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第3章
9話 異常気象と不穏の気配
しおりを挟む領主館でのバカみたいなやり取りを終え、家令さんからブローチを借り受けた私達は、気分転換に買い食いなどしながら、ここからの旅に必要になもの――主に食料だけど――を買い込んでいたのだが、その最中、いきなり大雨が降ってきた。
それはもう、スコールもかくやというくらいの土砂降りだ。
街の人達が慌てて屋根のある場所に入ったり、濡れるのを覚悟で自宅へ走ったりしている中、私達も急いで神殿へ戻り、濡れた身体を拭いて着替えた。
聞けば、この時期に大雨が降るなんてのは、ここ何十年なかった――と言うか、そもそもこの地域でここまでの大雨が降る事自体、有り得ないのだとか。
自分達の記憶にも、先人達が残した記録の中にも存在しない、と。
それこそ神殿の人達も、みんな怪訝な顔で首を傾げていた。
ガラス製じゃない、銅製の嵌め殺しな窓だから外は見えないけど、窓の側にいると結構外の音がダイレクトに聞こえてくる。いやホント、すんごい勢いの雨だよ、これ。
普通のトーンで喋ってると、外からの雨音で声が掻き消されて、酷く聞き取りづらい。ちょっと不安になるくらいの雨量だ。
こんな酷い雨が続いて、聖地への旅が滞ったらどうしよう、と話し合っていた私達に、ここで天気予報の仕事をしてる空読み士のおじさんが、明日の朝には止むはずだ、と言ってくれたので、まあ平気だと思うけど。
しばらく経つと、聞こえてくる雨音もだいぶ大人しくなってきた。ちょっとホッとする。
今はみんな、シスターが厚意で出してくれた暖かなハーブティーを飲んで、一息ついている所だ。
レモンと蜂蜜が入ってて、甘くて爽やかでめっちゃ美味しいです。ああ、生き返るぅ……!
だけど、ただ1人エドガーだけは、疲れたからちょっと横になる、と言い置いて、何も口にせず、1人宛がわれた個室へ戻っていた。あの色ボケ領主の言動が、よっぽどカンに障ったらしい。
つか、だったら尚更、このハーブティー飲めばよかったのに。凄くスッキリするよ? 身体もあったまるし。
そういや、あんまり顔色よくなかったな、あいつ。
でも、夕飯時には普通に部屋から出てきて、私達と一緒に普通にご飯食べてたから、特に心配しなくても大丈夫だろう。
翌朝。
エドガーは元気に起き出していて、体調には何の問題もないようだけど、外は今日も雨だった。土砂降りではないものの、それなりの雨量です。
完全に読みが外れた空読み士のおじさんは、なんだか私達に申し訳なさそうな顔をしてたが、あんま気にしないで欲しい。気象衛星だのなんだのを使ってた日本だって、結構ちょくちょく予報外してたし。
大丈夫大丈夫。明日には止むさ。
――はい、こちら現場のアルエットです。私達がキルクルスへやって来てから、4日目となりました。
時刻はおおよそ朝の8時頃。今日も今日とて、外は雨が降っております。全く止む気配がありません。どうなってんのコレ。
そんでもって皆様方のご想像通り、私達も絶賛足止め喰らい中です。
雨天の中での野宿は、野宿に慣れてきたシアでもキツいだろうし、何より、私とエドガーにはハードルが高過ぎると、ユリウス様に止められたのだ。……ホント申し訳ねえ。
それから、さっきここの司祭さんが、この街の近く……聖地へ続く森の側にある汽水湖も、この雨のせいで思くそ増水してて、氾濫寸前だと言っていた。そのせいで、余計に足止め喰らってるんだよね。
洪水が起きるかも知れない場所に、ノコノコ足を踏み入れるなんて有り得ない。野宿に慣れてるとか慣れてないとか以前の話だ。
あと、正直に申し上げると……実は私、泳げないのです。
万が一増水した湖に足滑らせて落ちたりした日には、100パー溺れてくたばります。
