41 / 113
第二章:妊娠編
第二戦②
しおりを挟む
俺はまた何とはなしに自身の腹を撫でる、なんか最近これ癖になってるみたいで特に意味もなかったのだけど、ロゼッタさんが少し小首を傾げて「昨日も思ったのだけど、君、腹具合でも悪いのかい?」と少し心配そうな表情を見せた。
「あ、今日は別にそれ程でもないんで大丈夫です」
「身体は大事にしないといけないよ、君は見た感じ少し貧弱そうに見える。身体を充分に鍛えておかないと丈夫な子供は生めないんだ。それに子育ては体力勝負だと母上は常々言っている、体力作りは大事だよ」
ロゼッタさんがキラキラの笑顔でそんな事を言うのだけど、えっと……もしかしてロゼッタさんのその素晴らしい筋肉は子育ての為に鍛えられたものなのかな? 母親もあんな感じだもんね、その教育方針分からなくもない。だけどちょっと笑っちゃう。ついでにロゼッタさん滅茶苦茶良い人だな。まさか俺の心配までしてくれるとは思わなかったよ。
「ありがとうございます、ロゼッタさん。俺も頑張って体力付けます!」
「ふふ、だけどライザックは譲らないよ?」
「そこは俺も譲れないので、ごめんなさい」
ロゼッタさんがまた白い歯を見せてにっこり笑う。
「こうやって彼を本気で好きになる人が何人もいるという事は、それくらい彼が魅力的だという事だ。やはり私の目に狂いはなかったな。正妻の座は譲れないけど私は君とも仲良くなれそうな気がするんだよ」
「え……」
「同じ人を好きになった者同士、打ち解け合う事は出来ると思うのだよ。現にうちの母は父のたくさんいる妾の人達とも仲良しだ」
そういえばオーランドルフ家の当主は気に入った男に片端から手を出すような事をライザックは言ってたよな。ローズさんやロゼッタさんのキャラクターが濃すぎてそんな事頭から吹っ飛んでたけど。
「ほら、あそこで皆応援してくれている」
ロゼッタさんが笑顔で手を振った先、そこには強面のガチムチが並んでこちらを睨んでいる。いや、怖い怖い怖い。なんか数増えてない!? 一体お妾さん何人いるの!? あれじゃあちょっとした兵団じゃん!
「皆すごく良い人達だよ……って、どうしたの? 変な顔して?」
「はは、皆仲が良くて結構ですね……」
言葉が完全に棒読みになってしまった。ロゼッタさんは良い人っぽいけど、取り巻き連中が怖すぎるよっ!!
「あ、今日は別にそれ程でもないんで大丈夫です」
「身体は大事にしないといけないよ、君は見た感じ少し貧弱そうに見える。身体を充分に鍛えておかないと丈夫な子供は生めないんだ。それに子育ては体力勝負だと母上は常々言っている、体力作りは大事だよ」
ロゼッタさんがキラキラの笑顔でそんな事を言うのだけど、えっと……もしかしてロゼッタさんのその素晴らしい筋肉は子育ての為に鍛えられたものなのかな? 母親もあんな感じだもんね、その教育方針分からなくもない。だけどちょっと笑っちゃう。ついでにロゼッタさん滅茶苦茶良い人だな。まさか俺の心配までしてくれるとは思わなかったよ。
「ありがとうございます、ロゼッタさん。俺も頑張って体力付けます!」
「ふふ、だけどライザックは譲らないよ?」
「そこは俺も譲れないので、ごめんなさい」
ロゼッタさんがまた白い歯を見せてにっこり笑う。
「こうやって彼を本気で好きになる人が何人もいるという事は、それくらい彼が魅力的だという事だ。やはり私の目に狂いはなかったな。正妻の座は譲れないけど私は君とも仲良くなれそうな気がするんだよ」
「え……」
「同じ人を好きになった者同士、打ち解け合う事は出来ると思うのだよ。現にうちの母は父のたくさんいる妾の人達とも仲良しだ」
そういえばオーランドルフ家の当主は気に入った男に片端から手を出すような事をライザックは言ってたよな。ローズさんやロゼッタさんのキャラクターが濃すぎてそんな事頭から吹っ飛んでたけど。
「ほら、あそこで皆応援してくれている」
ロゼッタさんが笑顔で手を振った先、そこには強面のガチムチが並んでこちらを睨んでいる。いや、怖い怖い怖い。なんか数増えてない!? 一体お妾さん何人いるの!? あれじゃあちょっとした兵団じゃん!
「皆すごく良い人達だよ……って、どうしたの? 変な顔して?」
「はは、皆仲が良くて結構ですね……」
言葉が完全に棒読みになってしまった。ロゼッタさんは良い人っぽいけど、取り巻き連中が怖すぎるよっ!!
29
お気に入りに追加
2,773
あなたにおすすめの小説
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
すべてを奪われた英雄は、
さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。
隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。
それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。
すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。
オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる
クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
※どんどん年齢は上がっていきます。
※設定が多く感じたのでオメガバースを無くしました。
神官、触手育成の神託を受ける
彩月野生
BL
神官ルネリクスはある時、神託を受け、密かに触手と交わり快楽を貪るようになるが、傭兵上がりの屈強な将軍アロルフに見つかり、弱味を握られてしまい、彼と肉体関係を持つようになり、苦悩と悦楽の日々を過ごすようになる。
(誤字脱字報告不要)
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
願いの守護獣 チートなもふもふに転生したからには全力でペットになりたい
戌葉
ファンタジー
気付くと、もふもふに生まれ変わって、誰もいない森の雪の上に寝ていた。
人恋しさに森を出て、途中で魔物に間違われたりもしたけど、馬に助けられ騎士に保護してもらえた。正体はオレ自身でも分からないし、チートな魔法もまだ上手く使いこなせないけど、全力で可愛く頑張るのでペットとして飼ってください!
チートな魔法のせいで狙われたり、自分でも分かっていなかった正体のおかげでとんでもないことに巻き込まれちゃったりするけど、オレが目指すのはぐーたらペット生活だ!!
※「1-7」で正体が判明します。「精霊の愛し子編」や番外編、「美食の守護獣」ではすでに正体が分かっていますので、お気を付けください。
番外編「美食の守護獣 ~チートなもふもふに転生したからには全力で食い倒れたい」
「冒険者編」と「精霊の愛し子編」の間の食い倒れツアーのお話です。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/2227451/394680824
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる