魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます

ツバキ

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第1章 魔境で生きる

SIDEリリカとオマケ

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なんだか、最近お父様は忙しいみたいであんまり構ってくれません
お母様は私が生まれてくると同時に亡くなったみたいでメイド長が母親代わりみたいなところがあります
でも、フェリスは勉強ばっかり私にさせようとするので今日はお部屋を抜け出して中庭にやってきました
ご多忙なお父様にお花の冠でも作ってあげようっと


「ふんふんふーん♪ここをこうして…」

「おい?何作ってるんだ?」
ビクッ!!!

いきなり背後に同い年ぐらいの男の子が立っていました
男の子はいきなり自己紹介を始めましたが私は困惑でいっぱいです
私は兵隊を呼ぼうとしました、すると彼はお父様に依頼されてここに居ると言い出したのです。
流石に疑いました、私と年齢の変わらない男の子がお父様から依頼されるなんて嘘に決まってます!魔法が得意とか言ってますが怪しさ満点です

「本当ですの?精々ボール系が使えるレベルじゃなくて?」

「なんだ?ボール系って?ビジュアル系バンド的なやつか?」

「びじゅあるけいばんど?なんですかそれは?」

「あ、気にしないでください…」
びじゅあるけいばんどとは何か!とても気になります!

「むー!気になります!何なんですか!それは!」

「お願いだ忘れてくれ…それでボール系って何だ?」
まさか、ボール系を知らないなんてますます疑わしいです!

「もう!そんな事も知らないなんて、凄い魔法が使えるなんてやっぱり嘘でしたのね!」

「いや、そんな事はない!俺は凄いぞ!」
口ばっかりです

「なら、見せてください!」
多分、しょうもないでしょうけど…

ふわっ!

「どうだ?」

すごいすごい!人が浮かんでます!
浮いた魔法は風魔法みたいなので、私にも将来できるはずです!
その後、男の子キョウさんは私に魔法を教えてくれるって言ってくれました!

その代わりほっぺたを触りたいとか言ってました
恥ずかしいですが、授業料代わりです!
おうけしました!

名前を名乗っていないことを思い出し、すぐに名前をお教えしました
すると、キョウさんからとても怖い感じがしました、恐る恐る名乗り方に間違いでもあったのか聞きました、どうやら嫌なことを思い出したみたいです…申し訳ないことをしました…

すぐに空気が悪い事に気が付いたキョウさんが早速私の魔法を見せてくれと言ってくれました

えい!……
なかなかいい感じです!

「も、もう一回お願いしてもいいかな?」
ちゃんと見てなかったんでしょうか?

「もう、分かりましたわ」

えい!……
今度もいい感じです!
「どうでした?」

「うーん?先は長いかな?」
うぅ…そんな気はしてました…

「やっぱり、才能ないんですね…私」

「そ!そんな事ないよ!俺が教えるんだから!空だって飛べるようになるよ!」
空を!気分が一気に回復しました!

「本当ですか!なら私頑張ります!」

「う、うんその意気だ」

「ふふ、それじゃあプニプニして良いですわよ」
自分から言うなんて少々恥ずかしいです

「あ、あぁ、それじゃあ」
プニプニプニプニ
「ふふ、にゃんだかふぇんな感じでぇすわね」
プニプニプニプニ
うぅ、いつまで触るんでしょう…顔が真っ赤になってないでしょうか…
プニプニプニプニ

「な!?何をしているんですか!?」

「え?」「ふぇ?」
メイド長のフェリスが現れました

「お、お嬢様に触れてニヤニヤしてるなんて!なんで変質者がこんな所にいるんですか!衛兵!衛兵!」
せ、説明しなきゃ

「あの、違うのよフェリスこれには事情があって…」

「お嬢様は黙っていてください!私はこの変質者に用があります!」
いつも、フェリスには強く言えません…

「うぅ、ごめんなさい…」

「さぁ!貴方はどうしてこんな所にいるのですか!」

「あの…俺は…その………さようなら!!!」
空を飛んでどこかへ飛んで行ってしまいました

その後、フェリスにお説教をもらいました…なんで私だけ…


SIDEゲイル

最近、娘のリリカの様子が変だ
いつも、キョウエイの話ばかり…これは…いやそんな訳ない!うちの娘に限って!

く!今日も朝の食事の時間がやってきた…最近は苦痛ですらある、なぜなら

「聞いてください!お父様!昨日のキョウはなんと大っきな召喚獣を出したんです!驚きました!」
く、すでに呼び捨てが普通になっている!何てことだうちの娘に何をした!キョウエイ!催眠の魔法でも使ったのか!

「ハハハ、それは凄いな!それで、リリカはキョウエイの事をどう思ってるんだい?」
今ここで聞き出しておく!

「そ、そんな…どう思ってるだなんて…た、ただの友達です!!」
な!なんだと!我が娘ながら丸わかりだ…顔が真っ赤でためらいながら友達などと…キョウエイ…貴様!覚えておけよ!

「そうかそうか…友達か良かったな」

「お父様…何だかこわいです…」
おっといかんいかん…怒りで顔が歪んでたかな…

今度、しっかりと話をしておかなくてはな…父親として…



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最近ちょっと行き詰まり気味です…
お気に入り、感想嬉しいです!
いつもありがとうございます!

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