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2章。学園のナンバー1を目指す
15話。学園のナンバー2に決闘を挑む
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「はぁ!? エレナさん、それは何の冗談?」
「ヴァイスは学園の恥だろう?」
俺を弁護するエレナの発言は、あまりにも突拍子が無さ過ぎて、生徒たちは呆気に取られていた。
昨日、セリカとエレナが事情聴取のために学園を休んだこともあり、王女襲撃事件の詳細については、まだ広まっていなかったらしい。
「ほう? まさか、君はあのヴァイス・シルフィードなのか?」
その時、ゾッとするような冷たい声音がした。
生徒たちの人垣が割れて、すらっとした高身長の男子生徒が顔を出す。
メガネを掛けた理知的な容貌の彼は、レオナルド・リーベルト。【栄光なる席次】ナンバー2だ。
「きゃあぁあああああッ! レオナルド先輩よ!」
途端に女子生徒たちから熱烈な歓声が上がった。
容姿端麗、成績優秀、家柄抜群の3年生レオナルドは、俺とは真逆で女子からの憧れの的だった。
「大変な変わりようで驚いたが……ヴァイス、キミのような下等な人間はセリカ王女には相応しくない。並んで歩くのでさえ、冒涜であり不快だ。王女殿下と、すみやかに離れたまえ」
「……悪いんですがレオナルド先輩、それはできません。俺はセリカの恋人兼従者になりましから」
俺はキッパリと告げる。
ゲームシナリオでは、レオナルドは勇者アレンを『平民は栄光あるグロリアス騎士学園にはふさわしくない』と言って、追い出そうするライバルキャラだった。
その一番の動機は、勇者アレンがこともあろうに、レオナルドが婚約したいと狙っているセリカとラブラブしていたからだ。
だから、確実に絡んで来るだろうと思っていた。
「失礼でしょ、レオナルド君。私たちは恋人同士で、今夜から同じ部屋で寝るのよ!」
セリカが、ここぞとばかりに俺との熱愛ぶりをアピールした。
「なっ!?」
周囲から浴びせられる殺気が、その苛烈さをさらに高める。
「ほう?」
レオナルドの目つきが、より険悪化した。
「なんと卑劣な! 恐れ多くも王女殿下の弱みを握って、脅迫しているのだな!」
レオナルドより魔法の雷撃が放たれた。それが俺を打ち据えて、全身に痺れが走る。
痛って!? こ、こいつ、いきなり攻撃してくるとは……
さすがの魔法発動速度の早さで、20キロの重りを手足に付けた状態では、反応ができなかった。
「レオナルド先輩、何を!?」
「なに、麻痺させただけだ。それに学園のゴミを掃除するのは、生徒会副会長としての義務だ」
エレナが喰ってかかるが、ヤツはどこ吹く風だった。
「セリカ王女、ご安心ください。そのゴミは、この僕が責任を持って処分します。まずは、拷問にでもかけて、脅迫のネタを破棄させましょう」
「ゴミ!? ヴァイス兄様がゴミですか!? 許せません、取り消してください! 先ほども言いましたが、兄様は魔族化したガロン先輩を倒して、セリカ様を救ったんですよ!」
「はぁ……?」
一瞬の静寂が、その場を支配する。
「なんだってぇえええッ!?」
「そ、それは本当なのか!?」
次の瞬間、上を下への大騒ぎになった。
ガロンが魔族化したなど、もし嘘ならエレナは重大な名誉毀損で処罰される。故に、今度の発言には信憑性があった。
「本当です! でなければ、兄様がセリカ様の恋人になって、手に握って歩くなんて有り得ないじゃないですか!? 同じ部屋で寝るなんて、本来ならこの私が絶対に許しませんよ!」
「た、確かに……!」
生徒たちは驚きまくっている。
