作れば私のような半獣人の子が生まれるぞ! 知っていたか、半獣人は差別の対象なんだ、獣人でも人でもない私達を誰も受け入れない。お前達の子はいばらの道を歩くんだ!」
ミレニアさんが吐き出すようにロゼッタさんを怒鳴りつける。けれどロゼッタさんは笑みを崩さない。
「へぇ、そうなんだ。でも平気だよ、子供は私が守るもの」
「え……」
「私にはそれだけの富と権力がある事を忘れたのかな? 私はオーランドルフ家本家の跡取りだよ? そして我が子はその跡継ぎだ。そんな差別があると言うのなら私が全て取り除き、我が子に歩みたい道を歩ませてあげる、それが親の気概ってもんだ」
ミレニアさんが瞳を瞬かせている。ってか、ロゼッタさんかっけーな。確かにこの人ならやってのけそうな気がするよ。
「それってさ、たぶん君の両親も同じように考えていたと思うんだけどね。ミレニア、最近のズーランドのこと知ってる?」
ミレニアさんが無言で首を横に振り「もう帰る気もない国だから」と言うと「やっぱりね」とロゼッタさんが苦笑した。
「頑なに人との婚姻を認めなかったズーランドが動いたよ」
「え……」
「来年には獣人と人との婚姻が公式に認められるようになる。今後は君のような半獣人も増えていくだろうね。ちなみにその法案の立案者が誰か聞きたい?」
一呼吸おいて「君の父上だよ」とロゼッタさんが言った所でミレニアさんの瞳が大きく見開いた。
「人と獣人の婚姻が認められていないズーランドで政略結婚とはいえ君の父上は人を娶った。だけど、君の両親は不仲だったのかな? そんな事はなかっただろう? 一朝一夕に国の根幹は変えられない、だけど変えた、それが誰のためか分からない君じゃないだろう?」
「そんなの、誰も……」
「君の父上は寡黙だからね。感情が分かりやすいと言われる獣人の中でその感情を制御して外交にあたる君の父上は存外不器用で分かりにくかったかもしれないけれど、ずっと君の身を案じていたよ。ミレニア、君はもう自分で自分を縛り付けるのはやめなよ。誰もそんな事望んでいない」
「私は……」
「ミレニア、俺の話を聞いてくれ!」
またしてもライオネスさんを振り切ったのであろうバートラム様が叫ぶ。ミレニアさんはそちらを見やり、静かに頷いた。
15
お気に入りに追加
2,771
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
【書籍化確定、完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化確定です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
双葉病院小児病棟
moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。
病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。
この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。
すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。
メンタル面のケアも大事になってくる。
当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。
親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。
【集中して治療をして早く治す】
それがこの病院のモットーです。
※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
兄たちが弟を可愛がりすぎです
クロユキ
BL
俺が風邪で寝ていた目が覚めたら異世界!?
メイド、王子って、俺も王子!?
おっと、俺の自己紹介忘れてた!俺の、名前は坂田春人高校二年、別世界にウィル王子の身体に入っていたんだ!兄王子に振り回されて、俺大丈夫か?!
涙脆く可愛い系に弱い春人の兄王子達に振り回され護衛騎士に迫って慌てていっもハラハラドキドキたまにはバカな事を言ったりとしている主人公春人の話を楽しんでくれたら嬉しいです。
1日の話しが長い物語です。
誤字脱字には気をつけてはいますが、余り気にしないよ~と言う方がいましたら嬉しいです。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
願いの守護獣 チートなもふもふに転生したからには全力でペットになりたい
戌葉
ファンタジー
気付くと、もふもふに生まれ変わって、誰もいない森の雪の上に寝ていた。
人恋しさに森を出て、途中で魔物に間違われたりもしたけど、馬に助けられ騎士に保護してもらえた。正体はオレ自身でも分からないし、チートな魔法もまだ上手く使いこなせないけど、全力で可愛く頑張るのでペットとして飼ってください!
チートな魔法のせいで狙われたり、自分でも分かっていなかった正体のおかげでとんでもないことに巻き込まれちゃったりするけど、オレが目指すのはぐーたらペット生活だ!!
※「1-7」で正体が判明します。「精霊の愛し子編」や番外編、「美食の守護獣」ではすでに正体が分かっていますので、お気を付けください。
番外編「美食の守護獣 ~チートなもふもふに転生したからには全力で食い倒れたい」
「冒険者編」と「精霊の愛し子編」の間の食い倒れツアーのお話です。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/2227451/394680824
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる