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鬼ごっこDay1
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男の子が動くとその場所には水が滴り落ちてシミになっていく。
私は全力で教室内を走り回っていた。
捕まれば地獄行き。
その言葉が脳内を駆け回っている。
「あははっあははっ」
時々聞こえてくる笑い声は男の子のものだ。
男の子の足は遅くもなく、早くもない。
だけどきっと本気を出せばもっと早く走れるんだと思う。
鬼ごっこを楽しむために、わざと力を抜いているのかもしれない。
机の合間を縫って走っていると椅子に足をひっかけてしまった。
「キャ!」
短く悲鳴を上げてその場に倒れ込む。
椅子も一緒に倒れてガタンッ! と大きな音が響いた。
すぐに立ち上がろうとするけれど椅子が邪魔してモタついてしまった。
寒い気配を感じて振り向くと男の子がこちらへ向かって走ってきている。
すぐに近づいてきて右手が伸ばされる。
「い、いや!」
両手でどうにか椅子をどかして転がるようにして男の子から身を交わすと、勢いよく立ち上がって駆け出した。
捕まえそびれた男の子が「ちぇー」と頬をふくらませる。
男の子手が触れそうになった瞬間すさまじい冷気を感じて全身が凍りついてしまうようだった。
あの子は本当に幽霊なんだ。
「いやああ!」
由紀の悲鳴が聞こえてきて振り向くと、さっきの私と同じように椅子に足をひっかけてコケていた。
それに気がついた男の子がすぐに方向転換んして由紀めがけて走り出す。
「こ、こっち!」
私はわざと椅子を鳴らして男の子を呼ぶ。
だけど男の子は一目散に由紀へと向かう。
由紀はようやく立ち上がったところで、走り出そうとした時顔をしかめて座り込んでしまった。
右足首を押さえているから、ヒネってしまったのかもしれない。
「由紀!」
手を貸すために走り出す。
だけど男の子の方が一歩早かった。
男の子は座り込んでいる由紀に近づくと、その手で由紀の肩をタッチしたのだ。
「あ……」
私は青ざめてその場に立ち尽くす。
由紀がガタガタと震えて男の子を見つめる。
だけどその震えはすぐに消えた。
「はい。鬼ね。ここから先は僕見学してるから、4人で鬼ごっこをしてよ」
なにそれ、どういうこと……?
唖然としていると由紀がゆっくりと立ち上がった。
私より背が低いはずの由紀が、立ち上がると信一や直人を見下ろしていた。
「なんだよあれ……」
信一が呟く。
直人は口を大きく開いたまま固まってしまった。
教室の天井まで届きそうな由紀の体は次第に大きく筋肉質になり、更に頭に1本の赤い角がメキメキと生え始めたのだ。
「由紀……由紀!」
声をかけても反応がない。
由紀の目も赤く染まり、ギョロギョロと教室の中を見回している。
「あはは。これが本当の鬼ごっこだよ?」
男の子が教室後方で楽しげに拍手しながら言った。
鬼ごっこ……。
男の子にタッチされた人間は鬼に変身してしまう!?
巨大な赤鬼に変身した由紀と視線がぶつかった。
「さぁ、鬼ごっこ再会だよ」
☆☆☆
「ゆ、由紀! 私だよ、裕美だよ! わかるでしょう?」
必死に呼びかけてみても由紀からの反応はない。
由紀は長い爪の生えた右手をぶんぶん振り回して私達を捕まえようとする。
私はさっきから机の下に身を潜めて、それを見ていることしかできない。
由紀が一歩動くたびにドスンッと地響きがして床が揺れる。
さっき足をひねったことも嘘みたいに動き回っている。
「こんなの逃げ切れるわけがない!」
教室内を機敏に動いて逃げていた信一も、息切れしてきていた。
「いつまで続けるつもりだよ!」
直人が男の子へ向けて怒鳴るけれど、男の子は笑顔を浮かべているばかりだ。
もしこの鬼ごっこが永遠に続いたら?
タッチされた人がどんどん鬼になっていったら?
