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ショッピング
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自分が裕之の連絡先を手に入れることができるなんて……。
自分のデスクへ戻ってきた後も美保はボーッとしてしまって、まるで夢の中に浮いているような気持ちだった。
抱きしめたスマホは体温で熱を帯びているけれど、そんなことも気にならない。
「美保、なにかあったの?」
さすがに美保の態度に気がついた一美に質問されて、美保はさっきの出来事を丁寧に話して聞かせた。
「え、すごいじゃん! じゃあ連絡先交換できたんだ?」
一美の質問にコクコクと何度も頷く。
自分だってまだちょっと信じられない。
自分と裕之との距離はググッと近づいたような気もしている。
いいんだろうか、こんなにスムーズに進展していて。
なんだか怖いような気もしてきた。
「そっか。じゃあもしかしたら脈アリなんじゃない?」
「脈!?」
その言葉の意味はもちろん知っていたけれど、思わず聞き返してしまう。
もしかしたら裕之と付き合うことができるかもなんて、考えたこともなかったから。
「だってさ、好きでもない人に自分の連絡先を教えないでしょう?」
「そ、そうかも」
取引先ならいざしらず、同じ会社の人間なのだ。
仕事での連絡だけならパソコンのメールで事が済む。
そんな中で私用電話を教えることはほとんどなかった。
「これは期待大だね! 美保、今日の夜開いてる?」
「え? 今日の夜?」
「うん。気合入れなきゃでしょ!」
一美にバンッと背中を叩かれて美保は激しく咳き込んだのだった。
☆☆☆
一美の言う気合とは見た目のことだとすぐに気がついた。
仕事終わりに引きずられるようにしてやってきたのは会社近くにあるファッションビルで、その階へ行ってもオシャレな服が並んでいて美保の目がチカチカした。
オフィス街が近いこともあってスーツの種類も多いけれど、そのどれもが垢抜けて見えるものばかりだ。
派手な色のスーツを前にして「すごい」と、立ち止まっていると、「こっちこっち」と、一美に手をひかれる。
そこから先はほとんど一美の独壇場だった。
ファッションのことなんてほとんど知らない美保の体に、次から次へと服を当てて試していく。
試着室に入っている美保に手だけ突き出して服を着るように促してくる。
そんな時間が1時間ほど過ぎた頃、美保はクタクタに疲れてしまっていた。
何度も着替えをするのってこんなにも体力を消耗することだったんだ。
ぜぇはぁいいながら試着室を出るとそこには沢山の紙袋を持った一美が待ち構えていた。
「え、もう買ったの!?」
「ある程度はね。どうせまともな服は持ってないんだろうから、私からのプレゼント」
「そ、そんなの悪いよ!」
と、すぐに財布を出そうとしたけれど、また一美の腕を掴まれて歩き出す。
今度はどこへ行くのかと思えばコスメコーナーだ。
そういればメークなんて必要最低限のことしかしてないなぁと思っている間に、あっという間に座らされて「ちょっと派手めにしたいんです」という一美のオーダーを受けて、店員さんが動き出してしまっている。
メークに慣れた店員さんが目にも止まらなう早さで美保の顔に色を乗せていく。
美保はただ呆然と変化していく自分の姿を鏡で見つめているばかりだ。
そういえば、仕事終わりに同僚とショッピングなんて初めての経験かも。
そう気がついたときにはもうメークが終わっていた。
鏡の中にいる自分は普段とは別人で、すごく垢抜けて見える。
でも少し色が濃いような気もする。
「もう少し地味でもいいんじゃないかな?」
夜の街を歩くのならこのメークでもいいけれど、基本夜は出歩かない。
仕事も昼間だ。
「なに言ってるの? 地味な美保が変化してるのがいいんじゃん!」
一美は大満足そうな笑顔でそう言った。
もしかしてギャップ萌えってやつを狙ってるのかな?
