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第2章 王都で生きる
3話 2度目の出会い
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「こちらが王女様の部屋になります」
「ありがとうございます」
メイドさんは部屋の場所を伝えるとさっさと何処かへ行ってしまった
さて、入るとしますか……ん?
部屋に入ろうとドアノブに手をかけると中から声がした
「もう、嫌!ぜっんぜん楽しくない!私は王女なんだから魔法なんて使える必要ないわ!」
「ですが、あなた様も王族なのですから…」
「うるさいうるさい!もういいわ!」
タッタッタッ
駆け足の音が扉へと近付いてくる
あれ?これは、もしかしなくても?
バン!
勢い良く扉が開かれた、かろうじてバックステップをする事で迫り来る扉が顔面に当たることは防げた
ドスーン
だが、その後の人物は避けきれなかった
「いったーーい!!!今日はどうなってるのよ…ってあんた!さっきの!」
はぁ、めんどくせ
「人にぶつかっといてふてぶてしいな…これは教育しがいがあるってもんだ」
尻もちをついてるお姫様へ手を差し伸べる
バシッ!
「ふん、余計なお世話よ!私に触らないで」
手を弾かれてしまった…結構くるなこれ…
お姫様はどっかへ走って行ってしまわれました
「あの?どういった要件でここへいらしたんでしょうか?」
魔法を教えてたっぽい、女の人が声をかけてきてくれた
「あーえっと、王様から娘に魔法を教えてやってくれって頼まれまして」
「え!?本当ですか?まだ…その…幼いように見えるのですが…おいくつで?」
幼い見た目で実はすっごい歳取ってる人とかいるのかな?いたら会ってみたいな
「9歳です!」
満面の笑顔で答えた
「あ、え、そ…うですか、王様から依頼を受けるって事はかなりの実力なんでしょうね…」
実績もありますよ!えっへん
「まぁそれなりには」
「頑張ってくださいね、あの子は私に心を開いてくれませんでしたが歳の近いあなたなら…あの子の後を追ってあげて下さい、それでは失礼します」
いい教師っぽいのにな…
「えぇ、追わせていただきます」
とりあえず、お姫様が走って行った方へ行くか
デカイ…デカすぎる何なんだこの城は…行けども行けども景色が変わらない…
白い壁と長い絨毯、時たま花瓶に花が飾られている
部屋の数も異常だ
たまに突き当たりで道が別れてるがどっちも全く同じ景色だ
俺はもしかして幻覚でも見せられてるのか?
「うわーもしかしてキョウ迷子になっちゃったの~?だらしな~い」
リカが馬鹿にしたように言ってきた
「ほう、自分ならこの無限ループ地獄を抜け出せるみたいな事を言うじゃないか?」
「当たり前でしょ!妖精だよ?」
え?妖精ってGPS機能付いてたの?
便利すぎるな
「じゃあ、案内を頼む」
「はーい、まかせといて」
10分後
「まだかー?」
「ま、まだだよ~せっかちだな~」
さらに10分後
「あの?リカさん?」
「もう!あと少しだからついて来てよ!」
さらに20分後
「リカ…正直になろう?」
「なんのこと~?」
あくまでしらを切る気なのか…
「リカ…もういいよ、本当はわからないんだろ?」
「もう、キョウがそんなこと言うからわからなくなったじゃん!キョウが責任とってよね!」
うわ、ひどい言い訳だな
だが、1つ案があるんだけどね
「じゃあ、ついて来てくれ」
ガチャ
適当な部屋の扉を開けた、案の定空き部屋だ
「窓はっと…お、あった」
カチャカチャ
そのまま窓から地面に降り立った
「どうだ?」
「ふーん、私だってこの方法考えついてたもん!」
うんうん、あのお姫さんより全然可愛らしいな
でも、困ったな…広すぎてお姫さんを探すなんて難しすぎるぞ
「人で試したことないけどやってみるか?」
魔力探知を限界まで発動させて……おぉ!魔力が人の形になってる
そのまま範囲を広げていくと城の中心にちっちゃい反応があった
良し、城の上から向かうか
空を飛び上がって城の真上まで来ると中心はぽっかり空いていた
「おぉ!中庭があるじゃないか!リリカには中庭を使って教えてたしちょうどいいな」
そのまま中庭に降り立つと、お姫さんが寝息を立てていた
呑気なもんだな
「おい!起きろ!」
「ふぇー?なにー?誰だかわからないけどもう少し寝させて誰にもここにいるって事は秘密でね」
目を閉じたまま喋ってやがる
「おい!そんなのどうでもいい!」
「もう!何なのよ!…ってあんたクソガキじゃないの」
クソガキって歳は1つか2つぐらいしか変わらないだろ!
「はぁ…自己紹介しておこう、今日からお前に魔法を教えることになったキョウエイ・イズミだよろしくな」
「ハハハ、あんたみたいな子供が魔法を教えるなんて出来るわけないでしょ、私はもうひと眠りするからさっさとどっか行きなさい」
あ~うざい、予想してたけど、うざい
どうしてやろうか…
============================
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さて、入るとしますか……ん?
