非モテOLが死神さまと恋愛リベンジ!

西羽咲 花月

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高級ホテルに飛び込みで宿泊しようとしたのだけれど、さすがに難しいことがわかり、美保たちがたどり着いたのは少しグレードは落ちるが普通のホテルだった。

今日は平日で客数が少ないらしくて、飛び込みで来た美保を快く迎え入れてくれた。
でも……客室へ通された美保は思わずその場に立ち尽くしてしまった。

部屋は広くてキレイだし、アメニティも揃っているし、一晩泊まるくらいどうってことはない。
問題はベッドの数だった。

つい、シングルで部屋を取ってしまったから、当然部屋にあるベッドはひとつだけだ。

普段美保が使っている自室のベッドに比べると大きめだけれど、もしかしてこれにふたりで眠ることになるんだろうかと、そっと隣の死神へ視線を向ける。

死神は興味深そうにホテルの部屋を見てまわっている。


「そ、そういえば普段はどうやって寝てるの?」

あの狭いアパートの部屋で美保が眠っているとき、死神がどうしているのか見たことがないことに気がついて質問した。

死神は突然職場に現れたりして神出鬼没だから、身を隠したり煙みたいに消えたりできるのかもしれない。

「普段は天井に張り付いて眠っていた」
「天井?」

以外な返答に目を丸くする。

すると死神は突然フワリと浮き上がったかを思うと、そのまま背中を天井にくっつけるようにして目を閉じてしまった。

「俺に重力は関係ないからな」


と、自慢気に言いながら下りてくる死神を唖然として見つめる。
今みたいにして眠っているなんてちっとも知らなかった!

もしかして天井から寝顔を見られていたんだろうかと思うと、頬が熱くなってきて、余計なことを考えるのはやめた。

「でも今日はベッドとやらで眠れそうだな」
大きめのベッドを見て死神がつぶやく。

それを聞いて思わず「えっ!?」と声が裏返ってしまった。
まさか、同じベッドで寝るつもり?

という言葉が喉から出かかるけれど、死神の好奇心に満ちた表情を見てしまうとなにも言えなかった。

死神は今までずっと天井で眠ってきて、ベッドで眠ったことがないのかもしれない。
それなら自分は床で眠ろうか。

と思うけれど、さすがに床に直接眠るのは難しい。


せめて掛ふとんか欲しいところだけれど、シングルで予約しておいて布団を頼むのはおかしい。

グルグルと考えている間に死神は室内を見て回ることに飽きたのか、ベッドに横になってしまった。

「ほう。こんな感触なのか。心地いいな」
そう言って目を閉じる姿を見てはもうベッドから追い出すことはできない。

美保はドキドキと高鳴る心臓に気が付かないふりをして「わ、私はお風呂に入ってくるから」と、浴室へと急いだのだった。

☆☆☆

「なにをしてる。早くこっちにこい」

お風呂から出て髪もしっかりと乾かして部屋に戻ってきた美保はその場で棒立ちになっていた。

死神が怪訝そうな顔をしてベッドで待っている。
ちょっと待って?

この状況ってちょっとおかしくない?