私は前世でもカナヅチだったし、昔育った村があったのは、夏場でも涼しい山間部。そんな場所に、「水に入って涼む」なんて習慣がある訳ない。
あと、村で使ってた水は、近くの川に流れているのも井戸に湧くのも、基本的に山から出た雪解け水だから、夏場でもかなり冷たかった。冷水に慣れたサウナーじゃあるまいし、あれで水遊びするとかホント無理。
文明の恩恵を知らない村の大人や子供達は、川に直接入って平気で水浴びしてたけど、元貴族の両親や前世が都会っ子だった私、それから身体が弱いシアなど、揃って訳アリ一家だった私達は、いっぺん汲み置きして、温くした水じゃないと使えませんでしたよ。
でもって王都へ来てからは、以前記述した通り、ずっと上げ膳据え膳の快適甘やかされ生活を享受していた為、泳ぎを身に付ける機会なんて、全くなかった……っつーか、泳げるようになろうなんて、考えもしなかった。
私と同じ環境で育ったシアも泳げないし、元王子様で、私達以上に周囲から大事にされまくってたエドガーも、当然ながら泳げない。
むしろヤツは、一時的に平民になってた頃も、常に水場から遠ざけられてた筋金入りのお坊ちゃまです。
ついでに言うならヤツの前世――大介は、子供の頃に海で溺れたのがトラウマで、20歳を超えた頃ようやく風呂に浸かれるようになったが、プールは子供用でも全力NGという、半端に水恐怖症をひきずる男だった。
それが、私の道連れになる格好で川に落ちて死ぬ、なんて目に遭ったんだから、そのトラウマも悪化している可能性・大だ。
多分あいつ、今足のつかない深い水場に落ちたりしたら、パニック起こして秒で死ぬんじゃなかろうか。心配だ。
騎士団に入団したメルローズ様やユリウス様なら、訓練の一環という事で泳ぎを身に付けているかも知れないが、自分が泳げた所で、旅の連れ3人が揃いも揃ってカナヅチなんじゃ、如何ともし難いだろう。
そんな訳で今回は、旅程やその道のりに、キッチリしっかり安全マージン取らせて頂く所存です。
前世も含めて2回も水に落ちて死ぬとか、流石にもう本気で勘弁だ。
私達はみんな、教会の人達の手を煩わせないようにと、できるだけ静かに大人しく過ごしているが、それでも教会の人達は、朝っぱらから忙しく、あっちこっち動き回っている。
教会近隣に畑を持つ農家さん達など、この長雨に困り切って、教会へ神頼みしに来たり、泣きつきに来たりする人が増えているからだ。
つーか、さっき来たご夫婦でもう6組目ですよ。
この雨どうにかして下さい、って女神や聖女にお祈りしに来たの。
しかしながら、私にできる事と言えば、農家さん達がご神体だという女性像の前にひれ伏し、一心に祈りを捧げている姿を、聖堂の外からこっそり見ている事くらいしかない。
あの、すいません。
そんな必死に祈ってもらっても、どうにもできないんだ。私……。
こういう時、神様と交信する力や、何かしらの奇跡を起こす力を一切持ってない聖女って、すんげぇ肩身が狭いよね……。
小さく、はぁ、とため息をつき、こっそりその場を離れる。
……ああ、気が重いなぁ。
別に、この長雨の件で神殿の人達から責められたりはしてないし、雑な扱いを受けてる訳でもない。むしろ、ここへ来た当初と変わらない、丁寧な扱いをしてもらっている。
この世界の聖女は『裁定者』であり『断罪者』。その行いの末、結果的に救われる人間がいるだけであって、積極的に弱者へ手を差し伸べ、救いに動く『救済者』ではない。
だからこそ、聖女の伝承を正しく知る教会の人達は、聖女に救いなんて求めないのだ。
けれど居辛くて落ち着かなくて、モヤモヤする。
ああ、分かってるよ。
私が自分で勝手に作った想像上の針のむしろの上に、勝手に座ってるだけだってのは。
私は歴代の聖女と比べて、聖女としての力に欠けている。
