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___旅行当日___
「行ってらっしゃい、楽しんできてね。」
「行ってらっしゃい、頑張ってね!」
「行ってらっしゃいませ、お土産話を楽しみにしております!」
…パール、ベリー…ガッツポーズをやめてくれ。普通に見送れんのか?
3人に見送られて、俺は別荘へ向かった。
ベリルは準備があるとかで先に行っていたので、俺は別荘へ向かう先々でワインや美味しいものを買って行くことにした。
「ジルコンの寝る場所は別棟なのか?」
「あぁ、今回従者専用の棟が護衛騎士でいっぱいでな。俺だけ来客用の棟に寝かせてもらうことになった。何だか贅沢だな。」
「良いんじゃないか?元々お前も貴族なんだしさ。」
「まぁなぁ…でも、俺寝るだけだしさ…良いんだけどねぇ。あ、そのワインならお前も飲めるだろ。」
ジルコンがポリポリと頭をかきながら苦笑いして話題を逸らされた。
「そう?じゃあ、これと…あとこれかな。俺…あれからどうにか1杯じゃ酔わないように練習したけど、普通のワインとかじゃやっぱり酔っちゃうんだよなぁ。」
酒の失敗を反省して色々と飲んだのだが…どんだけ練習しても下戸は下戸だった。
せめて酒を楽しむレベルは欲しいんだけどなぁ…この国もベリルの国もノンアルコールワインが凄く美味いってことは酒も美味いよな。
俺にはせいぜいこの度数の弱いワインが精一杯。
いや…これも美味いけどさ…
「あ、今回精霊の加護を受けてる森のそばの別荘だろ?どうせなら、精霊か妖精の契約に挑戦してみないか?」
「え、俺でも契約出来るの?」
「あぁ、お前は好かれると思うよ。俺もちょうど契約したかったし、時間があればしても良いかもな…ま、王子次第だけどな。」
「じゃぁ、ベリルに相談してみるよ!」
王子次第って、ベリルも精霊や妖精を見たいに決まってんだろう?
ワインを買った後に酒のつまみになるものも買って昼過ぎに別荘に着いた。
「リオ!」
「ベリル。」
別荘へ着くと屋敷では知っている護衛の騎士の人達が手を振ってくれる。
あ、ラリマーさんだ。
「ロードがお前が別荘で過ごし易いように、知ってる人間をこちらに寄越してくれた。」
「そうなんだ。」
確かに、知らない人に囲まれるより知ってる人間の方がリラックス出来る。
警護に来てくれたみんなは俺が王宮で剣術の訓練を受ける時に一緒にやっている人ばかりだった。
「リオ様、お久し振りです!」
「元気にしてましたか?」
「おぉ、リオ様!お疲れ様っス!」
あちこちから声が掛かる。
わぁ、みんな元気そうだな……くそぅ…逞しくなって…あ、アイツの腕の筋肉っ…なかなか付かないって言ってたのにぃっ!
「おぅ!今回よろしく……んっ、ベリル?」
みんなに返事をしていたら、後ろからベリルに引き寄せられた。
「……もう、返事するな…行くぞ。」
「ん…うん?」
どうした?ベリルだって一緒に訓練してる仲間なのに。
俺は荷物をジルコンに任せてベリルに手を引かれるまま移動した。
「まずは…疲れただろうから……」
「わぁ…」
連れて来られたのは、神殿風の露天風呂だった。
「ここは精霊の森の中の別荘で基本的に護衛は建物の外に配置している。だから…俺達2人きりだ…って、聞いてないな。」
「わぁ…!」
お風呂…確かに屋敷にもあるよ?でも、露天風呂!何年振り⁈
「服を脱いで…って…もう脱いだのか⁈」
「え、お風呂でしょ⁈脱がなきゃ入れないじゃんっ!」
家のお風呂も足を伸ばせるけど、ここは泳げるくらいに広いお風呂!
しかも景色…最高‼︎
俺は身体を軽く洗って風呂に入った。
___チャプン___
「…っ…カァァァア…♡天っ…国…っっ!気持ち良い~!」
___パシャ___
「ん、何?あ、このバラの花びら…もしかしてベリルが用意してくれたの?フフッ…良い香りだね♪身体に擦り付けたら…香りが移るかなぁ…」
「…っ、リオッ…」
「どうしたの?ベリル、顔が赤いよ?」
香水は項、手首だっけ?
少し後ろの髪を上げて項にバラの花びらを軽く擦ると、大人っぽいバラの香りが俺を包んだ。
「いや…何でもない。それより、バラは気に入ってくれたか?」
「うん!俺の大好きなピンクの薔薇を入れてくれたんだ。ありがとな、ベリル。」
たくさんの綺麗なバラの花びらがお風呂一面に広がる。
欲を言えば…本当は桜の花びらで見たかったかもなぁ…
この世界で桜を見たことがない。
この風呂で、ベリルと一緒に日本酒を飲みながら桜を愛でたら…すごく楽しいんだろうな…
「リオ、どうした?」
「ううん、何でもない。ここ、凄く景色が綺麗だよな。」
「あぁ…精霊の加護のお陰か、動物達も穏やかで植物もよく育つ。森の木々は程良い木漏れ日を作り、心地良い風も通る。」
___ピピ…___
あれ?何か知ってる声がしたけど…
学園でたまに見るあの鳥がこんなところにいるわけないよな。
似た鳥でもいるんだろ。
「このお湯は長旅の疲れも取ってくれるし、美肌にも良いそうだ。」
「ガーネットにオススメだな。帰ったら言っとこ…って、入れ違いだから無理か。」
「それは、手紙でも良いんじゃないか?」
「フフッ、そうだな。手紙にするか。」
「リオ…」
___パシャン!___
「わぁっ。」
ベリルが俺を引き寄せた時に大きな飛沫が上がった。
「…愛してる…」
「…俺も…ん…」
元々ベリルは力がある方だが、水の浮力で更に軽々と膝の上に乗せられて抱き締めてキスをされる。
「…プハッ…ベリルッ…来て早々…お風呂じゃ…ちょっと…」
「…何…チュッ…誰も見てないのに…チュ」
「俺…抱かれる…んっ…ためだけ…にっ…ここに来たんじゃ…あっ…ないっ…っ。」
俺はどうにか身体を捩りながらベリルを宥め…
「逆上せたら抱かれないからなっ!」と言ったら、すんなり離れてくれた。
「行ってらっしゃい、楽しんできてね。」
「行ってらっしゃい、頑張ってね!」
「行ってらっしゃいませ、お土産話を楽しみにしております!」
…パール、ベリー…ガッツポーズをやめてくれ。普通に見送れんのか?
3人に見送られて、俺は別荘へ向かった。
ベリルは準備があるとかで先に行っていたので、俺は別荘へ向かう先々でワインや美味しいものを買って行くことにした。
「ジルコンの寝る場所は別棟なのか?」
「あぁ、今回従者専用の棟が護衛騎士でいっぱいでな。俺だけ来客用の棟に寝かせてもらうことになった。何だか贅沢だな。」
「良いんじゃないか?元々お前も貴族なんだしさ。」
「まぁなぁ…でも、俺寝るだけだしさ…良いんだけどねぇ。あ、そのワインならお前も飲めるだろ。」
ジルコンがポリポリと頭をかきながら苦笑いして話題を逸らされた。
「そう?じゃあ、これと…あとこれかな。俺…あれからどうにか1杯じゃ酔わないように練習したけど、普通のワインとかじゃやっぱり酔っちゃうんだよなぁ。」
酒の失敗を反省して色々と飲んだのだが…どんだけ練習しても下戸は下戸だった。
せめて酒を楽しむレベルは欲しいんだけどなぁ…この国もベリルの国もノンアルコールワインが凄く美味いってことは酒も美味いよな。
俺にはせいぜいこの度数の弱いワインが精一杯。
いや…これも美味いけどさ…
「あ、今回精霊の加護を受けてる森のそばの別荘だろ?どうせなら、精霊か妖精の契約に挑戦してみないか?」
「え、俺でも契約出来るの?」
「あぁ、お前は好かれると思うよ。俺もちょうど契約したかったし、時間があればしても良いかもな…ま、王子次第だけどな。」
「じゃぁ、ベリルに相談してみるよ!」
王子次第って、ベリルも精霊や妖精を見たいに決まってんだろう?
