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マシュー様から話があると言われ、第2騎士団の執務室へやってきた。
ユーリは別の任務で朝イチで王宮へ行ってしまったので今日は1人だ。
…どうしよ…最近ユーリの部屋に入り浸っているのがダメだったよね?
一応仕事はこなしているんだけどなぁ…
___コンコン___
「おう、この匂いはフィルだな。入れ。」
獣人は嗅覚が鋭いと言われているけど、マシュー様は特に嗅覚に優れていると思う。
ドキドキしながらドアを開けると、フワリと優しいお菓子の香りがした。
「身体が辛い時にすまなかったな。今ちょうどマフィンが焼き上がった所だ。そこに座って待っててくれ。」
___ボッ!___
「あ゛…その…っ…何…」
「辛くないのか?」
「…いえ…辛い…事も…ないというか…」
キョトンとした顔でこちらを見ているマシュー様は「あぁ…」と、言いながら言葉を続けた。
「すまないな。俺達獣人は…その…性に貪欲というか…相手に負担を掛けがちでな。先日の交際宣言もあったからてっきり…」
恥ずかしいぃ。
「ま、座ってくれ。」
「…はい。」
お互い居た堪れなくなって僕はマシュー様の言う通りにした。
一見強面なマシュー様。
ユーリに教えてもらうまで知らなかったけど、香りだけで美味しいと分かるマシュー様のお菓子は第2騎士団の中では大人気で、いつもみんなが楽しみにしているという。
他に伝わっていないのはこれ以上広めて自分の取り分がなくならないよう、ここだけの秘密にしているらしい。
「サラ様は?」
「あぁ、サラは今訓練場に行ってる。もうすぐ帰ってくるだろう。」
大きなゴツい手に持っているのはファンシーな可愛いティーセット…
サラ様の趣味…ではないよな…これ。
「可愛いだろ?今日のマフィンに合うと思ってな。お前の容姿ならこのティーセットがぴったりだと思ったんだが…ダメだったか?」
マシュー様の趣味だった。
意外。
「いえ、このピンクのクリームにピッタリですね。この上に飾られている星は…砂糖菓子…ですか?」
今まででこんなに自分の表情に乏しかった事に感謝した事はない。
何故なら…
「そうか!お前なら分かってくれると思ったよ!」
目の前のマシュー様の目がキラキラと嬉しそうに輝いているからだ。
子どもの様に「アイツらに作っても秒殺で食うから、カップの愛らしさを語るなんて全くない。」と嬉しそうに僕にお菓子の事について教えてくれた。
「サラ様はお話を聞いてくれないんですか?」
「アイツは…」
___カチャ…___
「ただい…あ…フィルくん。いらっしゃい。」
「…あ、お邪魔してます。」
ペコリと会釈をして挨拶をするとサラ様は少し疲れた顔で僕達の横を通り過ぎようとした。
「サラ、ちょっと待て。」
「何?俺、ちょっと疲れてるんだけど…あ…フィルくんはゆっくりしてってね。今日の訓練、ちょっとハードにしすぎちゃったかな、少し休ませてね。」
「はい。」
あまり会ったこと無かったけど、サラ様の様子が少しおかしい。
「サラッ!」
「お客様の前で大きな声を上げるのは失礼じゃないか?」
「誤魔化すな、お前…やっぱり今日は休むべきだったんじゃないのか?」
「いや…大丈夫だから…」
寝室へと行こうとしたサラ様にマシュー様が扉の前で自分の方へと向かせた。
___ドンッ___
おぉぉ…これ、本で見た…壁ドン…だっけ?
「…すまない…昨日…俺が無茶をさせたから…」
「…っ…何言ってんだよっ…フィルくんが見てる。」
「フィルはユーリがいるんだから、分かるだろ。んな事よりお前の事だ。」
「……っ。」
コツンと額を合わせて熱を見ると、サラ様は少し熱があった様だった。
「ほら、やっぱり少し熱があるじゃないか。」
「そんな事…わっ。」
ヒョイと軽くサラ様は横抱きにする。
「フィル、すまないな。サラを寝室に寝かせたら戻ってくる。話は後日改めてさせてくれ。ケーキを少し多めに包むから魔法師団のみんなと食ってくれ。」
「ありがとうございます。」
カッコいい!
