地球侵略計画〜地球人の恋愛を調査せよ!~

mana.

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「おぅ、久し振りだな!」

「セドッ!」

リチャの報告会への準備でカフェの仕事が出来ないと話していたら、別の国で調査をしていたセドが「お前の国の長期調査が入ったからついでに手伝ってやる」と、こちらに来てくれた。

「本当に久しいな、元気にしてたか?」

「おぅっ、お前も元気そうじゃん。」

「まぁな。」

俺達の場所は移動魔法で移動出来るが、みんな任務でバタバタしていて同じ場所での長期調査は珍しい。
セドは農業関係の調査で大きな国を渡り歩いていて、今回はこの国の米の調査も兼ねてやってきた。

「お前の所のエヴァアンドロイドは?」

「あぁ、先に近所の地主に聞きに行ってるぞ。」

あちこちの風景写真を撮ってるフォトグラファーとして、海外仕様で田園写真のフォトブックを持って行って信用を得ているらしい。
しっかりサイトも立ち上げていた。

「こんな都会でも畑ってあるじゃん?それの調査な。」

ニカッと、笑って俺の頭をガシガシと撫でる手は元騎士としての傷がいくつか見える。

「手伝ってくれるのは嬉しいけど、お前…料理出来るのかよ?」

「おぅ、これでもあちこちの土地で料理も学んだからな。パンケーキだってフワフワだぜっ♪」

パンケーキ…それ良いな。

「営業時間減らして休みも増やしてんだろ?俺、バールでバイトした事もあるんだぜ。コーヒーも任せとけってんだ。」

「へぇ、頼もしいな。」

「おぅ、任せとけっ!その代わり、ここを寝床にさせてくれよな。」

「分かった、空間魔法で広げとくよ。」

翌日、店をオープンしたら…

___チリリン♪___

「へぃっ、らっしゃい!」

「…セドッ、寿司屋じゃないんだからっ!」

「あ、この挨拶間違ってたか?」

セド、挨拶が威勢良過ぎるよ。

「…………」

「あ、田中様…すみません。驚かせちゃって…」

「ハッ!ううん、そんな事ないのよっ!」

___チリリン♪___

「おはよ~、あら田中さん早いわ……ヒュッ!」

「佐々木さん、どうしたのよ……っ…ヴッ!」

「いらっしゃい!」

「だから……あれ、佐々木様・佐藤様。」

その後の佐々木様と佐藤様も同じ反応していた。

「……ねぇねぇ、エディくんっ!」

「はい。」

「マスターはご実家なの?」

「いえ、上で俺達の国の仕事をしています。」

「そうなのねっ……で、あの方は……」

「あぁ、アイツは俺の同郷の……」

それを聞いたセドがこちらにやって来て挨拶をした。

「……初めましてマダム、私はエディの友人のセドリックと申します。どうぞ気軽にセド…と、お申し付け下さい……チュ。」

「………っ!」

「「ヒャァァァッ!」」

セドが俺達の世界の挨拶で佐々木様の手の甲にキスをしたら、田中様と佐藤様が悲鳴を上げた。

「……エディ、俺…何か間違ってたか?」

「あ~…この国では、ちょっと過激な挨拶かなぁ……」

「佐々木さんっ、しっかりしてっ!」

「…旦那にもされた事ないのに……」

「イケメンにされたら昇天しちゃうわよねっ、気をしっかり!」

……幸せそうな顔してるから大丈夫か?

「……では、セドさん。」

「はい。」

「貴方とエディはで、間違いはないの?」

「…?……はい。」

するとクルリと3人が後ろを向いてコソコソと話し始めた。

「……友達らしいわよっ!」

「じゃあ、高橋くんは大丈夫ねっ!」

「でも…幼馴染枠もあるじゃないっ…ハッ、このまま三角関係に発展とか⁉」

「何言ってんのよっ、それなら私は兄弟枠よっ!」

………何、話してんだろう?

「あらっ、ごめんなさい。あまりにセドさんがカッコ良くてっ!」

「こんなカッコ良くて頼り甲斐のありそうな人がヘルプで入ってくれるなんて目の保養よねぇ。」

「ありがとうございます!コイツ、たまに色々やらかしませんか?何かあったら俺に言って下さいね!」

___グイッ___

「わっ、セドッ!」

___ワシャワシャ!___

腰を引き寄せ頭をワシャワシャと撫でる。

「髪か乱れるって…もぅ!」

「「「きゃあ♡」」」

___チリリン♪___

「あ、らっしゃい!」

「セドッ…だから違うって…いらっしゃ…あ…」

「「「あ゛。」」」

「……………」

隆さんが少し怖い顔をして俺達の事を見ていた。

「…あ…ごめん、兄さんが仕事でカフェに立てないって言ったら同じ国の友達がたまたま来日してたから来てくれて……」

「そうなのよっ!」
ですってっ!」
「す…凄いわよねぇっ、お手伝いに来てくれるなんてぇっ!日本語も堪能よぉっ!」

佐藤さん達が隆さんに言ってくれてるけど、みるみる怖い顔になっていく。

「……初めまして、セドリックと申します。どうか気軽にセドと呼んで下さい。エディとは昔からので…」

地球での俺達の設定を説明してみんなは納得してくれたけど、隆さんは納得してない様だった。

___ピクッ___

「幼馴染…」

「えぇ、幼馴染です。コイツ、そそっかしいでしょ。昔からこうで……」

「わわっ…」

腰を引き寄せて頭を撫でる。
コイツは講義の時からスキンシップ激しいんだよなっ。

___パシッ___

「俺は高橋 隆太です。その手を離して頂けると嬉しいです。俺のなんで。」

「隆さんっ!」
「…へぇ。」
「「「やっぱりぃぃっ!」」」

お客様が佐藤様達だけで良かったぁっ!
……なんて事はないっ!

「…俺の恋人から手を離せ。」

「……エディ、本当なのか?」

「…うん…」

「ふ~ん…分かった。悪い、俺スキンシップ激しいんだよな。お前の前では自重する。」

「…俺の前じゃなくても自重しろ。」

あれあれあれ、何だか空気が重くなった?

「ごめん、事情は後で話すから…セド、一旦店を閉めるぞ。あ、佐藤様達は試食も兼ねてセドの料理を食べて見て下さい。すみませんっ!」

「あらあらっ、私達は良いのよっ!」
「…ま…まぁ、落ち着いたら教えてねっ。」

「じゃあ、俺が腕をふるいますんで食べていって下さい。」

俺は慌ててドアにクローズの看板を掛けて隆さんを2階の魔法の掛かっていない部屋へと連れて行った。
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