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第1章 魔境で生きる
33話 領主宅到着
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俺たちは領主の屋敷がある街ビジタルに着いた、いつものようにテツには外で待ってるように伝える
「早速だが、領主様に会ってもらうからのう?」
「あぁ、了解だ」
ビジタルはめちゃ広かったそんな広い場所でも
領主の屋敷は一目でわかる
街のど真ん中にシンデレラ城みたいなのが建っていたので一目瞭然だ
領主の屋敷まで馬車で20分かかった
もっとも街の中なのでゆっくり走行だったがな
屋敷の門を守っている衛兵が馬車を止めさせて降りるように指示を出してきた
「ゲイゴルグ様じゃありませんか!どうされたのですか?まさか…もう魔獣を全滅させたのですか!?」
「いや、その事で領主様に報告があってのう、面会の許可を貰ってきてくれんか?」
「は!了解致しました!」
10分ほどで衛兵が帰って来た
「すぐに来てくれとのことです!」
「うむ、わかった。このちっこいのも通させて貰うがいいな?」
「は!大丈夫です!」
「グリンとグランはここで待機じゃ」
「「はい!」」
ゲイゴルグの後をついて行くと大きな扉の前についた
コンコン
「……入りたまえ…」
「失礼します!」
ガチャ!
領主の姿は木製であろう大きなテーブルの上にある書類の山によって隠れてしまっている
俺たちが部屋に入ると領主は椅子から立ち上がって姿を見せてくれた
顔のシワから推測するに30代後半ってところかな?髪の色は金、肩に掛かるくらいの長さで眼は綺麗な緑色だ
ガタイもなかなか良い
ちなみにゲイゴルグは56歳らしく、白髪の角刈りで蒼い目、身体はゴリゴリのマッチョだ
「ゲイ!良く戻ったな!」
ふぇ!?ゲイ?いや、確かに呼びやすくしたらそうなるけども…俺からしたらちょっと抵抗がある…
「はい、ゲイル様…魔獣の件でご報告をしにまいりました」
この名前もそっち系に聞こえてきた…
「うむ、話してくれ」
「は!この者の話では魔獣は1万ほどの数になっており、一箇所に集まってるようです」
「なに!?真偽のほどは確かなのか!」
「それは……」
ゲイゴルグがこっちを見てくる
「間違いないですよ、この目で見てきたので」
「見てきたとは…お主は何者かね?」
「ん~とですね、魔境に捨てられたプリティーな男の子です」
「ぷりていとはなんだね?」
「あ、いや特に意味はありません」
リカが隣で声を押し殺して笑ってる、お前もプリティーの意味わかってないだろ!
「ふむ、だか1人の意見を鵜呑みにするには事が大きすぎる」
確かにその通りだ…どう言えば信じてもらえるんだ
「ん?そう言えば報告に帰って来たのはゲイとお主だけか?」
「いえ、他に2名私の部下が同行しておりますが今は外で待機させております」
すぐにゲイゴルグが答えた
「そうであったか」
本当だって事をどう説明したものかと考えていると、扉がノックされた
コンコン
「入っていいぞ」
「は!失礼します!」
ガチャ
「それで、何の用だね?」
「はい、報告があります、魔獣討伐に出ていた兵士が1名帰還したのですが!至急、領主様に面会したいとのことです!」
「ほう、よし!通せ」
すぐに鎧も身体もボロボロの男が入ってきた
案内人を置いてここまで走ってきたのだろう息を切らしている
「はぁ…はぁ…領主様!大変な事になりました!」
「とりあえず、息を整えたまえ」
「はぁ…それが…はぁ…一刻をあらそうのです…はぁ、はぁ」
「それは、わかった落ち着くんだ」
報告に来た兵士は大きく息を吸って無理やり息を整えた
「報告致します!魔獣討伐のためにくんだ我が軍ほぼ壊滅状態であります!」
「なに!1000人はいたはずだぞ!」
「それが……魔獣の密集している場所へと向かったのですが、魔獣の群れは想像をはるかに超えた数でして、戦いはしたものの周りを魔獣に囲まれ身動きが取れず……」
「そうか……お前は、どうやってそこを抜け出したのだ?」
「それは……私を領主様の所に報告へ行かせるため…他の者たちが犠牲になりました」
「すまない、辛い事を聞いてしまったな」
「いえ、お優しい言葉ありがとうございます」
「報告ご苦労、後はゆっくり休んでくれ」
「は!了解しました!」
兵士は部屋を出て行った
「これで、お主の言っていた事が真実だと証明されてしまったな……1万もの魔獣を討伐しなくてはならないとは…頭が痛くなる」
「すぐに兵士をかき集めて、向かうべきだと存じます!」
ゲイゴルグが領主へ意見した
「わかっている…だが、領主の私が使える兵は限られておる」
確かに領主じゃ1000人もの兵隊でも頑張った方だろう
「後、700人は兵を出せるはずです、足りない人員はギルドで募集しましょう!」
「700人か……よし、わかった、ゲイはギルドへ緊急依頼という事で報告頼む」
ギルドだって!それって冒険者ギルドってやつか!
幸いこの街はかなりデカイからそれなりの人数になるだろうし実力者も多いはずだ
俺もいるしね
領主との話を終えて
俺はゲイゴルグとギルドへ向かっている
なんで、ついて行くんだって?
そりゃ冒険者登録するために決まってるだろ、冒険者…いい響きだ
それに、魔獣の素材なんかを売るためにも登録しておかなくちゃね!
ちょっとわくわくする……
============================
読んでくださってありがとうございます!
どうか!応援よろしくお願いします!
