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【番外編】普通な日々 ユズver.
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14歳になった。
研究も色々と出来るようになり、今では気軽に王宮へ行けるようになった。
今日はヘイゼル兄様が王宮で研究している果実の苗を分けてくれると言うので早速もらいに行くと、何故かオリーブが温室の前で待っていた。
「あれ、オリーブ?」
「ユズ、ちょっと中で話しても良いか?」
「でも、庭師が…」
「大丈夫。終わったら声を掛けるようにしたから。」
「…なら…良いけど…」
鍵を持ったオリーブが温室のドアを開けると少しムワッと、温室独特の湿気と暖かさが身体を包む。
「今日は何の研究だ?」
「あ、それはね…」
先に行くオリーブの後をついて行きながら、研究している果実の苗を分けてもらうことを説明した。
「そうか…でも、ちょっと寄り道しよう。」
そういうと、僕が一度も来たことがないエリアへと足を運び、着いた所は小さな庭の1本の桜の樹がある場所だった。
「わぁ…凄く…綺麗だね…」
他のエリアと違って春のような温度と湿度だ。どうやって管理してるんだろう?
「ここは、精霊の樹が管理してくれている『桜』の樹だ。シオン兄様が精霊の樹に願って作ってもらったらしい。試験的に作られた最初の樹が…これだ。」
「へぇ…」
『桜』…そういえば、屋敷の桜の花びらははこれよりちょっと薄い色だもんな。
「シオン兄様は、屋敷に置く桜はもう少し薄くしてほしいとお願いしたらしいから、この樹はここだけしかない。しかも精霊の樹が作ったものだからここで秘密裏に管理されてるんだ。」
「そうなんだね。」
屋敷の花より匂いも濃いし…でも、この桜…僕は好きだな。
「ん゛んぅっ…!……ユズ・ローズウッド!」
「はいっ!」
いきなりフルネームを言われて、俺はビックリしてオリーブに振り返った。
「ユズ…俺は兄様達とは違って普通だ。」
「うん…そんなことないと思うけど…どうしたの?急に。」
「急じゃない、ずっとこのタイミングを考えてた。あと、
王宮の精霊の樹に余興を頼んだ。」
___パチン!___
「⁈」
___サァァァ…___
オリーブが指を鳴らすと、風もないのに桜吹雪が僕達の周りを優しく舞う。
「…綺麗…」
「…うん…お前によく似合ってる。」
「えっ?」
振り向くと、オリーブが膝を付いて僕の手を取った。
「平凡じゃない…特別なものにしたかったから……ユズ・ローズウッド…俺だけのものに…婚約して欲しい。」
___サァァァ…___
花びらが優しく頬を撫でる。まるで「答えてあげて。」と、言ってるように。
「…僕…僕は…」
「ユズ…」
___ダダダダダッ!___
「そこまでぇ!」
「あ゛っ!」
「フジ兄様。」
「お前は…っ…まだ大人同士の話も終わってないのにっっ!」
「だって!早くしないとユズが他のヤツに取られちゃう!」
誰に⁈
___ガシィッ!___
「痛だだだだっ!」
あ、これ前に見たやつ。
「…ゴメン、ユズも色々悩んでるはずなのに。ちゃんと話をする予定だったんだけど…実は、オリーブは君のことが好きでね。婚約してほしいそうだ。」
「はい…今聞きました。」
「…屋敷の跡継ぎに関しては、アッシュ様はサクラ嬢に継がせても良いと仰っている。サクラ嬢も了承すみだ。ただ、ユズの気持ちを聞きたいとアッシュ様が仰っていたから据え置きにしていたんだが…どこの噂を信じたのか、君が跡を継ぐ気でいたから婚約者を近々作るんじゃないかってオリーが勘違いをしていてね。目を離した隙に逃げられた…たまたま庭師と会ったから良かったけど…」
