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再び目を開けて横を見るとベッドの横に椅子を置いたミモザが目を閉じて座っていた。
ゲームでは知り得ないアドルの記憶はバッチリと融合したのは良いけど、妹を見送り眠りについて目が覚めたらアドルになってると言う事は、俺は死んだのか?
「…ん…アドル?」
「…ゴメン、起こした?」
「いや、こっちこそゴメン。従者なのに。」
「いやいや、従者…ってかさぁ…ミモザ、まだ未成年じゃん。」
「ミィ・セイ・ネン?」
何だ、その名前は?
「ゴメン、言い間違えた。」
未成年って概念はこの世界にはなかったな。
「ミモザは俺の専属なんだろ?なら、普通の主従関係なんていらないよ。対等でいたい。」
こんな子どもにお世話させるのも気が引けるしな。
「…アドル、ホントに変わったな。記憶がなくなったせいか?」
「そんなに違うか?」
「違うというか…出会った頃は真面目というか不器用というか…優しいのは分かったよ?でも、今は不器用さが消えて…うん、何か年相応になった。」
「え?」
俺、結構大人よ⁈
「そ…そっかなぁ。」
あぁぁぁ…結構ショック…
「うん。前にも対等でいたいと言われて無理だと思ったけど、今なら大丈夫そうだ。」
ニッコリ笑って俺の頭を撫でるミモザを見ると、幼い頃に近所にいた兄ちゃんを思い出す。
頼もしくて、明るくて優しい…こんな綺麗な顔じゃなかったけど。
「何?」
「なんでもない。」
「お前は俺が守るから。」
「うん…でも、無茶はしないでくれよな。」
それから俺は、再び学園生活を送り意外にもしっくりとこの世界に馴染んでいった。
そして俺が学園で2年になった頃……
___ワァァァ!聖女がご降臨されたぞ‼︎___
聖女の降臨の知らせが城下へと知らせが響いた。
俺達四季を守護する者は生まれた時や幼い頃に覚醒するが、聖女は12~15の歳に覚醒する。
ゲームの通り、辺境伯が運営している孤児院で見つかった美少女。
うん…美少女…中身も美人なんて…記憶でしかないけど駆け引き上手な令嬢ばかり囲まれた俺には唯一の癒しじゃね?
ゲームの感じじゃ、小鳥とキャッキャウフフなんだろ?
きっと、ララララ~♪って窓から歌えばネズミや鳥たち動物が色々とやってくるんだろ?
是非とも中庭でやってくれ、影からしっかり見守るからっ。
「初めまして、ランドルフ・アンジュです。」
___んんん~?___
俺達との顔合わせが遅いなとは思っていたけど、名前が逆とはどういう事だ?
顔は…うん、ゲームの通り可愛いと思う。
でも、髪は短いし…それより何より…
___パンツスタイルゥゥ___
声は…若干ハスキーボイスな女の子とも…言えなくは…
「聖女と言われていたましたが、神官の思い込みで…その…」
「俺、男です。」
ですよねぇ~、改めて聞いたらバッチリ声低いじゃん。
耳にフィルター掛けてたよ。
「なので、聖女…ではなく神子として改めて城下には伝えます…」
当時、孤児院から神殿へ来た時のランドルフはボブヘアだったらしく、浮足立った神官達と混乱して口数少なかったランドルフの見た目で『聖女』と、間違われたらしい。
「俺…男って、言ったのに…」
あぁ…俗に言う『ボクっ娘』とでも思われたか…声はしっかり低いのに、この見た目で勘違いしたんだろうなぁ。
「今日は短い時間ではございますが、今後皆様が守護する神子との語らいもございますでしょうし…私は席を外させて頂きます。」
そそくさと逃げて部屋を出る神官。
沈黙の間に素早く用意されたブランチセットと、残されて1人固まる給仕係が可哀想になってきた。
「「「「「………」」」」」
しばらく沈黙が流れ出す。
カルロ、いつもの熱血漢で行けっ!
「……ぁ…ぅ……えぇ…?」
コイツの名前はカルロ・ロッセリーニ、夏の守護者でソードマスターでもあり幼馴染だ。
…手がアワアワしとる…
元々可愛い女子とのコミュニケーションが苦手なヤツだったけど、可愛い男子もダメなんかいっ。
お前、ゲームじゃ聖女にグイグイ行ってたんだぞ!
