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隼人達が部屋に戻り、佐奈田さんのサポートの人には今日の仕事は無いからと戻ってもらった。
ドアは異様な早さで元に戻ってる。
サポートの人があまりいなかったのはこれの対応もあったのかも。
まぁ、サポートの人が帰っても学園は警備がしっかりしてるから基本自分である程度出来たら大丈夫なんだよね。
佐奈田さんも最近夜は下がってるし。

「アキラ、そういえば筋トレしたいって?サポートの人に聞いたよ。」

「うん、そうなんだよ。最近身体も鈍ってる感じがするしなぁ…」

………主にお前への抵抗力がないというか………

悠斗は俺へのペナルティで滝やら山やら谷やら…日々行かされて筋肉が増えて…

………こないだ軽々とお姫様抱っこされました………

親が聞いたら泣…かねぇな………一眼レフカメラと三脚持って本格的にポージング指定で撮られるな。
遠い目をしていると悠斗がヨガマットを持って来て筋トレの指導をしてくれると言ってくれた。

わ~い。
マッチョマッチョ~♪


___30分後___


「………んっ………あっん………悠っ斗ぉぉ………無っ理ぃ…んあぁっん……腹っにぃ…クッ……るぅ……っ…んぁっ…!」

「ほら…俺の…足をもっと…強く掴んでっ…良いから……そうっ…足を…上げて……いぃ…よ…っ!……そ…ぅ…上手っ……」


………エロい声だろ……これ……筋トレ…なんだぜ………


「んぅぅっ!これぇ………辛ぃっ…んぁっ!」

「ハイ!ラストッ!!」

「あぁぁあっ…んぅっっ!!……んぁっ………ぁ…っ…ハァ……ん……終わ…ったぁ……」

………え?何やってたって………

ドラゴンフラッグだよ。
詳しくはネットで検索してみてね。
ちなみに俺は初心者だから上半身のみで尻は着いてるぜ!
やっぱり腹筋バッキバキに作りたいじゃん?

クランプまでは良かった…前もしてたしな。
で、軽い気持ちで「もっとしたい」と言ったのがいけなかった…相手はあちこちサバイバルして平気なヤツだったよ…

「…って、こんな感じかなっ!」

爽やかに「こんな感じ」じゃね~よ!
断われっ!30分前の自分っ!
お陰様で、腹筋がバッキバキに割れる前に俺のメンタルがバッキバキだぜっ!!
しかも悠斗!お前足を貸すだけで俺の応援だろ?!
何でそんなにハァハァなってんだよ!
怖いわっっ!!

「アキラ、大丈夫?抱っこ…しようか?」

嬉しそうに上から覗いて聞いてくんなよっ!
今お姫様抱っこされた日にゃ、本気で立ち直れないわ!

「大丈夫……だからっ…」

プルプルと生まれたばかりの子鹿のように立ち上がる俺。
去年の高校までやってた筋トレは何だったんだ………

「おっと…」

ふらついた俺を悠斗が支えて、結局そのままお姫様抱っこされた。
いやぁぁぁ!お婿に行けないぃぃぃ!!
両手で顔を隠して恥ずかしがっている内に悠斗の部屋に連れて行かれた。

そしてベッドに降ろされたが………まさか………違うよな?!

「ねぇ……アキラ…知ってる…?一番の筋トレって………エッチな事…らしいよ………」

トサッ…っと、優しく押し倒されて悠斗が覆い被さってきた。

え…?

筋トレ続く…の……?

エッチな……筋トレ…?

いやいや…俺もう…無理だし………あ…いや、今はそんな事じゃなくて………悠斗に俺…押し倒され………

「フフッ…大丈夫、今日はしないよ。…今日は…ね。そのかわり…」

そう言いながら悠斗の顔が近付いてきた。

「んん…っ……ふ…ぅ…ぁっ…ん……」

両手首を悠斗に掴まれて動けない。
顔を横に向こうとした途端に優しいキスから噛みつくようなキスに変わる。

「ぁ………んんっ……ふぁ……ゃっ…ぁっ………んぅっんぅぅっ!!」

舌を思い切り吸われて感じ過ぎてしまい、少し身体が反ってしまう。
胸を付き出す形となり、既にツンと尖り始めた乳首に服が擦れて甘い疼きに変わり始めた。
疲れてるのに…悠斗がもっと…欲しい……これは…やっぱり…だから?
ただ単に快楽に夢中になり始めただけ…?

何度考えても分からない…

「ん……ゴメン………軽いキスだけのつもりだったんだけど…難しいね。」

悠斗が名残り惜しそうに俺の口から離れた。

「………あっ………」

………離れないで…もっと…欲しい………

あれ?…やっぱり俺は…

「アキラ…ゴメンね。今日は疲れたと思うからマッサージしてから寝ようか。先にシャワーして来て。」

濃いキスをされたのと色々考え過ぎて頭がぼ~っとしてた俺は言われた通りにシャワーを浴び、マッサージしやすいようにゆったりしたタンクトップに短パン姿で戻ると、悠斗はアロマを焚いてマッサージオイルも用意して待っていた。
部屋の中は優しい悠斗の金木犀の香りをベースにアロマオイルの香りと混ざって心地良い空間となっている。


………あれ…金木犀の香りが強く出る時って………悠斗が大抵盛ってる時だよな………


___俺…ここにいたらヤバい?___


「アキラ?…あ、俺の香りで警戒した?フフッ、最近香りをコントロール出来るようになったから大丈夫だよ。」

確かに最近ほのかに香るくらいで下手したら気付かない時がある。

「でも、お前のは全く信用出来ないんだけど。」

「さっきのキスだって頑張って止めたでしょ?」

そう言うと悠斗が部屋のドアで立ち止っている俺の所まで歩いてきて、俺の両手を優しく掴んだ。

「今日はマッサージだけ…だから………信じて………チュッ。」

悠斗が俺の両手を掴んて自分の口元に持って行き、俺を見詰めながらキスをする。

「………分かったよ。」

俺はそのまま悠斗に手を引かれ、大き目のバスタオルが敷かれたベッドの上に横たわった。

「アキラ、香りで嫌いなものはない?」

「ないよ。」

「了解。じゃあ…やってくね。タンクトップ脱いでくれる?」

「えっ?!お前っ!しないって…!」

「オイルを使ったマッサージだからねぇ。背中とか…じゃあタンクトップの中に手を入れて……する……?」

………それはそれで…何か……いやらしい………

「分かったよ…脱ぐ………へっ…変な事するなよな!」

俺は何となく恥ずかしくて悠斗に背を向けてタンクトップを脱いで、うつ伏せになった。
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