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27 禊の場で罪を犯す

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 高い壁に囲まれ、円形劇場のようなすり鉢状の建物は、底に青いタイルが敷きつめられていた。中央の台座には、壷を持ったファリアーナ神の彫像が飾られている。
 女神が持つ壷からは湯があふれ、座れば腰湯ができそうなほどの水量があった。台座の上には、温かい水場でしか果実をつけない、南方の珍しい果物も、女神像を囲むように植えられていた。
 外から見たときは、ただの円形の建物だと思ったが、なかに入れば、なんて開放的な空間なのだろう……

「ここは?」
「高位聖職者様の禊の場です」

 禊ねぇ……ずいぶん、快適な修行の場だ。

「わかった。おまえは戻って人払いを!」

 おまえの精液もついているんだ、全部清めてやる――革靴だけ脱ぎ、マントにつつんだリオを抱きかかえながら、湯まで降りた。少しぬるいぐらいの湯だった。
 女神像に背を向け、胡座をかいた中央にリオを座らせる。そっとマントをはだけると、なかから赤い顔をし、ぐったりしたリオが顔をのぞかせた。呼吸は浅く、苦しそうだ。

 ――また俺は、意識のない彼女に無体を働くのか……そっとリオの顔についた、血のあとと男たちの欲望のあとを洗い流し、その唇に己をかさねる。

 治癒魔法……浄化魔法……回復魔法……身体強化……リオの唇を貪りながら、次々魔法を唱えた。リオの顔色が少しよくなったところで、女神像の足元から生っている果物をもぎ取る。皮を歯で剥き、甘い果実を口にふくんだ。じゅうぶん咀嚼したあと、リオの口に流しこむ。
 甘い口づけが気にいったのか? リオの舌が絡んできた。

「あっ……あん……はぁ……」

 口の端から果実の汁を滴らせ、夢中でのどが上下していた。
 リオの体に、かろうじて残っている服を脱がせていく。服も泥だらけで、破れている箇所もある……怖がりのリオが、こんな暴力にさらされたなんて……目頭が熱くなる。
 リオの体がくるりっと、反転し、俺の体を跨ぐように膝立ちした。両手を肩に置き、次の催促をするかのように小さい舌を突きだした。

「――もっと……」

 くそっ、反則だろ……それは。痩せて傷だらけの体に無茶なことはしたくないのに――胸の下のリボンでかろうじてとどまっているシミーズは濡れ、リオの体をかくすのに役立っていない。ショーツは脱げてしまっているのに、ストッキングとガーターベルトはつけている。
 リオは、治療を受けるときは夜着姿だった。だからリオのストッキング姿は見たことがない。……この姿は、かなりクルものがあった。

 また媚薬の症状の波がきたのか? リオがガクリと、俺の首元に顔をよせる。すえたような汗の匂いの奥底に、リオの甘い体臭を感じた。

「――んっ……はっ……んんっ……」

 ゆるり、ゆるりとリオが腰を振り俺の体に擦りつけはじめる。密口のちょうどよいところに、俺の体がくるように……淫らに腰を回しながら位置を探る。反応しだしていた肉棒を見つけ、ゆっくりとそこに座りこんだ。
 リオの秘部と肉棒がぴたりと重なる。

「くっ……リオ……無茶をするな……俺が、やる」

 彼女の頤をクイッと持ちあげ、唇をふさぐ。治癒魔法をうわごとのように唱えながら、初めてリオの乳房に手をかけた。軟らかい肉は指の形にあわせて変形する。互いの舌を吸う行為が、思考回路を焼き切っていく。

「リオ……好きだ、愛している……リオ、愛しているんだ……」

 リオの密口を広げ指をさしこむと、湯ではない粘ついた愛液がじゅぽじゅぽ……と、指の動きにあわせて密壷から溢れた。密壷の浅いところを執拗にこする。リオがじれたのか、俺の指をもっと深いところまで飲みこもうと、尻をくねらせ腰を突きだした。そのタイミングで陰核を親指で弾いてやる。
 「ひゃん!」可愛い悲鳴をあげて、リオの腰が浮く。浮いた腰をひょいと持ちあげ、女神像の台座にリオを寝かせた。

「リオ……媚薬の効果を、飛ばしてしまうから、身をまかせて。ただ、感じてくれ……」

 リオの膝を割り開き、両肩にのせる。密口を指で開き、密壷に舌をさしいれた。

「ひゃあああ! ひっ……ふぅ……」

 ぴちゃ、くちゃ……くちゃ……じゅる……じゅ

 リオの嬌声と、ぴたりと閉じた割れ目をゆっくりと舐めあげる音だけが響く。思わず浮きあがるリオの腰をがっちり押さえこみ、丁寧に、丹念に舌を蠢かす。リオの反応を見ながら、陰核をじゅっと、吸った。
 甘い息を漏らしはじめていたリオが、ひときわ大きな声をあげた。

