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___ベリルと観光___
う~ん…どこに行こう…
元々行きたかったのは街の工房。
硝子細工の可愛い小物入れが限定で出るんだよなぁ…取っ手がぷっくり可愛いウグイスみたいな鳥の細工で…飴のような薄いピンク色の可愛いやつ。
ベリルの言ってた綿菓子の店も、期間限定で虹色の綿菓子が出るんだよなぁ♪
じゃあ……
俺はいくつか候補を見繕って徒歩圏内で街中を回れる範囲で色々と考えた。
___当日___
「これを付けたら更に素敵だわ。」
ラフな格好だが、ガーネットに蜂蜜色の石が付いたブローチを付けられる。
「いつもありがとう。」
パーティもだが、出掛ける時はセンスの良いガーネットが色々選んでくれるのでありがたい。
「どういたしまして。うん、良い感じだわ。ジルコン、どう思う?」
「お嬢が選んだものに間違いがあったこと無いじゃん。うん、良いと思うよ。」
今日はベリルは王宮にいるので、街までは王宮の馬車で送迎してくれるらしい。
「今日はどこに行くんだ?」
「ん~俺が行きたい店で良いと言われてるんだが流石にそれだけじゃな。教会の塔の上が公開されてるから…そこに行くかな。」
「じゃあ、昼はあのカフェはどうだ?」
「あのカフェ?」
「お前、パンケーキの店で行きたがってた店があるだろ?」
「あぁ、カップル限定のヤツだよな。」
「うん、俺は従者扱いだし、ベリル様なら丁度良いんじゃないか?」
よく出掛けるようになってから、ジルコンも「ベリル殿下」から「ベリル様」に呼び方が変わった。
ジルコンだと顔バレだし、従者でなくてもカップルではなく家族だもんな。
「そうか!イケるよな!!ありがと、ジルコン♡」
諦めてたカップル限定パンケーキもいけるのかぁ!!
『…ジルコン、貴方確信犯でしょ?』
『お嬢こそ。』
「ん?何か言ったか?」
「いや、何でも。」
「えぇ、何でもないわ。」
___コンコン___
「失礼します。ガーネット様、そろそろお時間……っ!」
王宮へ行く時間になっていたのか、迎えに来たガーネット付きの使用人、パールと目が合った。
「きゃぁあっ!リオ様っ!それって…その姿ってぇ「あぁ!パール、探させて悪かったな!」」
「そうね!もう、そんな時間ね!」
「??」
「何でもないのよっ、私行くわね!」
「そうだな!パール、頼んだぞ!」
「リオ様っ!帰ってきたら今日は私にもご報告下さいねぇぇぇぇぇぇ!!!」
パールが引きずられるようにガーネットに連れて行かれてしまった。
何かベリルと出掛け始めてから色々聞かれるんだけど…パール、ベリルの事好きなのかなぁ。
「さてと…じゃぁ、今日はこの石も付けておこうかな。」
「ん?どうした?いつものネックレスで大丈夫だろ?」
ジルコンが俺がいつも付けていたネックレスに新しい石を追加して俺に付け直した。
「うん、でもこれだとちょっとね。小さいけど、これはまた別のだ。あ、迎えが来たようだな。」
ジルコンと一緒に表へ行くと、王宮の馬車の前で大きな花束を持ったベリルがこちらを向いていた。
「リオ!」
「おはよ、ベリル。今日の花束…ガーネットは王宮へ行ったぞ?」
「…あぁ…これは、お前にだよ。モルダ様が持って行けって。」
花を見ると俺の好みの可愛い花が束になって可愛くラッピングされていた。
ガーネットだと薔薇が好きだから、確かに違うな。
「一応、王宮の庭園で許可をもらって俺が選んだんだけど…この花はダメだったか?」
「ううん、どれも俺の好きな花ばかりだよ……嬉しい、ありがとう。」
「……おぉ…良…かった。」
顔を真っ赤にして横を向くベリルにジルコンが花束を受け取る。
「城下は普段も行ってるからお前だけでも大丈夫とは思うが、今日の城下はベリル様もいるからと警備隊がいつもより多く配置されている。安心してゆっくりしてこい。」
「うん、ありがとう。」
「ベリル様、楽しいからって羽目を外されませんよう…ウチの坊っちゃんに何かありましたら……私がただじゃおきませんから。」
後ろから俺の肩に手を置いてベリルに話す表情はよく分からんが、何かあって困るのは王子のベリルだろう?
