魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます

ツバキ

文字の大きさ
上 下
61 / 91
第2章 王都で生きる

6話 フーちゃん

しおりを挟む
さてさて、戦力としてしか使えない紅はほって置いてちゃんと魔法を教えられる人……人では無いか、魔獣でも魔物でもお願いします!

「じゃあ、紅もう良いよ昼寝したかったんでしょ?好きにして」

「え、え、使えないってなった途端扱い雑じゃな?まぁ、いいわい…おやすみ」
早速寝息を立てている、図太い奴だ


地面に両手を置いて、地面が発光しだす

「こんな天気のいい日は空を羽ばたきたくなるわね!あら!?ここはどこ?あなたは誰?」
火の鳥が現れた、鳩ぐらいのサイズだ

「いきなりで申し訳ないんだけど?魔法とか得意な感じ?」
同じてつは踏まないぞ

「んー火属性魔法ならかなり使えるわね?火系統を呼び出したんでしょ?使えない方がどうかしてるわよ?」
そこでグースカ寝てる奴に聞かせてやりたい

「良かった!じゃあ、眷属契約する為に早速戦おう!」

「ちょ、待って待って!」
ん?なんだ?

「戦力差見てよ!ドラゴン2体にグリフォン1体ついでに妖精が1匹なんて私の手に負えないわよ!」

「あー大丈夫だ、戦うのは俺1人だから」

「それでも、無理よ!みんなあなたの眷属なんでしょ!それに私この前死んじゃったから小さいのよ」

「じゃあ、どうしろと…死んだってどういう事だ?」

「そりゃ、私はフェニックスだからね」
フェニックスって言うと不死鳥の事か!

「凄いんだな…」

「まぁね、死ぬたびに小さくなるのは不便だけど」
同じく死にまくってる身としては親近感が湧いてくる

「て事だから、私の負けよ眷属契約するわ」

「なんか、悪いな」

「いいのよ、好きに使ってちょうだい?さ、名前を付けて」
名前か~…不死鳥だから、フーちゃんだ!

「フーちゃんで!」

フーちゃんから光が俺の中に入ってくる

「フーちゃんって…私がちゃん付けされるなんて……気に入ったわ!あなたの名前は?」
お、おう、気に入ってくれてよかった

「俺は、イズミ・キョウエイ、キョウとでも呼んでくれ」

「分かったわ、それで、私に何をして欲しいのかしら?」

「魔法を教えてあげて欲しい子がいるんだけど、今から行っても時間的に無理だから、また明日だな」

「そ、分かったわ」
そう言うと、俺の右肩に乗ってきた、可愛いな…
肩に乗られても不思議と熱くない

「なんで、熱くないんだ?」

「熱のコントロールぐらい出来るわよ、誰だと思ってるの?」

「フーちゃんです」

「その通り!」
嬉しそうだ


「ちょっと~!そこは私の場所なんですけど!」
リカがぷんすかと離れていたところからやって来る

「いやでも、最近はお前胸に入ってるじゃん」

「それは、お空飛ぶ時だけです~!歩いてる時とかは肩に乗るんです~!」
そんなこだわりあったのか…

「逆の肩に乗ればいいじゃん」

「嫌だ嫌だ!いつも左肩なんだもん!」

「ふふ、じゃあ私が右肩に移るわ」

「いいのか?」

「ええ、妖精さんの指定席みたいだからいいわよ、妖精さんのお名前は?」
大人だな

「ありがと、今度美味しいものでもあげるよ、リカって言うんだ」

「あら、ありがとう、リカさんね覚えたわ」

「むーー!あたしもあたしも!」

「リカは場所を譲ってもらっただろ?」

「ぶー!ケチ!」
子育てする親ってこんな気持ちなのかな…


「きゅー!きゅ~(鳥さん!遊ぼ~)」
テツが俺の周りをくるくる回っている

「ふふ、元気の良いドラゴンさんね?お名前は?」

「きゅ~(テツだよ~)」

「よろしくねテツさん何して遊ぶのかしら?」

「きゅーきゅきゅ!(んー鬼ごっこ!)」

「おにごっこ?何かしらそれは?」

「きゅー、きゅきゅきゅ!(えっとねー、鬼が追いかけ回して触られたら鬼になるの!)」
ちょっと怖いな

「なんだか、恐ろしい遊びね…また今度しましょ」
あ、それ絶対今度もしないやつじゃん


「主の馬をしております、一馬ですお見知りおきを。」

「へぇ、よろしくね、でも女の子に一馬はなんか変な感じね」
え!女の子なの!

「きっと、斬新な名前を付けたかったんでしょう!我が主ながら、憎い真似をいたします」

「ふふ、良かったわね」
ごめん、男だと思ってたよ……

「ひととおり自己紹介もすんだな?帰ろうか」

「あら?あそこで寝ている方は仲間じゃないのかしら?」
あぁ、あれか…

「あれは……使えないから置いていく寝てる事だし気付かれないうちに帰ろう」

「ふぁーーなんじゃなんじゃ?なんの話じゃ?」
く!起きやがったな!

「あなたもお仲間なのかしら?」

「ん?そうじゃそうじゃ、ついさっき名前をもらっての紅じゃ」

「そ、フーちゃんよ、よろしくね」

「もう、そいつは良いから帰ろう」

「そうなの?ごめんなさいね、さよなら」

「ん?なんじゃ?みんな帰るのか?わしはどうしたら良いんじゃ?置いていったら寂しくて死んでしまうぞい?」
そんな図体してウサギかなんかなのかこいつは!

「あー好きなとこで寝てて良いよ、必要な時呼ぶから」

「そうか…待っとるからのう?」

「んーはいはい、じゃあな」
一馬に乗って颯爽と草原を後にした、まぁ紅お前を呼ぶ事がない事を願うよ



============================

お気に入り、感想ありがとうございます!
感想はやっぱり嬉しいです!


しおりを挟む
感想 123

あなたにおすすめの小説

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

悪意のパーティー《完結》

アーエル
ファンタジー
私が目を覚ましたのは王城で行われたパーティーで毒を盛られてから1年になろうかという時期でした。 ある意味でダークな内容です ‪☆他社でも公開

魅了が解けた貴男から私へ

砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。 彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。 そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。 しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。 男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。 元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。 しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。 三話完結です。

【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革

うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。 優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。 家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。 主人公は、魔法・知識チートは持っていません。 加筆修正しました。 お手に取って頂けたら嬉しいです。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので

sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。 早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。 なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。 ※魔法と剣の世界です。 ※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。

ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活

天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

処理中です...