そんな不安で押しつぶされてしまいそうだ。
「お、鬼ごっこを見ているだけじゃつまらないでしょ。あなたも一緒にやったら?」
私は男の子へ向けて声をかける。
すると男の子が意外そうな表情になった。
「僕が参加してもいいの? 僕が鬼にタッチされても、鬼になることはないよ? それに僕はタッチする側しかできないから、鬼が沢山になるよ?」
その説明にグッと喉に言葉を押し込んだ。
鬼になった由紀に男の子を消してもらおうと思ったけれど、それはできないみたいだ。
これ以上鬼が増えたら逃げ切ることだってできなくなる。
冷や汗が額を伝って流れたとき、ドンッと頭上に衝撃が走った。
由紀が私が隠れている机を持ち上げようとしているのだ。
長い爪が机の端から見えている。
「ゆ、由紀、お願いだからやめて!」
必死に机の足を掴んで止めようとするけれど、鬼になった由紀は片手で机を持ち上げてしまった。
机の足から手を離した私は丸腰だ。
由紀と視線がぶつかる。
「あ……あ……」
すぐに逃げなきゃいけないとわかっているのに、体が動かない。
全身が石になってしまったみたいだ。
由紀の手が伸びてくる。
あの手に捕まったら、私も鬼になる……!?
ギュッときつく目を閉じて衝撃に備える。
体は思うように動かないし、どうしようもない。
「裕美!!」
由紀の爪が私の制服にふれる寸前だった。
信一が持ち上げた机を由紀の指先に投げつけた。
ガンッと硬い音がして机は落下し、由紀の動きが止まる。
呆然としている私の手を信一が掴んで駆け出した。
一気に窓際まで移動して机の下へと身を隠したとき、ようやくなにが起こったのか理解できた。
獲物を逃してしまった由紀が悔しさのあまり「オオォォォォ」と咆哮を響かせる。
その声にとっさに両耳を塞いだ。
まともに聞いたら鼓膜が破れてしまいそうな声だ。
由紀じゃない。
こんなの由紀の声じゃない。
鬼になった由紀を由紀と思っちゃいけないんだ。
「裕美、大丈夫か?」
「う、うん。ありがとう」
隣の机に隠れた信一に頷いて見せる。
体はまだ震えているけれど、どうにか立ち上がって逃げることもできそうだ。
今度机を持ち上げられたときのために、身構える。
由紀はズンズンと大きな足音を立てながらこちらへ近づいてくる。
どうしても私を捕まえたいみたいだ。
「おいどうした。 俺のこと忘れてねぇか?」
突然机の前に直人が立ちはだかっていた。
「な、直人!?」
「なにしてるんだ、隠れろ!」
信一も声をかけるけれど、直人は返事をしない。
鬼になった由紀を真っ直ぐに見つめている。
「お前が鬼になったのは俺があんな話を聞かせたからかもな。それなら、お前のターゲットは俺にするべきだろ?」
直人の声色はいつもより優しい。
だけど鬼にそんな感情は理解できない。
由紀は直人の体を掴むとそのまま天井高くまで持ち上げてしまったのだ。
「直人!!」
慌てて机の下から這い出すと、直人の苦しそうな顔が見えた。
体を握りしめられて圧迫されているんだ。
「直人を離せ!」
信一が椅子を持ち上げて由紀の胴体に何度も振り下ろす。
だけど由紀は少しも見向きもしない。
手に持った獲物に夢中になっているみたいだ。
やがて由紀が大きく口を開いた。
「直人を食べる気だ!」
信一が青ざめる。
「嘘でしょ、やめて由紀!」
必死で叫んでもその声は届かない。
由紀の口の中には大きな牙が並んでいて、直人の頭に口を寄せる。
直人が覚悟を決めて目を閉じた。
「いや!!」
牙が直人の耳に噛みつこうとしたとき、目を閉じていた。
とても見ていられない。
由紀が直人を食べてしまうなんて……!