僕もユーリにこんな事が出来るだろうか…
ユーリは翌日から遠征で数日会えない日々が続き、戻ってきたユーリに僕もマシュー様の様な事が出来るチャンスがやってきた。
*****************************
___カチャ…___
「…っ。」
「お帰り。」
マシュー様に依頼された魔術具の修理を渡しに行った時にユーリが今日遠征から戻ってきていると聞いたので部屋で待たせてもらい、ついでに簡単な部屋の掃除をしていた。
「フィル…」
…ん?
なんだかユーリの様子が…無言でこっちに来るけど…
「ユーリ?」
ズンズンと無言でやってきたかと思うと一気に壁際に追い詰められてしまった。
___ドンッ!___
「フィル…会いたかった…」
「ユー…んんっ…」
僕が壁ドンされてどうすんだよっ!
ユーリに腰を引き寄せられ、逃げ場のない僕はあっという間にユーリの腕に収まり服を脱がされていく。
「ひゃ…や…まだ…昼…だよぉ…っ…」
「ごめん…フィルが足りない…っ……フィル…フィル…」
「あっ…んぅっ……」
窓の外では人の声もし、廊下でも声が聞こえてくる。
どうしよう……誰か入ってきたら…
「大丈夫…鍵…掛けてる…から…」
「じゃぁ…大丈…じゃな…いぃっんっ!」
カリッと齧られた乳首が嬉しそうに硬くなり、お腹の奥がキュウッとなった。
「声っ…聞こえ……んっ…」
「そうだな…いっそ、俺だけのフィルって…みんなに知らしめようか…」
「やっ…だ…っ!」
「フフッ…冗談んだよ。」
目が冗談じゃないんだけど?
「それより…」
___プチュ…___
「んんっ。」
片足を上げられ、ユーリの指が1本後孔へと入ってきた。
少し時間が経って入ってきたユーリの指は1本でも結構キツかった。
「…俺がいない間…ここを弄らなかったのか?」
「…んっ…あ…弄らな…ぃよ…んんっ…」
だって、あれから自分で一度触って見たけど気持ち悪かっただけだったし…それに…
___ゾクゾクゾク___
ユーリしにかこんなに変にならないんだもん…
「あぁっ…動かさな…あんっ…」
ゆっくりと動く指が僕の中のしこりに微かり当たり…
「指…増やして良いか…?」
もっと欲しいと思ってしまう。
「…ん…」
僕はユーリの首に腕を回して身を委ねた。
ユーリは別の任務で朝イチで王宮へ行ってしまったので今日は1人だ。
…どうしよ…最近ユーリの部屋に入り浸っているのがダメだったよね?
一応仕事はこなしているんだけどなぁ…
___コンコン___
「おう、この匂いはフィルだな。入れ。」
獣人は嗅覚が鋭いと言われているけど、マシュー様は特に嗅覚に優れていると思う。
ドキドキしながらドアを開けると、フワリと優しいお菓子の香りがした。
「身体が辛い時にすまなかったな。今ちょうどマフィンが焼き上がった所だ。そこに座って待っててくれ。」
___ボッ!___
「あ゛…その…っ…何…」
「辛くないのか?」
「…いえ…辛い…事も…ないというか…」
キョトンとした顔でこちらを見ているマシュー様は「あぁ…」と、言いながら言葉を続けた。
「すまないな。俺達獣人は…その…性に貪欲というか…相手に負担を掛けがちでな。先日の交際宣言もあったからてっきり…」
恥ずかしいぃ。
「ま、座ってくれ。」
「…はい。」
お互い居た堪れなくなって僕はマシュー様の言う通りにした。
一見強面なマシュー様。
ユーリに教えてもらうまで知らなかったけど、香りだけで美味しいと分かるマシュー様のお菓子は第2騎士団の中では大人気で、いつもみんなが楽しみにしているという。
他に伝わっていないのはこれ以上広めて自分の取り分がなくならないよう、ここだけの秘密にしているらしい。
「サラ様は?」
「あぁ、サラは今訓練場に行ってる。もうすぐ帰ってくるだろう。」
大きなゴツい手に持っているのはファンシーな可愛いティーセット…
サラ様の趣味…ではないよな…これ。
「可愛いだろ?今日のマフィンに合うと思ってな。お前の容姿ならこのティーセットがぴったりだと思ったんだが…ダメだったか?」
マシュー様の趣味だった。
意外。
「いえ、このピンクのクリームにピッタリですね。この上に飾られている星は…砂糖菓子…ですか?」
今まででこんなに自分の表情に乏しかった事に感謝した事はない。
何故なら…
「そうか!お前なら分かってくれると思ったよ!」
目の前のマシュー様の目がキラキラと嬉しそうに輝いているからだ。
子どもの様に「アイツらに作っても秒殺で食うから、カップの愛らしさを語るなんて全くない。」と嬉しそうに僕にお菓子の事について教えてくれた。
「サラ様はお話を聞いてくれないんですか?」
「アイツは…」
___カチャ…___
「ただい…あ…フィルくん。いらっしゃい。」
「…あ、お邪魔してます。」
ペコリと会釈をして挨拶をするとサラ様は少し疲れた顔で僕達の横を通り過ぎようとした。
「サラ、ちょっと待て。」
「何?俺、ちょっと疲れてるんだけど…あ…フィルくんはゆっくりしてってね。今日の訓練、ちょっとハードにしすぎちゃったかな、少し休ませてね。」
「はい。」
あまり会ったこと無かったけど、サラ様の様子が少しおかしい。
「サラッ!」
「お客様の前で大きな声を上げるのは失礼じゃないか?」
「誤魔化すな、お前…やっぱり今日は休むべきだったんじゃないのか?」
「いや…大丈夫だから…」
寝室へと行こうとしたサラ様にマシュー様が扉の前で自分の方へと向かせた。
___ドンッ___
おぉぉ…これ、本で見た…壁ドン…だっけ?