___ギリギリギリ…___
「痛い痛い痛いっっ!兄様っ痛いっ!」
「悪いようにはしないと言っただろう⁈ユズにはユズの考えもあるんだぞ!取り敢えず、お前は部屋へ戻れ!」
「あ゛っ…俺…まだ返事聞いて……っ…ユズゥゥゥゥ!」
「姉さんっ、ウチの樹の精と近くで一緒に見てるんでしょっ!甘やかさないで下さいっっ‼︎あっ、近々前触れに誰か行かせるから!アッシュ様に言っておいてね~!」
…嵐のように去ってった…
俺はその後に申し訳なさそうに走ってきた庭師の人を宥めて苗を貰い、屋敷へ戻って父に報告。
そして翌日、正装したアゼリアが先触れにやってきた。
「ユズ・ローズウッド様を、第4王子であるオリーブ・ラマルキー・クラブアップル・ザイフリボク・ジューンベリー・クエルクス様の婚約者として王国議会へ申し立てがされました!」
騎士隊のアゼリアが、ビシッ!っと格好良く報告した。
「…え、もう言うの⁈」狼狽える父。
「あらあら、懐かしい♪今回はアゼリアなのね。」懐かしむ母。
「……なるほど…シオン兄様はこんな感じだったのねぇ。そりゃ、戸惑うわね。」納得するサクラ。
…確かに。シオン兄様から聞いた事あったっけ。
……でも、みんなの反応が普通じゃない。
「……久々にアゼリアが来ると聞いていたら…これか…」無表情のカイエ。
「……ハルニレ王よ…シオン様で懲りないのか?」魔王の様なクロバイ。
「…またこれか…」血管浮きまくりのカヤ。
「……そうだな…まずはユズの気持ちを父上が確認してからだろ…?」複雑な顔のシオン兄様。
「あぁぁああ…」口の端から血が出てるよ⁈ヒイラギッ!
「えっ⁈お前あの時婚約承諾したじゃん!」父とは別の意味で戸惑うオーク兄様。
「…それは候補だったしさ…」
う~ん…この状況…誰を参考にすれば良いんだろう?
対応の正解が分からない…
___候補だったしさ…___
あ、これだ。
「…なら…僕も『候補』なんだよね?なら、婚約者にならない可能性も…あるよね?」
うん、そうだ。
僕はローズウッド家を継ぐんだし、候補のままでいて他の人に譲れば良いじゃん。
「その件に関しては、サクラが継いでも良いと思ってるんだ。」
「え?」
僕が…平凡で…普通だから?
「兄様…違うわよ。兄様がどうしたいかよ。」
顔に出ていたのか…サクラが僕の手を握って言った。
「兄様、私は…嫁ぐのは性格的に難しいと思っているの。それに、ここを離れたら研究に没頭出来ないわ。だから、逆に兄様が嫁いでくれたら私は嬉しいけど…あ、追い出したいわけじゃないの!」
サクラ…本当に僕より歳下なのかな?
考えが大人すぎて凄いんだけど。
「だって、兄様…オリーブ兄様と一緒の時はとても楽しそうで…とてもお似合いなんだもの。大好きな兄様に幸せになってほしいし、王宮なら…アゼリアも…私達が小さな頃から見てくれた騎士のみんながいるわ。」
「え…じゃぁ、ザクロは…」
俺の世話をするために屋敷に来てくれたのに…
「それに関しては、ザクロはエンジュがいるから大丈夫。そのまま私の護衛騎士になってもらったら良い話でしょ?」
「…そっか…」
「……ハァ…では、急な前触れでもあったし…1週間時間をくれ。正式な挨拶を受ける時に返事する。」
父ではなくシオン兄様が返事するのも変な感じだけど、正装でも相手がアゼリアだけなので、みんな態度や言葉がいつもの感じだ。
「…でも、王の命令は絶対でしょ?」
だからこそ、本心が言える。
候補なら…解消も出来るよね?