だけどいつまで待っても直人の悲痛な悲鳴は聞こえてこなかった。
それに粗食音も。
「あ~あ、残念タイムオーバーだったよ」
男の子の残念そうな声を目を開けてみると、由紀は動きを止め、直人は床に座り込んでいた。
「直人、大丈夫!?」
すぐに駆け寄ると、直人は呆然とした様子で「あぁ……なんともない」と、答えた。
どこからも血も出ていないし、本当に大丈夫だったみたいだ。
ホッと胸をなでおろして男の子へ視線を向ける。
「鬼になって10分経過したから、今日の鬼ごっこは終わりだよ」
それでもまだ遊び足りないのか、男の子は名残惜しそうに私達を見つめている。
「じゃあ、また明日ね」
男の子はそう言うと、すーっと姿を消してしまったのだった。
私は全力で教室内を走り回っていた。
捕まれば地獄行き。
その言葉が脳内を駆け回っている。
「あははっあははっ」
時々聞こえてくる笑い声は男の子のものだ。
男の子の足は遅くもなく、早くもない。
だけどきっと本気を出せばもっと早く走れるんだと思う。
鬼ごっこを楽しむために、わざと力を抜いているのかもしれない。
机の合間を縫って走っていると椅子に足をひっかけてしまった。
「キャ!」
短く悲鳴を上げてその場に倒れ込む。
椅子も一緒に倒れてガタンッ! と大きな音が響いた。
すぐに立ち上がろうとするけれど椅子が邪魔してモタついてしまった。
寒い気配を感じて振り向くと男の子がこちらへ向かって走ってきている。
すぐに近づいてきて右手が伸ばされる。
「い、いや!」
両手でどうにか椅子をどかして転がるようにして男の子から身を交わすと、勢いよく立ち上がって駆け出した。
捕まえそびれた男の子が「ちぇー」と頬をふくらませる。
男の子手が触れそうになった瞬間すさまじい冷気を感じて全身が凍りついてしまうようだった。
あの子は本当に幽霊なんだ。
「いやああ!」
由紀の悲鳴が聞こえてきて振り向くと、さっきの私と同じように椅子に足をひっかけてコケていた。
それに気がついた男の子がすぐに方向転換んして由紀めがけて走り出す。
「こ、こっち!」
私はわざと椅子を鳴らして男の子を呼ぶ。
だけど男の子は一目散に由紀へと向かう。
由紀はようやく立ち上がったところで、走り出そうとした時顔をしかめて座り込んでしまった。
右足首を押さえているから、ヒネってしまったのかもしれない。
「由紀!」
手を貸すために走り出す。
だけど男の子の方が一歩早かった。
男の子は座り込んでいる由紀に近づくと、その手で由紀の肩をタッチしたのだ。
「あ……」
私は青ざめてその場に立ち尽くす。
由紀がガタガタと震えて男の子を見つめる。
だけどその震えはすぐに消えた。
「はい。鬼ね。ここから先は僕見学してるから、4人で鬼ごっこをしてよ」
なにそれ、どういうこと……?
唖然としていると由紀がゆっくりと立ち上がった。
私より背が低いはずの由紀が、立ち上がると信一や直人を見下ろしていた。
「なんだよあれ……」
信一が呟く。
直人は口を大きく開いたまま固まってしまった。
教室の天井まで届きそうな由紀の体は次第に大きく筋肉質になり、更に頭に1本の赤い角がメキメキと生え始めたのだ。
「由紀……由紀!」
声をかけても反応がない。
由紀の目も赤く染まり、ギョロギョロと教室の中を見回している。
「あはは。これが本当の鬼ごっこだよ?」
男の子が教室後方で楽しげに拍手しながら言った。
鬼ごっこ……。
男の子にタッチされた人間は鬼に変身してしまう!?
巨大な赤鬼に変身した由紀と視線がぶつかった。
「さぁ、鬼ごっこ再会だよ」
☆☆☆
「ゆ、由紀! 私だよ、裕美だよ! わかるでしょう?」
必死に呼びかけてみても由紀からの反応はない。
由紀は長い爪の生えた右手をぶんぶん振り回して私達を捕まえようとする。
私はさっきから机の下に身を潜めて、それを見ていることしかできない。
由紀が一歩動くたびにドスンッと地響きがして床が揺れる。
さっき足をひねったことも嘘みたいに動き回っている。
「こんなの逃げ切れるわけがない!」
教室内を機敏に動いて逃げていた信一も、息切れしてきていた。
「いつまで続けるつもりだよ!」
直人が男の子へ向けて怒鳴るけれど、男の子は笑顔を浮かべているばかりだ。
もしこの鬼ごっこが永遠に続いたら?
タッチされた人がどんどん鬼になっていったら?