「そうよ! 私たちの仲は、国王であるお父様公認! お父様もヴァイス君には期待しているわ!」
「なにぃ!? こ、国王陛下が!?」
これにはレオナルドも仰天した。
「えっ、えーと、レオナルド先輩、セリカの身を守るために、俺が夜の護衛も担当するだけです。なにもいかがわしいことはありません」
とりあえず、釈明をしておく。
「うんうん、今夜が楽しみ!」
しかし、それをすぐにセリカがブチ壊した。彼女は俺の腕を取って、愛おしそうに身体を押し付けてくる。
「おわっ、胸が!? 何度も言ったように、エッチなことは絶対にしないからな!」
「さ、先ほどから聞いていれば、恐れ多くも王女殿下を呼び捨てにしているだと……?」
レオナルドから鬼気迫る怒気が立ち昇った。
「それに、まさかエレナ君の手柄を奪い、自分こそ魔族を倒してセリカ王女を救ったなどと国王陛下に嘘を言って取り入るとは……恥を知れ!」
「へ……?」
ヤツの取り巻きの生徒たちが、次々に賛同の声を上げる。
「まさか、このような卑劣な策を弄そうとは。許せませんねレオナルド様!」
「学園の恥であるヴァイスは、今すぐ退学にすべきです!」
「って、なんだその言いがかりは!?」
まあ、良く考えれば……ふつうは落ちこぼれのヴァイスがそんな勇者にしかできないような活躍をしたなんて思わないか。
しかし、妹の手柄を奪ったなどと言われては、心外だ。
「ちょっとレオナルド君、ひどいじゃない! 私は実際にヴァイス君に助けてもらったのよ!」
「そうです、私も証言します! ヴァイス兄様こそ、真の英雄です! 兄様がいなかったら、今頃、王国は大惨事に見舞われていました!」
「……哀れな。セリカ王女、この俗物に、よほど大きな弱みを握られているのですね。ご安心ください。この僕が栄光なるリーベルト公爵家の名にかけて、ヴァイスを叩き潰し、この学園から追放してご覧に入れます!」
「はぁ!?」
コ、コイツ、なんという強烈な思い込みだ。
もしかして、セリカを学園のゴミと見下していた俺に奪われて、逆上しているのか?
「それとエレナ君、まさか、これは君たちシルフィード伯爵家が、王家と婚姻関係を結ぶために仕組んだ策謀であったりするのかね? 嘆かわしい! このようなクズの片棒を担ぐというなら、たとえナンバー3の君だろうと容赦はしない!」
「そ、そんな訳ないじゃありませんか!? 事実関係をちゃんと調べていただければわかります!」
「どうだか。女性の君では例え1位になっても、王女殿下との結婚は不可能だからな。セリカ王女、まずはこちらへ。このような男にエスコートを任せては、あなたの品位が疑われます」
レオナルドはセリカに歩みよって、その腕を強引に掴んだ。
「痛い!? ちょっと離して!」
「いいえ。今日のあなたは最悪だ。やはり、しょせんは下賤な血が入った庶子か。今後は僕のそばで、僕の花嫁となるにふさわしい振る舞いを学んでいただきます!」
「レオナルド先輩、いくらなんでも横暴ですよ!?」
エレナがレオナルドを制止しようとする。
「ナンバー3ごときが、黙りたまえ。国王陛下は強者こそ、王女殿下の婚約者にふさわしいとおっしゃられている!」
レオナルドは腕を振り上げ、エレナに平手打ちを浴びせようとした。
コイツ……!
俺は寸前で、レオナルドの前に割って入り、身体を張ってエレナを守った。
昨晩の特訓の成果が出て、風魔法のコントロール精度が高まり、より爆発的な加速が可能になっていた。
「兄様!?」
「なにぃ、速い!?」
エレナは俺を兄だと慕ってくれていた。
そんな妹を殴ろうとするなんて、許せない。
それに、コイツはセリカを庶子だと見下した。そのせいで、セリカが悲しい顔をしたのを見て、何も感じないのか?
