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目が合う度、アルミオの顔が赤くなるという中で食べたお昼ご飯は申し訳なさ過ぎていまいち味がよく判らなかった。
テッドさん達大人二人には俺達の関係は言わずともって感じだったから忘れてたけど、アルミオ達には言ってなかったなって思い出した。事前情報なく変なもん見せてごめんな。
昼ご飯を食べた後は、予定通り出発する。一応、教会周辺を避ける為に街中からは転移せず城門まで行き外に出た後、ライアス達と別れ総教国内の街道に転移する事にした。こんな面倒臭いのもライアス側の(俺達の)目的地の把握の為なだけだから、いきなり転移して問題無いようにライアス達にスマホ渡しておけば済む話なんだけど……。
見送りに出てくれたテッドさん達と宿屋から出ると、遠くからチラチラと宿を見ながら何か話している人や、じーっと見ながら通り過ぎて行く人達が結構いて、ここの事が街の人の関心事になってるのは間違いないんだなってのが判った。たまに飲食店とかに飾られてたりする有名人のサインや店主と一緒に映った写真みたいに、いっその事ここで写真でも撮って宿に飾ってもらうのも面白い?とかって考える。まあ、考えただけで絶対にしないけどな!
そんな事を考えていたら、どこからかライアスがスッと現れてソランツェに何やら小声で話し掛け二人とも俺から少し離れる。離れると言ってもそんなに距離を取っている訳でもないし、目線は二人とも俺に固定されているままだ。
見ていると、ライアスがソランツェに何か伝え、ソランツェがそれに対して頷いている。何だろう?と不思議に思いつつ、二人で並んで真剣な顔で話しているのを見ると、こいつら絵面かっこ良すぎじゃね?って気付いてちょっと嫉妬してしまった。ずるい……見惚れちゃうじゃん。
筋肉ってかっこいいなあと思考を飛ばしていたら、ライアスが離れどこかへ消えソランツェが戻ってきた。
「どうしたの?」
「あぁ、あとで話す」
「? うん」
テッドさん達に何か聞かれてはまずい話なのか判らないけど、そういう事ならさっさと出発しようか。
「じゃあ、行こう」
「ライアスにはさっき街道に戻ると伝えてあるから転移しても構わないぞ」
「あ、マジで?」
ならば遠慮なくとイルムの頭を撫でてまた来るねと約束してから転移にてその場を去った。そういえば、こちらを見てる人達が居た事を忘れていたが大丈夫だろうか?
++++++
転移で街道に戻り、ブランを喚び出して出発する。急ぐ訳でもないのでのんびりペースで行こう。
「先程の話だが」
「うん。なんだった?」
「ビスラトイルム帝国周辺には近付かない方が良いとな」
「ん?」
そもそも俺達はそのつもりだったけど?どういう事だと続きを促す。
「あの絵姿が帝国にも朝の内に届けられたらしいが、何やら不穏だそうだ」
「は?」
「俺が原因だ」
「予想通りって事?」
例の担ぎ上げたい勢が?と訊けば、そちらより皇帝自身が判り易く荒れているらしい。もし近くにいた場合、何かしてくるかもしれないから当分周辺には近寄らない様に、とライアスから。
「目障りだという事だろうな」
「あぁ……まあ、そうだろうね」
ソランツェが持つのは他にない程恵まれた力。そこに新たに神にも、神に愛される者にも”選ばれた者”であるというのが加わった。
そんなソランツェと血の繋がりのある自分が持つのは”獣の血の濃さ”のみ。
自国内では国を統べるのは力を持つ者が良いのではなんて声も大きくなってきている中、自分が皇帝である理由はそれしかないのが腹立たしいというか受け入れられないというか――……まあ、そんな感じなのかなあ。
「そもそも継承権など初めから持たぬし、興味はないと再三言っているんだが」
「多分、その興味ないってソランツェが言っちゃうのも気に食わないんじゃない?」
「そうなんだろうが、他に言い様がない」
「だなあ」
こればっかりはなあ、と思いながらブランに揺られる。
「それにしても、ライアスからって事はジェロイスさんからって事だよね」
「そうだろうな」
「だよなあ……」
テッドさん達大人二人には俺達の関係は言わずともって感じだったから忘れてたけど、アルミオ達には言ってなかったなって思い出した。事前情報なく変なもん見せてごめんな。
昼ご飯を食べた後は、予定通り出発する。一応、教会周辺を避ける為に街中からは転移せず城門まで行き外に出た後、ライアス達と別れ総教国内の街道に転移する事にした。こんな面倒臭いのもライアス側の(俺達の)目的地の把握の為なだけだから、いきなり転移して問題無いようにライアス達にスマホ渡しておけば済む話なんだけど……。
見送りに出てくれたテッドさん達と宿屋から出ると、遠くからチラチラと宿を見ながら何か話している人や、じーっと見ながら通り過ぎて行く人達が結構いて、ここの事が街の人の関心事になってるのは間違いないんだなってのが判った。たまに飲食店とかに飾られてたりする有名人のサインや店主と一緒に映った写真みたいに、いっその事ここで写真でも撮って宿に飾ってもらうのも面白い?とかって考える。まあ、考えただけで絶対にしないけどな!