じゃあ、リナルド…
「…………」
…は元からコミュ障だった…
横で顔を真っ赤にしてるのはリナルド・アンツァネッロ。
こう見えて天才魔術師で、様々な魔導具を制作している秋の守護者だ。
仕方がねぇ…じゃあルビアン!
「…こっ…こここの度は、ウチの神官が多大なご迷惑を……」
…おぅ…初めて見たぞ、こんな姿。
そして逆に真っ青になっているのはルビアン・ヴィットリオ、春の守護者だ。
物腰が柔らかく、こういった時には場を和ませてくれるんだが…いかん…これ、プルプル震えて土下座しそうな勢いだ!
「ん゛んぅっ!みんな、落ち着け!」
おかしい…ゲームでの冬の守護者である俺は一番寡黙だったはずなんだが?
取り敢えず動揺するみんなの前に立ち、ランドルフに挨拶をした。
「…失礼致しました。神子アンジュ様…私共はこの先貴方様を守護する四季の加護を持つ者達にございます。」
俺はみんなの名前を紹介した。
「いつもはもう少し落ち着いてはいるのですが、聖女と伺っておりましたので…その…」
「俺ではやはり…ダメですよね。」
「いえっ、そういう訳ではございません!逆に可憐な令嬢と伺っておりましたので女性の扱いが無作法な私共には安心したものの…その…なっ!」
カルロに目配せすると激しく頷いていた。
腕とか細いんだもんなぁ。
ポッキリ折れそうじゃん?
「……弱く…見えると。」
「あ…いやぁ~…」
ん、何か怒ってる?
「俺はこの顔のお陰で孤児院でも幼い頃は虐められてました。でも、院長様より護身術を兼ねて剣術も習いましたし、皆さんのご心配されるほど…っ…弱くはないと思いますっ!」
「「「「………っ!」」」」
上目遣いで俺達に抗議する姿に息を呑んだ。
頬をプゥと膨らませて、拗ねてる姿のどこが頼もしいと?
でも…
「……プフッ…」
可愛いな、妹を思い出す。
「エルミ様?」
「あ~、面倒臭いっ。これからの付き合いが長いんだし、俺の事はアドルで良いよ。俺達も貴方様をランドルフ様って呼ぶし、みんなもそれで良いよな。」
「アドルッ、言葉っ!」
「あ。」
そういや、この時点じゃ敬語だったよな。
「クスクス…はい…じゃあ、そうしま…そうする。みなさんも俺に敬語はやめてくださ……あ、やめて…ほしい。」
この後ルビアンが本来の落ち着きを取り戻し、自分達の事を話した。
ランドルフ様はその後、1年へ編入。
みんなと打ち解け、ゲームとは違った濃い日々の時間はあっという間に過ぎて行って俺達の卒業式となった。
「アドル…みんな…卒業おめでとう…」
「おぅ。」
学園生活で剣術や勉強を共にしたランディは俺達の仲も深まり、様付けもなくなって気軽に呼び合うようになった。
日夜勉強に励み、今では学年で一番の成績をとっている。
「うん。アドル達はこれから塔で暮らすの?」
「あぁ。」
「遊びに行っても良い?」
「ん~、俺は色々やることがあるしなぁ。」
塔に入ったら畑を作りたかったので父にバレない内に庭師と色々詰めてかなきゃいけないんだよなぁ。
「私も神官としての仕事がありますしね。」
春の守護する力があるルビアンは幼い頃から癒やしの力が強かったので神殿で過ごす事が多かった。
今後は聖j…いや、神子と一緒に行くための下準備もあるのだろう。
「僕はランディをサポートする魔導具の作成があるから会えるね。」
今まで聖女がたて続きに出現したので今回もと思い込んでいた国は聖女のサポート魔導具ばかりを作成し、蓋を開ければ神子だったと慌ててリナルド達に依頼して製作しているという。
ゲーム自体は乙女ゲームだったから、それで正解なんだが…やっぱり俺が介入した事で不具合が生まれているのか?
「寂しがるなよランディッ、俺がいるだろ?」
バシバシとランディの背中を叩くカルロは初対面の時とは思えない程にランディを可愛がっていた。
「……そうだね…」
何故かスンとなるランディ。
鬱陶しそうに肩に置かれたカルロの手をどけた。
一応、カルロも攻略対象だよ?
溺愛する兄に反抗する弟の図…思春期か?
