魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます

ツバキ

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第1章 魔境で生きる

11話 名前を決めよう(主従契約を眷属契約に変更6/14)

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※主従契約って聞こえが悪いので眷属契約に変更しました


「それじゃあ、私はそろそろ行くわね?その前に…ベリッベリ!…はい、これあげるわ」

母ドラゴンは自分の鱗を剥がして、俺に渡してきた

「お、おう、ありがとう」

アイテムボックスに鱗をしまった

「まったく、古龍種の鱗なんて滅多に手に入らないんだからもっと喜びなさいよ!」

ん?古龍?

「ドラゴンにも、種類があるのか?」

「まぁ…!そんな事も知らないなんて!」
怒られてしまった
「すまない…」

「古龍種とは、2000年以上生きたドラゴンの事なのよ」

「2000年!!!」
驚きで固まってしまった

「ふふ、今更な反応ね」

「ありがたく、頂戴いたします」

「えぇ、防具なんかにしたらかなり役立つと思うわ…それじゃ、行くわね!さようなら」

「さようなら!」

母ドラゴンは飛び立った

「また、会いましょうね……」
翼の音でその言葉が届くことはなかった

「よし、行くぞって…その前にこいつの名前を決めないとな?」

俺はこういうセンスは壊滅的にダメだからな~

オスなのかメスなのかすら分からない

「おい!お前はオスか?メスか?」

「キュキュー?」

やっぱり分からないよな…
そこら辺を飛び回って活発な印象だし
オスで良いだろう
メスだったらまた名前を変えればいいだろ

何か名前のヒントになる物を探すために
周りを見回してみる

うーん…ん?ここらへん鉄鉱石が大量にあるな?えーい、ままよ!

「テツ!お前の名前はテツだ!」

名前を決めるとテツと俺に光が降り注ぐ、とてもあたたかい気持ちがやすらぐ

「キュー!キュキュー!(やったー!僕の名前だー!)」

テツは俺のところに戻ってくると、グルグルと嬉しそうに俺の周りを何周もしている

まんま犬だなって…ん?

今、言葉がわかったような?気のせいか?

「帰るぞ、テツ!」

「キュー(はーい)」

やっぱりだ!テツの言葉がわかるようになってる!さっきの光が関係してそうだな?

ひとまず、家に帰ろう

テツを連れて洞窟を出る、家に着くとヒロキが薪割りをしていた

「ん?坊主、横にいる……のは……!!ドラゴンじゃねぇか!どうなってんだ!」
ヒロキは驚いた顔で俺たちを見てくる

「預かる事になってな…テツってんだ」

「キュキュー(よろしくー)」

「坊主…テツって、ドラゴンが名前を受け入れたのか?」

何を言ってるんだ?こいつは?

「あぁ、その通りだが?」

「はぁ、まじか、前々からぶっ飛んでるやつだとは思ってたが…ここまでとは…」

さっきから何の話だ?

「おい?話が見えないぞ?」

「ドラゴンが名前を受け入れたなら、その時点で眷属契約が結ばれるんだよ、他の魔獣なんかでも同じ仕組みだ、もっとも魔獣なんかは理性がないから無理だろうがな…」

なるほど、眷属契約を結んだ事によって言葉が理解できるようになったんだな

「キュー、キュキュー(しゅじーん、あそぼうよー)」

めんどうなペットができちまったな……



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どんどん更新しますので
よろしくお願いします!

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