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もう何か頭痛くなって来たのでさっさと下に戻りたいよー……。ソランツェの顔早く見たいんだよ俺は。
「もうどんな感じになってもいいから早く戻してくれ」
「そうか……判った」
判ったとは言いつつアシュマルナはちょっと不満らしく名残惜しそうな顔してるけど、コイツはここに居て良いんだろうか?下位世界なんだろ?また怒られるんじゃないの?
「なあ、大丈夫なのか?」
「何がだ?」
「ここに来てっつーか、長居して」
「……まあ、少しならば問題は無かろう。お前以外に会った訳でもないし」
いやいや、少しならって事はさ、その微妙な間からも判るけど……
「駄目『駄目に決まってんだろうが!!』
俺の声に被って突然その場に響いた荒々しい声は勿論アシュマルナの声ではなく、何だ?!と思った時には俺の目の前からアシュマルナが消えていた。
「ええ!?はああ?!」
++++++
「リヒト!!!」
聞き覚えのある俺の好きな声が頭に響く。
声の大きさからかすごく近い距離で声が発せられているのが判って何でだろうなあと、ぼんやり考えつついつの間にか閉じていた瞼を開けると、視界に俺の顔を間近で覗き込む見慣れた顔があった。その泣きそうな顔にどうしたのかなと手を伸ばして頬に触れてみる。
「……ソランツェ」
「リヒト」
名前を呼ぶとすぐに呼び返してくれた事に嬉しくなって自分の頬が上がるのが判った。
「よかった……」
ホッとした様に笑うソランツェに本当に何があったんだろうとぼんやり思ったが、自分が今ソランツェに所謂”お姫様抱っこ”状態で抱き上げられている事に気付いた事でハッと全てを思い出す。俺、ソランツェ達の目の前でアシュマルナに引き入れられたっつーか、連れ去られたんだった。
「俺、戻ってきてるのか」
「ああ……リヒト……!」
ギュッと抱き締められ身動きが取れないので目だけで周りを確認すると、ここは大神殿の入口前の広場らしく、あの場に居たライアスにルイスさんや警備の聖騎士達の他にジェロイスさんを始め各地域トップの人達、神官達、聖騎士達とかその他いっぱいの人達がいて、俺達を囲んでいた。
「あー……なんかすごい事になってんね」
「当たり前だ」
どのくらいの時間経過でここに俺は戻されたのか判らないが、こんだけ人がいるって事は五分とかじゃないのは確かだなと考える。
とりあえず、ずっと抱かれたままでは恥ずかしいので下ろしてもらって立つ。ソランツェは大丈夫かと心配してくれたが、ふらつく事もなく大丈夫そう。
一連をずっと黙って見ていた周りを見渡してからジェロイスさんに向かって微笑むと、ジェロイスさんは一気に力が抜けたのかフラフラと倒れそうになってしまった。大慌てて周りが支えに入ったりで大変な事に。いやー……本当に申し訳ない……。
色々な話もしてたけど、アシュマルナが出してくれた地球(日本)産のケーキとかチョコレートとかポテトチップスとかその他諸々をしっかり堪能するくらいには俺もまったりしてて非常に心苦しい物がある。生前(?)そんなに食べてなかったから久し振りに食べたんだけど、美味さに少し感動したりしてたんだよね……へへへ……。
「えーっと、ご心配お掛けしました」
「……いえいえ、ご無事で何よりで御座います」
「はい。どこも問題無さそうです」
俺の無事が判ったという事で、拍手と歓声が起こり何かこのまま花火でも打ち上げて踊り出しそうな異様な気配にアシュマルナを恨みつつドン引くしか出来なかった……。詳細は判らないが神の子降臨イベントはしっかり行われていた様子だなあ、これは。どんな感じのものだったか後で教えてもらおう。
つーか、あの声って例の上司(伴侶)なんだろうか……。怒って連れ戻されてたけど大丈夫なのか?いや、まあ自業自得なんだけど。なんつーか、大人しくしておけばいいのに……。
あー、でも、お菓子だけは定期的にくれないかなあ。
「もうどんな感じになってもいいから早く戻してくれ」
「そうか……判った」
判ったとは言いつつアシュマルナはちょっと不満らしく名残惜しそうな顔してるけど、コイツはここに居て良いんだろうか?下位世界なんだろ?また怒られるんじゃないの?
