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2章。学園のナンバー1を目指す
28話。学園1位の元婚約者、ヴァイスの活躍にますます惚れる
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【フィアナ視点】
わたくしはフィアナ・ブレイズ。王国随一の大貴族ブレイズ公爵家の令嬢にして、グロリアス騎士学園のナンバー1ですわ。
「さあ、あなた方が、【傾国】のジゼルの下僕では無いとおっしゃるなら、これを足蹴にしてご覧なさい!」
生徒会室で、わたくしは絵画を片手に誇り高く宣言しました。
ヴァイスさんから、この学園に大魔族ジゼルと、その下僕が入り込んでいるとの告発を受けて、さっそく放課後に調査に乗り出したのです。
わたくしはジゼルの姿を描いた絵画を使って、まず生徒会の男子生徒全員に『踏み絵』を行わせることにしました。
身近な人間に裏切り者がいるほど、恐ろしいことはありませんからね。
「……こぉ、これは姫のお姿!?」
書記の3年生が、明らかな拒絶反応を見せました。
大魔族【七公爵】どもの姿形は、授業の一環で生徒たちに共有されているのですわ。
「ほう? 姫のお姿か。キミからは、詳しく話を聞く必要がありそうだな」
「げはっ!?」
すかさず、副会長のレオナルドさんが書記生徒を床に組み伏せます。
ジゼルのスキル【傾国】は、男性を魅了して支配する力。なら下僕の炙り出しには、『踏み絵』が有効ですわ。
しかし、それにしても……
「……まさか、わたくしの身近にジゼルの下僕が潜んでいるなんて」
これにはさすがにショックを受けましたわ。
書記の彼は、真面目に仕事をこなし、怪しい素振りなど一切見せていませんでした。
『僕は敬愛するフィアナ様を助けて、この王国を守り抜く所存です!』
などと、昨年、彼が生徒会に入った時は、使命感に燃えた宣言までしていた程です。
いつから彼がジゼルに魅了されていたのかはわかりませんが、こうまで心を捻じ曲げられてしまうなんて恐ろしいことですわね。
「……認めたくはありませんが。これはヴァイスのお手柄ですね。ヤツの言っていたことは事実でした」
レオナルドさんは眉間に皺を寄せて、複雑そうな顔をしました。
「ええっ、ヴァイスさんの勇気ある告発には感謝せねばなりませんわね。彼には、我が生徒会より特別な恩賞を与えたいと思いますわ」
わたくしは、痩せて見違えるほど美しくなったヴァイスさんに想いを馳せました。
子供の頃、彼が成長したら、きっとこうなるだろうと思い描いていた以上の貴公子ぶりです。思わず頬が緩んでしまいますわ。
わたくし、自分で言うのもなんですが、面食いなのですわ。
理想の男性は、わたくしに匹敵するくらい強くて、美しい方。わたくしの眼鏡にかなう男性は、この学園ではせいぜいレオナルドさんくらいでしたが、ヴァイスさんの強さと美しさは、レオナルドさん以上だと、くっふぅ! 内心、もう大興奮ですのよ。
「もし知らずにいたら、学園が崩壊する危険に直面していたのは事実。僕に異論はありません」
「あら、レオナルドさん、意外と素直に認めますのね。今朝はヴァイスさんと大喧嘩をしておりましたのに」
「僕がヤツを軽蔑していた最大の理由は、貴族にあるまじき心根の卑しさ故にです。命懸けで、この学園とセリカ王女を守ろうとする男には、敬意を表しますよ」
レオナルドさんは、苦虫を噛み潰したような表情で告げました。
「もっとも、ヴァイスにセリカ王女を渡すつもりは、毛頭ありませんがね。1週間後は、公衆の面前でヤツを叩き潰して、格の違いを見せつけてご覧に入れます。僕とヴァイスとでは、これまで積み上げてきた努力の量が違いますから」
どうやらレオナルドさんは、ヴァイスさんをライバル視し出しているようですわね。ヴァイスさんが21位に昇格したのなら、もはや雑魚と侮ることはできませんわ。
「ええっ、その意気やよしですわ。それでこそ、強者を生み出さんとする国王陛下の御心に叶うというものです」
弱きことは罪であり、強者にこそ価値がある。勝利は何よりも優先し、勝者はすべてを手に入れる。
それが、学園の理事長である国王陛下のお考えですわ。
一見、乱暴な思想に思えますが……
真の強者とは、心も強き者。卑劣漢が頂点に君臨することは無い、というお考えがその根底にありますわ。
なればこそ、栄光あるブレイズ公爵家の令嬢として、このわたくしは誰よりも気高くあろうとしているのです。