そんな事を考えていたら、どこからかライアスがスッと現れてソランツェに何やら小声で話し掛け二人とも俺から少し離れる。離れると言ってもそんなに距離を取っている訳でもないし、目線は二人とも俺に固定されているままだ。
見ていると、ライアスがソランツェに何か伝え、ソランツェがそれに対して頷いている。何だろう?と不思議に思いつつ、二人で並んで真剣な顔で話しているのを見ると、こいつら絵面かっこ良すぎじゃね?って気付いてちょっと嫉妬してしまった。ずるい……見惚れちゃうじゃん。
筋肉ってかっこいいなあと思考を飛ばしていたら、ライアスが離れどこかへ消えソランツェが戻ってきた。
「どうしたの?」
「あぁ、あとで話す」
「? うん」
テッドさん達に何か聞かれてはまずい話なのか判らないけど、そういう事ならさっさと出発しようか。
「じゃあ、行こう」
「ライアスにはさっき街道に戻ると伝えてあるから転移しても構わないぞ」
「あ、マジで?」
ならば遠慮なくとイルムの頭を撫でてまた来るねと約束してから転移にてその場を去った。そういえば、こちらを見てる人達が居た事を忘れていたが大丈夫だろうか?
++++++
転移で街道に戻り、ブランを喚び出して出発する。急ぐ訳でもないのでのんびりペースで行こう。
「先程の話だが」
「うん。なんだった?」
「ビスラトイルム帝国周辺には近付かない方が良いとな」
「ん?」
そもそも俺達はそのつもりだったけど?どういう事だと続きを促す。
「あの絵姿が帝国にも朝の内に届けられたらしいが、何やら不穏だそうだ」
「は?」
「俺が原因だ」
「予想通りって事?」
例の担ぎ上げたい勢が?と訊けば、そちらより皇帝自身が判り易く荒れているらしい。もし近くにいた場合、何かしてくるかもしれないから当分周辺には近寄らない様に、とライアスから。
「目障りだという事だろうな」
「あぁ……まあ、そうだろうね」
ソランツェが持つのは他にない程恵まれた力。そこに新たに神にも、神に愛される者にも”選ばれた者”であるというのが加わった。
そんなソランツェと血の繋がりのある自分が持つのは”獣の血の濃さ”のみ。
自国内では国を統べるのは力を持つ者が良いのではなんて声も大きくなってきている中、自分が皇帝である理由はそれしかないのが腹立たしいというか受け入れられないというか――……まあ、そんな感じなのかなあ。
「そもそも継承権など初めから持たぬし、興味はないと再三言っているんだが」
「多分、その興味ないってソランツェが言っちゃうのも気に食わないんじゃない?」
「そうなんだろうが、他に言い様がない」
「だなあ」
こればっかりはなあ、と思いながらブランに揺られる。
「それにしても、ライアスからって事はジェロイスさんからって事だよね」
「そうだろうな」
「だよなあ……」
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