目の前の魔法陣と男に巻き込まれて

貴族街

5

貴族の顔をチラッと見たあと男を見ながらケントに声をかける。


「とりあえず俺はコイツを連れて行くがケントはどうする？」


「俺今放課後で遊んでるから良いや。
財布ありがとう。

お前これから犯罪するなよ。

約束するならお前と友達になってやろう。」



馬鹿なのかふざけているのかケントが上から目線で言うと、可笑しかったのか男はクスッと笑う。


「うん。
僕の初めての友達になるの。
よろしくね。」


喋れるだけマシというか。
小学生みたいな言葉で背も小さいがきっとすぐに格好良くなるだろう。
と、ケントは予想して萌だな、成長するのが楽しみだぜと思っていた。


ウェンリー達が男を連れて転移するというので、ケントは男に手を振った。
ニコラスが近づいてくる気配がしたので振り向くと頭に手を置かれ何かあったのか？と目で訴えてくるからとりあえず微笑むことした。


「財布返してもらった。

みんなを待たせちゃったし家具屋に行こう。」


少し離れているみんなの所に戻ってから、家具屋に向かって歩き出す。


「何かあったのぉ？」


「受けにしたら萌えそうな一匹狼風の騎士様な男前と知り合った。

それを攻めてほしいという願望と言うなの美丈夫な萌と友達になった。」


セイヤは、は？と頭に？を浮かべているが何か納得したのか頷く。


「要は一匹狼風の男前とそれを攻めてほしい美丈夫に出会えたんだねぇー？
攻めてほしい美丈夫×一匹狼風の男前
ふむ意味分からん。

男前一匹狼は学校にもいそうだよな。」


「一匹狼は受けでも攻めでも需要はあるよな。
俺は萌えればどちらでもいいが、今の所ニコラス×ケントを上回る萌は存在していないと思うんだ。」


ギルバートも萌話に参戦し三人で盛り上がっている中、リュカとウィリアムは今度ある仮面舞踏会が面倒だという話をしていた。