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ユキと千夜 気に食わないけど実力は認めてるケンカップル
ペアルックしないと出れない部屋
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「今度はどんな部屋?」
「いろんな服が並んでる」
ちょっと物色してみるとパーカーやスウェットなどのゆるい服から地雷系のガチガチな服まで色々ある。
しかも色違いで二着ずつ。多分サイズも僕と千夜に合わせて作られている。……気持ちわる。
「カードあったよ。ペアルックしろってさ……」
「ペアルック? 僕が、ユキと?」
「絶対嫌なんだけど」
「僕も嫌だね」
ペアルックってなんか痛い。馬鹿っぽい。
しかもその相手がユキだ。
ファッションセンスのかけらもないユキだ。
白衣と結婚してるユキだ。
「……服は僕が選ぶよ」
「お好きにどうぞ。まあ千夜が私に似合う服を選べるとは思わないけど精々がんばってね」
「少なくともユキよりはマシなのを選ぶから黙ってみてな」
さて。まずユキはスカート派だが、僕はパンツ派だ。
ここから食い違っている。
しばらく頭を悩ませたが、材質を揃えてやればそれらしく見えるのでよしとした。
「パンツでもスカートでもいける万能さんといえばデニムだよね」
僕も対して服にこだわる方ではないが、なんとなくデニムは便利だと知っている。
僕はデニムパンツにして、ユキにはデニムのスカートをはいてもらおう。
「ちょっとこっちみて」
「んー、なに。決まった?」
「まだ。どっちが良いかなって思っただけ」
スカートは長い方がいいか、短い方がいいか。
デニムの色は薄い方がいいか、濃い方がいいか。
決めるべきことは色々ある。
「よし。決めた。これきて」
「はーい」
ユキに服を投げ渡すとだらだらと着替え始めた。
僕も自分の分を着る。
「どう?」
「悪くないんじゃない」
「そこは良いと言ってよ」
「そこまでじゃないから」
「嘘だ」
僕はデニムパンツと黒のTシャツ。
ユキはデニムのスカートと白のTシャツだ。
十分がんばったと思う。
「これで扉も開くでしょ」
「うん。ちゃんとペアルック判定されてる」
「良かった」
次はどんな部屋があるのだろうか。
あと47室。頑張らないと。
「いろんな服が並んでる」
ちょっと物色してみるとパーカーやスウェットなどのゆるい服から地雷系のガチガチな服まで色々ある。
しかも色違いで二着ずつ。多分サイズも僕と千夜に合わせて作られている。……気持ちわる。
「カードあったよ。ペアルックしろってさ……」
「ペアルック? 僕が、ユキと?」
「絶対嫌なんだけど」
「僕も嫌だね」
ペアルックってなんか痛い。馬鹿っぽい。
しかもその相手がユキだ。
ファッションセンスのかけらもないユキだ。
白衣と結婚してるユキだ。
「……服は僕が選ぶよ」
「お好きにどうぞ。まあ千夜が私に似合う服を選べるとは思わないけど精々がんばってね」
「少なくともユキよりはマシなのを選ぶから黙ってみてな」
さて。まずユキはスカート派だが、僕はパンツ派だ。
ここから食い違っている。
しばらく頭を悩ませたが、材質を揃えてやればそれらしく見えるのでよしとした。
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僕も対して服にこだわる方ではないが、なんとなくデニムは便利だと知っている。
僕はデニムパンツにして、ユキにはデニムのスカートをはいてもらおう。
「ちょっとこっちみて」
「んー、なに。決まった?」
「まだ。どっちが良いかなって思っただけ」
スカートは長い方がいいか、短い方がいいか。
デニムの色は薄い方がいいか、濃い方がいいか。
決めるべきことは色々ある。
「よし。決めた。これきて」
「はーい」
ユキに服を投げ渡すとだらだらと着替え始めた。
僕も自分の分を着る。
「どう?」
「悪くないんじゃない」
「そこは良いと言ってよ」
「そこまでじゃないから」
「嘘だ」
僕はデニムパンツと黒のTシャツ。
ユキはデニムのスカートと白のTシャツだ。
十分がんばったと思う。
「これで扉も開くでしょ」
「うん。ちゃんとペアルック判定されてる」
「良かった」
次はどんな部屋があるのだろうか。
あと47室。頑張らないと。
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