上 下
63 / 91
第2章 王都で生きる

8話 フーちゃん先生

しおりを挟む
イーラを誘拐犯よろしく、肩に担いでさらったあと。
手頃な森を探して辺りを飛び回っていた。

「ぐす…こんな事してタダじゃ済まないわよ、すぐにお父様が助けてくれるわ」
怯えきってるな…安心させてやるか?

「安心しろ、助けは来ない貴様は誰も来ない森の中で魔獣共と過ごしてもらう!」
こんな感じで大丈夫かな?

いや!いや!っとガン泣きしてしまった


お、規模は小さいが丁度いい森があったあそこで実戦と行きましょうかね。

「一馬、あそこに下ろしてくれ」

「かしこまりました」

森の真ん中辺りに着陸した。

「んじゃ、テツと一馬は好きにしてていいぞ」

「きゅ~(たんさくしてくる~)」

「おう、行ってこい。一馬はどうするんだ?」

「私は主のお側に居ます」

「そうかわかった」

「いや!私を犯す気?やめて!いやよ!」
そんな事はしない。

「フーちゃん先生の元なんか倒してもらう。それでは、お願いします先生」

「はいはい、任せてちょうだい」

「フェニックスさん?」

「違います!フーちゃん先生と呼びなさい!」

「え?あ、はい!フーちゃん先生!」

「それでは、まずあなた何故自分が火属性なのか分かるかしら」
あぉ、いきなり授業が始まったな。

「え?それは、生れつきとしか…」

「まぁ、それもありますが、あなたは多分頭に血が上りやすい激情型でしょう?」

「え…ソンナコトナイデス」
当たりみたいだ。

「火属性は暑苦しい人とかも多いのよ、でも感情が乗った時かなりの威力を発揮するわ」
へーそうなんだ。

「なるほど、初めて知りました」

「それじゃあ、早速実戦と行きましょう。丁度ゴブリンが3体いるわね」

棍棒を持った緑色のちっこい奴らが3人一組になって歩いている。

ゴブリンだって?まるっきり魔物じゃないか俺のとこの森とは生態系が違うのか?。

「なぁ、俺のとこの魔境ではゴブリンとか魔物系ダンジョンでしか見たことないんだが?」

「あーそれは、魔獣達が強くなりすぎてたんじゃないかしら?だから魔物が繁殖出来なかったのよ?」
なるほど、確かにあいつら割と強いしな。

「それじゃあ、イーラちゃんあの汚いゴブリン達を焼き尽くしてしまってちょうだい?」

「え、でも私実戦なんてやったこと無い……」

「誰にだって初めてはあるわ!国1番の剣豪だって最初はゴブリンを相手にしたりしてたんだから!」

「そうですね、分かりました!」
そんなすんなり言うこと聞くのかよ。

「それでは、私達は木の上から見物しておくわね?行きましょうキョウちゃん、一馬ちゃん」

「分かりました行きましょう主」

「ん?あぁ…頑張れよイーラ」
イーラに声をかけておく。

「い、言われなくとも頑張るわよ!」
ならいいんだが緊張してるみたいだな。

「安心しろしかばねは拾ってやる」

「まったく安心出来ないわよ!!」

「ハハ、その意気だ」

「な!む、むぅ…」
ちょっとは楽になったかな?