そういうのドラマとかでは見たことがあるけれど、実際はどうなんだろう。
鏡の中の自分を見つめているとなんだか不安になってくる。
「お客様よくお似合いですよ」
と、店員さんもニコニコだ。
「大丈夫大丈夫。自信持ちなよ!」
一美にそう言われて美保は少しばかり疲れた笑みを浮かべたのだった。
☆☆☆
「ふぅ、疲れた」
結局2時間ほど買い物をしてようやくアパートへ戻ってきた美保はそのままベッドへダイブした。
仕事終わりのショッピングという憧れていたことを経験したけれど、さすがに疲れてしまった。
ずっと着せかえ人形にされていたのだから、それも仕方のないことだ。
「どうした、なにがあった?」
驚いた声を上げつつ出現したのはもちろん死神だ。
死神はベッドに横たわる美保を見て本気でうろたえている。
「なんだか普段より血色がいいようだが……」
と、マジマジと美穂の顔を見てくる。
至近距離で見られるとさすがに恥ずかしくて飛び起きた。
死神は青白い顔をしているとはいえ、かなりのイケメンなんだった。
最近慣れてきてすっかり忘れていたけれど、こんなイケメンに見つめられると緊張してしまうじゃないか。
お尻の場所をズズズッと横へずらして死神から距離を置く。
「普段とは違う化粧をしてるの。ちゃんとした人にやってもらったんだよ」
と、説明すると死神は感心したように顎に手を当てて「ほぅ。化粧でこんなに変化するのか」とつぶやいた。
死神でも知らないことがあるのだとわかると、なんだか可愛く見えてきてしまう。
「服は一美が選んでくれたの」
「一美っていうのは、相談相手か?」
「うん。一美のおかげで番号交換もできたし、本当に感謝してる」
言いながら美保はベッドを下りて紙袋をひとつ手に取った。
一美が見立ててくれた服だけれど、結局なにを買ってくれたのかまだ見ていなかった。
さっそく中を開いてみると蛍光ピンクが目に飛び込んでいて美保は唖然としてしまう。
慌てて服を引っ張り出してみると、超ミニ丈のタイトワンピースであることに気がついた。
これだと体のラインがはっきりと見えてしまうだろう。
他の袋も開けてみたけれど、どれも同じような系統だ。
色が地味でも背中が大きく開いていたり、肩まわりが開いていたりと、どれもこれも今までの美保が着たことのない服ばかりだ。
「なにこれ、こんなの着ろっていうの!?」
思わず声をあげるけれど、隣で見ていた死神は平然とした顔をしている。
「夜になればこういう恰好をしている女は沢山いる。昼間でもいるけどな」
と、見慣れた様子だ。
化粧には驚いたのにこの派手な服には驚かないのかとツッコミたくなるのを抑えて、ため息をつく。
この服にあったメークをしようと思ったらまぁまぁ派手になってしまうのも仕方ないのかもしれない。
だけどさすがに仕事には着て行けないよなぁ。
仕事が始まれば制服に着替えをするのもも、行き帰りだけでも十分目立ってしまう。
あ、もしかして目立つことが目的なのかな?
ふとそんな事を考えた。
裕之は人気者だから、普通の服やメークでは見てくれない。
だからあえて派手なものばかりを選んでくれたのかも!
もしそうなら一美の気持ちをないがしろにはしたくない。
だけどこれを着ていくのはさすがに抵抗がある。
自分の中で葛藤を繰り広げていると「悩みがあるなら、一美という女に相談すればいいんじゃないか」と、死神が言った。
そうか!
この服やメークを選んでくれたのは一美だ。
それなら本人に直接質問するに限る!
美保はさっそくスマホで一美に連絡を入れた。
『どうしたの美保。なにかあったぁ?』
さっき別れたばかりだからか、心配するような声が聞こえてきた。
「ちょっと聞きたいんだけど。買ってくれた服とかメークでどのタイミングですればいいのかな?」
『はぁ? そんなの会社に着てくればいいじゃん。どうせ制服に着替えるんだしさ』
やっぱりそういうことか!