「……お任せ下さい…どうとでも…出来ますから…」
クロバイ…何か魔王が何体か取り憑かれてるのかな?魔王より怖い存在っていたんだね。
「そうだな、ユズが幸せなら俺は文句ないし。いざとなったらオークに取りなしてもらおう!取り敢えず家族会議だ。」
「お前なぁ…俺、断罪されてんだけど?」
「そうでしたね…全く…役に立たない…」
「喧嘩なら買うぞ…カヤ…」
こんな、真剣な問題も笑いに変えようとしてくれる家族。
うん、確かに離れたくないね、サクラ。
「…では、1週間後…お待ちしています。」
父の一言で、アゼリアはホッとした顔をして王宮へと戻って行った。
研究も色々と出来るようになり、今では気軽に王宮へ行けるようになった。
今日はヘイゼル兄様が王宮で研究している果実の苗を分けてくれると言うので早速もらいに行くと、何故かオリーブが温室の前で待っていた。
「あれ、オリーブ?」
「ユズ、ちょっと中で話しても良いか?」
「でも、庭師が…」
「大丈夫。終わったら声を掛けるようにしたから。」
「…なら…良いけど…」
鍵を持ったオリーブが温室のドアを開けると少しムワッと、温室独特の湿気と暖かさが身体を包む。
「今日は何の研究だ?」
「あ、それはね…」
先に行くオリーブの後をついて行きながら、研究している果実の苗を分けてもらうことを説明した。
「そうか…でも、ちょっと寄り道しよう。」
そういうと、僕が一度も来たことがないエリアへと足を運び、着いた所は小さな庭の1本の桜の樹がある場所だった。
「わぁ…凄く…綺麗だね…」
他のエリアと違って春のような温度と湿度だ。どうやって管理してるんだろう?
「ここは、精霊の樹が管理してくれている『桜』の樹だ。シオン兄様が精霊の樹に願って作ってもらったらしい。試験的に作られた最初の樹が…これだ。」
「へぇ…」
『桜』…そういえば、屋敷の桜の花びらははこれよりちょっと薄い色だもんな。
「シオン兄様は、屋敷に置く桜はもう少し薄くしてほしいとお願いしたらしいから、この樹はここだけしかない。しかも精霊の樹が作ったものだからここで秘密裏に管理されてるんだ。」
「そうなんだね。」
屋敷の花より匂いも濃いし…でも、この桜…僕は好きだな。
「ん゛んぅっ…!……ユズ・ローズウッド!」
「はいっ!」
いきなりフルネームを言われて、俺はビックリしてオリーブに振り返った。
「ユズ…俺は兄様達とは違って普通だ。」
「うん…そんなことないと思うけど…どうしたの?急に。」
「急じゃない、ずっとこのタイミングを考えてた。あと、
王宮の精霊の樹に余興を頼んだ。」
___パチン!___
「⁈」
___サァァァ…___
オリーブが指を鳴らすと、風もないのに桜吹雪が僕達の周りを優しく舞う。
「…綺麗…」
「…うん…お前によく似合ってる。」
「えっ?」
振り向くと、オリーブが膝を付いて僕の手を取った。
「平凡じゃない…特別なものにしたかったから……ユズ・ローズウッド…俺だけのものに…婚約して欲しい。」
___サァァァ…___
花びらが優しく頬を撫でる。まるで「答えてあげて。」と、言ってるように。
「…僕…僕は…」
「ユズ…」
___ダダダダダッ!___
「そこまでぇ!」
「あ゛っ!」
「フジ兄様。」
「お前は…っ…まだ大人同士の話も終わってないのにっっ!」
「だって!早くしないとユズが他のヤツに取られちゃう!」
誰に⁈
___ガシィッ!___
「痛だだだだっ!」
あ、これ前に見たやつ。
「…ゴメン、ユズも色々悩んでるはずなのに。ちゃんと話をする予定だったんだけど…実は、オリーブは君のことが好きでね。婚約してほしいそうだ。」
「はい…今聞きました。」
「…屋敷の跡継ぎに関しては、アッシュ様はサクラ嬢に継がせても良いと仰っている。サクラ嬢も了承すみだ。ただ、ユズの気持ちを聞きたいとアッシュ様が仰っていたから据え置きにしていたんだが…どこの噂を信じたのか、君が跡を継ぐ気でいたから婚約者を近々作るんじゃないかってオリーが勘違いをしていてね。目を離した隙に逃げられた…たまたま庭師と会ったから良かったけど…」