「それにしても、フィアナ会長の行動の早さには感服しました。ヴァイスの話はもし間違っていたら、学園に師弟を通わせている貴族たちから、不興を買うところでしたが」
「ご心配無く。ヴァイスさんは、昔からわたくしにゾッコンでしたからね。それが大勢の前で、わたくしからの威圧に怯むこと無く、あそこまで真摯に訴えたのです。嘘などつくハズがないと確信しておりましたわ」
1つ歳下の婚約者だったヴァイスさんは、子供の頃は、それはそれはかわいらしく、愛しい存在でした。
それが故に、彼が外れスキルを授かり、落ちぶれてしまったのが、残念でした。
ですが、それはもはや過去の話です。
ヴァイスさんが連続して立てた手柄は、まさに値千金。
このわたくしを愛する資格は、十分にあると言えるでしょう。
ふふっ、それにしても、セリカさんを当て馬にして、このわたくしの気を引こうとなさるなんて。
そんなにも、わたくしに未練がお有りなんて、おかわいいですわ。再婚約したら、いっぱい愛して差し上げましょう。
今から楽しみですわ。
「しかし、生徒会にまでも、ジゼルの手下が入り込んでいるとなると。学園の関係者……それもかなりの大物貴族が、ジゼルの手引きをしているのは間違いないかと」
楽しい妄想に浸っていたわたくしは、レオナルドさんの一言で現実に引き戻されました。
「ふんっ、望むところですわ。たとえ、教師だろうと、理事の誰かであろうと。このわたくしに、こうまであからさまに喧嘩を売ったのです。ブレイズ公爵家の名にかけて、叩き潰してご覧に入れますわ!」
「さすがはフィアナ会長です。無論、この僕も全力で協力させていただきます」
「頼もしいですわ、レオナルドさん。では、書記はブレイズ公爵家の拷問官に引き渡します。情報を吐かせ、ジゼルとその手下どもを一網打尽にしますわよ」
「はっ!」
レオナルドさんは、魔力封じの枷を取り出して、書記生徒の両手にはめました。
これでもう書記生徒は身動きができず、魔法も使えません。
「おのれぇえええ! フィアナ・ブレイズ! これで僕は姫の寵愛を受けることが、できなくなってしまったじゃないか!?」
「寵愛? 相手は殿方を捨て駒としてしか見ていない、正真正銘の魔女ですわよ。くだらない幻想を見るのは、おやめなさいな」
わたくしは傲然と書紀生徒を見下ろしました。
「それよりも、ジゼルが誰なのか? 吐きなさい。わたくしがブチのめして差し上げますわ」
「ち、ちくしょう! いい気になるなよ! もはや手遅れなんだ。学園のダンジョンに潜ったセリカ王女は今頃……!」
「なんですって?」
聞き捨てならない言葉に、わたくしは硬直しました。
「まさか、すでに刺客を放っていたというの?」
「僕のフィアンセとなるセリカ王女に何をした!? 手荒なことをされたくなければ、詳しく話したまえ!」
レオナルドさんが、書記生徒の頭を押さえつけて恫喝します。
「昼休みにエレナさんが、ヴァイスさん、セリカさんの3人パーティでのダンジョン探索の許可を取りに来ましたわ。あのお二人が護衛に付いているなら、まず心配ないとは思いますが……」
「ぐひゃひゃひゃ! 残念だったなぁ! こっちには、トンデモナイ大物が味方についているんだぁ! ヴァイスはまぐれでガロンを倒したようだが、ダンジョン内で不意を打たれれば、全滅は必須!」
書記生徒は勝ち誇ったように笑いました。
「くぅっ!?」
これは……ヴァイスさんの告発の真偽を確かめるために、後手に回ってしまいましたわね。
「貴様らなど、しょせんは我が姫の足元にも及ばないと、思い知れぇえええッ!」
「フィアナ! 大変よぉおおおッ!」
「はえっ?」
その時、生徒会室に渦中の人物であるセリカさんが飛び込んできました。
わたくしたちは思い切り呆気に取られます。
【栄光なる席次】ナンバー5の2年生、ギルベルトさんも一緒です。
「セ、セリカさん、あなたはジゼルの刺客に襲われていらしたのでは?」
「がっ!? ギルベルトが、なぜぇええ!?」
書記生徒は目玉が飛び出るほど、驚いていました。
「……うん? その反応、もしかして君もジゼルの下僕かな? 悪いね。僕はヴァイスのおかげで、ジゼルの支配から解放されて正気に戻ったんだ」
書記生徒と目が合ったギルベルトさんが、鼻で笑いました。
「ヴァイスがガロンを倒したのは、マグレなんかじゃないよ。なにしろ僕は、セリカ王女を人質に取って、圧倒的優位に立ったのに、負けてしまったんだからさ」
