魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます

ツバキ

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第1章 魔境で生きる

37話 ジェネラル

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『主!いよいよ決戦ですね!血が騒ぎます!』

「あぁ、でも空から軽く小突くだけだぞ?全滅させるわけじゃないからな?」

『わかっております!ですが、主との初戦!楽しみで楽しみで!』
魔獣ってみんな血の気が多いのかな?

「きゅきゅ~(いっぱいたおす~)」
テツもやる気満々だ

一馬の背中に飛び乗り、例の場所の上空まで来たリカは危ないのでヒロキに任せてある

魔境の森に大穴が開いているように見える、ネグロウルフ以外にも猿型の魔獣、ネグロエイプ熊型の魔獣、ネグロベアがいた
こいつらは毛が黒い、色によって同じ熊でも名前が違う毛の色が緑だったりすると風魔法が使えたりするからだ
毛が黒いこいつらは何の属性も無い…多分

早速空から攻撃を開始する
広範囲に炎の球を雨のように降らせる

「グギャアァ!」「キィィイ!」「グオォオォ!」

「おぉ、結構きいてるな」
炎は俺の意思で魔獣に燃え移ったら死ぬまで燃え続ける

『この非情っぷり!流石は我が主です!』
え、一馬とかテツがガンガン行こうぜってノリだったから

「きゅきゅ~!(ぼくもぼくも~)」
そう言ってブレスを魔獣達に吐きかけている

『主…私に奴らを倒す許可を…』
そんなの俺の許可を取らずにやれば良いのに?フラストレーション溜まるだろうに

「いいぞ、好きなようにやってやれ」

『ありがたき幸せ!』
一馬が爪を地面に向かって振り下ろすと、風の刃が出現し魔獣共に襲いかかる

ザシュ!ザシュ!

『ハハハ!死ね!手足を断たれ芋虫の様に蠢くがいい!』
か、一馬さん怖いです
「きゅ~きゅきゅ~!(わ~いしねしね~)」
もう好きにして

ブォン!
「おわ!?」
俺のすぐ横を黒い何かが通り過ぎた

『主!大丈夫ですか!?』
「大丈夫だ、今のはなんだ?」

またも地面から何かが飛んでくる
「おぉ!あぶね!」
よく見てみたら黒い物体は死体だった、俺が黒焦げにした奴かな?

「卑怯者が!降りて来て俺と勝負しろ!」
ん?下でなんか声が聞こえるな?

「他のものには手を出させない!一対一で勝負しろ!」
やっぱり喋ってるよな?

下で他よりも二回りは大きいネグロウルフが叫んでいた

「お前!喋れるのか!」

「あぁ!俺は人間共がジェネラルと呼んでいる存在でな他のものより存在が上なのだ」
ほう、こいつが例のジェネラルか…知能が高いんだな
でも負ける気はまったくしない、今の大量虐殺で俺のレベルは割と上がっている


ステータス
名前:泉匡永いずみきょうえい
性別:男
種族:上位人族
レベル:36
状態:正常
HP920/920  MP3440/3110
攻撃力246  防御力368
俊敏性184  魔力488
《耐性》
炎耐性  土耐性
水耐性  雷耐性
斬撃耐性  刺撃耐性
混乱耐性  恐怖耐性
痛覚耐性  閃光耐性
魅了耐性
《スキル》
【魔素変換】
【魔力探知】
【無属性魔法(全属性)】
【時空属性魔法】
【アイテムボックス】
【鑑定】
【輪廻転生】
【眷属契約】
【魔力属性識別】
【同族感知】
【千里眼】
【召喚術】
【変身】
《称号》
無限転生者、時空を操りし者、魔眼を操りし者、全ての属性を操りし者、ラビットハンター、ドラゴンの友、妖精の友、邪神に愛されし者、姿を変えし者、調教師、
《加護》
闇と混沌の邪神アポフィスの加護