___ギリギリギリ…___
「痛い痛い痛いっっ!兄様っ痛いっ!」
「悪いようにはしないと言っただろう⁈ユズにはユズの考えもあるんだぞ!取り敢えず、お前は部屋へ戻れ!」
「あ゛っ…俺…まだ返事聞いて……っ…ユズゥゥゥゥ!」
「姉さんっ、ウチの樹の精と近くで一緒に見てるんでしょっ!甘やかさないで下さいっっ‼︎あっ、近々前触れに誰か行かせるから!アッシュ様に言っておいてね~!」
…嵐のように去ってった…
俺はその後に申し訳なさそうに走ってきた庭師の人を宥めて苗を貰い、屋敷へ戻って父に報告。
そして翌日、正装したアゼリアが先触れにやってきた。
「ユズ・ローズウッド様を、第4王子であるオリーブ・ラマルキー・クラブアップル・ザイフリボク・ジューンベリー・クエルクス様の婚約者として王国議会へ申し立てがされました!」
騎士隊のアゼリアが、ビシッ!っと格好良く報告した。
「…え、もう言うの⁈」狼狽える父。
「あらあら、懐かしい♪今回はアゼリアなのね。」懐かしむ母。
「……なるほど…シオン兄様はこんな感じだったのねぇ。そりゃ、戸惑うわね。」納得するサクラ。
…確かに。シオン兄様から聞いた事あったっけ。
……でも、みんなの反応が普通じゃない。
「……久々にアゼリアが来ると聞いていたら…これか…」無表情のカイエ。
「……ハルニレ王よ…シオン様で懲りないのか?」魔王の様なクロバイ。
「…またこれか…」血管浮きまくりのカヤ。
「……そうだな…まずはユズの気持ちを父上が確認してからだろ…?」複雑な顔のシオン兄様。
「あぁぁああ…」口の端から血が出てるよ⁈ヒイラギッ!
「えっ⁈お前あの時婚約承諾したじゃん!」父とは別の意味で戸惑うオーク兄様。
「…それは候補だったしさ…」
う~ん…この状況…誰を参考にすれば良いんだろう?
対応の正解が分からない…
___候補だったしさ…___
あ、これだ。
「…なら…僕も『候補』なんだよね?なら、婚約者にならない可能性も…あるよね?」
うん、そうだ。
僕はローズウッド家を継ぐんだし、候補のままでいて他の人に譲れば良いじゃん。
「その件に関しては、サクラが継いでも良いと思ってるんだ。」
「え?」
僕が…平凡で…普通だから?
「兄様…違うわよ。兄様がどうしたいかよ。」
顔に出ていたのか…サクラが僕の手を握って言った。
「兄様、私は…嫁ぐのは性格的に難しいと思っているの。それに、ここを離れたら研究に没頭出来ないわ。だから、逆に兄様が嫁いでくれたら私は嬉しいけど…あ、追い出したいわけじゃないの!」
サクラ…本当に僕より歳下なのかな?
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「え…じゃぁ、ザクロは…」
俺の世話をするために屋敷に来てくれたのに…
「それに関しては、ザクロはエンジュがいるから大丈夫。そのまま私の護衛騎士になってもらったら良い話でしょ?」
「…そっか…」
「……ハァ…では、急な前触れでもあったし…1週間時間をくれ。正式な挨拶を受ける時に返事する。」
父ではなくシオン兄様が返事するのも変な感じだけど、正装でも相手がアゼリアだけなので、みんな態度や言葉がいつもの感じだ。
「…でも、王の命令は絶対でしょ?」
だからこそ、本心が言える。
候補なら…解消も出来るよね?
「……お任せ下さい…どうとでも…出来ますから…」
クロバイ…何か魔王が何体か取り憑かれてるのかな?魔王より怖い存在っていたんだね。
「そうだな、ユズが幸せなら俺は文句ないし。いざとなったらオークに取りなしてもらおう!取り敢えず家族会議だ。」
「お前なぁ…俺、断罪されてんだけど?」
「そうでしたね…全く…役に立たない…」
「喧嘩なら買うぞ…カヤ…」
こんな、真剣な問題も笑いに変えようとしてくれる家族。
うん、確かに離れたくないね、サクラ。
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