「…すまない…昨日…俺が無茶をさせたから…」
「…っ…何言ってんだよっ…フィルくんが見てる。」
「フィルはユーリがいるんだから、分かるだろ。んな事よりお前の事だ。」
「……っ。」
コツンと額を合わせて熱を見ると、サラ様は少し熱があった様だった。
「ほら、やっぱり少し熱があるじゃないか。」
「そんな事…わっ。」
ヒョイと軽くサラ様は横抱きにする。
「フィル、すまないな。サラを寝室に寝かせたら戻ってくる。話は後日改めてさせてくれ。ケーキを少し多めに包むから魔法師団のみんなと食ってくれ。」
「ありがとうございます。」
カッコいい!
僕もユーリにこんな事が出来るだろうか…
ユーリは翌日から遠征で数日会えない日々が続き、戻ってきたユーリに僕もマシュー様の様な事が出来るチャンスがやってきた。
*****************************
___カチャ…___
「…っ。」
「お帰り。」
マシュー様に依頼された魔術具の修理を渡しに行った時にユーリが今日遠征から戻ってきていると聞いたので部屋で待たせてもらい、ついでに簡単な部屋の掃除をしていた。
「フィル…」
…ん?
なんだかユーリの様子が…無言でこっちに来るけど…
「ユーリ?」
ズンズンと無言でやってきたかと思うと一気に壁際に追い詰められてしまった。
___ドンッ!___
「フィル…会いたかった…」
「ユー…んんっ…」
僕が壁ドンされてどうすんだよっ!
ユーリに腰を引き寄せられ、逃げ場のない僕はあっという間にユーリの腕に収まり服を脱がされていく。
「ひゃ…や…まだ…昼…だよぉ…っ…」
「ごめん…フィルが足りない…っ……フィル…フィル…」
「あっ…んぅっ……」
窓の外では人の声もし、廊下でも声が聞こえてくる。
どうしよう……誰か入ってきたら…
「大丈夫…鍵…掛けてる…から…」
「じゃぁ…大丈…じゃな…いぃっんっ!」
カリッと齧られた乳首が嬉しそうに硬くなり、お腹の奥がキュウッとなった。
「声っ…聞こえ……んっ…」
「そうだな…いっそ、俺だけのフィルって…みんなに知らしめようか…」
「やっ…だ…っ!」
「フフッ…冗談んだよ。」
目が冗談じゃないんだけど?
「それより…」
___プチュ…___
「んんっ。」
片足を上げられ、ユーリの指が1本後孔へと入ってきた。
少し時間が経って入ってきたユーリの指は1本でも結構キツかった。
「…俺がいない間…ここを弄らなかったのか?」
「…んっ…あ…弄らな…ぃよ…んんっ…」
だって、あれから自分で一度触って見たけど気持ち悪かっただけだったし…それに…
___ゾクゾクゾク___
ユーリしにかこんなに変にならないんだもん…
「あぁっ…動かさな…あんっ…」
ゆっくりと動く指が僕の中のしこりに微かり当たり…
「指…増やして良いか…?」
もっと欲しいと思ってしまう。
「…ん…」
僕はユーリの首に腕を回して身を委ねた。
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