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ユキと千夜 気に食わないけど実力は認めてるケンカップル
ルービックキューブでピクセルアートを作るまで出れない部屋
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「今度は何の部屋だ?」
「すごい量のルービックキューブだね」
真っ白な部屋を彩るはバラバラに崩されたルービックキューブ。
その数なんと64個。
「多すぎでしょ」
「一体何をさせる気なんだか」
しぶしぶ落ちているカードを拾い上げて読む。
「ルービックキューブでピクセルアートを作る、だって?」
「部屋は僕たちのことを何者だと思ってるんだろうね」
ご丁寧にカードの裏には図面も書いてある。
ルービックキューブを自在に操れるならば描いてあるとおりに揃えて並べれば良いのだから時間はかかれど簡単なのだろう。
だがあいにく僕はルービックキューブとは仲良くなれない。
無理だ。
「僕はパス。ユキがやって」
「この量を一人で? さすがにしんどいよ」
「できるでしょ。だってユキだもん」
それ以上の理由など必要ない。
そう言える程度にはユキの能力を信頼してる。
「わかったよ。せめて並べるくらいは千夜がやってよね」
「はいはい」
ユキはぶつぶつと文句を言いつつもルービックキューブを手に取った。
くるくると回していろんな方向からみて何か思いついたように手を動かす。
あっという間に面が揃った。
「これで良いんだよね?」
「そのはず」
ユキが出来上がったキューブをボールのように投げて渡す。
本当に器用だ。
「これはここか」
カードの図と見比べながらおく。
ユキに渡そうとしたら「もう覚えた」と言われた。
本当に頭だけはしっかりしてる。
その後もどんどん並べて無事部屋から出ることができた。
「すごい量のルービックキューブだね」
真っ白な部屋を彩るはバラバラに崩されたルービックキューブ。
その数なんと64個。
「多すぎでしょ」
「一体何をさせる気なんだか」
しぶしぶ落ちているカードを拾い上げて読む。
「ルービックキューブでピクセルアートを作る、だって?」
「部屋は僕たちのことを何者だと思ってるんだろうね」
ご丁寧にカードの裏には図面も書いてある。
ルービックキューブを自在に操れるならば描いてあるとおりに揃えて並べれば良いのだから時間はかかれど簡単なのだろう。
だがあいにく僕はルービックキューブとは仲良くなれない。
無理だ。
「僕はパス。ユキがやって」
「この量を一人で? さすがにしんどいよ」
「できるでしょ。だってユキだもん」
それ以上の理由など必要ない。
そう言える程度にはユキの能力を信頼してる。
「わかったよ。せめて並べるくらいは千夜がやってよね」
「はいはい」
ユキはぶつぶつと文句を言いつつもルービックキューブを手に取った。
くるくると回していろんな方向からみて何か思いついたように手を動かす。
あっという間に面が揃った。
「これで良いんだよね?」
「そのはず」
ユキが出来上がったキューブをボールのように投げて渡す。
本当に器用だ。
「これはここか」
カードの図と見比べながらおく。
ユキに渡そうとしたら「もう覚えた」と言われた。
本当に頭だけはしっかりしてる。
その後もどんどん並べて無事部屋から出ることができた。
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