「そうよ! ヴァイス君のおかげで助かったの!」
「そ、そんなまさかぁああッ!?」
生徒会の全員に衝撃が走りました。
わたくしはフィアナ・ブレイズ。王国随一の大貴族ブレイズ公爵家の令嬢にして、グロリアス騎士学園のナンバー1ですわ。
「さあ、あなた方が、【傾国】のジゼルの下僕では無いとおっしゃるなら、これを足蹴にしてご覧なさい!」
生徒会室で、わたくしは絵画を片手に誇り高く宣言しました。
ヴァイスさんから、この学園に大魔族ジゼルと、その下僕が入り込んでいるとの告発を受けて、さっそく放課後に調査に乗り出したのです。
わたくしはジゼルの姿を描いた絵画を使って、まず生徒会の男子生徒全員に『踏み絵』を行わせることにしました。
身近な人間に裏切り者がいるほど、恐ろしいことはありませんからね。
「……こぉ、これは姫のお姿!?」
書記の3年生が、明らかな拒絶反応を見せました。
大魔族【七公爵】どもの姿形は、授業の一環で生徒たちに共有されているのですわ。
「ほう? 姫のお姿か。キミからは、詳しく話を聞く必要がありそうだな」
「げはっ!?」
すかさず、副会長のレオナルドさんが書記生徒を床に組み伏せます。
ジゼルのスキル【傾国】は、男性を魅了して支配する力。なら下僕の炙り出しには、『踏み絵』が有効ですわ。
しかし、それにしても……
「……まさか、わたくしの身近にジゼルの下僕が潜んでいるなんて」
これにはさすがにショックを受けましたわ。
書記の彼は、真面目に仕事をこなし、怪しい素振りなど一切見せていませんでした。
『僕は敬愛するフィアナ様を助けて、この王国を守り抜く所存です!』
などと、昨年、彼が生徒会に入った時は、使命感に燃えた宣言までしていた程です。
いつから彼がジゼルに魅了されていたのかはわかりませんが、こうまで心を捻じ曲げられてしまうなんて恐ろしいことですわね。
「……認めたくはありませんが。これはヴァイスのお手柄ですね。ヤツの言っていたことは事実でした」
レオナルドさんは眉間に皺を寄せて、複雑そうな顔をしました。
「ええっ、ヴァイスさんの勇気ある告発には感謝せねばなりませんわね。彼には、我が生徒会より特別な恩賞を与えたいと思いますわ」
わたくしは、痩せて見違えるほど美しくなったヴァイスさんに想いを馳せました。
子供の頃、彼が成長したら、きっとこうなるだろうと思い描いていた以上の貴公子ぶりです。思わず頬が緩んでしまいますわ。
わたくし、自分で言うのもなんですが、面食いなのですわ。
理想の男性は、わたくしに匹敵するくらい強くて、美しい方。わたくしの眼鏡にかなう男性は、この学園ではせいぜいレオナルドさんくらいでしたが、ヴァイスさんの強さと美しさは、レオナルドさん以上だと、くっふぅ! 内心、もう大興奮ですのよ。
「もし知らずにいたら、学園が崩壊する危険に直面していたのは事実。僕に異論はありません」
「あら、レオナルドさん、意外と素直に認めますのね。今朝はヴァイスさんと大喧嘩をしておりましたのに」
「僕がヤツを軽蔑していた最大の理由は、貴族にあるまじき心根の卑しさ故にです。命懸けで、この学園とセリカ王女を守ろうとする男には、敬意を表しますよ」
レオナルドさんは、苦虫を噛み潰したような表情で告げました。
「もっとも、ヴァイスにセリカ王女を渡すつもりは、毛頭ありませんがね。1週間後は、公衆の面前でヤツを叩き潰して、格の違いを見せつけてご覧に入れます。僕とヴァイスとでは、これまで積み上げてきた努力の量が違いますから」
どうやらレオナルドさんは、ヴァイスさんをライバル視し出しているようですわね。ヴァイスさんが21位に昇格したのなら、もはや雑魚と侮ることはできませんわ。
「ええっ、その意気やよしですわ。それでこそ、強者を生み出さんとする国王陛下の御心に叶うというものです」
弱きことは罪であり、強者にこそ価値がある。勝利は何よりも優先し、勝者はすべてを手に入れる。
それが、学園の理事長である国王陛下のお考えですわ。
一見、乱暴な思想に思えますが……
真の強者とは、心も強き者。卑劣漢が頂点に君臨することは無い、というお考えがその根底にありますわ。
なればこそ、栄光あるブレイズ公爵家の令嬢として、このわたくしは誰よりも気高くあろうとしているのです。
「それにしても、フィアナ会長の行動の早さには感服しました。ヴァイスの話はもし間違っていたら、学園に師弟を通わせている貴族たちから、不興を買うところでしたが」
