上 下
37 / 91
第1章 魔境で生きる

35話 ルイーダ姉さん

しおりを挟む
俺は絡まれている中、ルイーダの方を見てみたするとウインクが飛んでくる
おわ!うう、寒気がする…
多分、自分でなんとかしろって事だろう……いや!それ以外にない!うん絶対そうだ、他に意味があるなんてことは無いはずだ!
もう一度ルイーダを見てみる、今度はウインクと投げキッスまでもが飛んできた……
うん、俺は何も見なかった

「おいおい?どうした?チビッちまったのか?」
どちらかと言うとルイーダさんにチビりそうです

「へへ、きっとボールドさんの威圧にやられちまったんですよ!」
いや、全くそんなことはない

「それもそうだな、俺ぐらいになると威圧でチビらせるのも楽勝だからな」
いや、出来てないから

「おい、ガキ!さっさと出せ!ボールドさんにぶちのめされたくはないだろ」
こっちがぶちのめす方なんだけどな、ふと2階に目を向けるとゲイゴルグがこっちを見ていた、ニヤニヤしている

「はぁ~」

「おい!何ため息ついてんだ!クソガキ!!」
ボールドの拳が俺の頬にめり込んだ、そのままぶっ飛ばされて受付カウンターにぶつかる

ドン!!

うたた寝していたおばちゃんがビクッと身体をふるわせて起きた
居眠りの邪魔をされたからか、すごい形相でこっちを睨んできている
ごめんなさい…

「キョウちゃん大丈夫??あんた達!やり過ぎよ!そんぐらいにしときな!」
怪我の方より、早くもキョウちゃん呼びになっている方が気になる…

「うるせー!!!女言葉で喋ってんじゃねぇよ!このバケモンが!気持ち悪いんだよ!」
ブフォ!バケモン!ボールド、やばいだろそれは、的を射すぎてる!

「キョウちゃんー?どうしたのかなー?」
ルイーダが冷たい目線を向けてくる

「あ、いえ、なんでもないであります、はい」

「そ、なら良かった」
いったい何が良かったのか、考えないでおこう

「あんた達も、もう中堅ぐらいの実力があるんだからそろそろ、新人狩りなんてやめなさいよ」

「うっせぇんだよ!バケモン!そんなゴツい格好で化粧しやがって!身の程を知れってんだよ!!見てるだけで吐き気がするぜ!」
お、おい、ボールドさすがにそれは言い過ぎだろ……

「てめぇ!誰がバケモノだ!ごら!俺の触れちゃいけない部分に触れちまったな!ぶちのめす!」
ルイーダは受付カウンターから出てボールド達の方へ歩き出した

こえぇ!ルイーダさん口調が男に戻ってますよ~

「や、やべぇ!ダンストンが切れた!」
あ、やっぱりルイーダ呼びじゃないんだ…

「てめぇら!表出ろ!」
そう言うとルイーダは2人の襟首を掴んで外へ出て行った

「ひぃいぃ!助けてくれ~!」
「お、俺は関係ない!このハゲが勝手に言ったんだ!」
「て、てめ!ニップ!ふざけんな!」

「黙れ!連帯責任に決まってんだろうが!」

「「いやだ~!!」」


ルイーダは2分ほどで帰ってきた
あいつら、カップラーメン1つも作れずに終わるとは50本の指に入るって話は嘘だったのか?

「ごめんね、キョウちゃん、獲物を横取りして」
返り血を浴びた手を頬に当ててそんな事を言ってきた

「い、いや、いいんだ、ルイーダ姉さん強いんだね…」

「あら、姉さんだなんて恥ずかしいじゃない!」
バンッ!とケツを叩かれた…
け、ケツが!ヒリヒリする!どんだけ強く叩いたんだよ!俺じゃなかったらどうなってたかと思うと恐怖だぞ!

「まぁ、あたしも昔は冒険者をしていてね、Aランクまで上がった所で本当の自分に気付いて今の職についたってわけよ」
え!Aランク!それって最高ランクの1つ下じゃないか!
この瞬間、俺はルイーダさんを怒らせないでおこうと心に刻んだ


ゲイゴルグが2階から俺のところに戻ってきた

「相変わらずじゃな、ダンストン」

「ふふ、お久しぶりです」
ん?2人は知り合いなのか?

「2人はどういった関係で?」

「ふふ、私達はただならぬ関係なのよ」
な!なにーー!嘘だろ!ゲイってあだ名だからってそれは無いと思ってたが、そっち系だったのか!

