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俺もどんな風に変わったのかチェックしたり説明したいので、みんなと一緒に見て回った。色々見てみると思い描いた通りちゃんと出来ていて、魔法すごいなーって思ったけど、これって魔法の範囲か?とふと過る疑問。
ステータスではここに合わせて人族になっている様だけど、俺は分類するならば本当は神族というものらしいのでその力?そう考えると色々出来過ぎる事に納得がいくが……ま、知った所でどうなんだという話だな。使えるもんは使おう。
「まるで別の宿の様だな」
イルムを抱っこしたまま色々見て回ったソランツェが一言。イルムと遊んでたり肩車したりとソランツェって案外子供好きなんだなあと思いつつ、指摘通り受付とかは変わっていないものの二、三階は柱や壁なども綺麗になり過ぎて別物感があるといえばそう。アルミオもそうですねと頷いている。
「どうします?見た目合わせますか?」
経年劣化な感じ、いわゆるエイジング加工するかとテッドさんに訊けば、その方が違和感が少なくなるのであればその方が良いとの事。はいはーい、と指を鳴らせば適用終了。うーん、簡単。居住スペースは綺麗なままでいいらしいのでその様に。
「リヒト兄ちゃんってすごいね」
「ありがとな~」
そんなに広くなかった居間から生まれ変わった広めのLDKに置いたソファに座るイルムの頭を可愛い可愛いと撫でる。俺がポンポンと色々変えていくのを目の当たりにして、大人は若干引き気味だが、イルムはすごいすごいと無邪気に喜んでくれているのが微笑ましい。俺の正体が愛し子って言ってもイルムはまだ子供だし、いまいち判んないよな。おじちゃんそれでいいと思う。
「そういえば、自分の保有魔力の感知は十歳からだよな?使えるようにっていうか、魔道具に魔力を吸わせるってのも十歳越えてからなのかな?」
「吸わせるのはどうだろうな?魔法は使えないのは確かだが……」
キッチンには改良して熱水・冷水出る様にしたウォーターサーバーも設置したが、使用者の魔力を吸う仕様って事はイルムはまだ使えないのではと気付く……。転移陣もそうだ。
「魔石を嵌め込める様なアクセサリーを作って着けておいて、そこからも吸える様に改良するか」
「目立たないものにしないと危ないぞ。人格の優れている者ばかりが泊まりにくる訳ではないからな」
「治安悪いなあもう」
ソランツェのアドバイス通り目立たない様にするには?と考えていたが、アルミオから待ったがかかる。
「誕生日まで数か月程度ですし、街中でもし無くしてしまったら、その特殊性による価値が付いて大変な事になりそうなので、イルムが魔道具を使いたい時は俺が手助けします」
だから大丈夫ですと遠慮されてしまった。”特殊性による価値”って所にソランツェやテッドさん達も大いに同意したので却下となる。ちょっと残念。でもまあ、思い付いたので今度作ってみようかなって思う。今後使う事がどこかであるかもしれないし。
++++++
ロスティルさんに火魔法によるキッチンコンロの使い方や冷蔵庫の事を教えたり、アルミオやイルムにサービスワゴンをお披露目してみたり野菜の皮むきが捗る様にピーラーあげたので実演してみせたりと色々していたら、すっかりお昼を過ぎていて、ちらほらお客さんが来ている模様。
現在、ロスティルさんとお手伝いのイルムとアルミオが新しいキッチンでお昼ご飯を作ってくれているのでそれを頂いたら俺達もそろそろ出発しようかな?
「そういえば、どんな感じで俺お披露目されたんだろ?」
「特別礼拝でもやってるんじゃないか?」
外に全く出ていないのでどうなっているか判らない。転移で移動するなら教会に行かないといけないけどその教会が現在どんな感じなんだろう。様子が判ればいいんだけど。アルミオを発見した時みたいに遠見?千里眼?的な感じで見ればいいかな?でも、様子が見えても俺が現れてOKなタイミングがどうかまでは判んないからなあ……。
「ライアスがスマホ持ってれば、どんな感じか聞けるのに」
「スマホ?」
「電話だよ……ってのも通じないか。通信用の魔道具だよ。いつでも連絡取れるやつ」
いつも使ってるこれだよとスマホをソランツェに見せる。
「ああ、これか。確かにこれはあれば便利そうだが……その、」
「あー、アシュマルナ限定じゃないのかって事?」
「いや……、あー……そうだ」
「そんな事は無いと思うけど、でも」
これをコピー出来たり俺が作れたとしても、ライアス達に持たせるかって言ったら……。
「……何か嫌だし、やめよう」
再現出来ないとしてもしっかり研究材料にされそうなのでやめておこうと一人で頷いていたら、隣に座っていたソランツェがより体を密着させてきて頬にチュッとキスしてくる。
「え、何?!」
吃驚してソランツェの方を見ると、なんだかにこやかなのに目の奥が獰猛な感じ、表現としてよく判らないけどそんな感じになっていた。一体ソランツェに何が起こったのかと目を白黒させていたら、頤を指で撫でられ、今度は唇に軽くキスされた。
「いい判断だな」
「……は?」
何が?と、思ったけど言動を遡れば判った。いや、もうさ、いきなり嫉妬スイッチ設置するのやめて欲しいっつーか、ちょっと待って欲しい。
「うわー……ごめん、アルミオ……」
「い、いえっ、あの、はい」
