44 / 76
望とアズサ ゆるふわ可愛い系女子×真面目で賢い美人系女子
〇 二人で協力して元素周期表の1〜118番を覚えるまで出れない部屋
しおりを挟む
「今度は何?」
「んーと……は? ついに頭がおかしくなったか?」
お題は元素周期表を覚えろということだった。
なんだそれ。本気でやめてくれ。頭がパンクすると言ってるだろう。
「頑張ろっか、望」
「え、ごめん。無理」
「そんなこと言わずにさ!」
無理を言わないでほしい。私が覚えてるのはほんのわずか。
「すいへーりーべーぼくのふね」
ここまでである。
「おー、これは中々重症だねぇ」
アズサはしばらく腕を組んで悩んでいた。
顔を上げてこちらを見て言う。
「とりあえず、36番まで覚えようか」
「あと26も!」
「ここまでは基礎知識だから、さ」
基礎知識なんて酷いこと言わないでほしい。
私は基礎の「き」の字もできないのだ。そんな人間に「そ」を求めないでもらいたい。
「……ちなみにアズサはどれくらい覚えているの?」
「えー、秘密!」
「なら覚えない」
「もう、教えるから。私は86番くらいまでならわかるよ」
「ならなんで」
「基礎知識だから」
こんなの、基礎の濫用だ!
そう文句を言いつつも暗記に励む。
あの歌の続きも教えてもらった。
「すいへーりーべーぼくのふね。ななまがりしっぷすくらーくか。かっかばくろまんてつこにどあがげあっせんぶるく」
「なんか……歌ってる時だけ馬鹿っぽく見える」
「酷い」
結局その歌を使って頑張って覚えて部屋を出た。アズサに褒めてもらえた。嬉しい。
「んーと……は? ついに頭がおかしくなったか?」
お題は元素周期表を覚えろということだった。
なんだそれ。本気でやめてくれ。頭がパンクすると言ってるだろう。
「頑張ろっか、望」
「え、ごめん。無理」
「そんなこと言わずにさ!」
無理を言わないでほしい。私が覚えてるのはほんのわずか。
「すいへーりーべーぼくのふね」
ここまでである。
「おー、これは中々重症だねぇ」
アズサはしばらく腕を組んで悩んでいた。
顔を上げてこちらを見て言う。
「とりあえず、36番まで覚えようか」
「あと26も!」
「ここまでは基礎知識だから、さ」
基礎知識なんて酷いこと言わないでほしい。
私は基礎の「き」の字もできないのだ。そんな人間に「そ」を求めないでもらいたい。
「……ちなみにアズサはどれくらい覚えているの?」
「えー、秘密!」
「なら覚えない」
「もう、教えるから。私は86番くらいまでならわかるよ」
「ならなんで」
「基礎知識だから」
こんなの、基礎の濫用だ!
そう文句を言いつつも暗記に励む。
あの歌の続きも教えてもらった。
「すいへーりーべーぼくのふね。ななまがりしっぷすくらーくか。かっかばくろまんてつこにどあがげあっせんぶるく」
「なんか……歌ってる時だけ馬鹿っぽく見える」
「酷い」
結局その歌を使って頑張って覚えて部屋を出た。アズサに褒めてもらえた。嬉しい。
0
お読みいただきありがとうございます!♡を押していただけると嬉しいです!!
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
カモフラ婚~CEOは溺愛したくてたまらない!~
伊吹美香
恋愛
ウエディングプランナーとして働く菱崎由華
結婚式当日に花嫁に逃げられた建築会社CEOの月城蒼空
幼馴染の二人が偶然再会し、花嫁に逃げられた蒼空のメンツのために、カモフラージュ婚をしてしまう二人。
割り切った結婚かと思いきや、小さいころからずっと由華のことを想っていた蒼空が、このチャンスを逃すはずがない。
思いっきり溺愛する蒼空に、由華は翻弄されまくりでパニック。
二人の結婚生活は一体どうなる?
ユーズド・カー
ACE
恋愛
19歳の青年、海野勇太には特殊なフェチがあった。
ある日、ネット掲示板でErikaという女性と知り合い、彼女の車でドライブ旅に出かけることとなる。
刺激的な日々を過ごす一方で、一人の女性を前に様々な葛藤に溺れていく。
全てに失望していた彼が非日常を味わった先で得られたものとは…。
”普通の人生”に憧れてやまない青年と”普通の人生”に辟易する女性のひと夏の物語。
執着の軌跡
トミー
恋愛
内気で友達がいない黒川なつめは
白川まいと出会い、
二人は瞬く間に親友になった。
しかし、なつめはまいに対しての
感情が友情ではないことに
気づき始める。
ある日、先輩に告白されたとなつめに
打ち明けるまい。
なつめは、この話題を
早く終わらしたいと思い
「好きなら付き合えばいいんじゃない」
と思ってもいないことを口にしてしまう。すると、まいは
「気持ちを確かめたいからなつめの胸を
見せて欲しい」
と頼んできて‥‥
切なくて儚いGL小説
【短編】お互い最大値が21になるときの、SとKの距離を求めよ
常に移動する点P
恋愛
大学生の塩原は映画好きの大学生。人との距離感の取り方に悩み、深入りしないことで自分の安心と安全なテリトリーを守っていた。二十一年間守り続けてきた人との距離を、この日突然詰められる。人生が変った日、その出会いは一生のものとなった。それは彼女も同じだった。心が揺れる二人の物語「お互い最大値が21になるときの、SとKの距離を求めよ」。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる