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その後、ダイヤ様とモルダ様、父上とベリルの両親と話し合いがなされ、コーラルの提案通り魔法の勉強ということで一旦帰国したコーラルがこちらの国に滞在する事になった。
アウィンはコーラルの警護兼、見聞を広めるために共にやってきた。
オニキスは…どうして来たんだ?
「…俺も…見聞だ…」
嘘だぁ。
「本当に…?」
「本当らしいぞ。」
「コンドゥ。」
「国交が密になるからな、ウチの騎士団からもそちらの国へ留学する者もいる。魔法に関しても実践はウチが上だが、研究はそちらの方が優れているからな。お互いの国の聖なる力を持つ者を共有の人的資源として守る為の情報共有…とでもいうべきか…まぁ、ウィンウィンってところだろ。」
「俺は反対したんだがな。」
「俺は…1日も離れて過ごすのは耐えられません。」
「……」
…ん?
「…勝手にしろ…」
オニキスには背を向けてるから見えてないけど、俺の方を向いたジルコンは顔を真っ赤にして俯いていた。
オニキス頑張ったな!結婚式も近いぞ。
俺の聖なる力は、あの後コンドゥに訓練してもらったが何故か少ししか発揮されなかった。
コンドゥによると無意識にストッパーがかかっているかもとの事だった。
まぁ、無いならないで元々無かったから問題はないんだけどな。
舞の儀式は延期とはいえ2年も3年も先延ばしには出来ないだろう。
だとすると…1年後…くらいかな。
そう思った通り王国議会で舞は1年後と決定し、俺はバニラ達を呼び寄せてベリルの両親に紹介した。
バニラ達を見た2人はダイヤ様やモルダ様同様、とてもよくしてくれている。
何だかんだと毎日こちらの生活に追われ、気づけばあっという間に1年が過ぎた。
___シャラララ……___
俺は倒れる事もなく、無事に舞う事が出来た。
………そして数年後………
___バァァンッ‼︎___
「リオッ‼︎」
「わぁっ!」
「ベリル様っ!お静かにっ‼︎」
「…ふぇ……っ…」
俺達2人の待望の子どもが産まれた。
「フフッ…可愛いねぇ~♪」
『流石は我が主!この目元のなんと愛くるしい…!』
『あらあら、この目元はリオでしょ?』
たくさんの精霊達やヴェルディ、スノウ、バニラが娘の誕生を祝福してくれた。
「……リオ……こんなに愛らしく素晴らしい子を産んでくれて…ありが……」
「……ふにゃぁ……」
「……グゥッッッ………もう…お前を嫁にやらんからなっ……ずっと俺達と共に暮らそうな。」
「ダメだろ、バカ親がっ。」
「親バカでしょ~?」
「いや、バカだからバカで良いんだよ。」
「はいはい、みんなどけどけ~。リオ、身体拭くぞ。」
コンドゥとメテオの冷静なツッコミの中、水を持ってきてくれたジルコンが入ってきた。
今ではすっかりこちらの城のみんなとも打ち解けている。
「……ジルコン…ありがとな。」
「あぁ…もう、俺がいなくても大丈夫そうだな…」
ジルコンは来年、娘の誕生日のお披露目後…国に帰ることとなった。
「父上の申し出を受ける気になったか?」
「……貴族の仕事はなぁ…」
「クスクス…面倒臭いんだろ?大丈夫だよ、オニキスもいるだろ?」
この1年、ほぼ毎日やってくる父上の手紙に根負けし、フォスター家の貴族の爵位を受け継いでくれそうな雰囲気だ。
父上、あと一押しっ!ファイト‼︎
「なぁ、バニラ…」
「なぁに?」
「名前さ、バニラが付けてよ。」
『あら。』
「えっ、私⁈」
『良いんですか、主!』
「あぁ、リオと話して決めたんだ。折角天界から女神が俺達の元に来ているんだ。こんな祝福は滅多に無いだろ?」
そう。
俺達が名付けたいと思っていたけど、俺達の次にこの国を担う者だ。折角だからご利益欲しいよな。
「え~…分かった~……う~んう~ん……あっ!じゃぁ…ぷにちゃん!」
「真面目に考えようか?」
まずは人間の名前を教える所からだな。
「ふにゃぁ……」
「可愛いねぇ…ぷにぷにして可愛いからぷにちゃんで良いと思ったのに…」
こいつは…
娘の頬を指先で優しく突くと母乳を探して口を動かす。
受胎の儀式をしているせいか、真っ平らな胸は妊娠中にほんの少し膨らみ、乳母に促されて胸元に娘を寄せて吸わせると不思議な感覚と共に母乳が出てきた。
…おぉぉ…人体の神秘……
まさか俺が男と恋愛して子どもまで産むとは思わなかった。
一生懸命吸い続ける娘を見ていると強い睡魔に襲われてきた。
「お疲れ様、姫はこちらでお世話するからゆっくりと身体を休めて下さいね。」
「…ん…ありがとう…ございます…」
乳母が娘を抱き上げてジルコンが服を整えてくれた。
瞼がゆっくりと閉じていく…
「…リオ…愛してる…ゆっくりとお休み……チュ。」
「……ん…俺…も…」
愛してるよ…言いたいのに…出産って結構疲れるもんだよなぁ…母上…2人も産んだなんて…本当に尊敬する……
俺はみんなが部屋を出ていく事も気付かないまま、そのまま眠りについた。
***********************************
___その後……遠い遠い未来___
___パタパタパタ…___
春の陽気に包まれて、1人の女神が大きな樹のしたでまどろんでいた。
「バニラァ~!」
「あら、ラピス。どうしたの?」
___ポスッ___
「お父様から聞いたわっ!何でっ…何で天界に帰っちゃうのよっ‼︎」
「…あらあら…聞いちゃったのね。」
「何で…ラピスがワガママだから?悪い子だから??」
「聞いてラピス…違うの…私の父様からそろそろ戻ってらっしゃいって言われたの。」
「…バニラのお父様…天の神様が?」
「えぇ…私もこの国で1000年の月日を過ごしたわ。私も女神として天界でのお仕事があるのよ。」
「……ヘリオドール様のお話……聞けなくなっちゃうの…?」
「ラピスったら…」
女神がゆっくりとラピスの頬に伝う涙を拭った。
「たくさんお話したでしょ?あなたは私の大好きなリオの瞳とベリルの髪を受け継いでいるわ。忘れそうになったら鏡をご覧なさい。」
「やだっ!バニラがいなくなるなら私見ないもんっ‼︎」
「…いいえ、きっとあなたは見るわ。それに、あなたが受け継いだのは見た目だけでなく、リオの心の強さも受け継いだのよ。」
「…ヘリオドール様の…?私肖像画みたいに綺麗で可愛くないもんっ!」
「あら、そうかしら?」
「そうよっ、私…どちらかと言えば男の子みたいってよく言われるもの。弟達からも姉様の方が王子様みたい…とか…」
確かに、ラピスの目元は涼やかで手足も長く、端から見れば見目麗しい王子だ。
リオの理想と言っても過言ではなかった。
「私から見たらあなたはリオの面影をたくさんもってるわ。リオはね、ベリルの愛の深さでたくさん子どもも産まれて…クスクス、とても強いお妃様になったのよ。その強さもあなたそっくりよ。」
「うん、ベリル様…よく怒られてたんだよね?私が弟達を怒って姿がそっくりなの?」
「そうよ、ベリルったら息子達と剣術をしてはよく物を壊していたからリオが怒ってねぇ。『国王が何やってんだっ!そこに座れ‼︎』ってね。あなたもリオの受け継いだ強い心があれば伴侶と共にこの国を盛り上げていけるわよ。」
リオ達の時代から1000年後…この国はロードの国の王子とラピスが将来結婚することにより国の統合が決まっている。
ロードとガーネットの子孫はロードの瞳にガーネットの心を受け継ぎ、見目麗しく将来が楽しみと言われていた。
ヴェルディ・スノウは500年前に消滅し、リィトはロードとガーネットが亡くなってから天界へと戻っている。
あれだけカッコ良くなりたいと言っていたリオは死後、子ども達の間では可愛いだけではなく中身もカッコ良いお妃様として憧れの存在となっていた。
本人が聞いたら「生きている時にもっと言ってくれ!」と怒っているだろう。
「…でも……」
「う~ん……じゃぁ…本当は内緒だけど…ラピスに内緒のお話をしてあげる。」
「…お話してないこと?」
「えぇ、父様に怒られちゃうかもだけど……ラピス、あなたが受け継いだのは心だけじゃないの。」
「…え?」
「リオの魂の一部も受け継いでるの。」
「私が…ヘリオドール様の…?」
「えぇ、そして…ベリルの魂の一部があなたの将来の旦那様の中に受け継がれているわ。」
「何で?隣の国なのに??」
「フフッ、色々と国交を密にしてたからかしら?まぁ、ベリルなら『リオは一部でも誰にも渡さない!』って、強引に入っちゃったのかもね。だから、リオと契約した私とあなたは少し繋がっているのよ。」
「…でも…」
「確かにもう会えないかもしれないわ。でも…心では必ず繋がっているから…寂しい時は空をご覧なさい。私の気持ちを風に乗せて、必ずあなたの元に届けるから。」
「……分かった……分かったけど…」
「…ん?」
ラピスが両手を広げてバニラに言った。
「…抱っこ…して。」
「ウフフッ、可愛い。あなたのその姿…昔のリオそっくりだわ。もちろん、喜んで!」
女神は嬉しそうな顔でラピスを抱き上げた。
軽やかな風が2人を包み込む……国中に愛された王妃ヘリオドールの魂を受け継いだラピス姫は、隣国の王子と結婚後は更に豊かな国へと発展させ…たくさんの国民に愛されてヘリオドールとベリルの物語に続く有名な物語として語り継がれていくのであった。
End.
アウィンはコーラルの警護兼、見聞を広めるために共にやってきた。
オニキスは…どうして来たんだ?
「…俺も…見聞だ…」
嘘だぁ。
「本当に…?」
「本当らしいぞ。」
「コンドゥ。」
「国交が密になるからな、ウチの騎士団からもそちらの国へ留学する者もいる。魔法に関しても実践はウチが上だが、研究はそちらの方が優れているからな。お互いの国の聖なる力を持つ者を共有の人的資源として守る為の情報共有…とでもいうべきか…まぁ、ウィンウィンってところだろ。」
「俺は反対したんだがな。」
「俺は…1日も離れて過ごすのは耐えられません。」
「……」
…ん?
「…勝手にしろ…」
オニキスには背を向けてるから見えてないけど、俺の方を向いたジルコンは顔を真っ赤にして俯いていた。
オニキス頑張ったな!結婚式も近いぞ。
俺の聖なる力は、あの後コンドゥに訓練してもらったが何故か少ししか発揮されなかった。
コンドゥによると無意識にストッパーがかかっているかもとの事だった。
まぁ、無いならないで元々無かったから問題はないんだけどな。
舞の儀式は延期とはいえ2年も3年も先延ばしには出来ないだろう。
だとすると…1年後…くらいかな。
そう思った通り王国議会で舞は1年後と決定し、俺はバニラ達を呼び寄せてベリルの両親に紹介した。
バニラ達を見た2人はダイヤ様やモルダ様同様、とてもよくしてくれている。
何だかんだと毎日こちらの生活に追われ、気づけばあっという間に1年が過ぎた。
___シャラララ……___
俺は倒れる事もなく、無事に舞う事が出来た。
………そして数年後………
___バァァンッ‼︎___
「リオッ‼︎」
「わぁっ!」
「ベリル様っ!お静かにっ‼︎」
「…ふぇ……っ…」
俺達2人の待望の子どもが産まれた。
「フフッ…可愛いねぇ~♪」
『流石は我が主!この目元のなんと愛くるしい…!』
『あらあら、この目元はリオでしょ?』
たくさんの精霊達やヴェルディ、スノウ、バニラが娘の誕生を祝福してくれた。
「……リオ……こんなに愛らしく素晴らしい子を産んでくれて…ありが……」
「……ふにゃぁ……」
「……グゥッッッ………もう…お前を嫁にやらんからなっ……ずっと俺達と共に暮らそうな。」
「ダメだろ、バカ親がっ。」
「親バカでしょ~?」
「いや、バカだからバカで良いんだよ。」
「はいはい、みんなどけどけ~。リオ、身体拭くぞ。」
コンドゥとメテオの冷静なツッコミの中、水を持ってきてくれたジルコンが入ってきた。
今ではすっかりこちらの城のみんなとも打ち解けている。
「……ジルコン…ありがとな。」
「あぁ…もう、俺がいなくても大丈夫そうだな…」
ジルコンは来年、娘の誕生日のお披露目後…国に帰ることとなった。
「父上の申し出を受ける気になったか?」
「……貴族の仕事はなぁ…」
「クスクス…面倒臭いんだろ?大丈夫だよ、オニキスもいるだろ?」
この1年、ほぼ毎日やってくる父上の手紙に根負けし、フォスター家の貴族の爵位を受け継いでくれそうな雰囲気だ。
父上、あと一押しっ!ファイト‼︎
「なぁ、バニラ…」
「なぁに?」
「名前さ、バニラが付けてよ。」
『あら。』
「えっ、私⁈」
『良いんですか、主!』
「あぁ、リオと話して決めたんだ。折角天界から女神が俺達の元に来ているんだ。こんな祝福は滅多に無いだろ?」
そう。
俺達が名付けたいと思っていたけど、俺達の次にこの国を担う者だ。折角だからご利益欲しいよな。
「え~…分かった~……う~んう~ん……あっ!じゃぁ…ぷにちゃん!」
「真面目に考えようか?」
まずは人間の名前を教える所からだな。
「ふにゃぁ……」
「可愛いねぇ…ぷにぷにして可愛いからぷにちゃんで良いと思ったのに…」
こいつは…
娘の頬を指先で優しく突くと母乳を探して口を動かす。
受胎の儀式をしているせいか、真っ平らな胸は妊娠中にほんの少し膨らみ、乳母に促されて胸元に娘を寄せて吸わせると不思議な感覚と共に母乳が出てきた。
…おぉぉ…人体の神秘……
まさか俺が男と恋愛して子どもまで産むとは思わなかった。
一生懸命吸い続ける娘を見ていると強い睡魔に襲われてきた。
「お疲れ様、姫はこちらでお世話するからゆっくりと身体を休めて下さいね。」
「…ん…ありがとう…ございます…」
乳母が娘を抱き上げてジルコンが服を整えてくれた。
瞼がゆっくりと閉じていく…
「…リオ…愛してる…ゆっくりとお休み……チュ。」
「……ん…俺…も…」
愛してるよ…言いたいのに…出産って結構疲れるもんだよなぁ…母上…2人も産んだなんて…本当に尊敬する……
俺はみんなが部屋を出ていく事も気付かないまま、そのまま眠りについた。
***********************************
___その後……遠い遠い未来___
___パタパタパタ…___
春の陽気に包まれて、1人の女神が大きな樹のしたでまどろんでいた。
「バニラァ~!」
「あら、ラピス。どうしたの?」
___ポスッ___
「お父様から聞いたわっ!何でっ…何で天界に帰っちゃうのよっ‼︎」
「…あらあら…聞いちゃったのね。」
「何で…ラピスがワガママだから?悪い子だから??」
「聞いてラピス…違うの…私の父様からそろそろ戻ってらっしゃいって言われたの。」
「…バニラのお父様…天の神様が?」
「えぇ…私もこの国で1000年の月日を過ごしたわ。私も女神として天界でのお仕事があるのよ。」
「……ヘリオドール様のお話……聞けなくなっちゃうの…?」
「ラピスったら…」
女神がゆっくりとラピスの頬に伝う涙を拭った。
「たくさんお話したでしょ?あなたは私の大好きなリオの瞳とベリルの髪を受け継いでいるわ。忘れそうになったら鏡をご覧なさい。」
「やだっ!バニラがいなくなるなら私見ないもんっ‼︎」
「…いいえ、きっとあなたは見るわ。それに、あなたが受け継いだのは見た目だけでなく、リオの心の強さも受け継いだのよ。」
「…ヘリオドール様の…?私肖像画みたいに綺麗で可愛くないもんっ!」
「あら、そうかしら?」
「そうよっ、私…どちらかと言えば男の子みたいってよく言われるもの。弟達からも姉様の方が王子様みたい…とか…」
確かに、ラピスの目元は涼やかで手足も長く、端から見れば見目麗しい王子だ。
リオの理想と言っても過言ではなかった。
「私から見たらあなたはリオの面影をたくさんもってるわ。リオはね、ベリルの愛の深さでたくさん子どもも産まれて…クスクス、とても強いお妃様になったのよ。その強さもあなたそっくりよ。」
「うん、ベリル様…よく怒られてたんだよね?私が弟達を怒って姿がそっくりなの?」
「そうよ、ベリルったら息子達と剣術をしてはよく物を壊していたからリオが怒ってねぇ。『国王が何やってんだっ!そこに座れ‼︎』ってね。あなたもリオの受け継いだ強い心があれば伴侶と共にこの国を盛り上げていけるわよ。」
リオ達の時代から1000年後…この国はロードの国の王子とラピスが将来結婚することにより国の統合が決まっている。
ロードとガーネットの子孫はロードの瞳にガーネットの心を受け継ぎ、見目麗しく将来が楽しみと言われていた。
ヴェルディ・スノウは500年前に消滅し、リィトはロードとガーネットが亡くなってから天界へと戻っている。
あれだけカッコ良くなりたいと言っていたリオは死後、子ども達の間では可愛いだけではなく中身もカッコ良いお妃様として憧れの存在となっていた。
本人が聞いたら「生きている時にもっと言ってくれ!」と怒っているだろう。
「…でも……」
「う~ん……じゃぁ…本当は内緒だけど…ラピスに内緒のお話をしてあげる。」
「…お話してないこと?」
「えぇ、父様に怒られちゃうかもだけど……ラピス、あなたが受け継いだのは心だけじゃないの。」
「…え?」
「リオの魂の一部も受け継いでるの。」
「私が…ヘリオドール様の…?」
「えぇ、そして…ベリルの魂の一部があなたの将来の旦那様の中に受け継がれているわ。」
「何で?隣の国なのに??」
「フフッ、色々と国交を密にしてたからかしら?まぁ、ベリルなら『リオは一部でも誰にも渡さない!』って、強引に入っちゃったのかもね。だから、リオと契約した私とあなたは少し繋がっているのよ。」
「…でも…」
「確かにもう会えないかもしれないわ。でも…心では必ず繋がっているから…寂しい時は空をご覧なさい。私の気持ちを風に乗せて、必ずあなたの元に届けるから。」
「……分かった……分かったけど…」
「…ん?」
ラピスが両手を広げてバニラに言った。
「…抱っこ…して。」
「ウフフッ、可愛い。あなたのその姿…昔のリオそっくりだわ。もちろん、喜んで!」
女神は嬉しそうな顔でラピスを抱き上げた。
軽やかな風が2人を包み込む……国中に愛された王妃ヘリオドールの魂を受け継いだラピス姫は、隣国の王子と結婚後は更に豊かな国へと発展させ…たくさんの国民に愛されてヘリオドールとベリルの物語に続く有名な物語として語り継がれていくのであった。
End.
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mana.
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とってもいい話でどんどん読んじゃいます!
これからも頑張ってください
みみみ様
初めまして!でしょうか?💦
ありがとうございます!
ホントだ!ベリルがジルコンに求婚してるぅっ!Σ((((;゚Д゚))))イヤンッ!
早速訂正致しました。
温かいお言葉もありがとうございます!(*´˘`*)♡
新しいお仕事も何気に身体を動かす接客業なので、疲れた身体に温かいお言葉は私の活力剤です。
引き続き読んでやって頂けると嬉しいです。
頑張ります!
mana.