運の悪いタイミングで俺達を呼びに来たアルミオにバッチリ見られてたんですけど?耳元でイルムじゃなくて良かったなとか言うんじゃねえ。
ステータスではここに合わせて人族になっている様だけど、俺は分類するならば本当は神族というものらしいのでその力?そう考えると色々出来過ぎる事に納得がいくが……ま、知った所でどうなんだという話だな。使えるもんは使おう。
「まるで別の宿の様だな」
イルムを抱っこしたまま色々見て回ったソランツェが一言。イルムと遊んでたり肩車したりとソランツェって案外子供好きなんだなあと思いつつ、指摘通り受付とかは変わっていないものの二、三階は柱や壁なども綺麗になり過ぎて別物感があるといえばそう。アルミオもそうですねと頷いている。
「どうします?見た目合わせますか?」
経年劣化な感じ、いわゆるエイジング加工するかとテッドさんに訊けば、その方が違和感が少なくなるのであればその方が良いとの事。はいはーい、と指を鳴らせば適用終了。うーん、簡単。居住スペースは綺麗なままでいいらしいのでその様に。
「リヒト兄ちゃんってすごいね」
「ありがとな~」
そんなに広くなかった居間から生まれ変わった広めのLDKに置いたソファに座るイルムの頭を可愛い可愛いと撫でる。俺がポンポンと色々変えていくのを目の当たりにして、大人は若干引き気味だが、イルムはすごいすごいと無邪気に喜んでくれているのが微笑ましい。俺の正体が愛し子って言ってもイルムはまだ子供だし、いまいち判んないよな。おじちゃんそれでいいと思う。
「そういえば、自分の保有魔力の感知は十歳からだよな?使えるようにっていうか、魔道具に魔力を吸わせるってのも十歳越えてからなのかな?」
「吸わせるのはどうだろうな?魔法は使えないのは確かだが……」
キッチンには改良して熱水・冷水出る様にしたウォーターサーバーも設置したが、使用者の魔力を吸う仕様って事はイルムはまだ使えないのではと気付く……。転移陣もそうだ。
「魔石を嵌め込める様なアクセサリーを作って着けておいて、そこからも吸える様に改良するか」
「目立たないものにしないと危ないぞ。人格の優れている者ばかりが泊まりにくる訳ではないからな」
「治安悪いなあもう」
ソランツェのアドバイス通り目立たない様にするには?と考えていたが、アルミオから待ったがかかる。
「誕生日まで数か月程度ですし、街中でもし無くしてしまったら、その特殊性による価値が付いて大変な事になりそうなので、イルムが魔道具を使いたい時は俺が手助けします」
だから大丈夫ですと遠慮されてしまった。”特殊性による価値”って所にソランツェやテッドさん達も大いに同意したので却下となる。ちょっと残念。でもまあ、思い付いたので今度作ってみようかなって思う。今後使う事がどこかであるかもしれないし。
++++++
ロスティルさんに火魔法によるキッチンコンロの使い方や冷蔵庫の事を教えたり、アルミオやイルムにサービスワゴンをお披露目してみたり野菜の皮むきが捗る様にピーラーあげたので実演してみせたりと色々していたら、すっかりお昼を過ぎていて、ちらほらお客さんが来ている模様。
現在、ロスティルさんとお手伝いのイルムとアルミオが新しいキッチンでお昼ご飯を作ってくれているのでそれを頂いたら俺達もそろそろ出発しようかな?
「そういえば、どんな感じで俺お披露目されたんだろ?」
「特別礼拝でもやってるんじゃないか?」
外に全く出ていないのでどうなっているか判らない。転移で移動するなら教会に行かないといけないけどその教会が現在どんな感じなんだろう。様子が判ればいいんだけど。アルミオを発見した時みたいに遠見?千里眼?的な感じで見ればいいかな?でも、様子が見えても俺が現れてOKなタイミングがどうかまでは判んないからなあ……。
「ライアスがスマホ持ってれば、どんな感じか聞けるのに」
「スマホ?」
「電話だよ……ってのも通じないか。通信用の魔道具だよ。いつでも連絡取れるやつ」
いつも使ってるこれだよとスマホをソランツェに見せる。
「ああ、これか。確かにこれはあれば便利そうだが……その、」
「あー、アシュマルナ限定じゃないのかって事?」
「いや……、あー……そうだ」
「そんな事は無いと思うけど、でも」
これをコピー出来たり俺が作れたとしても、ライアス達に持たせるかって言ったら……。
「……何か嫌だし、やめよう」
再現出来ないとしてもしっかり研究材料にされそうなのでやめておこうと一人で頷いていたら、隣に座っていたソランツェがより体を密着させてきて頬にチュッとキスしてくる。
「え、何?!」
吃驚してソランツェの方を見ると、なんだかにこやかなのに目の奥が獰猛な感じ、表現としてよく判らないけどそんな感じになっていた。一体ソランツェに何が起こったのかと目を白黒させていたら、頤を指で撫でられ、今度は唇に軽くキスされた。
「いい判断だな」
「……は?」
何が?と、思ったけど言動を遡れば判った。いや、もうさ、いきなり嫉妬スイッチ設置するのやめて欲しいっつーか、ちょっと待って欲しい。
「うわー……ごめん、アルミオ……」
「い、いえっ、あの、はい」
運の悪いタイミングで俺達を呼びに来たアルミオにバッチリ見られてたんですけど?耳元でイルムじゃなくて良かったなとか言うんじゃねえ。
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