「なあ、大丈夫なのか?」
「何がだ?」
「ここに来てっつーか、長居して」
「……まあ、少しならば問題は無かろう。お前以外に会った訳でもないし」
いやいや、少しならって事はさ、その微妙な間からも判るけど……
「駄目『駄目に決まってんだろうが!!』
俺の声に被って突然その場に響いた荒々しい声は勿論アシュマルナの声ではなく、何だ?!と思った時には俺の目の前からアシュマルナが消えていた。
「ええ!?はああ?!」
++++++
「リヒト!!!」
聞き覚えのある俺の好きな声が頭に響く。
声の大きさからかすごく近い距離で声が発せられているのが判って何でだろうなあと、ぼんやり考えつついつの間にか閉じていた瞼を開けると、視界に俺の顔を間近で覗き込む見慣れた顔があった。その泣きそうな顔にどうしたのかなと手を伸ばして頬に触れてみる。
「……ソランツェ」
「リヒト」
名前を呼ぶとすぐに呼び返してくれた事に嬉しくなって自分の頬が上がるのが判った。
「よかった……」
ホッとした様に笑うソランツェに本当に何があったんだろうとぼんやり思ったが、自分が今ソランツェに所謂”お姫様抱っこ”状態で抱き上げられている事に気付いた事でハッと全てを思い出す。俺、ソランツェ達の目の前でアシュマルナに引き入れられたっつーか、連れ去られたんだった。
「俺、戻ってきてるのか」
「ああ……リヒト……!」
ギュッと抱き締められ身動きが取れないので目だけで周りを確認すると、ここは大神殿の入口前の広場らしく、あの場に居たライアスにルイスさんや警備の聖騎士達の他にジェロイスさんを始め各地域トップの人達、神官達、聖騎士達とかその他いっぱいの人達がいて、俺達を囲んでいた。
「あー……なんかすごい事になってんね」
「当たり前だ」
どのくらいの時間経過でここに俺は戻されたのか判らないが、こんだけ人がいるって事は五分とかじゃないのは確かだなと考える。
とりあえず、ずっと抱かれたままでは恥ずかしいので下ろしてもらって立つ。ソランツェは大丈夫かと心配してくれたが、ふらつく事もなく大丈夫そう。
一連をずっと黙って見ていた周りを見渡してからジェロイスさんに向かって微笑むと、ジェロイスさんは一気に力が抜けたのかフラフラと倒れそうになってしまった。大慌てて周りが支えに入ったりで大変な事に。いやー……本当に申し訳ない……。
色々な話もしてたけど、アシュマルナが出してくれた地球(日本)産のケーキとかチョコレートとかポテトチップスとかその他諸々をしっかり堪能するくらいには俺もまったりしてて非常に心苦しい物がある。生前(?)そんなに食べてなかったから久し振りに食べたんだけど、美味さに少し感動したりしてたんだよね……へへへ……。
「えーっと、ご心配お掛けしました」
「……いえいえ、ご無事で何よりで御座います」
「はい。どこも問題無さそうです」
俺の無事が判ったという事で、拍手と歓声が起こり何かこのまま花火でも打ち上げて踊り出しそうな異様な気配にアシュマルナを恨みつつドン引くしか出来なかった……。詳細は判らないが神の子降臨イベントはしっかり行われていた様子だなあ、これは。どんな感じのものだったか後で教えてもらおう。
つーか、あの声って例の上司(伴侶)なんだろうか……。怒って連れ戻されてたけど大丈夫なのか?いや、まあ自業自得なんだけど。なんつーか、大人しくしておけばいいのに……。
あー、でも、お菓子だけは定期的にくれないかなあ。
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