「やめんか!わしとこやつは冒険者時代に知り合っての、パーティーも組んだことがあるが、そんな関係は無い」
あぁ、安心した
ゲイゴルグも、元冒険者だったんだな

「ちなみに、こやつは結婚しておる、ほれわしを2階に案内してくれたあのお嬢さんとじゃ」

「え、まじすか」
ルイーダの方を見る

「うふふ、そうよ、あの子はあたしのお嫁さん」
まじか、なんでこんなクリ○松村似の人とあんな美人が
美人さんは茶髪のロングヘアーで瞳も茶色い、スタイルも良くモデル体型だ

「ルイーダさん、俺ルイーダさんの事勘違いしてました…」

「あら、あたしは男もいけるわよ?」

「ふぇ?」

「ふふ、だからキョウちゃん安心してね」
なにも安心できない、恐怖しか感じない



俺とゲイゴルグはギルドを後にして、領主宅に戻っていた

「まさか、ルイーダさんがバイだとは、しかもあんな美人さんとくそ!羨ましい!」

「ま、まぁ、ダンストンは特殊じゃからのう、ところでバイとはなんじゃ?」
あんなのが沢山いたら恐ろしくて出歩けないわ!

「知らなくていいことだ…」

「そ、そうか、わかった」

領主宅に着くとゲイゴルグはすぐに領主様のところへ報告をしに行った

俺は待合室でグリン、グランと共に待機だ

「イズミさん、殴られたのに傷1つないなんて凄いですね」
「凄い…」
ゲイゴルグ達には俺の名前を伝えておいた

「あぁ、強力な耐性を持っているからな」

「すげぇ!ぱねぇっす!」
「さすがはイズミさん…」
いつの間にこんなに尊敬されるようになったんだ…


そんな話をしていると
ゲイゴルグが領主との話から戻ってきた

「キョウエイ、話がある」

「あぁ?なんだ?」
なんの話かな?




============================

お気に入り感想ありがとうございます!
感想どんどんください!もっとオラに元気を分けてくれ!ご指摘などなんでもいいのでお待ちしております!

文章が雑になっていたらすいません…
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

私と母のサバイバル

だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。 しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。 希望を諦めず森を進もう。 そう決意するシャリーに異変が起きた。 「私、別世界の前世があるみたい」 前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?

転生幼女は幸せを得る。

泡沫 ウィルベル
ファンタジー
私は死んだはずだった。だけど何故か赤ちゃんに!? 今度こそ、幸せになろうと誓ったはずなのに、求められてたのは魔法の素質がある跡取りの男の子だった。私は4歳で家を出され、森に捨てられた!?幸せなんてきっと無いんだ。そんな私に幸せをくれたのは王太子だった−−

転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜

犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。 馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。 大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。 精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。 人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

転生貴族のスローライフ

マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である *基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします

前世で医学生だった私が、転生したら殺される直前でした。絶対に生きてみんなで幸せになります

mica
ファンタジー
ローヌ王国で、シャーロットは、幼馴染のアーサーと婚約間近で幸せな日々を送っていた。婚約式を行うために王都に向かう途中で、土砂崩れにあって、頭を強くぶつけてしまう。その時に、なんと、自分が転生しており、前世では、日本で医学生をしていたことを思い出す。そして、土砂崩れは、実は、事故ではなく、一家を皆殺しにしようとした叔父が仕組んだことであった。 殺されそうになるシャーロットは弟と河に飛び込む… 前世では、私は島の出身で泳ぎだって得意だった。絶対に生きて弟を守る! 弟ともに平民に身をやつし過ごすシャーロットは、前世の知識を使って周囲 から信頼を得ていく。一方、アーサーは、亡くなったシャーロットが忘れられないまま騎士として過ごして行く。 そんな二人が、ある日出会い…. 小説家になろう様にも投稿しております。アルファポリス様先行です。

お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ~見ろ(笑)

いくみ
ファンタジー
お前じゃないと、追い出されたので楽しく復讐させて貰いますね。実は転生者で今世紀では貴族出身、前世の記憶が在る、今まで能力を隠して居たがもう我慢しなくて良いな、開き直った男が楽しくパーティーメンバーに復讐していく物語。 --------- 掲載は不定期になります。 追記 「ざまぁ」までがかなり時間が掛かります。 お知らせ カクヨム様でも掲載中です。

転生したら唯一の魔法陣継承者になりました。この不便な世界を改革します。

蒼井美紗
ファンタジー
魔物に襲われた記憶を最後に、何故か別の世界へ生まれ変わっていた主人公。この世界でも楽しく生きようと覚悟を決めたけど……何この世界、前の世界と比べ物にならないほど酷い環境なんだけど。俺って公爵家嫡男だよね……前の世界の平民より酷い生活だ。 俺の前世の知識があれば、滅亡するんじゃないかと心配になるほどのこの国を救うことが出来る。魔法陣魔法を広めれば、多くの人の命を救うことが出来る……それならやるしかない! 魔法陣魔法と前世の知識を駆使して、この国の救世主となる主人公のお話です。 ※カクヨム、小説家になろうにも掲載しています。

処理中です...