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【番外編】___お気に入り300登録記念___

2☆ 【お気に入り300登録記念】 卒業式前夜 (隼人✕尚弥) 隼人Ver.

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___卒業前夜___


「ねぇ、卒業式前日に提案があるんだけど……」

が「秋良とお茶をしてくる」と学園の食堂に行ったタイミングで、悠斗から電話があった。
…俺達が結ばれてから…尚弥と2人だけの時はそう呼んでいる。

俺と尚は悠斗達と同じ大学で勉学し、いずれは俺は悠斗の姉の元へ…尚は秋良と同じ悠斗がいずれ起ち上げる会社の社員になる予定だ。
俺も吸収出来るだけ吸収し、最終的に悠斗の会社へ異動する。
花屋敷は、悠斗以外にサポートしやすい仲間を秋良のそばに置きたかったのだろう…学園卒業後は大学から近い家を手配してくれた。
尚から聞くと、他の仲が良かったメンバーも同じだっだ。


「…あぁ……あぁ………フッ…良いな…それ……」


直接話せば良いのに…と、思っていたが……これは電話で話さなきゃいけないな。

「そうか……じゃぁ…俺は……」

悠斗が卒業式前の学園を巡ると言うので俺もその提案に乗ることにし、悠斗は3年で過ごした教室と言うから……


___カチャ…___


俺は「卒業式前に行ってみたい所がある」と、尚を連れて俺達が学園で2人でいたい時に頻繁に来ていた今は使われていない音楽室へやってきた。

「……わぁ……」

尚が月明かりに照らされたグランドピアノを見て感嘆を漏らす。
確かに……今日は満月…月明かりに照らされたグランドピアノは神秘的に輝き、まるでこちらに来て弾いてくれと願っているようだ。

「ねぇ…これ、弾いて良いのかな…?」

「あぁ、許可は取っている。」

尚が手に触れてカタン…と、鍵盤蓋が開いた。


___ポォン…♪___


「フッ…尚と2人の秘密の場所……もう来る事が出来ないんだな…」


___ポォン…ポォン…♫___


「もぅ…言い方っ……ん…」

立ちながら弾いている尚の後ろから抱き締め、首筋にキスをして俺も鍵盤に手を触れる。


___ポォン♬…ポォン……___


尚と仲良くなり始め…ある日から、話し終わると何故かすぐに尚は悠斗の所に行っていた。

「だって…俺……男の子どころか…女の子でさえ付き合った事なかったから…ぁんっ…」

「チュ……最初は特に気にしなかったけど…チュ……悠斗に向ける頬を染めた笑顔とか…チュク……胸が締め付けられる日も増えていって……チュウッ。」

「んぅ…」

片手で前のボタンを外しながら、首筋にキスをして最後は少し強めに吸った。


___俺ね…入学式で隼人が新入生代表の挨拶をした時に……___


学園祭の時に一緒に入った聖堂で……俯いてフルフルと拳を握って一生懸命告白をしてくれた尚。


___俺も………お前を………好きになっても良いか…?___


尚の告白を待っているつもりだったけど、あまりに愛らしくて俺は最後まで待てなかった。
尚の身体を月に見せる事すら本当は嫌だ。
この白い肌……俺に触れられて撓る腰…たくさんの痕を残して俺のものと言いたくなってしまう……フッ…アイツのことを言ってられないな…

「ん……ふっ…」

「フフ…」

「隼…人…?」

「ピアノ…弾かなくて良いのか……声が聞こえてしまうかも…ジュッ!」

「あっ!」

___バンッ♬___


背中の弱い場所を思い切り吸う。
ここと悠斗達がいる教室は監視カメラも切って、警備員も来ないようにしているから声を出しても大丈夫なんだけどな。


「…ぅ…っ……くぅっ……」


横を向いた尚が、月明かりに照らされて……ピンクの頬に瞳の端に少し涙が溜まっている。


「隼人…の……ぃ…じわる…っ……」


___ドクンッ…___


何だろう…新しい扉が開きそうだ。


「尚…ここ…辛いだろ…?」
「ひゃっ…んぅっ!」

鍵盤から手を下ろしてズボンを脱がすと、可愛い尚のものが既に硬くなって下着の外にも出たがっていた。

「下着も…脱いでおこうな…」
「ぁ……やっ…んんぅ……」

最近の尚は、かなり感じやすくなっている。
服を脱ぐタイミングでも感じてしまう程だ。

「もっ……声っ…出ちゃ……んっ。」

「大丈夫……じゃぁ…俺が塞ぐ…」

「…んんっ…」

キスをしながら尚を横抱きにして窓際へ行き、丁度新しいカーテンの換えがあったので床の上に敷いて尚を寝かせた。

「……尚…痛くない?」

「…ん…」

蒸気した頬…潤んだ瞳……ほんのりと香る…甘い桜の香り……

「尚…愛してる……」

「…俺も…」

深いキスをする……俺のバラの香りと混ざり合っていく。

「…尚…っ。」

「んっ……な…にっ…?」

ゆっくりと尚の中に入りながら悠斗の提案を口にする。

「…高等部を卒業したら…結婚してくれないか……くっ!」

尚の中がキュウッ!と、俺を強く締め付けた。

「ひゃんっ!!……ぇっ…⁉」

思わず出た声に両手で口を塞いだ後、そっと手を外して掠れた声で聞いた。


「……ん…高等部を卒業したら…結婚してくれ。」

断られないと分かってはいるが……やはり緊張はする。

「え…だって…大学って……」
「それは………待てない。」

…って?」

「あぁ、悠斗から連絡が来て…高等部卒業してすぐに身内だけの式を挙げるから、合同でしないかと誘われたんだ。」

俺もだが家の事があって、式は大学卒業後で大規模となってしまった。
大切な身内との話が出来ないからと今回の事を思いついたらしい。
……と、言うのは建前で…きっと、誰にも取られたくないから先手を取りたいんだろう。
勿論、俺も同じだから異論はない。

「……ぃ…」
「ん?」

瞳の端に溜まっていた尚の涙が頬を伝って降りていく。

「尚…⁉」

「嬉し…いっ。」

ギュッと、身体を引き寄せられた事と、嬉しさのあまり尚の中にいた俺のもが更に大きくなった様で…

「くぅっ!」
「あぁぁあっ!!」

不覚にも、俺達は同時に果てたが…すぐに尚の中で勃ち上がる。
尚もドライで果てた様で、まだまだ俺を欲して締め付けた。

「……隼…人…もっ…と…ちょうだい…っ……」

「あぁ……俺の可愛い尚…勿論だ……」

そこから俺達は、声を抑えなければという事を忘れて燃え上がってしまった。


********


秋良です。
皆さんに、ほんの少し後の話をしましょう。

こちらも嬉しさのあまり隼人となんと尚まで
リミッターが外れてエッチをするけど、防音室のはずなのに喘ぎが外へと漏れ、待機していた別の影が音楽室の外にピアノを弾いている曲をかけたが、尚の声が少し漏れていたらしい。
すると、別エリアの当直の警備員さんが心配してやって来て気配無く後ろから影に眠らされ、翌日警備仮眠室で目を覚ます。
こちらも、もちろん佐奈田さんへ連絡が行って警備を再配置し、その警備員さんもお咎め無しだって!
後から聞いたら、窓を開けっ放しだったらしいよ!ウッカリさんだよね♡


卒業式後、隼人は初めて佐奈田さんから正座でお説教を食らい、初めてだからとそこで免除されたよ☆
次からこういう時は必ず隼人は佐奈田さんに相談するようになるよ♪佐奈田さん、頼もしいね♡

……BLの攻って……皆こうなのかな‥…

尚?尚は……音楽室を丁寧にリカバリーしてくれた誰か分からない影のみなさんへと謝罪の手紙付きで菓子折りを渡し、俺と同じく影から同情と好感度が爆上がりだったよ☆


……で……


綺麗な満月の月夜の晩に…音楽室から切ない泣き(喘ぎ)声と音楽が聞こえてくる………
心配して近寄ようとすると、何故か眠くなって気が付くと家(警備仮眠室)で目が覚める。
そんな不思議な現象があったそうだ。


嘘か本当か…誰にも分からない。


………後に、この学園七不思議の1つとなった………


2つも出来たよ♡
……原因、俺達じゃねぇかよっ!
いらんわっ!そんな都市伝説クロレキシ!!
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