俺だとしたら、どんだけ俺はお子様扱いだ。
「もう!普段から行ってるから大丈夫って、お前も言ったじゃん。俺はもう大人だ!」
「ハイハイ、大人なお坊ちゃまでしょ~。お前も、可愛いもの巡りで王子を振り回しすぎんなよ。程々にな。」
「分かってるよ。じゃぁ、ベリル。行こうか。」
「そうだな…じゃぁ…手を。」
「ん…うん。」
何故か俺はベリルに手を取られて馬車への乗り込む。
馬車で15分程で城下街へと移動なので、その間に今日の予定を話した。
教会の塔へ行く話をしたら「それは最後に行きたい」と返事があった。
最後…一般公開は夕方だから時間ギリギリになるんだけどな。
「あぁ、それは大丈夫だ。ダイヤ様が教会に依頼して一般公開が終了してから貸し切りにしてもらった。」
俺のチョイスを考慮して、他のところも貸し切りに…と、提案されたのだが、普通に買い物したいと辞退したらしい。
だから警備増加か。
まぁ、どこも貸し切りだと城下での買い物の意味もないもんな。
治安的には危ない場所へ行かなければ大丈夫だし、今日行く場所はどこも安全だ。
念の為、今日は王宮の馬車も家紋の無い俺の女装した時にも使ったお忍び用の馬車だし、貴族らしい服装ではなくラフな服装だ。
この世界に転生して何が良かったって、可愛いものをコソコソせずに行けるってところだよなぁ♪
いつか可愛い女の子とキャッキャウフフと買い物してやるぜ!
その前には格好良く「フッ…この店…オススメだよっ♡」って、連れてけるようにしっかりとリサーチせねば!
「着いたようだな。じゃあ、リオ。今日は楽しもうな。」
馬車から降りる時もベリルに手を取られて降りた。
「もちろんだ!」
俺は国で有名な噴水スポットへとベリルを連れていくことにした。
う~ん…どこに行こう…
元々行きたかったのは街の工房。
硝子細工の可愛い小物入れが限定で出るんだよなぁ…取っ手がぷっくり可愛いウグイスみたいな鳥の細工で…飴のような薄いピンク色の可愛いやつ。
ベリルの言ってた綿菓子の店も、期間限定で虹色の綿菓子が出るんだよなぁ♪
じゃあ……
俺はいくつか候補を見繕って徒歩圏内で街中を回れる範囲で色々と考えた。
___当日___
「これを付けたら更に素敵だわ。」
ラフな格好だが、ガーネットに蜂蜜色の石が付いたブローチを付けられる。
「いつもありがとう。」
パーティもだが、出掛ける時はセンスの良いガーネットが色々選んでくれるのでありがたい。
「どういたしまして。うん、良い感じだわ。ジルコン、どう思う?」
「お嬢が選んだものに間違いがあったこと無いじゃん。うん、良いと思うよ。」
今日はベリルは王宮にいるので、街までは王宮の馬車で送迎してくれるらしい。
「今日はどこに行くんだ?」
「ん~俺が行きたい店で良いと言われてるんだが流石にそれだけじゃな。教会の塔の上が公開されてるから…そこに行くかな。」
「じゃあ、昼はあのカフェはどうだ?」
「あのカフェ?」
「お前、パンケーキの店で行きたがってた店があるだろ?」
「あぁ、カップル限定のヤツだよな。」
「うん、俺は従者扱いだし、ベリル様なら丁度良いんじゃないか?」
よく出掛けるようになってから、ジルコンも「ベリル殿下」から「ベリル様」に呼び方が変わった。
ジルコンだと顔バレだし、従者でなくてもカップルではなく家族だもんな。
「そうか!イケるよな!!ありがと、ジルコン♡」
諦めてたカップル限定パンケーキもいけるのかぁ!!