「まさか、この僕の【スタン・ボルト】を受けて、すぐに動けるというのか!?」
「風圧で加速するシルフィード伯爵家の【風走り】ですよ、レオナルド先輩。とっ。ようやく、麻痺が抜けてきました」
俺はポケットから手袋を取り出して、レオナルドに叩きつけた。
これは伝統的な貴族の決闘の申し込みだ。
「レオナルド先輩、あんたに【栄光なる決闘】を申し込む。もし俺が勝ったら、セリカの婚約者になるのはあきらめろ。あんたにセリカはふさわしくない!」
「ヴァイスは学園の恥だろう?」
俺を弁護するエレナの発言は、あまりにも突拍子が無さ過ぎて、生徒たちは呆気に取られていた。
昨日、セリカとエレナが事情聴取のために学園を休んだこともあり、王女襲撃事件の詳細については、まだ広まっていなかったらしい。
「ほう? まさか、君はあのヴァイス・シルフィードなのか?」
その時、ゾッとするような冷たい声音がした。
生徒たちの人垣が割れて、すらっとした高身長の男子生徒が顔を出す。
メガネを掛けた理知的な容貌の彼は、レオナルド・リーベルト。【栄光なる席次】ナンバー2だ。
「きゃあぁあああああッ! レオナルド先輩よ!」
途端に女子生徒たちから熱烈な歓声が上がった。
容姿端麗、成績優秀、家柄抜群の3年生レオナルドは、俺とは真逆で女子からの憧れの的だった。
「大変な変わりようで驚いたが……ヴァイス、キミのような下等な人間はセリカ王女には相応しくない。並んで歩くのでさえ、冒涜であり不快だ。王女殿下と、すみやかに離れたまえ」
「……悪いんですがレオナルド先輩、それはできません。俺はセリカの恋人兼従者になりましから」
俺はキッパリと告げる。
ゲームシナリオでは、レオナルドは勇者アレンを『平民は栄光あるグロリアス騎士学園にはふさわしくない』と言って、追い出そうするライバルキャラだった。
その一番の動機は、勇者アレンがこともあろうに、レオナルドが婚約したいと狙っているセリカとラブラブしていたからだ。
だから、確実に絡んで来るだろうと思っていた。
「失礼でしょ、レオナルド君。私たちは恋人同士で、今夜から同じ部屋で寝るのよ!」
セリカが、ここぞとばかりに俺との熱愛ぶりをアピールした。
「なっ!?」
周囲から浴びせられる殺気が、その苛烈さをさらに高める。
「ほう?」
レオナルドの目つきが、より険悪化した。
「なんと卑劣な! 恐れ多くも王女殿下の弱みを握って、脅迫しているのだな!」
レオナルドより魔法の雷撃が放たれた。それが俺を打ち据えて、全身に痺れが走る。
痛って!? こ、こいつ、いきなり攻撃してくるとは……
さすがの魔法発動速度の早さで、20キロの重りを手足に付けた状態では、反応ができなかった。
「レオナルド先輩、何を!?」
「なに、麻痺させただけだ。それに学園のゴミを掃除するのは、生徒会副会長としての義務だ」
エレナが喰ってかかるが、ヤツはどこ吹く風だった。
「セリカ王女、ご安心ください。そのゴミは、この僕が責任を持って処分します。まずは、拷問にでもかけて、脅迫のネタを破棄させましょう」
「ゴミ!? ヴァイス兄様がゴミですか!? 許せません、取り消してください! 先ほども言いましたが、兄様は魔族化したガロン先輩を倒して、セリカ様を救ったんですよ!」
「はぁ……?」
一瞬の静寂が、その場を支配する。
「なんだってぇえええッ!?」
「そ、それは本当なのか!?」
次の瞬間、上を下への大騒ぎになった。
ガロンが魔族化したなど、もし嘘ならエレナは重大な名誉毀損で処罰される。故に、今度の発言には信憑性があった。
「本当です! でなければ、兄様がセリカ様の恋人になって、手に握って歩くなんて有り得ないじゃないですか!? 同じ部屋で寝るなんて、本来ならこの私が絶対に許しませんよ!」
「た、確かに……!」
生徒たちは驚きまくっている。
「そうよ! 私たちの仲は、国王であるお父様公認! お父様もヴァイス君には期待しているわ!」
「なにぃ!? こ、国王陛下が!?」
これにはレオナルドも仰天した。
「えっ、えーと、レオナルド先輩、セリカの身を守るために、俺が夜の護衛も担当するだけです。なにもいかがわしいことはありません」
とりあえず、釈明をしておく。