感想書いてくれたら、嬉しさのあまり発狂してしまいます
ぜひ書いてくださいね(笑)
「早速だが、領主様に会ってもらうからのう?」
「あぁ、了解だ」
ビジタルはめちゃ広かったそんな広い場所でも
領主の屋敷は一目でわかる
街のど真ん中にシンデレラ城みたいなのが建っていたので一目瞭然だ
領主の屋敷まで馬車で20分かかった
もっとも街の中なのでゆっくり走行だったがな
屋敷の門を守っている衛兵が馬車を止めさせて降りるように指示を出してきた
「ゲイゴルグ様じゃありませんか!どうされたのですか?まさか…もう魔獣を全滅させたのですか!?」
「いや、その事で領主様に報告があってのう、面会の許可を貰ってきてくれんか?」
「は!了解致しました!」
10分ほどで衛兵が帰って来た
「すぐに来てくれとのことです!」
「うむ、わかった。このちっこいのも通させて貰うがいいな?」
「は!大丈夫です!」
「グリンとグランはここで待機じゃ」
「「はい!」」
ゲイゴルグの後をついて行くと大きな扉の前についた
コンコン
「……入りたまえ…」
「失礼します!」
ガチャ!
領主の姿は木製であろう大きなテーブルの上にある書類の山によって隠れてしまっている
俺たちが部屋に入ると領主は椅子から立ち上がって姿を見せてくれた
顔のシワから推測するに30代後半ってところかな?髪の色は金、肩に掛かるくらいの長さで眼は綺麗な緑色だ
ガタイもなかなか良い
ちなみにゲイゴルグは56歳らしく、白髪の角刈りで蒼い目、身体はゴリゴリのマッチョだ
「ゲイ!良く戻ったな!」
ふぇ!?ゲイ?いや、確かに呼びやすくしたらそうなるけども…俺からしたらちょっと抵抗がある…
「はい、ゲイル様…魔獣の件でご報告をしにまいりました」
この名前もそっち系に聞こえてきた…
「うむ、話してくれ」
「は!この者の話では魔獣は1万ほどの数になっており、一箇所に集まってるようです」
「なに!?真偽のほどは確かなのか!」
「それは……」
ゲイゴルグがこっちを見てくる
「間違いないですよ、この目で見てきたので」
「見てきたとは…お主は何者かね?」
「ん~とですね、魔境に捨てられたプリティーな男の子です」
「ぷりていとはなんだね?」
「あ、いや特に意味はありません」
リカが隣で声を押し殺して笑ってる、お前もプリティーの意味わかってないだろ!
「ふむ、だか1人の意見を鵜呑みにするには事が大きすぎる」
確かにその通りだ…どう言えば信じてもらえるんだ
「ん?そう言えば報告に帰って来たのはゲイとお主だけか?」
「いえ、他に2名私の部下が同行しておりますが今は外で待機させております」
すぐにゲイゴルグが答えた
「そうであったか」
本当だって事をどう説明したものかと考えていると、扉がノックされた
コンコン
「入っていいぞ」
「は!失礼します!」
ガチャ
「それで、何の用だね?」
「はい、報告があります、魔獣討伐に出ていた兵士が1名帰還したのですが!至急、領主様に面会したいとのことです!」
「ほう、よし!通せ」
すぐに鎧も身体もボロボロの男が入ってきた
案内人を置いてここまで走ってきたのだろう息を切らしている
「はぁ…はぁ…領主様!大変な事になりました!」
「とりあえず、息を整えたまえ」
「はぁ…それが…はぁ…一刻をあらそうのです…はぁ、はぁ」
「それは、わかった落ち着くんだ」
報告に来た兵士は大きく息を吸って無理やり息を整えた
「報告致します!魔獣討伐のためにくんだ我が軍ほぼ壊滅状態であります!」
「なに!1000人はいたはずだぞ!」
「それが……魔獣の密集している場所へと向かったのですが、魔獣の群れは想像をはるかに超えた数でして、戦いはしたものの周りを魔獣に囲まれ身動きが取れず……」
「そうか……お前は、どうやってそこを抜け出したのだ?」
「それは……私を領主様の所に報告へ行かせるため…他の者たちが犠牲になりました」
「すまない、辛い事を聞いてしまったな」
「いえ、お優しい言葉ありがとうございます」
「報告ご苦労、後はゆっくり休んでくれ」
「は!了解しました!」
兵士は部屋を出て行った
「これで、お主の言っていた事が真実だと証明されてしまったな……1万もの魔獣を討伐しなくてはならないとは…頭が痛くなる」
「すぐに兵士をかき集めて、向かうべきだと存じます!」
ゲイゴルグが領主へ意見した
「わかっている…だが、領主の私が使える兵は限られておる」
確かに領主じゃ1000人もの兵隊でも頑張った方だろう
「後、700人は兵を出せるはずです、足りない人員はギルドで募集しましょう!」
「700人か……よし、わかった、ゲイはギルドへ緊急依頼という事で報告頼む」
ギルドだって!それって冒険者ギルドってやつか!
幸いこの街はかなりデカイからそれなりの人数になるだろうし実力者も多いはずだ
俺もいるしね
領主との話を終えて
俺はゲイゴルグとギルドへ向かっている
なんで、ついて行くんだって?
そりゃ冒険者登録するために決まってるだろ、冒険者…いい響きだ
それに、魔獣の素材なんかを売るためにも登録しておかなくちゃね!
ちょっとわくわくする……
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感想書いてくれたら、嬉しさのあまり発狂してしまいます
ぜひ書いてくださいね(笑)
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