「ご心配無く。ヴァイスさんは、昔からわたくしにゾッコンでしたからね。それが大勢の前で、わたくしからの威圧に怯むこと無く、あそこまで真摯に訴えたのです。嘘などつくハズがないと確信しておりましたわ」
1つ歳下の婚約者だったヴァイスさんは、子供の頃は、それはそれはかわいらしく、愛しい存在でした。
それが故に、彼が外れスキルを授かり、落ちぶれてしまったのが、残念でした。
ですが、それはもはや過去の話です。
ヴァイスさんが連続して立てた手柄は、まさに値千金。
このわたくしを愛する資格は、十分にあると言えるでしょう。
ふふっ、それにしても、セリカさんを当て馬にして、このわたくしの気を引こうとなさるなんて。
そんなにも、わたくしに未練がお有りなんて、おかわいいですわ。再婚約したら、いっぱい愛して差し上げましょう。
今から楽しみですわ。
「しかし、生徒会にまでも、ジゼルの手下が入り込んでいるとなると。学園の関係者……それもかなりの大物貴族が、ジゼルの手引きをしているのは間違いないかと」
楽しい妄想に浸っていたわたくしは、レオナルドさんの一言で現実に引き戻されました。
「ふんっ、望むところですわ。たとえ、教師だろうと、理事の誰かであろうと。このわたくしに、こうまであからさまに喧嘩を売ったのです。ブレイズ公爵家の名にかけて、叩き潰してご覧に入れますわ!」
「さすがはフィアナ会長です。無論、この僕も全力で協力させていただきます」
「頼もしいですわ、レオナルドさん。では、書記はブレイズ公爵家の拷問官に引き渡します。情報を吐かせ、ジゼルとその手下どもを一網打尽にしますわよ」
「はっ!」
レオナルドさんは、魔力封じの枷を取り出して、書記生徒の両手にはめました。
これでもう書記生徒は身動きができず、魔法も使えません。
「おのれぇえええ! フィアナ・ブレイズ! これで僕は姫の寵愛を受けることが、できなくなってしまったじゃないか!?」
「寵愛? 相手は殿方を捨て駒としてしか見ていない、正真正銘の魔女ですわよ。くだらない幻想を見るのは、おやめなさいな」
わたくしは傲然と書紀生徒を見下ろしました。
「それよりも、ジゼルが誰なのか? 吐きなさい。わたくしがブチのめして差し上げますわ」
「ち、ちくしょう! いい気になるなよ! もはや手遅れなんだ。学園のダンジョンに潜ったセリカ王女は今頃……!」
「なんですって?」
聞き捨てならない言葉に、わたくしは硬直しました。
「まさか、すでに刺客を放っていたというの?」
「僕のフィアンセとなるセリカ王女に何をした!? 手荒なことをされたくなければ、詳しく話したまえ!」
レオナルドさんが、書記生徒の頭を押さえつけて恫喝します。
「昼休みにエレナさんが、ヴァイスさん、セリカさんの3人パーティでのダンジョン探索の許可を取りに来ましたわ。あのお二人が護衛に付いているなら、まず心配ないとは思いますが……」
「ぐひゃひゃひゃ! 残念だったなぁ! こっちには、トンデモナイ大物が味方についているんだぁ! ヴァイスはまぐれでガロンを倒したようだが、ダンジョン内で不意を打たれれば、全滅は必須!」
書記生徒は勝ち誇ったように笑いました。
「くぅっ!?」
これは……ヴァイスさんの告発の真偽を確かめるために、後手に回ってしまいましたわね。
「貴様らなど、しょせんは我が姫の足元にも及ばないと、思い知れぇえええッ!」
「フィアナ! 大変よぉおおおッ!」
「はえっ?」
その時、生徒会室に渦中の人物であるセリカさんが飛び込んできました。
わたくしたちは思い切り呆気に取られます。
【栄光なる席次】ナンバー5の2年生、ギルベルトさんも一緒です。
「セ、セリカさん、あなたはジゼルの刺客に襲われていらしたのでは?」
「がっ!? ギルベルトが、なぜぇええ!?」
書記生徒は目玉が飛び出るほど、驚いていました。
「……うん? その反応、もしかして君もジゼルの下僕かな? 悪いね。僕はヴァイスのおかげで、ジゼルの支配から解放されて正気に戻ったんだ」
書記生徒と目が合ったギルベルトさんが、鼻で笑いました。
「ヴァイスがガロンを倒したのは、マグレなんかじゃないよ。なにしろ僕は、セリカ王女を人質に取って、圧倒的優位に立ったのに、負けてしまったんだからさ」
「そうよ! ヴァイス君のおかげで助かったの!」
「そ、そんなまさかぁああッ!?」
生徒会の全員に衝撃が走りました。
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