「ふあっ……ああんっ」

 陰核を舌で転がしながら、指を密壷に沈めていく。節くれ立った指が媚肉にきゅうきゅうと、押された。膣道が指をもっと奥へと、導くように、収縮をくりかえす。愛液はとめどなく溢れ、リオの尻へつたった。
 リオのなかを確かめるように指をくるりとまわしたり、浅く出し入れする。ときに膣壁をひっかくように擦る。――少しずつ、堅い密壷をほぐしていく。
 リオの声が甘さを増し、2本目の指を飲みこんだ。2本の指をバラバラに動かし、膣道を擦りあげる。

「ここか」反応のよい場所を暴きだし、その1点を執拗に攻めると――リオは、すすり泣きだした。

「リオ、大丈夫だから、感じるんだ。俺の指だけ感じてろ」

 指の動きにあわせて、陰核も舐めあげる。

「ひゃあああぁぁぁ――――――――――――んんんっ!」

 ひときわ大きな嬌声をあげ、リオの腰が弓反り、ピクピクと痙攣した。愛液が、ぱっくり開いた密口から垂れる。

「上手にイけたなリオ……頼む。……限界だ……」

 下穿きをくつろげると、己の肉棒が勢いよく飛びだした。期待に先端はテラテラ光り、腹につくほどに反り返っている。自分の醜い欲望に乾いた笑いがこみあがる。

「リオ、すまない。俺を恨んでくれていい……俺を憎んでくれていい……リオの前に立ちふさがるすべての悪意は、俺が払ってやる。……だから、俺に抱かれてくれ……」

 そそり立つ凶悪な己の欲望が、リオの花弁を押し開き、強引に媚肉を割ってなかに入ろうともがく。ほぐしたとはいえ、まだ堅い密壷は愛液を流し、肉棒の侵入を手助けしてくれていた。
 ゆっくり腰を押し進めていく――リオが眉をきゅっとよせ、苦痛に耐える。媚薬の効果があるとはいえ、痛みを感じているのか? 膣道の途中で動きをとめ、じっとようすをうかがう。ほどなくして膣道が収縮し肉棒を奥へ誘いだした。腰を小刻みに前後させながら奥へ進む。
 途中、肉棒に引っかかりを感じ、魂が歓喜にふるえた。少しでも痛みがまぎれるように、リオの陰核を刺激しながら、一気に押し進んだ。深い部分まで到達し、細く息を吐き一息つく。
 リオは肉棒の圧迫感で息をするのも大変そうだ。

「あっ……はっ……はっ……」浅い呼吸を繰り返している。

 お互いの下腹部がぴったり隙間なく繋がっているさまが、ひどく俺を満足させた。この状態でリオの陰核を、さらに指でこすりあげた。途端、膣壁が反応し肉棒をギュウギュウ食い締めた。

「あっあっあ……」

 リオがイヤイヤをするように首を横に振る。陰核を押したり、爪で弾いたり、刺激しつづける。リオは甘い声をだしながら、肉棒をキュウキュウ締めてきた。
 リオの頬を撫で、接吻する。

「愛している……リオ……」

 リオの足を抱えなおし、ゆっくり抽挿を開始した。肉棒が抜けてしまわないよう注意しながら入口付近まで引き抜く、ずんっと再び奥まで穿つ。リオのようすを見ながら、ゆっくりと……ゆっくりと……額にはびっしりと汗が浮かび、眉間のシワが深くなる。

 まだ、ダメだ……まだだ……慎重にリオの官能を引きだしていく。リオは媚薬のせいで、むりやり自慰行為をさせられていた。怪我で動かない手で、やりかたもわからないまま無茶苦茶に――そのためリオの花弁は、赤く腫れていた。自分の欲望のままリオを抱けば、きっとリオを傷つけてしまう。
 ……ゆっくり、ゆっくり腰を振りつづけた。

「あんっ」リオの声色の甘さが強まった。リオが抱きつくように伸ばした手が背中に巻きつく。小柄なリオを繋がったまま抱き起こし、己の上に座らせる。肉棒が深く刺さり、リオがのけぞった。そのまま小刻みに下からリオの体を突きあげる。

 じゅっぽっ、ぐちょっ、ぐっぽっ……

 密口から、淫らな音が響きだし、俺の耳を楽しませる。体の一番深い所を、何度も突く。

「あっ、そこ……気持ち……いい……もっと、突い……て」

 リオの初めての意思表示に、肉棒はさらに熱を持ちかたく膨れあがった。リオの嬌声と俺の欲望がリオのなかで弾けるのは、同時だった。ドクドクと己の欲をリオのなかに吐出しながら、リオをきゅっと、抱きしめる。

 唱えた治癒魔法は、今までの魔法の重ねがけが嘘のように、リオの全身を癒していった。完治とはいかなくても、命の危険はとりあえず去っただろう……
 ぐったりと気絶してしまったリオのなかから、ずるりと肉棒を引き抜いた。肉棒には、リオの純血の証が残っていた。

 禊の場で罪を犯し、聖女を穢した俺は、ファリアーナ神から見捨てられるかも知れない――でも、いい。俺の女神は今日からリオひとりだけだ。リオのために俺がいる。だからリオ、俺の聖女、どうか俺のために生きてくれ……
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