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ユキと千夜 気に食わないけど実力は認めてるケンカップル
アイドル衣装を着て一時間踊り続けなければならない部屋
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「満腹だよ。しばらくお菓子はみたくない」
「しばらくダイエット決定だ」
流石に甘味を食べすぎた。
絶対太った。
タイム落ちる。
「ちょっとぐらい太ったっていいじゃないか。誰も構やしない」
「自分が気にする」
良き成績のためには健康な体が必要なんだ。
食べすぎた分を調節しなければ。
「あ、カード発見。アイドル衣装を着て一時間踊れってさ」
「今の僕たちにちょうどいいお題だね。」
「衣装入るかな」
目の前にはどちらの趣味でもないフリルとリボンのたっぷりついたアイドル衣装が鎮座していた。
色は桃色と水色の二つ。
「私こっちね」
ユキは水色の衣装を手に取り着替え始めた。
僕も桃色の衣装に着替える。
「意外と動きやすいね」
「何時間もこれを着て踊る前提で作られているから当たり前っちゃ当たり前だが、このフリルの量を見るとデザイナーの凄さがわかるな」
これだけ飾りがあるのに見た目ほどは重たくない。
意外と機能面も考えられている。
「にしても気持ち悪いくらいサイズがピッタリだ」
「いつのまに測ったんだか。ユキじゃないんだからやめてほしい」
「うぐ……」
これは前科があるからユキも文句は言えないようだ。
一度ユキは寝ている僕の身体にメジャーを当てていろんなところを計測していた。
それはもうブチギレた。
まず寝ている人の身体に触るな。許可を取れと。
それはもうこっぴどく詰めよった気がする。
「ダンスはこれみたい。みながらでいいんだよね」
「たぶん大丈夫だと思う」
僕たちはぶつからないように並ぶ。
「もうちょっと離れてよ」
「どうして。ユキが離れればいいじゃん。僕はもうこれ以上行けないよ」
多少は揉めつつ手が当たらない程度に距離をとることができた。
だが、振り付けが悪かった。
「ほらユキ。こっち」
「待って! 普段、運動、しない、人間……に、させる、動き、じゃ、ない」
あちこちと場所を変えながら踊っていく。
二人で絡みあっているような振り付けもあり、きちんと協力しなければ踊れない。
だがユキは3分でボロボロになってしまった。
「まるで使えない、ね!」
「私の仕事、じゃ、ないから、ね。……待って、も、無理だよ」
「つべこべ言わずに足を動かす!」
最終的には瀕死のユキを引きずりながら、なんとか踊り続けた。
「これで開かなかったらどうする?」
「笑い飛ばして、休憩する」
僕は立ち上がりドアノブを握る。
「お、ちゃんと開いたんだね。じゃあ私を運んでくれないかい?」
「……わかった」
僕はユキを俵のようにもって次の部屋に向かった。
「しばらくダイエット決定だ」
流石に甘味を食べすぎた。
絶対太った。
タイム落ちる。
「ちょっとぐらい太ったっていいじゃないか。誰も構やしない」
「自分が気にする」
良き成績のためには健康な体が必要なんだ。
食べすぎた分を調節しなければ。
「あ、カード発見。アイドル衣装を着て一時間踊れってさ」
「今の僕たちにちょうどいいお題だね。」
「衣装入るかな」
目の前にはどちらの趣味でもないフリルとリボンのたっぷりついたアイドル衣装が鎮座していた。
色は桃色と水色の二つ。
「私こっちね」
ユキは水色の衣装を手に取り着替え始めた。
僕も桃色の衣装に着替える。
「意外と動きやすいね」
「何時間もこれを着て踊る前提で作られているから当たり前っちゃ当たり前だが、このフリルの量を見るとデザイナーの凄さがわかるな」
これだけ飾りがあるのに見た目ほどは重たくない。
意外と機能面も考えられている。
「にしても気持ち悪いくらいサイズがピッタリだ」
「いつのまに測ったんだか。ユキじゃないんだからやめてほしい」
「うぐ……」
これは前科があるからユキも文句は言えないようだ。
一度ユキは寝ている僕の身体にメジャーを当てていろんなところを計測していた。
それはもうブチギレた。
まず寝ている人の身体に触るな。許可を取れと。
それはもうこっぴどく詰めよった気がする。
「ダンスはこれみたい。みながらでいいんだよね」
「たぶん大丈夫だと思う」
僕たちはぶつからないように並ぶ。
「もうちょっと離れてよ」
「どうして。ユキが離れればいいじゃん。僕はもうこれ以上行けないよ」
多少は揉めつつ手が当たらない程度に距離をとることができた。
だが、振り付けが悪かった。
「ほらユキ。こっち」
「待って! 普段、運動、しない、人間……に、させる、動き、じゃ、ない」
あちこちと場所を変えながら踊っていく。
二人で絡みあっているような振り付けもあり、きちんと協力しなければ踊れない。
だがユキは3分でボロボロになってしまった。
「まるで使えない、ね!」
「私の仕事、じゃ、ないから、ね。……待って、も、無理だよ」
「つべこべ言わずに足を動かす!」
最終的には瀕死のユキを引きずりながら、なんとか踊り続けた。
「これで開かなかったらどうする?」
「笑い飛ばして、休憩する」
僕は立ち上がりドアノブを握る。
「お、ちゃんと開いたんだね。じゃあ私を運んでくれないかい?」
「……わかった」
僕はユキを俵のようにもって次の部屋に向かった。
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