ワインを買った後に酒のつまみになるものも買って昼過ぎに別荘に着いた。
「リオ!」
「ベリル。」
別荘へ着くと屋敷では知っている護衛の騎士の人達が手を振ってくれる。
あ、ラリマーさんだ。
「ロードがお前が別荘で過ごし易いように、知ってる人間をこちらに寄越してくれた。」
「そうなんだ。」
確かに、知らない人に囲まれるより知ってる人間の方がリラックス出来る。
警護に来てくれたみんなは俺が王宮で剣術の訓練を受ける時に一緒にやっている人ばかりだった。
「リオ様、お久し振りです!」
「元気にしてましたか?」
「おぉ、リオ様!お疲れ様っス!」
あちこちから声が掛かる。
わぁ、みんな元気そうだな……くそぅ…逞しくなって…あ、アイツの腕の筋肉っ…なかなか付かないって言ってたのにぃっ!
「おぅ!今回よろしく……んっ、ベリル?」
みんなに返事をしていたら、後ろからベリルに引き寄せられた。
「……もう、返事するな…行くぞ。」
「ん…うん?」
どうした?ベリルだって一緒に訓練してる仲間なのに。
俺は荷物をジルコンに任せてベリルに手を引かれるまま移動した。
「まずは…疲れただろうから……」
「わぁ…」
連れて来られたのは、神殿風の露天風呂だった。
「ここは精霊の森の中の別荘で基本的に護衛は建物の外に配置している。だから…俺達2人きりだ…って、聞いてないな。」
「わぁ…!」
お風呂…確かに屋敷にもあるよ?でも、露天風呂!何年振り⁈
「服を脱いで…って…もう脱いだのか⁈」
「え、お風呂でしょ⁈脱がなきゃ入れないじゃんっ!」
家のお風呂も足を伸ばせるけど、ここは泳げるくらいに広いお風呂!
しかも景色…最高‼︎
俺は身体を軽く洗って風呂に入った。
___チャプン___
「…っ…カァァァア…♡天っ…国…っっ!気持ち良い~!」
___パシャ___
「ん、何?あ、このバラの花びら…もしかしてベリルが用意してくれたの?フフッ…良い香りだね♪身体に擦り付けたら…香りが移るかなぁ…」
「…っ、リオッ…」
「どうしたの?ベリル、顔が赤いよ?」
香水は項、手首だっけ?
少し後ろの髪を上げて項にバラの花びらを軽く擦ると、大人っぽいバラの香りが俺を包んだ。
「いや…何でもない。それより、バラは気に入ってくれたか?」
「うん!俺の大好きなピンクの薔薇を入れてくれたんだ。ありがとな、ベリル。」
たくさんの綺麗なバラの花びらがお風呂一面に広がる。
欲を言えば…本当は桜の花びらで見たかったかもなぁ…
この世界で桜を見たことがない。
この風呂で、ベリルと一緒に日本酒を飲みながら桜を愛でたら…すごく楽しいんだろうな…
「リオ、どうした?」
「ううん、何でもない。ここ、凄く景色が綺麗だよな。」
「あぁ…精霊の加護のお陰か、動物達も穏やかで植物もよく育つ。森の木々は程良い木漏れ日を作り、心地良い風も通る。」
___ピピ…___
あれ?何か知ってる声がしたけど…
学園でたまに見るあの鳥がこんなところにいるわけないよな。
似た鳥でもいるんだろ。
「このお湯は長旅の疲れも取ってくれるし、美肌にも良いそうだ。」
「ガーネットにオススメだな。帰ったら言っとこ…って、入れ違いだから無理か。」
「それは、手紙でも良いんじゃないか?」
「フフッ、そうだな。手紙にするか。」
「リオ…」
___パシャン!___
「わぁっ。」
ベリルが俺を引き寄せた時に大きな飛沫が上がった。
「…愛してる…」
「…俺も…ん…」
元々ベリルは力がある方だが、水の浮力で更に軽々と膝の上に乗せられて抱き締めてキスをされる。
「…プハッ…ベリルッ…来て早々…お風呂じゃ…ちょっと…」
「…何…チュッ…誰も見てないのに…チュ」
「俺…抱かれる…んっ…ためだけ…にっ…ここに来たんじゃ…あっ…ないっ…っ。」
俺はどうにか身体を捩りながらベリルを宥め…
「逆上せたら抱かれないからなっ!」と言ったら、すんなり離れてくれた。
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