前よりレベルの上がりが緩やかなのは仕方が無いだろう
一馬を地面に降ろさせる、ジェネラルを残して他の魔獣共は距離をとっている
「分かった、勝負してやる」

『主よ!この様な者に主が出る必要などありません!私が出ます!』

「いや、いい俺に売られた喧嘩だ!俺が買う!」

『は!出過ぎた真似を!申し訳ありません』
一馬は忠誠心が強すぎるんだよな…

「俺の身体を心配してくれたんだろ?ありがとう」

『勿体無きお言葉感謝します』



一馬とテツを下がらせ、ジェネラルと相対す、魔獣共が遠巻きに見ているおかげで十分に動き回れる広さになっている

「自信があるみたいだな?だが!」
ジェネラルの姿が消えた…と思った瞬間、俺の腹部に熱を感じる

触ると血が出ていた
「なに!俺の身体に牙が通ったのか!」
それ以前に奴の動きに目が追いついていない

イッツ!!
今度は左足に痛みを感じた、左足を見ると脹脛ふくらはぎがえぐれている

「速すぎる…動きが見えない」
俺は片膝をついて氷の壁を自分の周りにはった、なぜ氷の壁なのかと言うと土では外の状況が把握できない、風では壁としての役割を果たさないなので透明な氷で壁を作った、今のうちにポーションで足の傷を塞ぐ

「ふん、その程度か人間?確かに多少噛みちぎりにくいが、それだけだ」
はは、俺はどうやら自惚れてたみたいだな、俺にはどんな攻撃も効かないもんだと勘違いしてたよ…

ガンッ!ガン!
「この程度の壁など造作も無い!」
ガン!パリーン!

ザシュ!…バンッ!グハァ!
奴の爪が腹を引き裂き、俺は斬撃の勢いで自分ではった氷の壁に激突する

「はぁはぁこうなったら…」

ゴゴゴッ!
土の壁をドーム状にして自分と奴を閉じ込める

「フレイムオーシャン」
ドームの中を炎で埋め尽くす、俺には炎耐性があるし時空魔法で口の中に酸素を発生させ息もできる

「所詮はこの程度か…」
なに?

奴は炎の中を歩いて俺のところまで来た
「人間、お前の力はこの程度か?ならば死ね」
嫌だ!いやだ!イヤだ!イヤだ!死にたく無い!また、記憶の無いまま生きて死ぬ瞬間に記憶が戻るなんて地獄味わいたく無い!
何か!何か無いのか!死なずに済む方法は!

「な、なぁやめてくれ…なんでもいう事を聞くから、なぁ」
違うんだ、そんな事が言いたいんじゃ無い

「ここに来て命乞いか…惨めだな」
違う、俺はこんな事思ってないんだ、口が勝手に…
考えろ!何か方法を……闇と混沌…って事は…魔法で闇をコントロール出来ないか?やるしか無い…俺は炎を解除する

「どうした?諦めたか?」

「闇よ集まれ…」
ドームの中を闇が支配した
「な、なに?」

加護の力なのか、奴の姿がはっきり見えるここからどうするべきか…足を引きずり奴の背後へと移動する

「あなたは…まさか!」
奴が何か言っているが耳に入らない

氷で槍を作り出し、奴の後ろ脚へと突き立てる

ギャアァ!
奴の脚に刺さり血しぶきが飛ぶ

「ま、待ってくれ!」
さらに残る3つの脚に氷の槍を突き刺す

「ハ、ハハハ、これで動けないだろ…俺を殺そうとする奴は死ね…」
奴の脳天にトドメを刺す巨大な槍を作り出す、槍を叩き込もうとした瞬間

ドーン!ドーン!
ガラガラガラッ!!!ドーム状の壁が崩れ出した

「なんだ!」

「お、王が近くに…」
王?キングの事か?

ゴゴゴッ、ダーン!ドームが完全に破壊された

「お願いです、戦いをおさめてくれないでしょうか…」
優しい声が俺に喋りかけてきた



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最初に言わせてください…
すいません!間に合わないどころか!こんな時間になってしまいました!
本当に待ってた人すいません!
お気に入り感想ありがとうございます
なんでもいいのでコメントしてください!
出来るだけ早く更新します!
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