ランディの剣術指導もあり、今の所俺達の中では一番よく会う攻略対象となる。
その内、兄への思いが恋心へ…なぁ~んて、ありそうだよな☆
ゲームでは知り得ないアドルの記憶はバッチリと融合したのは良いけど、妹を見送り眠りについて目が覚めたらアドルになってると言う事は、俺は死んだのか?
「…ん…アドル?」
「…ゴメン、起こした?」
「いや、こっちこそゴメン。従者なのに。」
「いやいや、従者…ってかさぁ…ミモザ、まだ未成年じゃん。」
「ミィ・セイ・ネン?」
何だ、その名前は?
「ゴメン、言い間違えた。」
未成年って概念はこの世界にはなかったな。
「ミモザは俺の専属なんだろ?なら、普通の主従関係なんていらないよ。対等でいたい。」
こんな子どもにお世話させるのも気が引けるしな。
「…アドル、ホントに変わったな。記憶がなくなったせいか?」
「そんなに違うか?」
「違うというか…出会った頃は真面目というか不器用というか…優しいのは分かったよ?でも、今は不器用さが消えて…うん、何か年相応になった。」
「え?」
俺、結構大人よ⁈
「そ…そっかなぁ。」
あぁぁぁ…結構ショック…
「うん。前にも対等でいたいと言われて無理だと思ったけど、今なら大丈夫そうだ。」
ニッコリ笑って俺の頭を撫でるミモザを見ると、幼い頃に近所にいた兄ちゃんを思い出す。
頼もしくて、明るくて優しい…こんな綺麗な顔じゃなかったけど。
「何?」
「なんでもない。」
「お前は俺が守るから。」
「うん…でも、無茶はしないでくれよな。」
それから俺は、再び学園生活を送り意外にもしっくりとこの世界に馴染んでいった。
そして俺が学園で2年になった頃……
___ワァァァ!聖女がご降臨されたぞ‼︎___
聖女の降臨の知らせが城下へと知らせが響いた。
俺達四季を守護する者は生まれた時や幼い頃に覚醒するが、聖女は12~15の歳に覚醒する。
ゲームの通り、辺境伯が運営している孤児院で見つかった美少女。
うん…美少女…中身も美人なんて…記憶でしかないけど駆け引き上手な令嬢ばかり囲まれた俺には唯一の癒しじゃね?
ゲームの感じじゃ、小鳥とキャッキャウフフなんだろ?
きっと、ララララ~♪って窓から歌えばネズミや鳥たち動物が色々とやってくるんだろ?
是非とも中庭でやってくれ、影からしっかり見守るからっ。
「初めまして、ランドルフ・アンジュです。」
___んんん~?___
俺達との顔合わせが遅いなとは思っていたけど、名前が逆とはどういう事だ?
顔は…うん、ゲームの通り可愛いと思う。
でも、髪は短いし…それより何より…
___パンツスタイルゥゥ___
声は…若干ハスキーボイスな女の子とも…言えなくは…
「聖女と言われていたましたが、神官の思い込みで…その…」
「俺、男です。」
ですよねぇ~、改めて聞いたらバッチリ声低いじゃん。
耳にフィルター掛けてたよ。
「なので、聖女…ではなく神子として改めて城下には伝えます…」
当時、孤児院から神殿へ来た時のランドルフはボブヘアだったらしく、浮足立った神官達と混乱して口数少なかったランドルフの見た目で『聖女』と、間違われたらしい。
「俺…男って、言ったのに…」
あぁ…俗に言う『ボクっ娘』とでも思われたか…声はしっかり低いのに、この見た目で勘違いしたんだろうなぁ。
「今日は短い時間ではございますが、今後皆様が守護する神子との語らいもございますでしょうし…私は席を外させて頂きます。」
そそくさと逃げて部屋を出る神官。
沈黙の間に素早く用意されたブランチセットと、残されて1人固まる給仕係が可哀想になってきた。
「「「「「………」」」」」
しばらく沈黙が流れ出す。
カルロ、いつもの熱血漢で行けっ!
「……ぁ…ぅ……えぇ…?」
コイツの名前はカルロ・ロッセリーニ、夏の守護者でソードマスターでもあり幼馴染だ。
…手がアワアワしとる…
元々可愛い女子とのコミュニケーションが苦手なヤツだったけど、可愛い男子もダメなんかいっ。
お前、ゲームじゃ聖女にグイグイ行ってたんだぞ!
