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第2章 王都で生きる

12話 お歳は?

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「ってわけで、鱗くれ」

「おま!さっきの話を聞いてなかったのか?」
呆れている

「聞いてたけど、別にいいじゃんすでに裸見たいなもんだろ?」

「ぜ、全然良くないわい!」
めんどくせー、仕方ないあれ使うか。

「あーもうわかったよ、テツの母さんの鱗でも使わせてもらうよ」

「なに?ホワイトドラゴンのか?」

「そうそう」

「ワシも見てみたいな!」
興味津々だな

アイテムボックスからテツのお母さんの鱗を取り出した。

「なに?何もないところから鱗が出てきおったぞ?」

「あーうん、そう言う能力だかさ」

「珍しいもんじゃのう……って!古龍種の鱗ではないか!」

「そうだけど?」

「ど、どうやって手に入れたんじゃ!まさか…無理矢理、剥ぎ取ったのか!なんと鬼畜な所業本当に人間か!魔王だと言っても信じるぞ!」
ちょ、俺がすげぇ悪人みたいじゃん!

「いや違う違う、子供を預かってもらう代わりに鱗をくれたんだよ」

「ふむ、そう言うことか」

「てか、思ったんだけどさ」

「ん?なんじゃ?」

「紅って何歳なの?」

「な!何を聞いておるんじゃ!!!」
ドラゴンの上に赤色だからわからないけど多分顔を真っ赤にしているところだろう

「あたしも気になる~」

「ほら、リカもこう言ってることだし」

「む、むぅ…、、歳じゃ…」

「え?なんて?」
「なになに~?」

「……、、歳じゃ…」
すっごい恥ずかしそうだ

「全然聞こえないぞ…」

「1000歳じゃ!!!」

「うお!」
急に声デカくなりやがった。

「結構いってんだな…」

「な!馬鹿者が!まだピチピチの1000代じゃぞ!」

「いやいや、基準がわからんわ」

「くぅ、屈辱じゃ…」
うつ伏せで頭を抱えている

「リカよりお姉さんだね~」
そりゃ当たり前だろ?そう言えばリカは何歳なんだろう?…まさか!俺より年上とか?でも俺って肉体的には9歳だけど、転生しまくってるから実際すごいお爺ちゃんだから、セーフか、セーフなのか?

「あの…リカは何歳なのかな?」

「リカはね~10歳だよ~えっへん!」
なんだ、10歳か…。って!俺より年上かよ!

「え?まじすか?」

「そうだよ~」

「そうか、まぁなんだこれからもよろしく」

「うん!よろしくね!」
ふぅ、まぁ精神年齢は圧倒的なアドバンテージがあるからな…

「それで、聞きたかったんじゃが鱗を何に使うんじゃ?」

「ん?的に使うだけだけど?なんか形とか大きさもいい感じだからさ」
鱗は俺の頭より若干大きいサイズだ

「ま、的ごときの為にワシの鱗を取ろうとしたのか!変態め!」
いや、ドラゴンに興奮とかしないから…

「あーはいはい、ごめんねー」

「ぐぅ!無関心とはひどい…」
変態呼ばわりする紅はほって置いて、的を設置するかな。

出来ることなら棒かなんかにくくりつけたかったが、周りは草原で木が全然見えない……よし!

「リカか紅にお願いしたいことがあるんだけど、いいかな?」
今までにないほどの笑顔で2人に話しかける。

「え、えぇっと紅ちゃんは良いって!」

「ば!お主!何を言っておる!リカは何でもすると言っておったぞ!」
あー2人とも俺の笑顔で何かを察知したな?

「じゃあ、そっちでどっちがやるか決めてくれ」

「わかった~、じゃあね~紅ちゃん!ジャンケンしよ」

「邪険?意地の悪い奴のことか?」

「ジャンケンって言うのはねー」
リカが紅にジャンケンの説明をしだした、小っちゃい妖精がでかいドラゴンに一生懸命教えてるところは中々にシュールだ。

「なるほど!分かったぞ!ではやってみるかのう!」
このゲームは紅にはかなり不利だ…多分リカもその事に気付いている。

「それじゃあ、いくよ~」

「うむ」

「「最初はグージャンケン」」
「「ポン」」

リカはグーで紅はチョキだ…

「はーい、リカの勝ち~」

「ちょ、ちょっと待て!」

「んーなぁに?」

「ワシは今、パーを出したぞ!」
そう、紅の前足ではチョキとパーが一緒の形になってしまう…

「そんなこと言ってもダメですー、どう見ても紅ちゃんはチョキだもん」
確かにチョキに見えるけども

「こんな、勝負は不当だ!!!無効に決まったおる!」

「でも、紅ちゃんがやるって言ったんじゃん?」
それは、確かにそうだけども。

「ぐ、それは…そうだが…お主は胸が痛まんのか?」

「ぜ~んぜん」

「く!恐ろしい妖精じゃ!」
紅…1000歳が10歳に言い負かされてどうすんだよ…

「じゃあ、紅ちゃんがキョウの言うこと聞いてねー」

「あぁ…分かった潔く聞くことにするわい」
なんなの?そんなに嫌なの?ちょっとへこむわ。

「えーっとじゃあ、この鱗持った状態でそこ立ってて」

「なに?そんな事でいいのか!」

「んーまぁ、そうだね?でもちょっと危険だから気をつけて」

「何をする気じゃ??」
紅が首をかしげる。

「ちょっと、領主から貰った弓の性能を確かめたくてさ」

「なんじゃ、そんな事か!弓矢ごときワシを直接狙ってくれても構わんくらいじゃ!」
胸を張って高々と宣言し出した

「え?まじ?俺も最初だから的でかい方が良いんだよね、ほんとに良いの?」

「あ、いや、ちょっと怖いから持ちます」
さっきまでの威勢はどこへやら…

「あ…そっか、了解です…」

視界の隅でリカがホッと息を吐いていた…お前は小回りきくだろうが紅は的に当たらなかったら直撃なんだからな?



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最近ほんと更新遅いですね…すいません
面白かったらお気に入りお願いします!
感想も待ってます!





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