部屋に入ろうとドアノブに手をかけると中から声がした
「もう、嫌!ぜっんぜん楽しくない!私は王女なんだから魔法なんて使える必要ないわ!」
「ですが、あなた様も王族なのですから…」
「うるさいうるさい!もういいわ!」
タッタッタッ
駆け足の音が扉へと近付いてくる
あれ?これは、もしかしなくても?
バン!
勢い良く扉が開かれた、かろうじてバックステップをする事で迫り来る扉が顔面に当たることは防げた
ドスーン
だが、その後の人物は避けきれなかった
「いったーーい!!!今日はどうなってるのよ…ってあんた!さっきの!」
はぁ、めんどくせ
「人にぶつかっといてふてぶてしいな…これは教育しがいがあるってもんだ」
尻もちをついてるお姫様へ手を差し伸べる
バシッ!
「ふん、余計なお世話よ!私に触らないで」
手を弾かれてしまった…結構くるなこれ…
お姫様はどっかへ走って行ってしまわれました
「あの?どういった要件でここへいらしたんでしょうか?」
魔法を教えてたっぽい、女の人が声をかけてきてくれた
「あーえっと、王様から娘に魔法を教えてやってくれって頼まれまして」
「え!?本当ですか?まだ…その…幼いように見えるのですが…おいくつで?」
幼い見た目で実はすっごい歳取ってる人とかいるのかな?いたら会ってみたいな
「9歳です!」
満面の笑顔で答えた
「あ、え、そ…うですか、王様から依頼を受けるって事はかなりの実力なんでしょうね…」
実績もありますよ!えっへん
「まぁそれなりには」
「頑張ってくださいね、あの子は私に心を開いてくれませんでしたが歳の近いあなたなら…あの子の後を追ってあげて下さい、それでは失礼します」
いい教師っぽいのにな…
「えぇ、追わせていただきます」
とりあえず、お姫様が走って行った方へ行くか
デカイ…デカすぎる何なんだこの城は…行けども行けども景色が変わらない…
白い壁と長い絨毯、時たま花瓶に花が飾られている
部屋の数も異常だ
たまに突き当たりで道が別れてるがどっちも全く同じ景色だ
俺はもしかして幻覚でも見せられてるのか?
「うわーもしかしてキョウ迷子になっちゃったの~?だらしな~い」
リカが馬鹿にしたように言ってきた
「ほう、自分ならこの無限ループ地獄を抜け出せるみたいな事を言うじゃないか?」
「当たり前でしょ!妖精だよ?」
え?妖精ってGPS機能付いてたの?
便利すぎるな
「じゃあ、案内を頼む」
「はーい、まかせといて」
10分後
「まだかー?」
「ま、まだだよ~せっかちだな~」
さらに10分後
「あの?リカさん?」
「もう!あと少しだからついて来てよ!」
さらに20分後
「リカ…正直になろう?」
「なんのこと~?」
あくまでしらを切る気なのか…
「リカ…もういいよ、本当はわからないんだろ?」
「もう、キョウがそんなこと言うからわからなくなったじゃん!キョウが責任とってよね!」
うわ、ひどい言い訳だな
だが、1つ案があるんだけどね
「じゃあ、ついて来てくれ」
ガチャ
適当な部屋の扉を開けた、案の定空き部屋だ
「窓はっと…お、あった」
カチャカチャ
そのまま窓から地面に降り立った
「どうだ?」
「ふーん、私だってこの方法考えついてたもん!」
うんうん、あのお姫さんより全然可愛らしいな
でも、困ったな…広すぎてお姫さんを探すなんて難しすぎるぞ
「人で試したことないけどやってみるか?」
魔力探知を限界まで発動させて……おぉ!魔力が人の形になってる
そのまま範囲を広げていくと城の中心にちっちゃい反応があった
良し、城の上から向かうか
空を飛び上がって城の真上まで来ると中心はぽっかり空いていた
「おぉ!中庭があるじゃないか!リリカには中庭を使って教えてたしちょうどいいな」
そのまま中庭に降り立つと、お姫さんが寝息を立てていた
呑気なもんだな
「おい!起きろ!」
「ふぇー?なにー?誰だかわからないけどもう少し寝させて誰にもここにいるって事は秘密でね」
目を閉じたまま喋ってやがる
「おい!そんなのどうでもいい!」
「もう!何なのよ!…ってあんたクソガキじゃないの」
クソガキって歳は1つか2つぐらいしか変わらないだろ!
「はぁ…自己紹介しておこう、今日からお前に魔法を教えることになったキョウエイ・イズミだよろしくな」
「ハハハ、あんたみたいな子供が魔法を教えるなんて出来るわけないでしょ、私はもうひと眠りするからさっさとどっか行きなさい」
あ~うざい、予想してたけど、うざい
どうしてやろうか…
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