これじゃまるで彼女がベッドに入ってくるのを待っているようなシチュエーションだ。

「あ、あのさ。やっぱり眠る場所は別々じゃダメかな?」
さすがに男性と一緒のベッドで眠ることははばかられる。

いくら相手が死神といえど、その顔はアイドル顔負けのイケメンだ。


近づかれるだけでドキッとするのに、一緒に眠るなんて考えただけで鼻血が出てしまいそう。

「なにを遠慮してるんだ。ここの金は自分で支払ったんだろう」

美保が遠慮シているのだと勘違いした死神は、美保の腕を掴んで強引にベッドの中へと引き込んだ。

そのまま布団をかけられて、身動きが取れなくなる。
美保の体はしっかりと死神に抱きしめられていて、ヒヤリとした体温を直に感じている。

「ちょ、ちょちょちょっ」

慌ててベッドから抜け出そうとするけれど、死神にガッチリボールドされてやっぱり動けない。

「さぁ、寝るぞ」
死神はこともなげにそう言ったのだった。


☆☆☆

初めて異性とベッドを共にしたのは死神だなんて……。

部屋の窓に朝日が差込はじめたとき、美保はようやく少しだけ眠ることができた。

「6日目の朝だ」

そんな声が聞こえてきて目を覚ました瞬間、目の前に死神の顔があって美保は飛び起きていた。

ベッドから出てズザザッと音がするくらい距離をとる。
「な、なんでっ……」

「なんでとは、なにがだ?」

一緒に眠ったことなんてなにも思っていないような様子で首をかしげている死神を見るともはやなにも言えなくなる。

死神と人間が寄り添って眠ったなんて、物語の中でも聞いたことがない。
「今日はお前の行きたい場所へ行こう。どこか行きたいところはあるか?」

死神からの提案に美保は少しの間考え込んだ。


今日はもう6日目だ。
明日には自分は死んでしまう。

そう思うとさすがに真剣にならざるを得ない。
「水族館」

ポツリとつぶやいた。
この辺には水族館もあり、そこには子供の頃両親と共に行ったことがある。

遠く遠く昔の思い出が、不意に蘇ってきた。
あの頃の美保はまだ小学校3年生くらいで、大きな水槽にとにかく驚きっぱなしだった。

ペタペタと歩くペンギンが可愛くていつまでも見ていたっけ。
「水族館か。昨日食べた魚が泳いでいるような場所だな?」

死神にとっては昨日食べた食料が泳いでいる不思議な場所みたいだ。
「行けばきっと楽しいよ」

美保の言葉に死神は怪訝そうな顔をしながらも頷いたのだった。


☆☆☆

「ここが水族館か」
死神が大きなゲートを見上げてつぶやく。

まだ早い時間だからかそれほどお客さんの姿は見えなくて、スムーズに見て回ることができそうだ。

美保はここでも一人分のチケットを購入して中へと入っていった。
建物に入ってまず最初に滝のようなものが洗われる。

人工石の隙間から水が流れ出し、滝壺を模した場所に小魚たちが泳いでいる。
ここにいるのは淡水魚たちだ。

背中をキラキラと輝かせてあちこちへ泳ぐ姿はとても愛くるしい。
「この魚は食べられるのか?」

死神に質問されて「食べようと思えば食べられるけれど、ここはそういう場所じゃないよ」と、小声で返事をする。


それでも周りの人にその声が届いてしまって、不思議そうな視線を向けられた。
「食べられる魚を食べずに展示するなんて、不思議な場所だな」

死神は心底わからないといった様子で、それでも興味津々に周りを見回している。

観覧車に乗ったときも遊覧船に乗ったときもホテルに泊まったときも、常にそんな顔をしているから疲れないだろうかとこっちが心配になってしまう。

でも、死神にとってはどれもこれもが真新しいことなんだろう。
死神にとって初めての経験をしていると思うと、美保もなんとなく嬉しい気持ちになる。

それから人目を気にしつつ死神に魚の説明をしながら先へ進む。

大きなカニが出てきたときには「うまそうだな」と言うので思わずひとりで吹き出してしまった。

カニは食べる時でも生きているときと同じような姿で出てくるから、おいしそうに見えたみたいだ。