でも自分みたいな地味な人間が突然派手な服を着て行ったら絶対に驚かれるし、心配もされてしまいそうだ。
『どうしたの。その服私が選んだんだから似合ってるって』
「それはわかってるんだけど……」
でもやっぱり勇気がいる。
メークだって今はプロの人にしてもらったからキレイにできているけれど、明日には自分でしなきゃいけないんだ。
アイメークなんてほとんどしたことのない自分が最初から上手にできるとは思えない。
その不安をそのまま口に出すと一美が『なぁんだそんなこと』と笑い声を上げた。
『それならメークは私がやってあげるから、道具を持ってきなよ』
「え、いいの!?」
仕事前にそんな手間を取らせるのはどうかと思ったけれど、一美がメークしてくれるのならぜひお願いしたい。
自分でやるよりもよほどキレイに仕上がるはずだし。
『もちろん、任せて!』
一美の力強い言葉に美保はようやく笑顔を浮かべたのだった。
自分のデスクへ戻ってきた後も美保はボーッとしてしまって、まるで夢の中に浮いているような気持ちだった。
抱きしめたスマホは体温で熱を帯びているけれど、そんなことも気にならない。
「美保、なにかあったの?」
さすがに美保の態度に気がついた一美に質問されて、美保はさっきの出来事を丁寧に話して聞かせた。
「え、すごいじゃん! じゃあ連絡先交換できたんだ?」
一美の質問にコクコクと何度も頷く。
自分だってまだちょっと信じられない。
自分と裕之との距離はググッと近づいたような気もしている。
いいんだろうか、こんなにスムーズに進展していて。
なんだか怖いような気もしてきた。
「そっか。じゃあもしかしたら脈アリなんじゃない?」
「脈!?」
その言葉の意味はもちろん知っていたけれど、思わず聞き返してしまう。
もしかしたら裕之と付き合うことができるかもなんて、考えたこともなかったから。
「だってさ、好きでもない人に自分の連絡先を教えないでしょう?」
「そ、そうかも」
取引先ならいざしらず、同じ会社の人間なのだ。
仕事での連絡だけならパソコンのメールで事が済む。
そんな中で私用電話を教えることはほとんどなかった。
「これは期待大だね! 美保、今日の夜開いてる?」
「え? 今日の夜?」
「うん。気合入れなきゃでしょ!」
一美にバンッと背中を叩かれて美保は激しく咳き込んだのだった。
☆☆☆
一美の言う気合とは見た目のことだとすぐに気がついた。
仕事終わりに引きずられるようにしてやってきたのは会社近くにあるファッションビルで、その階へ行ってもオシャレな服が並んでいて美保の目がチカチカした。
オフィス街が近いこともあってスーツの種類も多いけれど、そのどれもが垢抜けて見えるものばかりだ。
派手な色のスーツを前にして「すごい」と、立ち止まっていると、「こっちこっち」と、一美に手をひかれる。
そこから先はほとんど一美の独壇場だった。
ファッションのことなんてほとんど知らない美保の体に、次から次へと服を当てて試していく。
試着室に入っている美保に手だけ突き出して服を着るように促してくる。
そんな時間が1時間ほど過ぎた頃、美保はクタクタに疲れてしまっていた。
何度も着替えをするのってこんなにも体力を消耗することだったんだ。
ぜぇはぁいいながら試着室を出るとそこには沢山の紙袋を持った一美が待ち構えていた。
「え、もう買ったの!?」
「ある程度はね。どうせまともな服は持ってないんだろうから、私からのプレゼント」
「そ、そんなの悪いよ!」
と、すぐに財布を出そうとしたけれど、また一美の腕を掴まれて歩き出す。
今度はどこへ行くのかと思えばコスメコーナーだ。
そういればメークなんて必要最低限のことしかしてないなぁと思っている間に、あっという間に座らされて「ちょっと派手めにしたいんです」という一美のオーダーを受けて、店員さんが動き出してしまっている。
メークに慣れた店員さんが目にも止まらなう早さで美保の顔に色を乗せていく。
美保はただ呆然と変化していく自分の姿を鏡で見つめているばかりだ。
そういえば、仕事終わりに同僚とショッピングなんて初めての経験かも。
そう気がついたときにはもうメークが終わっていた。
鏡の中にいる自分は普段とは別人で、すごく垢抜けて見える。
でも少し色が濃いような気もする。
「もう少し地味でもいいんじゃないかな?」
夜の街を歩くのならこのメークでもいいけれど、基本夜は出歩かない。
仕事も昼間だ。
「なに言ってるの? 地味な美保が変化してるのがいいんじゃん!」
一美は大満足そうな笑顔でそう言った。
もしかしてギャップ萌えってやつを狙ってるのかな?