聖女が本来持っているはずの、光属性の魔法の資質を持たず、それゆえに、光魔法に属する回復魔法や防御魔法、補助魔法も使えない。
多分その辺の才能は、全部シアが代わりに持って生まれてくれたのだろうけど、時々それが歯痒くなる。
何かしらの問題が起きたりして、人手が必要になった時、魔法を使った手伝いならそこそこやらせてもらえるけど、そうじゃない物理的な手伝い――肉体労働なんかは、絶対やらせてもらえないから。
つまり、シアは有事の際に手伝いができるけど、私は何もできないという事なのだ。
いつだってそうだ。
何か手伝おうと思い立っても、『聖女』という立場がネックになって、私は結局動けない。私が率先して動けば動くほど、周りの人達に気を遣わせ、場合によっては委縮させる事になってしまう。
みんな私を腫れ物扱いしてる訳じゃない。
大事に思ってくれてるだけだと、分かってるけど。
いやいや。しっかりしろ。拗ねるな、腐るな、落ち込むな。
中身はいい歳した大人なんだから、察しろよ。みんなの思いをきちんと酌めよ。私。
つーか、そもそも私みたいな不器用女、細々した仕事が多い女性の労働現場じゃ、却って邪魔になるだけだ。
もし万が一、死人が出るかどうかという切迫した事態になってくれば、周りの人達も私が自ら動く事を認めてくれるかも知れないが、そんな事には絶対なって欲しくない。
だって、死ぬのも死ぬ目に遭うのも、どっちも嫌だし怖いじゃないか。
自分がそういう目に遭ってるもんだから、余計にそう思う。
せめて、この雨のせいで人死にが出るような事にだけは、なりませんように。
私はとにかくそう祈っていた。
◆◆◆
翌日。あれだけ気を揉んでいた雨空は文字通り雲散霧消し、空は5日振りの晴天となった。
ああよかった、本当によかった。これでこっちも色々一安心だ。
なので司祭さん。礼拝に来た人達に、「これも天上の女神と聖女様の思し召しでしょう」とか言うのやめて下さい。
女神はどうか知らんけど、私はなんもしてません。
平民の人達は、聖女の事をあんまりよく知らない……ってか、聖女に関する知識がほぼ皆無だからって、あんま適当ブッこかないで下さいよ!
まあとにかく、これでこっちも聖地に向かって出発できる。
そうと決まれば、とっとと行って、さっさと帰って来よう。
ちょっと野宿の時に地面がベチョベチョしてるかも知れないけど、そんくらい気合と根性で我慢してみせる……!
てな訳で、メルローズ様達に出立の意向を伝え、身支度を整えていざ出発!
……という段階になってから、急に教会の入り口が騒がしくなってきた。
なんかこう教会の人達が、街の人達と揉めてる……というか、一方的に苦情を言われてるっぽい。
「まあ。どうした事でしょう。街で何か問題でも起きたのかしら……」
「……いえ。街で起きた騒ぎの陳情、という雰囲気ではありませんわね。あの方々、教会の関係者に詰め寄っておられますわよ」
メルローズ様が心配そうに入り口を見つめながら呟き、ユリウス様も眉根を寄せる。
「……。聖女様。いかがなさいますか」
少し表情の硬いレナーテ様が短く問いかけてきた。
「そうですね。出がけに足を止めさせてしまって申し訳ないですが、話を聞いてみましょう。数日の間、教会の方々にはずっとお世話になりましたし、このまま見なかった事にして出て行くというのは、流石に……」
「うん、そうだね。よくないよね」
「だよな。トラブってんの無視して出て行くってのは、幾ら何でも薄情だ」
シアとエドガーが私の意見に同意してくれる。
「かしこまりました。ですが、私の側から離れないようになさって下さい。今しがた、あの一団の中から「聖女を出せ」という言葉が聞こえました」
「えっ!?」
レナーテ様の忠告に、私は思わず目を剥いた。
はい!? 何それ! この騒ぎの原因、私ですか!?
ちょ、待って! 私なんもしてないよ!