そんな不安で押しつぶされてしまいそうだ。
「お、鬼ごっこを見ているだけじゃつまらないでしょ。あなたも一緒にやったら?」
私は男の子へ向けて声をかける。
すると男の子が意外そうな表情になった。
「僕が参加してもいいの? 僕が鬼にタッチされても、鬼になることはないよ? それに僕はタッチする側しかできないから、鬼が沢山になるよ?」
その説明にグッと喉に言葉を押し込んだ。
鬼になった由紀に男の子を消してもらおうと思ったけれど、それはできないみたいだ。
これ以上鬼が増えたら逃げ切ることだってできなくなる。
冷や汗が額を伝って流れたとき、ドンッと頭上に衝撃が走った。
由紀が私が隠れている机を持ち上げようとしているのだ。
長い爪が机の端から見えている。
「ゆ、由紀、お願いだからやめて!」
必死に机の足を掴んで止めようとするけれど、鬼になった由紀は片手で机を持ち上げてしまった。
机の足から手を離した私は丸腰だ。
由紀と視線がぶつかる。
「あ……あ……」
すぐに逃げなきゃいけないとわかっているのに、体が動かない。
全身が石になってしまったみたいだ。
由紀の手が伸びてくる。
あの手に捕まったら、私も鬼になる……!?
ギュッときつく目を閉じて衝撃に備える。
体は思うように動かないし、どうしようもない。
「裕美!!」
由紀の爪が私の制服にふれる寸前だった。
信一が持ち上げた机を由紀の指先に投げつけた。
ガンッと硬い音がして机は落下し、由紀の動きが止まる。
呆然としている私の手を信一が掴んで駆け出した。
一気に窓際まで移動して机の下へと身を隠したとき、ようやくなにが起こったのか理解できた。
獲物を逃してしまった由紀が悔しさのあまり「オオォォォォ」と咆哮を響かせる。
その声にとっさに両耳を塞いだ。
まともに聞いたら鼓膜が破れてしまいそうな声だ。
由紀じゃない。
こんなの由紀の声じゃない。
鬼になった由紀を由紀と思っちゃいけないんだ。
「裕美、大丈夫か?」
「う、うん。ありがとう」
隣の机に隠れた信一に頷いて見せる。
体はまだ震えているけれど、どうにか立ち上がって逃げることもできそうだ。
今度机を持ち上げられたときのために、身構える。
由紀はズンズンと大きな足音を立てながらこちらへ近づいてくる。
どうしても私を捕まえたいみたいだ。
「おいどうした。 俺のこと忘れてねぇか?」
突然机の前に直人が立ちはだかっていた。
「な、直人!?」
「なにしてるんだ、隠れろ!」
信一も声をかけるけれど、直人は返事をしない。
鬼になった由紀を真っ直ぐに見つめている。
「お前が鬼になったのは俺があんな話を聞かせたからかもな。それなら、お前のターゲットは俺にするべきだろ?」
直人の声色はいつもより優しい。
だけど鬼にそんな感情は理解できない。
由紀は直人の体を掴むとそのまま天井高くまで持ち上げてしまったのだ。
「直人!!」
慌てて机の下から這い出すと、直人の苦しそうな顔が見えた。
体を握りしめられて圧迫されているんだ。
「直人を離せ!」
信一が椅子を持ち上げて由紀の胴体に何度も振り下ろす。
だけど由紀は少しも見向きもしない。
手に持った獲物に夢中になっているみたいだ。
やがて由紀が大きく口を開いた。
「直人を食べる気だ!」
信一が青ざめる。
「嘘でしょ、やめて由紀!」
必死で叫んでもその声は届かない。
由紀の口の中には大きな牙が並んでいて、直人の頭に口を寄せる。
直人が覚悟を決めて目を閉じた。
「いや!!」
牙が直人の耳に噛みつこうとしたとき、目を閉じていた。
とても見ていられない。
由紀が直人を食べてしまうなんて……!
だけどいつまで待っても直人の悲痛な悲鳴は聞こえてこなかった。
それに粗食音も。
「あ~あ、残念タイムオーバーだったよ」
男の子の残念そうな声を目を開けてみると、由紀は動きを止め、直人は床に座り込んでいた。
「直人、大丈夫!?」
すぐに駆け寄ると、直人は呆然とした様子で「あぁ……なんともない」と、答えた。
どこからも血も出ていないし、本当に大丈夫だったみたいだ。
ホッと胸をなでおろして男の子へ視線を向ける。
「鬼になって10分経過したから、今日の鬼ごっこは終わりだよ」
それでもまだ遊び足りないのか、男の子は名残惜しそうに私達を見つめている。
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