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2章。バフ・マスター、Lv5覚醒
35話。バフ・マスター、ティファのスキルも超レアスキルに進化させる
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「あ、愛の結晶っ? アベル様っ! 私にもスキル強化バフを。私もまだ戦えます!」
ティファが取り乱した様子で叫ぶ。
「ティファは無理せず休んでいてくれ。僕とリディアでなんとかする」
「そうよ。私たちに任せて!」
怪我が回復したとはいえ、ティファは体力をかなり消耗しているようだ。無理はさせられない。
「いいえ! 私はアベル様の騎士ですよ。今、戦わなくてどうするんですか!?」
ティファは大声で訴えた。
「アベル様が黒衣の騎士を抑えている間に、私がアンジェラ王女を討ちます。どうかお役に立たせてください!」
僕は黒衣の騎士の斬撃を防ぎながら、考える。
黒衣の騎士。こいつは、やっぱりとんでもないヤツだ。アンジェラとのコンビは、僕とリディアの戦力を上回ってあまりある。
リディアが【大聖女】になったとはいえ、こちらからは有効な攻撃ができず、長期戦になれば敗北は必須だった。
逃げるにしても戦うにして、ティファのスキルを強化しなければ話にならないだろう。
「わかった……だけど無理はするなよ。ティファの【魔法剣】を強化する!」
『ティファの【魔法剣】のスキルを強化。【恋刃(このは)】へとグレードアップしました!
【恋刃(このは)】は大好きな人のために魔法剣を使うと攻撃力が3~6倍になるスキルです。想いが強ければ強いほど攻撃力が上がります』
おおっ。コイツは、すごい。
「ティファ! お前のスキルが【恋刃(このは)】になった! 大好きな人のために魔法剣を使うと攻撃力が上がるみたいだ!」
「ひっ、いやぁあああああ! な、なんですか、その恥ずかしいスキルは!? 恋の刃?」
ティファが顔を真っ赤にして慌てふためいている。
「ええっ? 好きな人って……」
リディアがジト目で、ティファの顔を見た。
「あなたやっぱり、アベルのことを」
「言わないで! 言わないでください!」
「そんなバレバレな態度を取っていれば、アベルのことが大好きだって言っているようなもんじゃない」
「うっわあああぁっ! 言わないでって言ったのに!?」
ティファは両手で顔を覆って喚く。
「ティファ、一体どうしたんだ? 僕のことが好きだってことが、恥ずかしい?
僕だってティファのことが大好きだそ」
「「はっ?」」
ティファとリディアが、呆気に取られた目で僕を見た。
「大事な家族だからな!」
黒衣の騎士と剣をぶつけ合う。
なぜか、コイツは先ほどから微妙に急所を外して攻撃してきているように感じた。
もしかして、遊んでいるのか?
だとしたら、好都合だ。
即死攻撃を受けなければ、リディアの回復魔法で、すぐさま傷を癒やすことができる。
「あ、ああっ。そういことね……」
「あぅ……アベル様はヒドイです」
リディアは安堵の息をつき、ティファは涙声になっている。
どうしたんだ。彼女たちは? ヒドイって、何が?
「と、とにかく気を取り直して。アンジェラ王女、あなたの相手は私です」
ティファが折れた剣を拾い上げる。
その刀身から火が噴き上がって、炎の刃を形成した。
魔法剣【フレイムソード】だ。【恋刃(このは)】のスキルで、その火力と輝きは大幅に増していた。
「魔法剣の攻撃力を3~6倍にするスキルですって? それが本当ならSランクオーバーのレアスキル……」
アンジェラが険しい顔で僕を見た。
「他人に新たなスキルを授けるなんて。女神にしかできないことなのに。あなたのバフ・マスターは異常というより、異質だわ。一体、何なの?」
ティファが取り乱した様子で叫ぶ。
「ティファは無理せず休んでいてくれ。僕とリディアでなんとかする」
「そうよ。私たちに任せて!」
怪我が回復したとはいえ、ティファは体力をかなり消耗しているようだ。無理はさせられない。
「いいえ! 私はアベル様の騎士ですよ。今、戦わなくてどうするんですか!?」
ティファは大声で訴えた。
「アベル様が黒衣の騎士を抑えている間に、私がアンジェラ王女を討ちます。どうかお役に立たせてください!」
僕は黒衣の騎士の斬撃を防ぎながら、考える。
黒衣の騎士。こいつは、やっぱりとんでもないヤツだ。アンジェラとのコンビは、僕とリディアの戦力を上回ってあまりある。
リディアが【大聖女】になったとはいえ、こちらからは有効な攻撃ができず、長期戦になれば敗北は必須だった。
逃げるにしても戦うにして、ティファのスキルを強化しなければ話にならないだろう。
「わかった……だけど無理はするなよ。ティファの【魔法剣】を強化する!」
『ティファの【魔法剣】のスキルを強化。【恋刃(このは)】へとグレードアップしました!
【恋刃(このは)】は大好きな人のために魔法剣を使うと攻撃力が3~6倍になるスキルです。想いが強ければ強いほど攻撃力が上がります』
おおっ。コイツは、すごい。
「ティファ! お前のスキルが【恋刃(このは)】になった! 大好きな人のために魔法剣を使うと攻撃力が上がるみたいだ!」
「ひっ、いやぁあああああ! な、なんですか、その恥ずかしいスキルは!? 恋の刃?」
ティファが顔を真っ赤にして慌てふためいている。
「ええっ? 好きな人って……」
リディアがジト目で、ティファの顔を見た。
「あなたやっぱり、アベルのことを」
「言わないで! 言わないでください!」
「そんなバレバレな態度を取っていれば、アベルのことが大好きだって言っているようなもんじゃない」
「うっわあああぁっ! 言わないでって言ったのに!?」
ティファは両手で顔を覆って喚く。
「ティファ、一体どうしたんだ? 僕のことが好きだってことが、恥ずかしい?
僕だってティファのことが大好きだそ」
「「はっ?」」
ティファとリディアが、呆気に取られた目で僕を見た。
「大事な家族だからな!」
黒衣の騎士と剣をぶつけ合う。
なぜか、コイツは先ほどから微妙に急所を外して攻撃してきているように感じた。
もしかして、遊んでいるのか?
だとしたら、好都合だ。
即死攻撃を受けなければ、リディアの回復魔法で、すぐさま傷を癒やすことができる。
「あ、ああっ。そういことね……」
「あぅ……アベル様はヒドイです」
リディアは安堵の息をつき、ティファは涙声になっている。
どうしたんだ。彼女たちは? ヒドイって、何が?
「と、とにかく気を取り直して。アンジェラ王女、あなたの相手は私です」
ティファが折れた剣を拾い上げる。
その刀身から火が噴き上がって、炎の刃を形成した。
魔法剣【フレイムソード】だ。【恋刃(このは)】のスキルで、その火力と輝きは大幅に増していた。
「魔法剣の攻撃力を3~6倍にするスキルですって? それが本当ならSランクオーバーのレアスキル……」
アンジェラが険しい顔で僕を見た。
「他人に新たなスキルを授けるなんて。女神にしかできないことなのに。あなたのバフ・マスターは異常というより、異質だわ。一体、何なの?」
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