――なんて、ここで慌てて騒いでても仕方ない。
行って話を聞いてみよう。そうしない事には始まらん。
「……分かりました。気を付けます。ご面倒おかけして申し訳ありませんが、メル様もユリウス様もお願いします」
「お任せ下さいまし」
「ええ。あなた方の事は、決して傷付けさせませんわ」
「おい、俺にはなんもねえのかよ」
「あ。ゴメン。そういやあんたも私達を守る立場だったっけ。忘れてた」
「おい! 忘れんなよ! 使徒だぞ俺は!」
「だからゴメンて。次は忘れないし」
「そうホイホイ忘れられてたまるかボケ!」
私とエドガーはあれこれ言い合いながら、シアやメルローズ様達は、何だか生温い眼差しを私達に向けながら、教会の入り口に近付いていく。
「――あの。すみません。これは何の騒ぎですか?」
いきなり掴みかかられるのを避ける為、教会関係者の背後から声をかけて下さい、というレナーテ様のアドバイス通り、私が教会の人達の後ろから声をかけると、その場にいた人達の視線が一気にこちらへ集中する。
私はこの時、あえてフードを取り、顔や髪を露にしたまま声をかけた。
黒髪黒目の姿を晒せば、街の人達も私が聖女だと一目で分かるだろうと、そう考えての事だ。
街の人達と教会の人達、それぞれが一瞬沈黙し――やがて、街の人達が困惑交じりの声を上げ始める。
「この方が聖女様? 顔付きが報告とは違いますが……」
「しかし、黒髪に黒目でいらっしゃる。間違いないのでは?」
「つーかよお、声も全然違うじゃねえか」
「ああ。あっちの方が甲高かったよな」
「それに、背丈もなんか、違うような……」
「バカだね。まるっきり違うよ。あん時の聖女様の方が、背が小さかったわ」
……。あー……。なんか……。街の人達の話を聞いてるだけで、おおよそ何があったのか、察しが付いてしまったんですが。
もうこれって十中八九、街に私の偽者が出没して、あっちこっちの店の人達に迷惑かけてまわったとか、そういう類の話だろ。どう考えても。
思わず渋い顔で左右を見てみれば、エドガー達も私と同じ事を思ったようで、非常に嫌そうな、腹立たしそうな顔をしている。
やがて、ここへ来た街の人達の中でも一番の年配だと思われる男性が、私に声をかけてきた。
おお、ワイルド系イケオジだな、この人。
「……。嬢ちゃん。無礼を承知で訊くが、あんたが聖女で間違いないんだな?」
「はい。間違いありません。創世聖教会の現教皇、並びにノイヤール王国国主たる現女王より、創世の女神の代理人として認められ、信を得ている聖女、アルエットと申します」
私はしっかり背を伸ばし、イケオジさんに対して堂々と答えた。
暫定だろうが私は聖女。
相手がどこの誰だろうと、みっともない振る舞いはできない。
ついでに言うなら、私に後ろ暗い所なんて何もないのだ。
堂々としてるのが当然ってもんだろう。
「それから、こちらは私の双子の妹で、もう1人の聖女との認定を受けているオルテンシアです。教会側からも、当代の聖女は2人で1人であるとの、正式な発表があったかと思います」
「ああ……。もう、何年も前の話だが……確かにこの街でも、そういう触れが出てたな。ただ……あんた方には悪いけどよ、聖女がどうこうなんて話、てめぇの生活に直結してる訳でも何でもねえ。忘れてる奴もちらほらいると思うがな」
「そうですね。それも当然だと思います。私達は、人の救い手ではありませんから。……他に、何かご質問などございますか?」
「……。2日前、あんたは男連れで街に出て、中央通りにある数件の店で服を買ったか?」
「いいえ。私達は聖地巡礼の旅の途中なので、今後の旅に必要な物を購入して以降は、神殿に籠り、雨が止むのを待っていました」
「高級通りで、アクセサリーを買ったりとかは?」
「いいえ。そもそも聖女は、装飾品で身を飾るような立場ではございません。
身に付けもしない物を購入するなど、教皇より直々に頂いた路銀を無駄に使うようなものです」
「路銀が教皇猊下からの頂き物?」
「はい。出立前に直接頂きました。ご厚意で、個人的な資産から捻出して下さったものと聞き及んでいます。それをなぜ、身を飾る物を購入するなどという事に使えるのでしょう。有り得ません」
「……。ふむ。そうかい」
2、3の質疑応答の末、イケオジさんは口に手を当て、しばし黙り込んだかと思うと、やおら顔を上げ、他の街の人達を振り返った。
「おめぇら、やっぱこの嬢ちゃんはシロだぜ。詳しく話を聞いてもらった方がいい。……話、聞いてくれるよな? 聖女様」
「勿論です。おおよそ想像は付いていますが……だからこそ、しっかりとお話を聞かせて頂きたく思います」
イケオジさんの問いかけに、私はハッキリうなづいて見せた。
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