『…ジルコン、貴方確信犯でしょ?』
『お嬢こそ。』
「ん?何か言ったか?」
「いや、何でも。」
「えぇ、何でもないわ。」
___コンコン___
「失礼します。ガーネット様、そろそろお時間……っ!」
王宮へ行く時間になっていたのか、迎えに来たガーネット付きの使用人、パールと目が合った。
「きゃぁあっ!リオ様っ!それって…その姿ってぇ「あぁ!パール、探させて悪かったな!」」
「そうね!もう、そんな時間ね!」
「??」
「何でもないのよっ、私行くわね!」
「そうだな!パール、頼んだぞ!」
「リオ様っ!帰ってきたら今日は私にもご報告下さいねぇぇぇぇぇぇ!!!」
パールが引きずられるようにガーネットに連れて行かれてしまった。
何かベリルと出掛け始めてから色々聞かれるんだけど…パール、ベリルの事好きなのかなぁ。
「さてと…じゃぁ、今日はこの石も付けておこうかな。」
「ん?どうした?いつものネックレスで大丈夫だろ?」
ジルコンが俺がいつも付けていたネックレスに新しい石を追加して俺に付け直した。
「うん、でもこれだとちょっとね。小さいけど、これはまた別のだ。あ、迎えが来たようだな。」
ジルコンと一緒に表へ行くと、王宮の馬車の前で大きな花束を持ったベリルがこちらを向いていた。
「リオ!」
「おはよ、ベリル。今日の花束…ガーネットは王宮へ行ったぞ?」
「…あぁ…これは、お前にだよ。モルダ様が持って行けって。」
花を見ると俺の好みの可愛い花が束になって可愛くラッピングされていた。
ガーネットだと薔薇が好きだから、確かに違うな。
「一応、王宮の庭園で許可をもらって俺が選んだんだけど…この花はダメだったか?」
「ううん、どれも俺の好きな花ばかりだよ……嬉しい、ありがとう。」
「……おぉ…良…かった。」
顔を真っ赤にして横を向くベリルにジルコンが花束を受け取る。
「城下は普段も行ってるからお前だけでも大丈夫とは思うが、今日の城下はベリル様もいるからと警備隊がいつもより多く配置されている。安心してゆっくりしてこい。」
「うん、ありがとう。」
「ベリル様、楽しいからって羽目を外されませんよう…ウチの坊っちゃんに何かありましたら……私がただじゃおきませんから。」
後ろから俺の肩に手を置いてベリルに話す表情はよく分からんが、何かあって困るのは王子のベリルだろう?
俺だとしたら、どんだけ俺はお子様扱いだ。
「もう!普段から行ってるから大丈夫って、お前も言ったじゃん。俺はもう大人だ!」
「ハイハイ、大人なお坊ちゃまでしょ~。お前も、可愛いもの巡りで王子を振り回しすぎんなよ。程々にな。」
「分かってるよ。じゃぁ、ベリル。行こうか。」
「そうだな…じゃぁ…手を。」
「ん…うん。」
何故か俺はベリルに手を取られて馬車への乗り込む。
馬車で15分程で城下街へと移動なので、その間に今日の予定を話した。
教会の塔へ行く話をしたら「それは最後に行きたい」と返事があった。
最後…一般公開は夕方だから時間ギリギリになるんだけどな。
「あぁ、それは大丈夫だ。ダイヤ様が教会に依頼して一般公開が終了してから貸し切りにしてもらった。」
俺のチョイスを考慮して、他のところも貸し切りに…と、提案されたのだが、普通に買い物したいと辞退したらしい。
だから警備増加か。
まぁ、どこも貸し切りだと城下での買い物の意味もないもんな。
治安的には危ない場所へ行かなければ大丈夫だし、今日行く場所はどこも安全だ。
念の為、今日は王宮の馬車も家紋の無い俺の女装した時にも使ったお忍び用の馬車だし、貴族らしい服装ではなくラフな服装だ。
この世界に転生して何が良かったって、可愛いものをコソコソせずに行けるってところだよなぁ♪
いつか可愛い女の子とキャッキャウフフと買い物してやるぜ!
その前には格好良く「フッ…この店…オススメだよっ♡」って、連れてけるようにしっかりとリサーチせねば!
「着いたようだな。じゃあ、リオ。今日は楽しもうな。」
馬車から降りる時もベリルに手を取られて降りた。
「もちろんだ!」
俺は国で有名な噴水スポットへとベリルを連れていくことにした。
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