水族館の中を半分ほど見て回った時、不意に死神の手が美保の手に触れた。

それはほんの一瞬で、ただの偶然の出来事で、それなのに美保の心臓がドクンッと大きく跳ねていた。

冷たい指先に触れた左手が熱を持っているように思えて右手で指先をさする。

そういえばこうしているとまるでデートをしているみたいだ。
これで、手でも繋げば……。

って、なに考えてるの!?
相手は死神。

明日には自分の命を奪っていってしまう存在だ。
そんな相手と手をつないで仲良くするなんて考えられないことだ。

と、自分の考えを必死にかき消す。
だけど自分とこの死神はすでに同じベッドで眠ったりしてしまっている。

手をつなぎたいだなんて、今更すぎる気もするが……。


もう思ってモジモジとうつむいていると死神から「どうした?」と、心配そうな声が聞こえてきた。

死神に心配されるなんて情けない。
と思いつつ顔を上げる。

思い切って手をつないで歩きたいと言ってみようか。
明日で死んでしまう命だ。

ここで恥をかいたってきっと誰もなにも思わない。
「あ、あのさ、もしよかったら手をつないでくれない!?」

顔を真赤にして思い切ってそう言った。
断られることが怖くて、思わず目を閉じてしまう。

美保が差し出した手はしばらく空中にとどまり、そして死神に握りしめられていた。

「なんだ、こんなことでいいのか?」
その言葉にパッと目を開くと死神は不思議そうな顔をで、握られた手を見つめていた。

死神の手は相変わらずとても冷たかったけれど、それでも美保の体はポカポカと暖かくなったのだった。


☆☆☆

まさか死神とデートみたいなことをすることになるなんて、死んだときは思いもしなかった。

あの時はただ好きかもしれないと裕之に告白する。
それだけを目的にしてきたのに。

ふたりは売店の外にあるベンチに座って、水族館特性のペンギンソルトクリームという名前のチョコとミルクのミックスを食べていた。

もちろん、買ったのは一人分で死神は時折横からソフトクリームに口をつけてくる。

それこそまるでデート中のカップルみたいでドキドキした。

ソフトクリームを半分ほど食べ進めた時、チャライ恰好の男ふたり組が美保の前を通り過ぎて行った。

友達同士で水族館かぁと思って何気なくその後ろ姿を見つめていると、なにを思ったのかふたりが美保の前に戻ってきたのだ。


ジロジロ見てしまったことを怒れるかもしれないと思い、咄嗟に視線をそらせる。

しかし二人組は美保の前に立つと「お姉さんもしかしてひとり?」と、声をかけてきたのだ。

その顔には口に所狭しとピアスがつけられていて、見ているだけでこっちが痛くなりそうだった。

「あ、え……」
「どうせなら俺たちと一緒に回らない?」

鼻にいくつもピアスをつけている男の方が誘ってくる。
これってもしかしてナンパ!?

人生始めてのナンパだ!


と、思っている間にあっという間に左右に座られていた。
ベンチからはじき出された死神は仏頂面でふたりの男を睨みつけている。

「いえ、私は、えっと……」
こういうときどう言えばいいのかわからない。

恋愛映画は散々見てきたけれど、自分の身に振りかかるとは思ってもいなかった。
「いいじゃんいいじゃん。行こうよ」

強引に美保の腕を両脇から掴んで立たせる男たち。
これってもしかしてやばい!?

ダラリと背中に冷や汗が流れていく。
いや、水族館の中にいる限りはきっと大丈夫。

あちこちに人がいるし、大声を出せばすぐに誰かが飛んできてくれるはず!
男ふたりにズルズルと引きずられるようにして歩き出した美保は叫ぼうとした。

けれど声が出ない。


焦れば焦るほどに声は喉に張り付いて出てこない。
それが恐怖のためであると理解するまでに少し時間がかかった。

その間に男たちは『立入禁止』と書かれた従業員用のドアへ向かって歩いていく。

あそこに連れ込まれたらどうなるかわからない!
スーッと全身から血の気が引いていく。

早く叫ばなきゃ。
早く!