俺たちが木に登ったのを確認すると、掌をゴブリン達に向け出した。


「ふ、フレイムアロー!」

「グギァアァ!!」「ググァ!!」「ギャギャ?」

3体の内1体は脳天に突き刺さり絶命した。残る2体の内1体の肩には刺さったがもう1体は無傷だ

「グガァァアァァ!!!」
「ギャギャァァアァ!」
仲間を殺されたからかかなり怒っている。

「キャー!イヤ!こっちに来るわどうにかしてよ!」

「あなたが何とかするのよ?これは実戦なんだから?」
助けないのか、意外にスパルタだなフーちゃん。

「そ、そんなこと言ったって…いや!来た!」
ゴブリン2体が棍棒を振り回して走って来ている。

「助けて!ねぇ!ねぇってば!!!」

「まったく、お城育ちはこれだからダメなのよ…退きなさい邪魔よ」

木の枝から飛び降りるとフーちゃんは魔法を放った。

「フレイムオーシャン」
炎の波がゴブリン達を襲う。

ゴブリン達は消し炭になって消えた

「す、凄い…」

確かに凄い…今度俺も使ってみよ。

「これぐらいはすぐに出来るようになってもらいますからね?さ、次の獲物を探しましょ」

「今のをすぐに…出来る気がしない…」


辺りを探索しているとテツが帰ってきた

「きゅ~!きゅ~(へんな家みつけた~!緑の人がいっぱい~)」
それって、ゴブリンの集落じゃね?。

「丁度いいわね、その近くで特訓しましょう。最終的に集落を潰すわよ」
フーちゃんがとんでも無いことを嬉しそうに言っている

「ゴブリンの集落を…出来るのかな…」

「すぐに出来るわ、ビシバシ行くわよ」

「ひぃ!」

フーちゃんはかなりのスパルタ先生だった。


============================

最近かなり更新遅いですね、すいません。
お気に入り、感想ありがとうございます!
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

私と母のサバイバル

だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。 しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。 希望を諦めず森を進もう。 そう決意するシャリーに異変が起きた。 「私、別世界の前世があるみたい」 前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?

転生幼女は幸せを得る。

泡沫 ウィルベル
ファンタジー
私は死んだはずだった。だけど何故か赤ちゃんに!? 今度こそ、幸せになろうと誓ったはずなのに、求められてたのは魔法の素質がある跡取りの男の子だった。私は4歳で家を出され、森に捨てられた!?幸せなんてきっと無いんだ。そんな私に幸せをくれたのは王太子だった−−

転生受験生の教科書チート生活 ~その知識、学校で習いましたよ?~

hisa
ファンタジー
 受験生の少年が、大学受験前にいきなり異世界に転生してしまった。  自称天使に与えられたチートは、社会に出たら役に立たないことで定評のある、学校の教科書。  戦争で下級貴族に成り上がった脳筋親父の英才教育をくぐり抜けて、少年は知識チートで生きていけるのか?  教科書の力で、目指せ異世界成り上がり!! ※なろうとカクヨムにそれぞれ別のスピンオフがあるのでそちらもよろしく! ※第5章に突入しました。 ※小説家になろう96万PV突破! ※カクヨム68万PV突破! ※令和4年10月2日タイトルを『転生した受験生の異世界成り上がり 〜生まれは脳筋な下級貴族家ですが、教科書の知識だけで成り上がってやります〜』から変更しました

転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜

犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。 馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。 大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。 精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。 人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

転生貴族のスローライフ

マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である *基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします

前世で医学生だった私が、転生したら殺される直前でした。絶対に生きてみんなで幸せになります

mica
ファンタジー
ローヌ王国で、シャーロットは、幼馴染のアーサーと婚約間近で幸せな日々を送っていた。婚約式を行うために王都に向かう途中で、土砂崩れにあって、頭を強くぶつけてしまう。その時に、なんと、自分が転生しており、前世では、日本で医学生をしていたことを思い出す。そして、土砂崩れは、実は、事故ではなく、一家を皆殺しにしようとした叔父が仕組んだことであった。 殺されそうになるシャーロットは弟と河に飛び込む… 前世では、私は島の出身で泳ぎだって得意だった。絶対に生きて弟を守る! 弟ともに平民に身をやつし過ごすシャーロットは、前世の知識を使って周囲 から信頼を得ていく。一方、アーサーは、亡くなったシャーロットが忘れられないまま騎士として過ごして行く。 そんな二人が、ある日出会い…. 小説家になろう様にも投稿しております。アルファポリス様先行です。

お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ~見ろ(笑)

いくみ
ファンタジー
お前じゃないと、追い出されたので楽しく復讐させて貰いますね。実は転生者で今世紀では貴族出身、前世の記憶が在る、今まで能力を隠して居たがもう我慢しなくて良いな、開き直った男が楽しくパーティーメンバーに復讐していく物語。 --------- 掲載は不定期になります。 追記 「ざまぁ」までがかなり時間が掛かります。 お知らせ カクヨム様でも掲載中です。

処理中です...