そういうのドラマとかでは見たことがあるけれど、実際はどうなんだろう。
鏡の中の自分を見つめているとなんだか不安になってくる。
「お客様よくお似合いですよ」
と、店員さんもニコニコだ。
「大丈夫大丈夫。自信持ちなよ!」
一美にそう言われて美保は少しばかり疲れた笑みを浮かべたのだった。
☆☆☆
「ふぅ、疲れた」
結局2時間ほど買い物をしてようやくアパートへ戻ってきた美保はそのままベッドへダイブした。
仕事終わりのショッピングという憧れていたことを経験したけれど、さすがに疲れてしまった。
ずっと着せかえ人形にされていたのだから、それも仕方のないことだ。
「どうした、なにがあった?」
驚いた声を上げつつ出現したのはもちろん死神だ。
死神はベッドに横たわる美保を見て本気でうろたえている。
「なんだか普段より血色がいいようだが……」
と、マジマジと美穂の顔を見てくる。
至近距離で見られるとさすがに恥ずかしくて飛び起きた。
死神は青白い顔をしているとはいえ、かなりのイケメンなんだった。
最近慣れてきてすっかり忘れていたけれど、こんなイケメンに見つめられると緊張してしまうじゃないか。
お尻の場所をズズズッと横へずらして死神から距離を置く。
「普段とは違う化粧をしてるの。ちゃんとした人にやってもらったんだよ」
と、説明すると死神は感心したように顎に手を当てて「ほぅ。化粧でこんなに変化するのか」とつぶやいた。
死神でも知らないことがあるのだとわかると、なんだか可愛く見えてきてしまう。
「服は一美が選んでくれたの」
「一美っていうのは、相談相手か?」
「うん。一美のおかげで番号交換もできたし、本当に感謝してる」
言いながら美保はベッドを下りて紙袋をひとつ手に取った。
一美が見立ててくれた服だけれど、結局なにを買ってくれたのかまだ見ていなかった。
さっそく中を開いてみると蛍光ピンクが目に飛び込んでいて美保は唖然としてしまう。
慌てて服を引っ張り出してみると、超ミニ丈のタイトワンピースであることに気がついた。
これだと体のラインがはっきりと見えてしまうだろう。
他の袋も開けてみたけれど、どれも同じような系統だ。
色が地味でも背中が大きく開いていたり、肩まわりが開いていたりと、どれもこれも今までの美保が着たことのない服ばかりだ。
「なにこれ、こんなの着ろっていうの!?」
思わず声をあげるけれど、隣で見ていた死神は平然とした顔をしている。
「夜になればこういう恰好をしている女は沢山いる。昼間でもいるけどな」
と、見慣れた様子だ。
化粧には驚いたのにこの派手な服には驚かないのかとツッコミたくなるのを抑えて、ため息をつく。
この服にあったメークをしようと思ったらまぁまぁ派手になってしまうのも仕方ないのかもしれない。
だけどさすがに仕事には着て行けないよなぁ。
仕事が始まれば制服に着替えをするのもも、行き帰りだけでも十分目立ってしまう。
あ、もしかして目立つことが目的なのかな?
ふとそんな事を考えた。
裕之は人気者だから、普通の服やメークでは見てくれない。
だからあえて派手なものばかりを選んでくれたのかも!
もしそうなら一美の気持ちをないがしろにはしたくない。
だけどこれを着ていくのはさすがに抵抗がある。
自分の中で葛藤を繰り広げていると「悩みがあるなら、一美という女に相談すればいいんじゃないか」と、死神が言った。
そうか!
この服やメークを選んでくれたのは一美だ。
それなら本人に直接質問するに限る!
美保はさっそくスマホで一美に連絡を入れた。
『どうしたの美保。なにかあったぁ?』
さっき別れたばかりだからか、心配するような声が聞こえてきた。
「ちょっと聞きたいんだけど。買ってくれた服とかメークでどのタイミングですればいいのかな?」
『はぁ? そんなの会社に着てくればいいじゃん。どうせ制服に着替えるんだしさ』
やっぱりそういうことか!
でも自分みたいな地味な人間が突然派手な服を着て行ったら絶対に驚かれるし、心配もされてしまいそうだ。
『どうしたの。その服私が選んだんだから似合ってるって』
「それはわかってるんだけど……」
でもやっぱり勇気がいる。
メークだって今はプロの人にしてもらったからキレイにできているけれど、明日には自分でしなきゃいけないんだ。
アイメークなんてほとんどしたことのない自分が最初から上手にできるとは思えない。
その不安をそのまま口に出すと一美が『なぁんだそんなこと』と笑い声を上げた。
『それならメークは私がやってあげるから、道具を持ってきなよ』
「え、いいの!?」
仕事前にそんな手間を取らせるのはどうかと思ったけれど、一美がメークしてくれるのならぜひお願いしたい。
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