魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます

ツバキ

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第1章 魔境で生きる

22話 採掘作業

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洞窟からの帰り道、テツが服の袖を引っ張ってきた

「きゅ、きゅ~(しゅじん、こっち~)」

「お、おう」
何かを見つけたのか?

テツについて行くと洞窟に戻ってきていた

「どうして戻ってきたんだ?」

「きゅ~きゅきゅ~!(ちがうよ~ここぼくのうまれたところ!)」

おぉ!俺が本来探していた洞窟か!

「なんで、場所がわかったんだ?」

「きゅ~きゅ~(おかあさんのにおいがのこってたから~)」

なるほど、最初っからテツを連れて行けばよかったな。

でも、今日はもう遅い。明日また来よう

「今日のところは帰るぞ、テツ明日もここに連れてきてくれ」

「きゅ~(わかった~)」

「あたしも連れてってよね?」
リカが釘を刺してくる

「あぁ、もちろんだ」





今日は、テツが産まれた洞窟
テツの洞窟へ採掘作業をやりに来ている
なんで、魔石を掘りに行かないかって?
俺が素手で掘り出すには限界がある、だったら道具を作るしかない、道具を作るには鉄が必要!

ってわけで、鉄鉱石を掘りに来た
朝から掘り続けて今は昼になるが、テツの洞窟の半分くらいの鉄は掘り起こしたかな?

鉄はもう十分だろう、早く帰って道具を作ってみたい!



家に帰ってきた、さて…どうやって作るか…

まずは…そうだな、不純物を取り除くのかな?
なら、炎魔法で限界まで熱してドロドロにしよう!



ふぅ、なんとかドロドロになったな
後は、土魔法で形をピッケルにしてと

水魔法で冷やして強度確認だ!
ジューーーッ!
形は少々いびつだけど、初めてにしてはなかなかだろう

殴って強度を調べる、ガン!ガン!
うん、問題ないだろ

「へんなかたち~ぷぷぷ」
リカが馬鹿にしてくる

おい!気にしてるんだからやめてくれよ!

後は実践でどれだけ使えるかだな

そう言えば、スキルの【鑑定】をまだ使ったことなかったな?


名称【いびつな銑鉄のピッケル】
素材【銑鉄】
ランク・・G+

へぇ、鉄じゃなくて銑鉄にはなってしまったが気にしないでおこう

ランクって何から何まであるんだろう?
元冒険者のヒロキなら知ってるかな?

ちょうど狩りから帰ってきたヒロキに聞いてみる

「ん?ランクか?ランクは確かSからHまであったと思うが?」

ほう、という事はこのピッケルは最低ランクの一個上か、そりゃあんな無理やり作ったんじゃ良い物は出来ないか…

「お、なんだそのピッケルは?」

「俺が作ってみたんだが、G+だったよ」

「は?坊主が!鍛治スキル持ってたか?それに鍛治道具はどうしたんだ?」
もっともな質問だ

「鍛治スキルは持っていない、道具もない!魔法で無理やり作った」

「はぁ、そうだった…坊主は規格外だったよ…」
諦めたように俺を見るんじゃない!

「なんでだよ、Gランクだったんだぞ?全然じゃないか」

「普通は、スキルも道具もなかったら物なんて作れねぇよ…ましてやランクがつくなんてのもありえねぇ」

「そうだったのか…」

今日のところは、もう休みにしよう
採掘作業と鍛治作業で疲れてしまった

「ヒロキー飯だ飯ー」

「人使いの荒いやつだな!たまには自分で作れよ!」

「ヒロキの方が美味い飯を作れるんだからしょうがないだろー」

「な!ま、まぁその通りだ!てへへ」
おい、男が照れてるところなんて見たくないんだよ

俺がずっと飯の当番をヒロキに押し付けていたことで料理人としてのレベルはなかなかのものだ

料理のラインナップも増えている
今日は、山菜の天ぷら(この世界でも天ぷらと言うのかは知らないが)とエビの天ぷらだ

うん、今日も美味い!

「お、おう!ありがとよ」

だから、照れんじゃねぇよ!




次の日、ピッケルを片手にサイクロプスの洞窟へ来ている

左の道へ行きドーム状の部屋に行くと、巨人がまた部屋の中心にいた

リカの目眩しをつかってサクッと倒す

今日はテツを置いてきた天気もいいし外で飛び回りたいらしい

今日も目玉がドロップ正直いらないがちゃんとしまっておく

さっそくピッケルを使って魔石を掘り出しにかかる

火、水、風、土の魔石を順に掘りかえす

火の魔石を掘っている時に出てきた鑑定をかけてみる

名称【銅】
素材【銅】

おぉ!魔石以外も採掘できるんだな!

そこからは、火の魔石の所を重点的に掘ってトンネルを作っていく

銅の他にも鉄に銀、とても少量だがなんとアダマンタイトまで出てきた!

アダマンタイトが出てきた方向へと掘り進めることにした

自分でもかなりのスピードで掘れてると思う

その後もちょっとずつだが、アダマンタイトが出てきていた

掘り進めて行くとなんと、開通してしまった、どこに出たかって?この洞窟の右側の通路にあった、草原の様な場所の天井近くに出た

大型犬サイズのトカゲがチロチロと舌を出して歩いている

いつの間にかこんな所まで掘っていたのか……ん?って事は!ボス部屋も行けんじゃね?

面白い事を思いついた俺は、そのままボス部屋に向かって掘り進める、鉱石は後で回収すればいいのでスピード重視で掘っていく




カン!カン!カン!パラパラ!出た!
ちょうど、サイクロプスの目線の位置に出た

これってやばくね?幸い穴は俺の顔の大きさなのでサイクロプスは気付いていない

ここまでトンネルを掘れたし今日は一旦帰ろう

洞窟の外に出ると辺りは暗くなっている

ずいぶんと長い時間、掘ってたらしい

「リカ、道案内頼めるか?」

「りょうか~い」

リカの後をついて家に帰ってきた、明日はサイクロプスの背後に回れる様に掘って行こう!



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長く書くのは慣れていないので
見ずらかったら申し訳ありません。
1日2本行ける時は投稿します!
感想、お気に入りよろしくお願いします!



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