「あっ……あ……」
焦れば焦るほどに声は小さくなっていく。

男たちはニヤニヤした笑みを浮かべて美保を見るばかり。
ジワリと目尻に涙が浮かんで視界が滲んだ。

こんなことになるなんて。
人生最後の日がこんな最低な日なるなんて。


諦めて男たちの言いなりになったほうが早く開放されるかも。
と、絶望的なことを考えたときだった。

不意に鼻ピアスの男の体が大きく空中へ浮かんでそのまま投げ飛ばされていた。

鼻ピアスはさっきのベンチまで吹き飛んで背中を地面に叩きつけて倒れ込んだ。

「え?」

突然の出来事に呆然としていた口ピアスの男も同じように空中へ浮かび、鼻ピアスの男の隣に吹き飛んだ。

背中を嫌というほど打ち付けた男たちは「ぐあっ」と、苦悶の声を上げたのたうち回る。

唖然としてそれを見つめていた美保の手が冷たい手に握られた。
「行くぞ」

死神はそう言いその場から駆け出したのだった。


☆☆☆

「さっきは助けてくれてありがとう」
水族館から出た美保はようやく気持ちが落ち着いてきてそう告げることができた。

だけどまだ心臓はドキドキしている。

あの男たちに声をかけられて怖かったこともあるけれど、それ以上に死神が助けてくれたことにときめいていた。

だから、お礼を言っているのに死神の顔を直視することができずにいる。
「ああいうクズどもから死ぬべきだ」

死神が目を吊り上げてつぶやく。
色々な死を見てきて色々な気持ちを持ってきたんだろう。

その表情は真剣そのものだった。
「そんなこと言わないで。私、大丈夫だったんだから」

そっと自分から手を伸ばして死神の手を握ってみる。
死神は拒否することなく、当然のように握り返してきた。


その仕草にふいに涙が出そうになった。
恋愛映画は見てきたのに、恋愛は怠ってきた。

だから人気者の裕之なんかに惹かれてしまったんだと、今ならよくわかる。
本当は心から好きなんかじゃなかったんだ。

本当に好きって気持ちは今の、この……。
「で、次はどこへ行きたい?」

死神の言葉に美保は思わずこけてしまいそうになった。

ついさっきまでちょっとしんみりしていた気分はどこへいったのか、死神はすでに切り替えて目を輝かせている。

そんな死神を見ているとつい笑いだしてしまった。
深く思い悩んだし反省している自分がバカらしくなる。

今日は死神にとっても自分にとっても楽しい1日にしたいと思えてくる。


「遊園地には行ったことある?」
「遊園地か。大昔に1度だけ」

「じゃあ、行ってみようか」
ここから電車で移動すれば30分もかからない。

なによりも遊園地と聞いて目の輝きが倍増した死神を見ると、行って損はないはずだった。


☆☆☆

「うわぁ!」
「ひぃぃ!」

美保が提案してたどり着いた遊園地。

ここは日本一こわいお化け屋敷があると有名だったか入ってみると、本当にあちこちから悲鳴が聞こえてくる。

幽霊役たちの、逃げ惑う声が。
「はははっ! お化け屋敷は実に面白い場所だな!」

死神がセットとして置かれている点滴やベッドを動かしながら言う。

それははたからみれば誰もいないのに勝手に動いているように見えるので、ベッドの下に隠れていた幽霊役の役者さんが悲鳴を上げて逃げていってしまうのだ。

他にも勝手に電球を点滅させたり、役者さんの首筋に息を吹きかけたりしている。


「もう、ここはそうやって遊ぶ場所じゃないんだよ」
と、美保がいくら説明してもいうことを聞いてくれない。

おかげで日本一怖いと言われているお化け屋敷は全然怖くないまま終わってしまった。

その後すぐに口コミを見てみると『本当におばけが出た!』とか『ポスターガイストが起きるお化け屋敷!』なんて書き込みがさっそくされている。

それが宣伝効果を呼んで、ふたりがお化け屋敷から出たときには入場ゲートに沢山のお客さんたちが並んでいた。

よかったのか、悪かったのか。
「ふぅ。これならまたお化け屋敷に来てみてもいいな」

まるでひと仕事終えたような満足げな表情で死神は言ったのだった。


☆☆☆

死神と一緒ならまだまだやってみたいこと、行ってみたい場所、食べてみたいものが沢山あった。

だけど水族館と遊園地に行っただけで空は随分と暗くなり始めていた。
昨日寝不足だったこともあり、体力的にももう限界が近い。

「そろそろ帰ろうか」
遊園地のゲートをくぐって外へ出た美保がポツリと言う。

死神はギュッと美保の手を握りしめて「そうだな」と、頷いた。
今日1日は本当に最高の1日になった。

明日自分がいなくなっても、もう後悔なんてない。
美保と死神はしっかりと手をつなぎ合わせて駅へと歩き出したのだった。
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