「うんうん、今夜が楽しみ!」
しかし、それをすぐにセリカがブチ壊した。彼女は俺の腕を取って、愛おしそうに身体を押し付けてくる。
「おわっ、胸が!? 何度も言ったように、エッチなことは絶対にしないからな!」
「さ、先ほどから聞いていれば、恐れ多くも王女殿下を呼び捨てにしているだと……?」
レオナルドから鬼気迫る怒気が立ち昇った。
「それに、まさかエレナ君の手柄を奪い、自分こそ魔族を倒してセリカ王女を救ったなどと国王陛下に嘘を言って取り入るとは……恥を知れ!」
「へ……?」
ヤツの取り巻きの生徒たちが、次々に賛同の声を上げる。
「まさか、このような卑劣な策を弄そうとは。許せませんねレオナルド様!」
「学園の恥であるヴァイスは、今すぐ退学にすべきです!」
「って、なんだその言いがかりは!?」
まあ、良く考えれば……ふつうは落ちこぼれのヴァイスがそんな勇者にしかできないような活躍をしたなんて思わないか。
しかし、妹の手柄を奪ったなどと言われては、心外だ。
「ちょっとレオナルド君、ひどいじゃない! 私は実際にヴァイス君に助けてもらったのよ!」
「そうです、私も証言します! ヴァイス兄様こそ、真の英雄です! 兄様がいなかったら、今頃、王国は大惨事に見舞われていました!」
「……哀れな。セリカ王女、この俗物に、よほど大きな弱みを握られているのですね。ご安心ください。この僕が栄光なるリーベルト公爵家の名にかけて、ヴァイスを叩き潰し、この学園から追放してご覧に入れます!」
「はぁ!?」
コ、コイツ、なんという強烈な思い込みだ。
もしかして、セリカを学園のゴミと見下していた俺に奪われて、逆上しているのか?
「それとエレナ君、まさか、これは君たちシルフィード伯爵家が、王家と婚姻関係を結ぶために仕組んだ策謀であったりするのかね? 嘆かわしい! このようなクズの片棒を担ぐというなら、たとえナンバー3の君だろうと容赦はしない!」
「そ、そんな訳ないじゃありませんか!? 事実関係をちゃんと調べていただければわかります!」
「どうだか。女性の君では例え1位になっても、王女殿下との結婚は不可能だからな。セリカ王女、まずはこちらへ。このような男にエスコートを任せては、あなたの品位が疑われます」
レオナルドはセリカに歩みよって、その腕を強引に掴んだ。
「痛い!? ちょっと離して!」
「いいえ。今日のあなたは最悪だ。やはり、しょせんは下賤な血が入った庶子か。今後は僕のそばで、僕の花嫁となるにふさわしい振る舞いを学んでいただきます!」
「レオナルド先輩、いくらなんでも横暴ですよ!?」
エレナがレオナルドを制止しようとする。
「ナンバー3ごときが、黙りたまえ。国王陛下は強者こそ、王女殿下の婚約者にふさわしいとおっしゃられている!」
レオナルドは腕を振り上げ、エレナに平手打ちを浴びせようとした。
コイツ……!
俺は寸前で、レオナルドの前に割って入り、身体を張ってエレナを守った。
昨晩の特訓の成果が出て、風魔法のコントロール精度が高まり、より爆発的な加速が可能になっていた。
「兄様!?」
「なにぃ、速い!?」
エレナは俺を兄だと慕ってくれていた。
そんな妹を殴ろうとするなんて、許せない。
それに、コイツはセリカを庶子だと見下した。そのせいで、セリカが悲しい顔をしたのを見て、何も感じないのか?
「まさか、この僕の【スタン・ボルト】を受けて、すぐに動けるというのか!?」
「風圧で加速するシルフィード伯爵家の【風走り】ですよ、レオナルド先輩。とっ。ようやく、麻痺が抜けてきました」
俺はポケットから手袋を取り出して、レオナルドに叩きつけた。
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第17回ファンタジー小説大賞にエントリーしております!
おもしろかったら、ぜひ投票してください!
カクヨムでも連載しています。
https://kakuyomu.jp/works/16817330660648111686
おもしろかったら、ぜひ投票してください!
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