じゃあ、リナルド…
「…………」
…は元からコミュ障だった…
横で顔を真っ赤にしてるのはリナルド・アンツァネッロ。
こう見えて天才魔術師で、様々な魔導具を制作している秋の守護者だ。
仕方がねぇ…じゃあルビアン!
「…こっ…こここの度は、ウチの神官が多大なご迷惑を……」
…おぅ…初めて見たぞ、こんな姿。
そして逆に真っ青になっているのはルビアン・ヴィットリオ、春の守護者だ。
物腰が柔らかく、こういった時には場を和ませてくれるんだが…いかん…これ、プルプル震えて土下座しそうな勢いだ!
「ん゛んぅっ!みんな、落ち着け!」
おかしい…ゲームでの冬の守護者である俺は一番寡黙だったはずなんだが?
取り敢えず動揺するみんなの前に立ち、ランドルフに挨拶をした。
「…失礼致しました。神子アンジュ様…私共はこの先貴方様を守護する四季の加護を持つ者達にございます。」
俺はみんなの名前を紹介した。
「いつもはもう少し落ち着いてはいるのですが、聖女と伺っておりましたので…その…」
「俺ではやはり…ダメですよね。」
「いえっ、そういう訳ではございません!逆に可憐な令嬢と伺っておりましたので女性の扱いが無作法な私共には安心したものの…その…なっ!」
カルロに目配せすると激しく頷いていた。
腕とか細いんだもんなぁ。
ポッキリ折れそうじゃん?
「……弱く…見えると。」
「あ…いやぁ~…」
ん、何か怒ってる?
「俺はこの顔のお陰で孤児院でも幼い頃は虐められてました。でも、院長様より護身術を兼ねて剣術も習いましたし、皆さんのご心配されるほど…っ…弱くはないと思いますっ!」
「「「「………っ!」」」」
上目遣いで俺達に抗議する姿に息を呑んだ。
頬をプゥと膨らませて、拗ねてる姿のどこが頼もしいと?
でも…
「……プフッ…」
可愛いな、妹を思い出す。
「エルミ様?」
「あ~、面倒臭いっ。これからの付き合いが長いんだし、俺の事はアドルで良いよ。俺達も貴方様をランドルフ様って呼ぶし、みんなもそれで良いよな。」
「アドルッ、言葉っ!」
「あ。」
そういや、この時点じゃ敬語だったよな。
「クスクス…はい…じゃあ、そうしま…そうする。みなさんも俺に敬語はやめてくださ……あ、やめて…ほしい。」
この後ルビアンが本来の落ち着きを取り戻し、自分達の事を話した。
ランドルフ様はその後、1年へ編入。
みんなと打ち解け、ゲームとは違った濃い日々の時間はあっという間に過ぎて行って俺達の卒業式となった。
「アドル…みんな…卒業おめでとう…」
「おぅ。」
学園生活で剣術や勉強を共にしたランディは俺達の仲も深まり、様付けもなくなって気軽に呼び合うようになった。
日夜勉強に励み、今では学年で一番の成績をとっている。
「うん。アドル達はこれから塔で暮らすの?」
「あぁ。」
「遊びに行っても良い?」
「ん~、俺は色々やることがあるしなぁ。」
塔に入ったら畑を作りたかったので父にバレない内に庭師と色々詰めてかなきゃいけないんだよなぁ。
「私も神官としての仕事がありますしね。」
春の守護する力があるルビアンは幼い頃から癒やしの力が強かったので神殿で過ごす事が多かった。
今後は聖j…いや、神子と一緒に行くための下準備もあるのだろう。
「僕はランディをサポートする魔導具の作成があるから会えるね。」
今まで聖女がたて続きに出現したので今回もと思い込んでいた国は聖女のサポート魔導具ばかりを作成し、蓋を開ければ神子だったと慌ててリナルド達に依頼して製作しているという。
ゲーム自体は乙女ゲームだったから、それで正解なんだが…やっぱり俺が介入した事で不具合が生まれているのか?
「寂しがるなよランディッ、俺がいるだろ?」
バシバシとランディの背中を叩くカルロは初対面の時とは思えない程にランディを可愛がっていた。
「……そうだね…」
何故かスンとなるランディ。
鬱陶しそうに肩に置かれたカルロの手をどけた。
一応、カルロも攻略対象だよ?
溺愛する兄に反抗する弟の図…思春期か?
ランディの剣術指導もあり、今の所俺達の中では一番よく会う攻略対象となる。
その内、兄への思いが恋心へ…なぁ~んて、ありそうだよな☆
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